アメリカ発の金融危機が雇用や経済に深刻な影響を及ぼしているなか、日本共産党新宿区議団は、1月19日中山弘子区長に「新宿区として緊急に雇用・経済対策を講じることの申し入れ」を行いました。
区役所内に対策本部を設置して、庁内で横断的な対応を図ることをはじめ、区が率先して雇用の維持・創出に努めること、プレミア付商品券事業の実施等中小企業支援、区民生活への支援につき、18項目にわたり提案・申入れを行いました。(申し入れ文は下記にあります)
新宿区には現在549億円の基金があり、これも活用して今年度内から可能な対策を実施するよう求めました。
新宿区として緊急に雇用・経済対策を講じることの申入書
新宿区長 中 山 弘 子 殿
2009年1月19日日本共産党新宿区議会議員団
アメリカ発の金融危機が、日本国内にも深刻な影響を及ぼしています。
自動車・電機産業など輸出大企業を中心に「派遣切り」「期間工切り」が横行し、仕事と住まいの両方を奪われる事態がすすんでいます。政府の調査でも、今後3月までの間に8万5千人が職を失うと発表されています。大企業が、非正規労働者を安く使って貯め込んだ内部留保を活用して雇用の維持と正社員化をはかること、労働者派遣法の抜本改正が求められています。
中小企業の倒産も増大しています。今月13日に発表された帝国データバンクや東京商工リサーチの発表では、倒産件数・負債総額とも前年同月比で大幅に増大しています。10月末に国が中小企業向け緊急保証制度を実施しても状況は依然厳しく、今後さらに事態が深刻化すると予測されています。
こうした中で、区民生活も厳しさを増しています。なんとか首はつながっているが年末のボーナスが出なかったとか、勤務先が民事再生手続きに入ったという方もいます。
雇用や経済対策は国が実行すべきことは言うまでもなく、国会でも議論されていますが、同時に、住民生活に密着した地方自治体の対応にも注目が集まっており、新聞の都内版では東京23区の緊急経済対策が連日のように報道されています。
新宿区は、原油等の価格高騰に際してはいち早く対策を打ち出し全国的に注目されました。これに続く金融危機に対応して、2009年度予算で効果的な緊急雇用・経済対策を打ち出すとともに、今年度中に前倒しできることは前倒しして実行すべきだと考え、以下具体的な新宿区としての「緊急雇用・経済対策」について申し入れるものです。
1.(仮称)「緊急雇用・経済対策本部」、総合相談窓口の設置
① 庁内に(仮称)「緊急雇用・経済対策本部」を立ち上げ、関連する部課 が情報を共有化し、効果的な対策を速やかに立案・実行すること。
② 住宅や就職の相談はじめ、困ったことを区民が気軽に相談し、解決の方 策を関係機関と連携して図れるような「総合相談窓口」を区役所内に設置 し、区民に周知すること。
2.自立支援施設の確保や生活福祉課の相談体制の強化
① 仕事と住宅を喪失した方の相談が増大しており、緊急一時保護センター や自立支援センターを希望しても入れない事態となっています。今後さら に増加すると予測されますので、東京都など関係機関と協議して、都の施 設活用などで可及的速やかに定員の拡大を図ること。
② 相談者が増えていることに対応して、すぐにも生活福祉課の職員を増や すこと。職員配置については、国や東京都に財政措置を求めること。
③ 1月7日の参議院本会議で全会一致で採択された「雇用と住居など国民 生活の安定を確保する緊急決議」に則り必要な対策を講じるように国に求 めること。
また、東京都保健福祉局生活福祉部保護課長名で昨年12月22日付で なされた「雇用状況悪化に対する福祉事務所の相談援助体制について」の 通達を実現するために、財政措置を含む対応を東京都に求めること。
3.緊急雇用創出対策
① 今後さらに業務量増大が予想される生活福祉課をはじめとして、区の正 規職員を増員して、区が率先して雇用の拡大に努めること。また、インタ ーンシップの採用対象を拡大したり、非常勤職員の増員等も含めて雇用創 出をすること。
② 区長名で区内の事業者に対して、解雇の自粛や雇用の確保・拡大を呼び かけること。
③ 人材不足が深刻な介護・福祉分野の雇用を促進するため、社会福祉法人 の正規職員採用に補助金を支給すること。
④ ヘルパーの受講料を補助し、資格取得までの生活資金を援助すること。
⑤ 就労支援事業を拡大すること。
就職面接会の回数を増やすこと。就職活動セミナーやキャリアカウンセ ラーによる相談を充実させること。区が実施する就労支援事業は障害者や 若年非就業者に限定せず、対象を拡大すること。
4.中小企業支援
① 中央区にならい、区が直接実施するプレミア付き商品券(区内共通買い 物券)事業を実施すること。
② 中小企業向け「商工業緊急資金」融資制度の返済期間を10年に延長し、 本人の負担利率をゼロにすること。
③ 江戸川区で実施しているような区の借換融資制度を創設すること。
④ 来年度に予定している施設や道路の工事等の前倒し発注や消耗品等の前 倒し購入をすること。
⑤ 公共工事の前払金保証事業については、条件を緩和すること。
5.区民生活の支援
① 保育園の待機児解消を早急に実現すること。認証保育園や未認可保育園 の保護者負担を認可保育園並みに近づけるように助成すること。
② 区民生活と浴場事業者支援の観点から、ふれあい入浴の回数を大幅に増 やすこと。
③ 当面の生活に困窮した区民のために(仮称)「生活一時資金」貸付制度 を実施すること。


