区財政は6年連続黒字の見込み。痛みに耐える区民のくらしを支える区政を

--沢田あゆみ議員の代表質問


 区議会第3回定例会、9月26日の本会議で、沢田あゆみ議員が代表質問をおこないました。

区長は憲法9条改悪、庶民大増税に反対表明を

 沢田議員は最初に、「いま、国会で進もうとしている改憲の動きの最大のねらいは憲法9条を改悪し、日本が軍隊を持ち、再び戦争できる国にしていくことに 他ならない」と述べ、中山区長に対し、「平和都市宣言をおこなって20年の節目を迎えたいま、平和を願う区民とともに憲法9条の改悪に反対の立場を明確に すべきではないか」と質問しました。
 これに対し区長は、憲法は「世界平和の実現に対しても大きな意義があり」、「その意味からも憲法の果たしてきた役割は大きい」と述べる一方、憲法9条の改定については「国会での議論の推移を見守りたい」と答えました。
 また、区長が第2回定例会の答弁で「消費税率の引き上げを明確に視野に入れることは、消費の抑制をもたらし、回復基調にある景気動向に水を差すことが懸 念され、区民生活にも大きな影響を及ぼすものと考える」と述べたことを指摘し、「区民のくらしを守るべき立場の区長としては、小泉内閣の庶民増税の方針に きっぱり反対すべき」と要求しました。
 区長は、「企業収益の改善が区民所得に十分な波及効果を及ぼしているとは言い難い」と述べる一方、「個人所得課税や消費税に加え法人税制のあり方なども含め、広汎かつ活発な議論が時間をかけて展開されることを期待する」などと答えました。

がん検診無料化など、区民要求の実現を

 新宿区の04年度決算は25億円余の黒字(実質単年度収支)で、5年連続の黒字です。基金の残高はこの4年間で127億円増えて361億円余と区財政は改善。さらに今年度は、当初予算に比べて特別区民税収入が21億円余増えることが明らかになっています。
 沢田議員は、区財政改善の背景には区民負担の増大があることを指摘し、小泉内閣、石原都政のもとで痛みに耐える区民のくらしを支える区政運営、がん検診無料化をはじめとした区民要求の実現を求めました。
 区長は、区財政は05年度も黒字を確保できる見込みであることを明らかにし、人件費等の縮減、事業手法の見直しなど「引き続き行財政改革を推進する」と ともに、「必要性・緊急性の高い少子化対策や減災社会づくりなどの区政課題には、より積極的に財源を振り向けていこうと考えている」などと答えました。

児童手当の中学3年生までの拡大に続き、乳幼児医療費助成の対象年齢拡大を

 沢田議員は、区が来年度から児童手当を中学3年生まで拡大する方向であることを歓迎するとともに、さらに「『子育てするなら新宿を』といわれるような思い切った施策の展開を」と、児童手当の所得制限の緩和、乳幼児医療費助成の対象年齢拡大を要求しました。
 区長は、これらについて、「その考えはない」と答えました。

介護保険改悪のもと、区民の願いにこたえる区独自の努力を

 沢田議員は、日本共産党区議団が区内の介護事業者におこなったアンケート結果もふまえ、介護保険法改悪のもとでの区独自の努力を求めました。
 具体的には、(1)デイサービスなど通所施設利用者の食事代の補助、(2)基準額で1,000円前後の値上げが予想される保険料を一般財源を投入してで も抑制すること、(3)自立支援型家事援助サービスの拡充、(4)入院生活支援事業の実施、(5)紙おむつの支給要件の緩和、です。
 区長は、保険料については一定の負担緩和措置などをとることを明らかにしましたが、「一般財源を投入する考えはない」と答弁。その他の要求については、「その考えはない」などと拒否しました。

アスベスト対策について

 沢田議員は、「ILO条約の批准を先延ばしし、WHO基準の200倍もゆるい基準を今年4月まで放置してきた政府と石綿業界の責任は重大であり、被害の 根絶と救済は当然、政府が責任をもっておこなうべき」としたうえで、当面、区としてとりくむべきものとして、(1)専門医による胸部レントゲンの再読影の 実施、(2)区有施設、民間福祉施設のアスベストの早期除去、(3)アスベスト使用建物解体の届け出対象の拡大とマンション管理組合に対する調査・除去工 事費用の助成、などを求めました。
 区長は、区有施設について調査した結果、「あゆみの家、文化センターなどの9施設で、機械室、倉庫等において損傷、剥離等が確認された」ことを明らかに し、「当面の方針として、今年度内に2施設で除去及び補修、3施設で除去、4施設で補修工事を実施する」とともに「すべての区有施設について、再度調査を 実施し、実態を把握する」と答えました。また、「希望する私立保育園・幼稚園などについても調査を実施し、緊急に除去工事を必要とする場合、当該施設管理 者に対する助成制度を検討する」と述べました。

絶対高さ制限を導入する高度地区変更について

 沢田議員は、絶対高さ制限の導入について「大いに評価するところだが、一方で特例を設けることについてはきびしい意見が出されている」として、(1)特 例とする大規模敷地の対象面積を広くするよう見直すこと、(2)大規模敷地の建築認定に際して公聴会など近隣住民の意見を反映させる仕組みをつくるこ と、(3)既存建築物の特例適用については、高度地区変更が都市計画決定された時点で工事が完了している建物とすること、(4)高度地区変更を都市計画決 定後速やかに施行すること、(5)区が住民の立場に立ってよりよい環境のための事業者への指導をいっそう強化していくこと、などを求めました。
 区長は、特例とする大規模敷地の対象面積については、「特定街区の基準をもとに定めており、適切であると考えている」と答弁。既存建築物の特例適用につ いて、「絶対高さ制限施行前に完成している建築物に限り建て替えを認めることが適切かどうかについて、様々な角度から今後十分に検討していく」と答えまし た。