同審議会には、日本共産党の雨宮たけひこ議員も委員として参加しています。これらの問題についての議論の経過と日本共産党の見解を紹介します。
■警察と学校の相互連絡制度について
この制度は、04年4月に警視庁と都教委が協定を締結して以降、警視庁と都教委の主導で各自治体で締結されているものです。
日本共産党新宿区議団は昨年12月24日、新宿区教育委員会と新宿区情報公開・個人情報保護審議会に対し、この協定は学校を問題行動を監視・摘発する機関に変質させかねないこと、個人情報保護の観点からも重大な問題を含んでいることなどを指摘して、締結しないよう申し入れました。(関連記事はこちら)
その際、新宿区教育委員会事務局は慎重に対応する姿勢を示していましたが、23区中22区が締結するに至り、今回、情報公開・個人情報保護審議会に諮問したものです。
5月31日の審議会には、「児童・生徒の健全育成に関する警察と新宿区立学校との相互連絡制度の協定書」と「協定書にもとづく連携の実施にかかるガイドライン」が提案されました。その内容は、日本共産党新宿区議団が昨年12月の申し入れで指摘した問題点をそのまま含むものでした。
日本共産党の雨宮たけひこ議員は、個々の事案について情報公開・個人情報保護審議会は一切関与しないで包括的同意を与える、学校から警察への連絡事案は校長の判断によるなどの問題点を指摘して、反対を表明するとともに、足立区ではパブリックコメントをおこなった例を紹介して、区民の意見を聞くよう主張しました。他の委員の方からも問題点が指摘され、この日は承認せず、ガイドラインの改訂案をつくったうえで再度審議することになりました。
6月2日には、平和と民主主義をおしすすめる新宿連絡会から審議会委員に対し、協定を締結しないこと、区民や教員から意見聴取する手続きをとること、最低限の改善点についての要請書が提出されました。
6月6日に再度、情報公開・個人情報保護審議会が開かれ、ガイドラインの改訂案が提案されました。その内容は、「運用状況を随時個人情報保護審議会に報告する」ことを追加するなど若干の改善がはかられました。
日本共産党の雨宮たけひこ議員は、協定の締結そのものに反対する立場から意見を述べました。しかし、協定書とガイドラインは承認されたため、「子どもたちのプライバシーを守る立場で運用してほしい」と要求しました。
■区が設置・管理する施設の防犯カメラの設置及び運用に関する要綱について
5月31日の新宿区情報公開・個人情報保護審議会には、区が設置・管理する施設の防犯カメラの設置及び運用に関する要綱案も諮問されました。
この要綱は、区が設置し区および指定管理者等が管理する施設の防犯カメラの設置とその運用に関して必要な事項を定めるものです。
日本共産党の雨宮たけひこ議員は、要綱にプライバシーなど基本的人権の擁護を明記すること、運用状況について情報公開・個人情報保護審議会に報告することを主張しました。他の委員の方からも同様の意見が出され、その方向で改訂することが確認されました。
改訂された要綱は、6月16日の区議会災害等対策特別委員会に報告され、新たに「管理者、防犯カメラ取扱責任者、防犯カメラ取扱者その他区の施設における防犯カメラの設置又はその運用に関する事務を行うものは、新宿区個人情報保護条例の趣旨にのっとり、当該防犯カメラの設置又はその運用が個人情報に係わる区民等の基本的人権を侵害することがないよう適切な措置を講じなければならない」という条項が追加されました。日本共産党は質疑で、運用状況について情報公開・個人情報保護審議会への報告を要求し、区は「報告する」と答弁しました。


