スクールカウンセラーの配置をふやし、新たにスクールソーシャルワーカーを配置することについて
日本共産党の沢田あゆみです。
私は、スクールカウンセラーの配置をふやし、新たにスクールソーシャルワーカーを配置することについて、教育委員会に質問いたします。
子どもの抱えるさまざまな問題を解決するため、1997年度から文部省の事業として心理の専門家であるスクールカウンセラーが学校に配置されてきました。2003年度からは東京都から週1日、中学校全校に配置され、現在に至っています。小学校には、区の非常勤職員として2004年度から配置が始まり、今年度からは小学校にも都費のカウンセラーが、若干ですが配置されています。
スクールカウンセラーが受ける相談の件数は、特に小学校で激増しており、2004年度4,779件が、2007年度は1万4,640件、1校当たりの相談件数でも、都費で中学校に配置されているスクールカウンセラーの全都の実績では、2005年度から2007年度で毎年400件前後ですが、新宿区の小学校は2005年度から399.3件、432.6件、504.8件と、年々大幅にふえ、中学校も年度によっては全都平均の2倍以上なのです。不登校、いじめに関する指導や、最近では発達障害の子どもへの対応などで、必要性は高まる一方です。
先日、文教委員会で区費のスクールカウンセラーの方々と懇談いたしました。私は、都費のスクールカウンセラーとして複数の区をかけ持ちされている方にもお話を伺いましたが、「週1日では、きょう相談して次までの1週間がとても長く、その間のことを担任の先生から情報収集するだけでも大変時間がかかってしまう。1日があっという間に終わってしまい、なかなか家庭訪問にも行けない。1日に受けられる相談件数も限られるので、せめて週2日あると随分違う」とおっしゃっていました。
特に、大規模校を担当されているスクールカウンセラーの方からは、「小規模校は全員の様子が見えたし、子どもも気軽に相談室に遊びに来られたけれども、大規模校は全員に目配りができず、個別の相談に対応することが多いので、相談室が気軽に遊びに来られるスペースではなくなった。先生方に教室に見にきてほしいと言われるけれども、その時間が十分にない。大規模校には特に加配をしてほしい」という御意見をいただいています。また、幼稚園の先生方からは、「幼稚園にもカウンセラーを配置してほしい」という要望を聞いています。
区教育委員会が2004年度から小学校にもスクールカウンセラーを配置し、学校現場の要望にこたえてきたことは評価をしています。しかし、それで十分ではないと、8月に教育委員会に出された区立中学校校長会、小学校校長会及び幼稚園長会の来年度予算要望でも、それぞれスクールカウンセラーの勤務日数をふやしてほしい、週2日は配置してほしい、独立園に配置をという強い要望が出されているのです。
大規模校の加配については、特別区教育委員会教育主管部長会として都教育委員会に来年度予算要望を出していることは承知していますが、既に23区の中でも区費でスクールカウンセラーを配置しているところがほとんどで、小学校への全校配置は当たり前の状況です。
さらに進んだ文京区では、中学校に都費の週1日以外に区費でさらに週2日プラスして合計週3日とし、小学校には週1日を区費で配置して、今年度からは小学校にも都費で2人配置されたのを活用し、大規模校2校には週2日配置しています。
渋谷区は、小学校全校に週2日配置し、中学校1校には週1日区費でプラスしていますが、来年度はこれを中学校全校に拡大することを目指しているそうです。
また、葛飾区は、小学校全校に週1日と、中学校24校中大規模校など12校に週1日区費でプラスし、そのほかの12校にも0.5日をプラスし、週2日か1.5日の配置を行っています。
そこで質問です。新宿区でも、他区が既に踏み出しているように、区費によるスクールカウンセラーの配置を充実し、小・中学校ともに週2日以上配置をすべきではないでしょうか。子どもが相談に乗ってもらえる機会は均等に保障されなければなりません。特に大規模校については、早急に配置をふやす手だてを講じるべきと考えますが、いかがでしょうか。
次に、スクールソーシャルワーカーを新たに配置することについて質問いたします。
スクールソーシャルワーカーとは、スクールカウンセラーが本人の抱える心の問題を改善・解決していくための心理の専門家であるのに対して、子どもに影響を及ぼしている家庭・学校・地域環境の改善に向けて支援ネットワークを築く専門家とされ、資格としてまだ確立されていませんが、社会福祉士や精神保健福祉士など福祉の資格を持った人たちを中心に一定の経験を持った人の配置が想定されます。
この間、国会でも議論されていますが、自治体での導入は既に始まっていて、都道府県レベルでは2001年香川県、2005年大阪府、2006年滋賀県、兵庫県、2007年群馬県、熊本県と広がってきた中で、文部科学省が今年度新規事業として「スクールソーシャルワーカー活用事業」を始めました。全国141地域で約15億円の予算措置がされ、来年度予算要求も同様にされています。
実施に当たって、文部科学省からことし2月に都教育委員会を通じて各自治体の教育委員会にも希望調査の文書が来ましたが、新宿区の教育委員会は希望しないと回答しました。理由は、「子ども家庭サポートネットワーク」が子ども家庭部の所管で行われており、教育委員会も学校からもそこにケースを出して、関係機関との連携をとっているからということのようですが、しかし、スクールソーシャルワーカーは新宿区に全く必要ないかといえば、私が話を聞いた学校の先生方も、スクールカウンセラーの方たちもそういう人がいてくれたら助かるという意見が圧倒的でした。スクールカウンセラーの方によると、最初のころは業界でもスクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーの違いは何かとか議論があったけれども、今現在は役割分担ができれば、そういう方がいてもらったほうが助かるということです。
「子ども家庭サポートネットワーク」の実績も、2006年度53回、2007年度65回でしたが、そのうち教育委員会から出されたケースは3件と5件、学校から挙がってきたケースが10件と22件しかありません。よほど深刻なケースしか協議されておらず、これがあるから十分だと言えるものではないというのが実態です。
私も、区民の皆さんからさまざまな相談を受けます。生活困窮の相談も多く、生活保護など福祉や医療、介護の対応が必要な御家庭が、実は子どもが不登校ぎみになっていたり、給食費の未納があったりと、スクールソーシャルワーカーの必要性を感じる事例に幾つもかかわりました。
教育委員会としては、スクールソーシャルワーカーの必要性についてどのようにお考えでしょうか、お答えください。
文部科学省の「スクールソーシャルワーカー活用事業」は、むしろ財務省のほうが積極的と聞いていますから、再来年度以降の本格実施は確実でしょう。新宿区におけるスクールソーシャルワーカー導入の検討を今から進めるべきではないでしょうか。そして、来年度から区独自のスクールソーシャルワーカーを当面教育センターに配置するなどして一歩踏み出すべきと考えますが、いかがでしょうか。
以上で私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
◎教育委員会事務局次長(渡部優子) 沢田議員の御質問にお答えします。
スクールカウンセラーの配置を充実すべきとの御提案です。
御指摘のように、スクールカウンセラーへの相談は、不登校、いじめにかかわる内容を初め、特別支援教育が始まったこともあり、発達障害のある子どもへの対応に関するものなど多岐にわたっており、スクールカウンセラーへの高いニーズがあります。
今年度、都からのスクールカウンセラーの派遣がふえるとともに、区費のスクールカウンセラーを増員し、一部の学校への週に複数日の配置が可能となりました。教育委員会といたしましても、より多くの学校でスクールカウンセラーの週に複数日配置が可能となるよう、スクールカウンセラーの派遣の充実に向けて検討してまいります。
スクールソーシャルワーカーの配置についてのお尋ねです。
御指摘のように、教育相談の必要な子どもの中には、福祉的な面で子どもの置かれた環境への働きかけが必要な場合もあり、スクールソーシャルワーカーのような役割についてその必要性を認識しております。
新宿区では、「新宿区子ども家庭サポートネットワーク」を立ち上げて、福祉、保健、教育等子ども及び子育てに対する支援に関係する諸機関が連携を図っております。そして、「虐待防止部会」「子ども学校サポート部会」「発達支援部会」の3つの部会を置き、ネグレクトや発達障害、学校における不登校や問題行動などに対応しております。
現時点で、スクールソーシャルワーカーを導入し、教育センターに配置する計画はございませんが、教育と福祉など、子どもを取り巻く関係諸機関が連携を深めていくことは重要であり、先ほど述べたような取り組みをさらに充実することで対応を図ってまいります。
以上で答弁を終わります。
(沢田あゆみ) 今お答えいただきましたけれども、私、5点について伺ったんですけれども、今のお答えだと、具体的には3点にしかお答えをいただいてないと思うんですね。一つは、スクールカウンセラーの問題で、特に大規模校については早急に配置をふやす手だてをすべきではないかといった点では、具体的なお答えがありませんでした。
それから、スクールソーシャルワーカーのほうですけれども、必要性は認識していると。ただ、現時点で教育センターなどに配置する考えはないとおっしゃったんですけれども、再来年度以降、そういうことが本格実施されることがもう予想される中で、今からその導入の検討を進めるべきではないかというふうに聞いたところに対してのお答えがなかったように思いますので、その2点について再質問をさせていただきます。
◎教育委員会事務局次長(渡部優子) 1点目でございますが、大規模校でございます。
大規模校につきましても、ここで書いてございますように、より多くの学校で複数日が可能となるように、派遣の充実に向けて検討してまいりますと答えていますので、その中で大規模校についても検討を進めてまいります。
次に、スクールソーシャルワーカーの配置についてでございますけれども、御質問のところで、先ほど述べたような取り組みをさらに充実することで対応を図ってまいりますと答えていますので、その中でお答えしているというふうに考えてございます。
(沢田あゆみ) 明確なお答えになってない部分もあったと思うんですけれども、とにかく大規模校の問題については、子どもに対してスクールソーシャルワーカーの人数が100人でも200人でも同じというのは、子どもたちが相談できる機会が均等ではないという現状があるわけですから、それは今後の検討ということではなくて、本当に早急に対応していただきたいと思っているんですね。
それからスクールソーシャルワーカーの件については、今から検討すべきじゃないかといった点については、明確なお答えではなかったですよね。それは自覚されていますよね。ということなので、私残念ながら決算特別委員会に入る予定はないんですけれども、あとは同僚議員のほうに託していきたいと思いますので、以上で私の一般質問を終わります。
ありがとうございました。


