2009年第2回定例会 代表質問 あざみ区議

私は、2009年 新宿区議会 第2回定例会にあたり、日本共産党新宿区議会議員団を代表し、区長に質問いたします。
 政府・与党が、追加の経済対策を含む補正予算を成立させました。その内容は、大型公共事業を前倒しで進めることや、エコカー減税や省エネ家電のポイントなど消費者への助成という体裁はとっていますが要するに自動車業界、電機業界応援であり、大企業への大盤振る舞いと言わざるを得ません。一方、国民向けの対策は一時的、1回切りのバラマキであり、そのツケを消費税増税で国民に押しつけようとしており、内閣府は9日、消費税を12%に引き上げる試算を経済財政諮問会議に提出しました。内閣支持率は相変わらず低いまま推移しており、最近の世論調査では、今回の経済対策で国債を発行し、将来の税負担が増える可能性があることに59.7%が反対と回答しており、国民も将来に不安をだいています。くらしを支えるというのであれば、今日の深刻な事態を生み出してきた、経済政策の抜本的転換が必要です。
 日本共産党は、来たる都議会議員選挙、総選挙で躍進し、くらし福祉最優先の都政、国政に変えていく決意を表明し、質問に入ります。
 
 はじめに、商店街支援と借換融資制度について質問します。
 第1の質問は、商店街支援についてです。
 新宿区は、新宿区商店会連合会に委託して、5000万円分の景品が当たる商店街消費拡大推進事業を実施しました。お客さんから「抽選を楽しみに待ってるよ」といわれたとか、「10万円が当たるよ」と言って券を渡しているなど、街でも話題になっています。 本事業についての5月11日現在の実績は、参加商店会数が、区商連加盟94に対して79商店会、未加入商店会16に対して3、計110商店会に対して82の参加で、商店会の参加率は74、5%に止まっています。個店数はどうでしょう。区商連加盟店約4,200店に対しては3917店で93.2%とまずまずですが、未加入商店会では約800店に対して23店、商店会のない地域からの参加も25店に止まりました。まだ金融機関での換金や4等の景品引き換えも残されており、事業全体の総括や評価はこれからのことと思います。
  そこで現時点でお答えできる範囲で結構ですので、以下うかがいます。
 第1に、この事業はその名が示すように区内商店街の消費拡大が目的だったわけですから、区内でどれくらいの消費拡大効果があったかが問われます。区は売り上げ予定については16億7千万円以上としていますが、結果はどうだったのでしょうか。そして、事業実施以前との比較で消費が拡大したかについて、商店会等から何らかの感想や意見が届いるのか、区としてどんな感触をお持ちかお聞かせ下さい。
 第2に、もう一つの目的であった商店会の加盟促進はどうだったでしょうか。
 先に述べたような参加状況ですから、率直に言って目的を果たしたとは言えないのではないでしょうか。配券を終えた段階で参加状況に変化があればお示しいただき、この間の商店会加盟促進のための具体的な取り組みと、参加結果に対する評価をお聞きかせ下さい。
 第3に、この事業に続けて、商店街支援策を連続して講じることについてです。
 東京23区中16区、7割の区が商店街活性化と区民生活支援事業として取り組んだのは、私たちがこの間提案してきたプレミア付き商品券事業です。江戸川区は、4月に15%のプレミア付商品券、5月以降は10%のプレミア付商品券を販売し、4月末時点で5億円の販売に対して換金が3億8,800万円、また4月・5月で70店の新規加盟があったとのことです。お隣の中野区では、商店会によっては特別セールのイベントもして売上げ効果をさらに上げているとのことです。区商連加盟店は1400店ですが、新たに参加店が600店増え、その参加店が新規に商店会に加盟して地元商店会を励ましているとうかがいました。
 このように、消費拡大、商店会加盟促進、そしてもちろん区民生活支援のいずれの面からみてもプレミア付商品券はたいへん効果的な事業であることは明らかです。直ちに区商連と今回の事業の総括も含め話し合い、第2弾の商店街支援策として、プレミア付商品券事業実施に踏み出すことを求めます。
 第2の質問は、借換融資制度についてです。
 新宿区は、私たちの提案を受け入て「商工業緊急資金」について本人の利子負担をゼロにするなどの改善を図りました。これは区内業者の期待に応えるもので担当課が悲鳴をあげるほど活用が増えました。しかしながら、一向に景気回復の兆しがなく消費が冷え込んだままでは、メドがたたないため借りたくても借りられない業者がたくさんいます。懸命に踏ん張っても経営を維持することが困難な中小企業が生き残るには、毎月の返済額を減らす支援が求められています。
 その具体的な方法として、前定例会で江戸川区の制度を紹介して借換融資制度の質問をしました。区長は「現下の厳しい経済状況を考慮すれば借り換え融資制度も有効な施策と考えられますので、江戸川区の制度の運用状況を把握し仕組みについて検討していきます。」と答弁されましたが、検討はどのように進んでいるのでしょうか。江戸川区に調査に行かれたとお聞きしています。調査された結果はどうだったのか、新宿で借換融資制度を実施するのに何らかの支障があるのかなど、調査された上での評価と今後の検討のご予定をお聞かせ下さい。。
 具体的に借換融資を実施するには、都制度による融資との関係を整理しなくてはなりませんが、東京都との話し合いはされているのでしょうか。また、江戸川区では、借入先の金融機関と相談し、同意をえてから区の中小企業相談室に申請するようになっており、金融機関との密な連携が必要になります。新宿区も金融機関とこの制度の実施に向けた話し合いをし、今まで以上に連携を強めることが求められます。こうした実施に向けた具体的な準備作業は始めているのでしょうか。1日も早く借換融資制度をスタートさせることを求め、区長の見解をうかがいます。

区長答弁)

○商店街支援について
 商店街支援と借換融資制度についてのお尋ねです。
 まず、商店街消費拡大推進事業の売り上げ結果についてです。抽選券は、500円ごとの買物で1枚配布されますので、実際の売上は500円に配布枚数を乗じた額以上になります。抽選券の最終的な配布枚数は、新宿区商店街連合会事務局がとりまとめていますが、この事業開始後数日で全ての抽選券を配布した商店もあり、区内の全般的な状況を見ますと大変好調な売り上げがあったものと認識しています。
 次に、商店会からの乾燥や意見についてのお尋ねです。街の中では、この「新宿応援セール」の抽選を楽しみにしているという声も多く聞かれ、またある商店主の方からは、「この前、お客様から抽選券が当たったらいっしょに温泉へ行きましょうと誘われた」といったエピソードも伺いました。この事業がきっかけとなり地元商店に多くの方の目が向いてきたことで一定の消費拡大効果があったものと考えます。
 次に、本事業に伴う商店会への加入促進についてです。
 今回の「新宿応援セール」の実施を前に、新宿区商店会連合会の会長をはじめ役員の皆様とともに日本フランチャイズ協会を訪れ、今回の事業をきっかけに商店会へ加入していただくよう協力をお願いしてきました。
 商店会への加入状況については、商店会連合会で集計中ですが近隣地域にある未加入の商店に対して参加を呼びかけ、その結果、商店会への加入につながったとの報告もあり、加入促進については一定の成果があったものと認識しています。
 さらに、商店会を形成していない商店が、いくつか集まって参加した地域もあり、このような地域については、今回の事業実施を一つの契機とし、新たな商店会が発足するよう、商店会サポーターも十分活用しながら今まで以上に働きかけ、支援をしてまいります。
 次に、商店街消費拡大推進事業に続けて商店街支援策を講じることについてのお尋ねです。
 商店街活性化のための支援を進めるにあたっては、何にも増して商店会の理解と協力が不可欠であると考えています。
 プレミア付商品券についての再度のご提案ですが、新宿区としては、プレミア付商品券という方法にとらわれず、今回の「新宿応援セール」の経験をもとに、消費拡大、商店会加入促進、区民生活支援など様々な視点から、商店会にとっても、消費者としての区民の皆様にとっても喜ばれ、実効性のある支援策を、商店会の方々と検討し実施してまいります。
○借換融資制度について
 次に、借換融資制度についてのお尋ねです。
 現在、新宿区では借換融資をスタートさせるために江戸川区をはじめ他自治体の借換制度の仕組みについて、研究を行っています。
 江戸川区では、金融機関が融資申込みを代行する等、新宿区とは手続き方法が異なります。また、融資件数の約8割が、3つの金融機関で占める等、約30の金融機関が融資を取り扱っている新宿区との、違いもあります。このため新宿区としては、このような状況を踏まえ、関係金融機関との細かな調整が必要だと考えます。
 次に東京都、金融機関との話し合いについてのお尋ねです。区としても制度創設のために東京都や金融機関との調整が必要だと認識しています。現在、東京都との話合いは行っていませんが、その事前作業として、東京信用保証協会との協議を進めているところです。今後は、東京都や各金融機関との調整を行い、新宿区の現状に即した制度の創設に向け、検討してまいります。
 

  

 高齢者医療について質問します。                                 
 第1に、医療費の負担軽減についてです。
 医療費の負担が高齢者の家計を圧迫し、家族崩壊の危機さえ生じています。「脳梗塞を患い、命は助かったものの、差額ベット代を1日1万円とられている。子ども夫婦は自営業で在宅介護は困難。長期に病院か介護施設で療養させたいが、費用が支払えそうもなく、このままでは共倒れになりそうだ。」「夫のガン治療で貯金を使い果たし、仕事もできなくなってこれ以上治療費が捻出できないので、離婚して夫だけ生活保護を受ければ治療が受けられる。」このような相談が私たちのところに寄せられています。
 国の社会保障費削減により医療費の負担が増え続けています。自己負担率が上がり、ホテルコストを徴収され、その上差額ベット代と、病気の苦しみに加えて経済的な苦労が追い打ちをかけています。行き着く先が一家離別・離縁という悲惨な実態が生み出されています。区長は、こうした実態があるのをご存知でしょうか。そして、どう思われますか。
 いま深刻な事態に直面している方だけでなく、もっと年をとって病気になったら、介護が必要になったらどうなるんだろうという不安はほとんどの高齢者が抱えています。この不安に応えるのは、行政の最優先の課題の一つだと私は思います。
 社会保障費削減政策を転換し、窓口での医療費負担削減を国に求めるべきです。また、東京都はかつて高齢者の医療費が無料だった時代があり、また65才以上の方もマル福の制度があり負担が軽減されていました。この際、都として75才以上の高齢者の窓口負担をゼロにすること、65才以上の方は1割負担にするよう求めるべきではないでしょうか。
 日の出町では、今年度から75才以上の方の医療費負担をゼロにしました。新宿区も75才以上の窓口負担を軽減すべきです。また、区は75才以上の方に入院時負担軽減支援金を支給していますが、実際に求められる支払いは比較にならないほど大きな金額です。現行の支援金額を引き上げ、対象も65才以上に拡大すべきだと思いますが、いかがですか。
 第2に、肺炎球菌のワクチン接種についてです。
 糖尿病や心臓などに慢性疾患がある高齢者が肺炎を併発して死に至ることがよくあります。「肺炎」は日本人の死亡原因の第4位で、最も多いのが肺炎球菌によるものです。肺炎球菌は細菌の一種で、ペニシリンなどの抗生物質でかなり治療できるようになりましたが、最近、抗生物質が効かない菌が増えており、免疫力が低下している高齢者にとってはまさに命取りになってしまいます。あらかじめワクチンを接種すれば免疫効果が5年以上持続すると報告されおり、アメリカでは接種が進んでいます。しかし、日本ではまだ65才以上の方の2%程度しかワクチン投与をうけていません。この予防注射は保険が使えず、8000円かかります。
 そこでうかがいます。まずは肺炎球菌のワクチンに保険を適用するように政府に働きかけ、接種率を格段に引き上げるべきだと考えます。そして、それまでの間区がワクチン投与に助成すべきです。渋谷区は昨年から75才以上に全額助成し接種率は42.1%です。千代田区は半額助成、豊島区・港区も今年度から助成を開始するなど、私たちの調査では今年度23区中7区が助成します。高齢者の生命と健康を守るために新宿区も肺炎球菌ワクチンに助成すべきと考えます。
 第3に、貧困が広がる中、高齢者に限らず低所得者の健康を守る上で最近注目されている無料低額診療事業についてです。
 この事業は、経済的な理由で医療を受ける機会が奪われないようにすることを目的に1951年からある制度で、都道府県などが認可した医療機関が無料または低額で患者を診療する代わりに法人税や固定資産税が減免される制度です。2006年度は全国263の医療機関で延べ618万人以上が利用しており、新宿区内では聖母病院1箇所ですが、福祉事務所が紹介したケースは区外病院も含め48件ありました。
 葬式代を残したいからと生活保護を受けていない人はよくいますし、保護基準を少しオーバーしているというボーダーの方は数知れません。こうした方にとって無料や低額で治療してもらえることは「地獄で仏」のようなものです。もっと多くの医療機関で無料低額診療が実施されて認知度が上がれば、高齢者のみならず低所得者に安心感が広がります。
 政府は1980年代以降「必要性が薄らいでいる」として新規事業開始を抑制する方針をとってきましたが、昨年9月、小池晃参議院議員の質問に対し「低所得者に対する必要な医療を確保する上で重要」と答弁し、これをきっかけに全国で新規に事業を開始するところが増えています。しかし、東京都はこの事業拡大に否定的で、届出をしても認可しない姿勢に終止しています。第2次医療圏内に認可病院がない1件が認可されただけで、医療圏内とか区内に認可病院があったりすると申請を受け付けようとしません。
 そこでうかがいます。この制度は区民にほとんど知られていませんから、まずは区報や民生委員、社会福祉協議会などを通じて制度の周知をすすめ、区民が利用できるようにすべきだと思います。また、東京都に対して、域内1病院などの枠をはめず積極的に認可するよう区としても働きかけるべきです。また認可には自治体の推薦が必要ですので、仮に区内の医療機関から申し出があったら積極的に推薦すべきだと思いますが、いかがですか。

(区長答弁) 

○高齢者の医療について
 高齢者の医療についてのお尋ねです。
 はじめに、国の社会保障費削減によって医療費の負担が増え、高齢者家庭の家計を圧迫しているとのお尋ねです。
 高齢者の医療につきましては、平成18年10月に医療保険制度改革を目的とした医療保険制度に係わる法改正の中で、高齢者の自己負担率の見直しや療養病床に入院する方の食費や居住費の見直しが行われております。
 この見直しの背景には、急速な少子高齢かの進展の中で、老人医療費を中心に増大する国民医療費を現役世代、高齢者世代を通じて公平に担うことで、将来にわたり、持続可能な医療保険制度を目的とした医療保険制度に係わる法改正の中で、高齢者の自己負担率の見直しや療養病床に入院する方の食費や居住費の見直しが行われております。
 この見直しの背景には、急速な少子高齢化の進展の中で、老人医療費を中心に増大する国民医療費を現役世代、高齢者世代を通じて公平に担うことで、将来にわたり持続可能な医療保険制度とする必要があったものと認識しております。
 次に、75歳以上の方と65歳以上の方の医療機関への窓口負担についてのお尋ねです。
 現役世代からの拠出も、公費の投入も限界に近づいている現状では、高齢者の方も所得に応じて負担をお願いするこてゃやむをえないことと思います。また、一定の収入額の範囲で負担割合を変更できる制度や、住民税非課税世帯の方には自己負担限度額が下がる制度も設けているなどの配慮はされております。
 したがいまして、高齢者の方の窓口負担を軽減することを東京都に求めていくことは考えていません。
 次に、入院時負担軽減支援金を65歳以上に拡大し、支援金額を引き上げるべきとのお尋ねです。この制度は、昨年度から長寿医療制度が実施されたことに伴い、原則75歳以上の方の中に新たに保険料を負担するなど、医療に係わる経費が今後とも増加する状況を踏まえて、経済的支援策を図ったものです。このため現状の範囲を越えた拡大は考えておりません。
 次に肺炎球菌ワクチンの保険てきの保険適用を政府に働きかけること、及び区の助成についてのお尋ねです。
 肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌により重篤な疾患に罹患する危険の高い基礎疾患のある人はおよび高齢者の肺炎の予防に一定の効果が認められています。
 現在、すべての予防接種は保険適用の対象外となっておりますが、肺炎球菌ワクチンについては、法定予防接種への位置づけなど国への働きかけを検討してまいります。
 また、高齢者の肺炎球菌ワクチンの予防接種の助成につきましては、高齢者に対する他のワクチン等の助成につきましては、高齢者に対する他のワクチン等の助成のあり方なども勘案しながら検討してまいります。
 次に、無料低額診療事業についてです。
 区は、生活に困窮した方の医療の確保については、無料低額診療事業を含め、生活保護による医療扶助や国民健康保険による自己負担金の減額制度などにより対応を図っています。無料低額診療事業について国は、低所得者等に対する必要な医療を確保する上で、一定の役割を果たしているとの考え方を示しているものの、都道府県知事に対し、社会情勢等の変化に伴い、その必要性が薄らいでいるとの認識を示しています。
 また、今後の無料低額診療事業のあり方については、社会経済情勢の変化を踏まえ、慎重に検討するとしています。東京都は、医療保険制度が未整備で、生活保護法の指定医療機関が少なかった時代にできた制度であり、保険制度が整い、多くの医療機関指定医療機関となった現在、事業のあり方の再検討が必要であるとの考えです。
 区といたしましては、今後とも生活に困窮した方の医療の確保に努めるとともに、無料低額診療事業については、国や東京都の議論の行方を見極める必要があると考えます。  

 次に、保育園の待機児童解消について質問します。
 今年4月の待機児は新定義で70人、旧定義では、145人、昨年の60人を上回りました。6月はすでに新定義で108人、旧定義で166人です。待機している実態は深刻です。『住宅が狭いので、マンスリーマンションを借りて祖母に住んでもらい子どもを預けた。』『職場に連れていっているが、動くようになって大変。』『育休延長を職場に相談したら「もう一人子供を産んでまた産休に入れば」と嫌みを言われた』など、多くの保護者がせっぱ詰まった状況におかれています。
 区が4月から信濃町保育園分園を開所するなど53名の定員を増やしたことや、大京町に私立認可園を誘致、来年度末までに東五軒町保育園分園を設置することは評価いたします。しかしこれに止まらず、引き続き待機児解消策として認可保育園増設を積極的かつ計画的に進めるべきです。
 そこで伺います。 
 最初に、中落合第1保育園の仮園舎についてですが、2011年度以降も認可保育園の分園として活用すべきと考えますがいかがでしょうか。
 第2に、土地の確保についてです。東京都に対し、認可保育園建設のために、都有地の払い下げまたは貸付を要求すべきではないでしょうか。例えば、矢来町にある市ヶ谷商業高校跡は2012年度以降の活用が決まっていません。この土地を確保できれば、区内でも特に待機児が多い牛込地域の解消に資するのはもちろん、隣の牛込第一中学校の狭い校庭を広げることもでき、大変有効利用できると考えます。また、戸山3丁目にある児童相談センターは2012年度、北新宿にできる(仮称)子ども家庭総合相談センターに統合されますが、跡活用は決まっていません。
 さらには、区内の国家公務員宿舎が今後続々と廃止になり、国有地の払い下げが行われることになります。こうした機会を逃さず、認可保育園建設用地として確実に確保するべきと考えますが、いかがでしょうか。
 第3に、財源の問題です。土地を確保し、建設し、運営する、それぞれにお金がかかります。そのための財政負担は区市町村だけでなく東京都もすべきです。都に対して、用地確保に対する補助制度を創設すること、施設建設費補助は私立保育園たけでなく、公立保育園にも補助すること、そして財政基盤が弱い私立保育園に対しては職員確保、待遇改善のための運営費補助を増額すること、以上を要望すべきと考えますがいかがでしょうか。
 東京都は2008~10年度「保育サービス拡充緊急3カ年事業」を実施しており、その中で、認可保育所を6500人分増設する計画です。具体的プログラムの一つとして、「待機児解消区市町村支援事業」が新たに今年度から始まりますが、区として、この補助制度も積極的に活用すべきと考えますが、いかがでしょうか。   
 さて一方で、これから建設される認可保育園によって、現在いる待機児とこれから毎月増える待機児がすぐに救われるわけではなく、緊急の対策が求められています。
 そこで区長に伺います。
 第1に、区有施設を活用した認可保育園分園や保育室を早急に設置することです。
 江東区は保育室を小学校内に2カ所に整備し、保育士等の資格を持ち、区の養成研修を受けた保育員が保育を行っています。文京区も今年度から待機児解消策の一つとして後楽幼稚園内に保育室を開所しました。新宿区も、保育施設としての利用が可能な区有施設、例えば、学校や幼稚園の空き教室等を活用し、引き続き認可保育園分園や他区のように区立保育室を設置してはいかがでしょうか。 
 第2に、認可外保育施設の保育料助成の増額です。
 現在、認証保育所、保育室、家庭福祉員を利用する区民の保育料負担軽減のため、月額で認証は2万円、保育室1万2千円、家庭福祉員4500円が助成されます。大変助かっている、という声の一方で、「足りない」というお話も聞きます。ある3人の就学前のお子さんを抱える方は、1人は区立園に入れましたが、2人は入れず認証に預けようとしたら、2人合わせて13万円もの保育料になり、助成が4万円出ても毎月9万円払うのは無理ということで預けるのをあきらめたというのです。認可外保育施設の保育料は応能負担ではなく定額であり、所得の低い世帯ほど重い負担になります。
 他区でも同様の助成を行っていますが、所得によって助成額に差をもうけている区がほとんどです。例えば、港区は、所得税額21万円未満は4万円、それ以上は2万円です。また、預けている人数が多い世帯に手厚くしているのは江東区で、所得税額25万円未満の1人目は2万円、2人目は3万円、3人目以降は4万円となっています。こうした例も参考に、所得の低い世帯には助成額を増額するとか、2人目以降は増額するなどの改善が必要と考えますがいかがでしょうか。
 第3は、認可外保育施設のなかで、認証保育所、保育室、家庭福祉員以外の、いわゆるベビーホテルと呼ばれる保育施設についてです。
 待機児の中には、やむなくベビーホテルに預けられているお子さんがいます。現在108人の待機児のうち14人がベビーホテルに預けられています。しかしこれは新宿区に入所を申し込んでいる人の中での人数であって、最初から認可園をあきらめて申し込まない人もいますから、実際はもっと多くの待機児がベビーホテルに預けられていると思われます。今回私たちは、区内にある東京都に届け出をしているベビーホテル19所に、聞き取り調査を行いましたが、そのほとんどが、在園児が待機児かどうか把握していませんでした。しかし、3月末までいた30人の内15人が4月から認可保育園に入ったというところもあり、ベビーホテルに相当数待機児が在園していることが推察されます。利用している人の中には、「同じ待機しているのに認証に預けていれば助成がでて、私たちにはでない。同じ税金を払っているのにおかしい。」と話す方もいるそうです。区長へのはがきでも同様の内容が投書されたと伺っています。
 区は、保育に欠ける子どもに保育施設を保障する義務を負っていますが、認可保育園が足りなくて待機児が生まれているわけですから、やむなくベビーホテルに預けている方にも、認証保育所等と同様に、保育料を助成することを検討すべきではないでしょうか。
 その際、例えば、東京都の立ち入り調査の結果「指摘事項なし」の施設に限るとか、あるいは区独自の基準を作りその基準をクリアしているところに限定するなど、一定の要件を満たした場合に助成することを検討してはいかがでしょうか。
 以上、緊急対策を3点提案させていただきましたが、区が認可外保育施設を設置すること、認可外保育施設利用者助成を充実させることは、待機児が急増する中での当面のやむを得ない緊急措置であり、待機児解消の基本が認可保育園の増設であることは言いうまでもありません。このことを踏まえ
てお答えください。

(区長答弁)

○中落合第1保育園仮園舎の活用について
 保育園の待機児童解消についてのお尋ねです。
 初めに、中落合第1保育園仮園舎の活用についてです。
  この施設は、都営住宅跡地を都から平成20年4月1日から平成23年3月31日まで借地し、リースによりプレハブ園舎を設置しています。
 平成20年9月から平成21年2月まで西落合保育園舎の耐震工事中の仮園舎として使用し、平成21年4月から平成23年3月までは、中落合第一保育園の仮園舎として使用しています。
 仮園舎は、利用期間に応じた暫定施設として建設していますので、建築基準法による仮設建築物の許可基準で建てられています。引き続き認可保育園の分園として活用するためには、本施設としての基準を満たすような改築が必要となるため、この施設を継続して活用することは困難です。
 ○認可保育所建設用地としての土地の確保について
 次に、認可保育所建設用地としての土地の確保についてのお尋ねです。
 土地の確保については、保育園用地だけでなく様々な需要を考慮したうえで、取得の緊急性や財産面からの検討など、総合的判断のもとで対応しています。
 お尋ねの土地に関しても、都・国の処分に向けた動向を注視し、判断したいと考えております。
 ○都への財源要望について
  次に、都への財源要望についてのお尋ねです。
  先ず、用地確保に対する補助制度の創設及び公立保育園の施設建設費補助については、平成21年度に都が創設した「待機児童解消区市町村支援事業」にも、現在のところ、事業項目として入っていません。都に対して申入れは行っていきたいと考えています。
 私立保育園への職員確保、待遇改善のための運営費補助は、「東京都民間社会福祉施設サービス推進費補助制度」によるもので、社会福祉法人が都から直接補助を受ける制度です。この制度は、利用者処遇向上のための人材確保にかかる経費の定額補助であった制度を、都として望ましいサービス水準を確保するための基本補助に、施設の努力に対する実績加算、経営改革等加算を加えた仕組みとして、平成16年度に再構築されたものです。平成21年度の東京都民間保育園協会の事業計画においても、この補助制度の諸課題に関する改善を求めることが基本方針に掲げられています。区としても、私立保育園の保育水準が守られるように都の対応を注視してまいります。
 次に、都の「待機児童解消区市町村支援事業」についてです。
 都は、平成20年度から保育所定員15.000人増の目標を掲げ、「保育サービス拡充緊急3ヶ年事業」に取り組んでいます。
 この事業は、本年度から都に設置された「安心こども基金」を活用するものと、都の自主財源によって事業者及び区市町村の負担を軽減する「都独自の支援策」により組み立てられています。
 この「都独自の支援策」が「待機児童解消区市町村支援事業」であり、待機児童の解消に向け、保育の実施主体である区市町村が地域の実情に応じて実施する事業を広く柔軟に支援し、今年度から来年度おける保育サービスの拡充に取り組むというものです。
 具体的には、私立保育所等の開設準備支援や認証保育所開設事業者の負担軽減を行うものですが、実施要綱等の詳細については、現時点では都から示されておりません。区としては、この補助制度の詳細が明らかになり次第、積極的に活用すべく検討してまいりたいと考えております。
 ○認可保育園増設、認可外保育園への助成
 次に、区有施設を活用した認可保育園分園や保育室の設置についてのお尋ねです。 区では、平成21年4月に信濃町保育園分園を設置し50名の定員拡充を図りました。また、東五軒町保育園の隣地が確保できた事により分園建設を行い平成23年1月に約80名の定員拡充を行う予定です。さらに公有地活用や公共施設の有効活用について検討してまいります。
 ご指摘のとおり、江東区では、学校施設を活用したグループ保育室を、平成12年、13年に2ヶ所、無認可保育室として設置しています。この保育室では、施設改修により簡単な調理室を設け、保育士が調理していると聞いています。また、文京区は、平成21年4月1日から0歳児、1歳児を対象とした、無認可保育室を設置していますが、この保育室では、ミルク・昼食・間食等は保護者持参となっています。
 認可保育園では、0歳児へのきめ細やかな離乳食の提供や、1歳児からは、午前のおやつ、昼食、午後のおやつ及び延長保育園においては、補食も含め1日4回食事を提供し、アレルギー対応も行っています。緊急対応の施設では、このような十分な対応は困難です。
 区では、保育水準維持の観点から、認可を受けない区立保育室での対応ではなく、認可保育園、認証保育所整備での対応を進めていきたいと考えています。
 次に、認可外保育施設の保育料助成の増額についてのお尋ねです。
 区の認証保育所等への保育料助成については、平成19年度から認証保育所利用児童1人当たり月額2万円、保育室利用児童1人当たり1万2千円、家庭福祉員利用児童1人当たり4千5百円を助成しています。所得によって助成額の見直しをすべきとのご指摘については、今後、受益者負担の適正化のため、保育料検討の中で視野に入れてまいります。
 次に、ベビーホテル等認可外保育施設利用者への保育料助成についてです。
 平成21年6月1日現在の待機児童数108名のうち、いわゆるベビーホテルや院内保育所を含む認可外保育施設の利用者は、14名になっています。
 認可保育所等利用者と同等に助成すべきとのご指摘については、児童福祉施設の基準に合致しない施設等を利用する方に対する補助金の創設は、施設の実態や利用状況が様々であり、しかし、今後、実態把握には十分努めていきます。 

 次に、新型インフルエンザ対策の強化について質問します。
現在新型インフルエンザは6月4日現在16都府県410人の感染者となっています。
新宿区では4月28日に発熱相談センターを設置し、毎日9時から21時まで対応し、5月25日現在で1651件の相談を受けています。さらに医師会の協力も得て発熱外来には57の医療機関が登録をされています。ここであらためて区民の安全安心のために奮闘されている職員の皆さんに敬意を表したいと思います。
今回の新型インフルエンザ問題は今後検討すべき多くの課題が明らかになっています。現在の対応は今年3月に策定された鳥インフルエンザに対応した「特別区保健所新型インフルエンザ対策」に準拠した取り組みになっていますが、鳥インフルエンザ対策に生かすとともに、今秋にも大流行が懸念されている今回の新型インフルエンザについても新宿区として今後の対応の具体化も求められています。
今後の課題としてまず第1にあげられるのは医療機関との連携と支援の問題ではないでしょうか。
日本感染症学会は今回の事態に対して提言を発表しました。その中では、患者の中には自分の症状を新型インフルエンザだとは自覚せずに一般医療機関を受診したり、かかりつけ医を受診する確率が極めて高いと言われていることを指摘し、流行拡大期には、自分の診療所ではインフルエンザの診療は行わない、とするのはほとんど不可能であり、発熱の有無で時間帯を分けて診察したり、医師会を中心として近隣の医療機関が時間を分けて分担したりするなどの方策が効果的と提言しています。提言では、仙台市の取り組みが紹介されています。
仙台市は「メディカル・アクションプログラム」に基づき医師会傘下のすべての開業診療所が発熱外来を担当してより高度の医療が必要な患者を専門医療機関へ転送する方針を打ち出しており、すでに6月2日の時点で軽症の新型インフルエンザを診療する協力医療機関が318ヵ所なっているそうです。そのため医師会は仙台市に対し、医師及びスタッフのための予防用のタミフルとマスクやガウン、さらには検査キットや抗インフルエンザ薬の流通の確保を要請しているそうです。このように各地域の実情に合った対応策を考える必要があると、日本感染症学会は指摘しています。
新型インフルエンザの流行蔓延期にはすべての医療機関に患者が受診することが予想されます。自分たちが普段から診ている通院患者からも新型インフルエンザの患者は多数出ると予想され、診療を忌避することは出来ません。全医療施設が取り組むべき対策を構築しておかなければ、助かるべき多数の患者が助からない、といった事態が起こりかねません。
現在新宿区では登録医療機関に対して、一時的に防護服なども支給されていますが、仙台市のように今秋の大流行の可能性も視野に入れた計画を医療機関と一体となって直ちに策定すべきではないでしょうか。特に医療機関のみなさんの協力を得る上でもマスクや防護服など必要な支援も行うべきではないでしょうか。
また、いざ感染した場合の公的な補償がありません。したがって区としても国に、診療で感染した医師やスタッフへの補償制度への創設を求めるべきだと思いますが、いかがですか。
第2に保健所の体制の強化です。
今回の事態で職員の体制強化、感染症対策の強化が求められています。現在発熱相談センターは当初、17時までだったのが21時まで時間延長されています。これが大流行した場合、体制の強化が求められるのは自明のことです。さらに地域での医療機関との連携などネットワークを構築する必要があります。結核やO157など感染症にとって必要な予防の観点から改めて職員体制を含め見直すべきだと思いますがいかがですか。
第3に日常的な予防の徹底とマスクなどの確保です。手洗い、うがいなど日常の習慣になるようにあらゆる機会に啓発し徹底すべきと思いますがいかがですか。またマスクについてはこの間、区は12万個確保していた内、職員用に9万個を配布しましが、区民はマスクを必要としているときに、どこの店頭でも売り切れという状況になりました。区として、区民のためにも備蓄する、あるいは流通ルートを確保するなどの対策を立てるべきだと思いますがいかがですか。場合によっては補正予算を組んででも対応すべきだと思いますがいかがですか。
第4に新型インフルエンザにかかる医療費の保障制度を緊急に確立することが求められています。
新宿区には来街者や「無保険者」など医療費の支払いが困難な人が新型インフルエンザに感染したり、他の人に感染させたりする可能性もあります。新型インフルエンザの診療にかかる医療費自己負担分を保障する制度を緊急に確立すべきです。国に要求すべきと思いますがいかがですか。
また、大阪府堺市では国民健康保険の資格証の交付者に無条件で短期証が交付されました。新宿区においてもせめてインフルエンザ流行時には、区民が安心して医療機関に行けるように、堺市と同様の対応をすべきと思いますがいかがですか。
 また、特養ホームなどで多床室が多いところは感染症の患者がでても隔離ができません。区はそういった実態も含め必要な援助も行い体制を強化すべきではないでしょうか。
 以上、答弁願います。

(区長答弁)

 ○大流行の可能性を視野にいれた計画を医療機関一体となって策定することについて
 新型インフルエンザ対策の強化についてのお尋ねです。
 最初に、大流行の可能性も視野に入れた計画を医療機関と一体となって策定することについてです。
  区は、今回の新型インフルエンザ発生を受け、医師会や区内の病院、関係機関等で構成する新宿区新型インフルエンザ対策連絡会」を、4月30日及び6月9日に開催し、医療体制の確保について協議してきました。
 大流行の可能性も視野に入れた医療体制については、都の医療体制の整備と整合性については、都の医療体制の整備と整合性をとりつつ、「新宿区新型インフルエンザ対策連絡会」の意見やその他の関係機関の意見を聞きながら8月に改定を予定している「新宿区新型インフルエンザ対策行動計画」に反映させてまいります。
 ○医療機関へのマスクや防護服などの支援について
 医療機関へのマスクや防護服などの支援についてのお尋ねです
 新型インフルエンザのまん延期に発熱外来を予定している医療機関に対しての、区独自に防護服、マスク、手袋、ゴーグル等のセットを5月下旬に配付しました。
 今後も、感染予防に必要な防護服等については、随時必要数を調査した上で、発熱外来を予定している医療機関に配付してまいります。
 ○診療で感染した医師やスタッフへの補償制度の創設を国に求めることにつて
 診療で感染した医師やスタッフへの補償制度の創設を国に求めることにつてのお尋ねです。
 医療従事者が新型インフルエンザの診療で、二次感染した場合はの損失補填について、国は6月初めに、「地域活性化・経済危機対策臨時交付金」を、活用できると示したところです。
 そのため、現時点では、国に制度の創設を求めることは考えておりません
 ○保健所の体制強化について
 次に、保健所の体制強化についてのお尋ねです。
 今回発生した新型インフルエンザへの対応では、通常業務に加えて発熱相談センターの業務等に従事することになり突発的に多くの人手を要する事態になりました。
 このため医師や保健師、事務職の全庁的な協力と臨時職員等の活用などで対応してきたところです。
 今後、感染症の集団発生等の事態に対応するため、健康部や保健所だけでなく、区全体の取り組みとして「新宿区新型インフルエンザ対策本部」の中で、職員体制を整備してまいります。
  ○診療で感染した医師やスタッフへの補償制度の創設を国に求めることについて
 次に、診療で感染した医師やスタッフへの補償制度の創設を国に求めることについてのお尋ねです。
 医療従事者が新型インフルエンザの診療で、二次感染した場合の損失補填について、国は6月初めに、「地域活性化・経済危機対策臨時交付金」を、活用できると示したところです。
 そのため、現時点では、国に制度の創設を求めることは考えておりません。
 ○保健所の体制強化について
 次に、保健所の体制強化についてのお尋ねです。
 今回発生した新型インフルエンザへの対応では、通常業務に加えて発熱相談センター業務等に従事することになり突発的に多くの人手を要する事態になりました。このため医師や保健師、事務職の全庁的な協力と臨時職員等の活用などで対応してきたところです。
 今後、感染症の集団発生等の事態に対応するため、健康部や保健所だけでなく、区全体の取り組みとして「新宿区新型インフルエンザ対策本部」の中で職員体制を整備してまいります。
 ○手洗い、うがいなどの日常的な予防の徹底について
 次に、手洗い、うがいなどの日常的な予防の徹底についてのお尋ねです。
 テレビ、新聞等、マスコミによる効果も大きいところですが、区では、ホームページ、チラシ等で日常的な予防対策を周知している他、区内施設等の手洗い場所に、正しい手洗いの方法を記載したステッカーの掲示を進めているところです。
 今後も、手洗い、うがいが徹底されるように様々な方法で啓発してまいります。
 ○日常的予防とマスクの確保について
  次にマスクの確保についてのお尋ねです。
 広報紙では、マスク等についても昨年から新型インフルエンザ発生に備えた備蓄を呼びかけていましたが、都内での発生が報じられると、マスク等の需要が急激に高まり、区民が店頭で入手しづらい状況となりました。
 今回、各職場に配備したマスクや消毒液は、来庁者や区施設利用者の感染防止と窓口対応のため、購入・備蓄したものであり、広く区民一般への配布を目的とする物ではありません。
 なお、今回マスクが入手困難となったことを踏まえ、新型インフルエンザの流行時においてもマスク等の流通が安定するように、国や都に働きかけてまいります。
 ○医療費の支払いが困難な人への医療費自己負担分を保障する制度の確立を国に要求することについて
    次に、医療費の支払いが困難な人への医療費自己負担分を保障する制度の確立を国に要求することについてのお尋ねです。
 無保険者などで、経済的に困窮している方は、現在でも生活保護などの制度を利用して
医療を受けらています。また、新型インフルエンザで勧告入院となった場合は、医療費は公費で負担されます。
 そのため、新たな保障制度について、国に要求することは考えておりません。
  ○国民健康保険の資格証明書が交付者も安心して受診できるよう、堺市のような短期証を交付すべきではないか。
 国民健康保険の資格証明書が交付されている方への短期被保険者証の交付についてです。
 資格証明書が交付されている方が、医療機関での自己負担を心配することなく安心して 受診できるよう、発熱外来を設置する保険医療機関や発熱外来から交付された処方箋は5月分診療分から、資格証明書を被保険者証とみなし取り扱うこととされました。
 したがいまして、短期証を発行しなくても、一般の被保険者とみなして取り扱うこととされました。
 ○特養ホームなど多床室が多いところは感染症の患者が隔離できない。必要な援助も行い体制を強化すべきでないか。
 次に、特別養護老人ホームなどの多床室がある施設でのインフルエンザ対策のお尋ねです。
 これらの社会福祉施設では、厚生労働省による「新型インフルエンザに対する社会福祉施設の対応について」や特別保健所長会が作成した「社会福祉施設における新型インフルエンザ対応マニュアル」に基づいて感染の防止や発生時の対応を行なうこととしています。 発生時においては、事業者は嘱託医もしくはかかりつけの医師に連絡するとともに、発熱相談センターに相談し、その指示に従って発熱外来を受診することになります。
 そして、新型インフルエンザの感染が確定した場合は、基本的に感染症指定医療機関に入院することになります。ただし、急速な患者数の増加がある場合には、重症化する可能性の高い患者を優先して入院治療が行われます。
 また、濃厚接触者の隔離は、個室が用意できない場合については、濃厚接触者のみの居室を用意し移動させ、ベット間の仕切等の対応を実施し、できるだけ接触を防ぐこととしています。  

 次に、ごみの減量・リサイクルについて質問します。
 新宿区は2008年3月に「一般廃棄物処理基本計画」を策定し、2017年度までに2005年比で「ごみを半減、リサイクルを倍増に」する目標を掲げ、容器包装プラスチックを資源として回収を始めました。2008年度は前年度に比べ不燃ごみは66%も減りましたが、区全体のごみ量は5.4%しか減りませんでした。可燃ごみの量が約10%、6675トンも増加したからです。「ごみ半減」の目標達成のためには、その大部分を占める可燃ごみをいかに減量するかという課題が鮮明になりました。
 そこで、以下4点に渡り伺います。
 第1に、啓発活動の強化についてです。
 新たな分別を実施するため、区の環境土木部にごみ減量担当を設置し、部職員をあげて昼夜を問わず説明会に出かけ、容器包装プラスチックは分別すれば資源になることを周知し区民に協力をお願いしてきました。その成果もあり、容器包装プラスチックの回収量は昨年の5月には192トン回収できましたが、その後徐々に減り今年4月には160トンになっています。35年ぶりの分別方法の変更です。しかも新宿区は、流動人口が多いのですから、毎年のようにくり返し丁寧な啓発や説明を行わなければ、自治体によって異なるごみの分別回収を徹底することは困難です。人が頻繁に動き管理人がいないような小さなアパートではごみ出しが悪く、度々収集できないことが書いてあるシールが貼られ、ごみが残っています。区としてできるだけ小さな単位で丁寧な説明会を開く計画を持つべきです。区の積極的な姿勢を示し、さらに区民の協力が得られるようすべきと考えますがいかがですか。
 区民の中では特に容器包装プラスチックについては「せっかくきれいにして資源として出しても、本当に資源化されているの。そのまま焼却されているんじゃないの」という懐疑的な話がまだされています。07年12月に、ゴミの特集をした広報で、容器包装プラスチックが具体的に中間処理施設で再度分別され、ほぼすべてが資源化されていることが紹介されています。このような周知活動は、1回やれば済むことではなく、繰り返すことが必要です。また、地域の団体などが資源化工場などの見学会を行い、参加者が大変深まったということを聞いていますが、区としても大いに実施すべきではないでしょうか。
 第2に、生ごみの減量についてです。
 可燃ごみの約40%を占め、一番多いのが生ごみです。2001年に施行された「食品リサイクル法」で一定規模の事業所については5年以内に生ごみを20%以上減量することが義務付けられ、区内の該当事業所については達成していますが、オフィスビルや工場・研究所は達成できていません。大規模な事業所が集中している新宿では、さらに対象を広げ積極的な減量目標を設定し、達成のために指導を行っていくべきではないでしょうか。また、中小零細企業などが出す生ごみについても、本格的な減量・リサイクルの方法が未だ確立していません。飲食店が多い新宿区の特徴を考えると中小業者任せにせず、区としてリサイクルルートを確立すべきではないでしょうか。
 新宿区も一事業所です。区の施設での具体的な数値や減量・リサイクルの計画を担当部署である「生活環境課」が把握・分析し、対策を日々強化していくことが、他の事業所のお手本としても求められているのではないでしょうか。
 また一般家庭の生ごみについても、なかなか減量が進んでいないのが現状です。生ごみは、大半が水分で燃やすのに多くのエネルギーが必要で、焼却炉の傷みの原因にもなります。堆肥までしなくても、せめて水分を除去することができれば大いに有効です。生ごみの処理機は、バイオ式と乾燥式の2種類に大別できます。新宿区でも1993年から生ゴミ処理機のあっせんを開始し、146件の実績がありますが、2004年廃止しています。しかし、自治体によってはバイオ式だけではなく、乾燥式にも助成しています。乾燥式では、水分がほぼ無くなるだけではなく体積が減り、細菌の発生を防ぐことが出来、衛生的と評価も高くなっています。区も生ごみ処理機への助成を行い、バイオ式だけでなく乾燥式も対象に助成すべきではないでしょうか。
 第3に、雑紙の資源回収量を増やすことです。
 可燃ごみのなかで、2番目に多く約30%あるのが紙ごみです。新宿区は、新聞紙・ダンボール・雑誌・紙パックも資源として回収しています。しかし、「紙リサイクルマーク」がある、ティッシュやお菓子などの箱など、いわゆる雑紙については区のパンフレットにも記載がなく、多くの区民が資源とは考えていないためゴミになっています。我が家では、紙袋に貯めて資源として出していますが、仙台市のように動機付けとして、雑紙を入れるための紙袋を全世帯に配布してはいかがでしょうか。その紙袋も使用後のカレンダーなどを活用し区が障害者団体などに作成を依頼してもよいのではないでしょうか。また、区のパンフレットなど広報にも「紙リサイクルマーク」の説明、回収の方法について周知をすべきと思いますがいかがでしょうか。
 第4に、廃食油のリサイクルについてです。
 現在新宿区は家庭の廃食油を回収していませんが、大変貴重な資源です。特に植物性食用油はディーゼル車の燃料として使用でき、経費節減はもとより、黒煙や二酸化炭素の排出量が少ないなど、環境汚染防止に貢献します。愛知県の人口約4600人の自治体、東栄町では、公共施設や飲食店などの協力を得て公用車のトラックなどを4台も生成燃料で走らせているそうです。23区中墨田区、練馬区など9区がなんらかの形で廃食油を回収し、ディーゼル車のバイオ燃料や洗濯用せっけんなどにリサイクルしています。廃食油をペットボトルに入れて拠点回収を行い資源化しています。新宿区でも実施し、生成燃料で公用車や清掃車を走らせてはいかがでしょうか。
 以上4点について区長の見解をおきかせください。

(区長答弁)  

○啓発活動の強化について
 ごみの減量とリサイクルについてのお尋ねです。
 初めに、新分別の啓発活動の強化についてお答えします。
 平成20年4月から実施した新分別の結果、可燃ごみ、不燃ごみ、粗大ごみの総量は、前年度に比べ、約6500㌧7.3%減少しました。可燃ごみについては約10%増加しましたが、これはプラスチック製品やゴム、皮革などの不燃ごみから変更になった影響で、この増加分は、埋め立て処分量の減量に貢献しています。資源につきましては、容器包装プラスチックは計画量の約7割に留まりましたが、行政回収と区民の集団回収を合わせた資源回収量は1750㌧、8.5%増加しました。
 35年振りの分別の大きな変更でしたが、区民のみなさんのご協力により大きな混乱もなく概ね順調に推移したと考えています。
 今後は、「ごみ半減、リサイクル倍増」に向けた更なる取り組みを進めていきます。ご指摘いただいたような、分別が十分でない排出場所もございますので、ふれあい指導班を中心に排出実態に合わせた啓発をきめ細かに進めます。また、広報特集号やホームページ、分別のチラシなどで適宜適切な啓発を行い、引き続き新分別の徹底に努め、より一層、区民の理解と協力が得られるよう対応していきます。
 次に、資源化工場などの見学会の拡充いついてお答えします。
百聞は、一見にしかずの例えのとおり、資源化工場や中間処理施設見学会は、啓発活動に有効に活用していきます。
○生ごみの減量について
 次に生ごみの減量についてのお尋ねです。
 平成13年に施工された食品リサイクル法では、食品廃棄物の発生量が年間100㌧以上の多量発生事業者に対し、平成18年度までに再生利用等の実効率20%に引き上げる具体的目標が立てられてました。
 区の条例により、延床面積3000㎡以上の大規模事業所に再利用計画書の提出を義務付けていますが、平成19年度のオフイス等も含む全業種合計では、生ごみの再利用が20.74%にまで向上しています。
 国は、平成19年12月に改正食品リサイクル法を施行し、平成24年度までに、食品製造業で85%、外食産業40%等、業種別に更に高い目標を設定しました。また、多量発生事業者に対し、実施状況の主務大臣への報告を毎年義務付け、違反には罰則を設けて指導を強化しています。
 このため区としては、国と歩調を合わせ、改正食品リサイクル法の新しい目標達成に向け、大規模事業所の再利用計画書に基づく立入調査、指導の中で、生ごみの再利用計画書に基づく立入調査、指導の中で、生ごみの再利用率の向上を図っていきます。 次に、中小零細企業の出す生ごみのリサイクルルート確立についてのご質問にお答えします。
 現在、中小業者が出す生ごみは、可燃ごみとして区が収集するケース、資源として民間処理業者が収集するケース、資源として再利用するケースに大別できます。しかし、資源化される生ごみは、おからや食用油など昔から独自のルートを持つ品目に限られているのが実態です。
 新たに、中小業者の生ごみを区が収集して資源化業者に引き渡すルートを確立するためには、生ごみの種別に応じた車輌の配備や腐敗を防ぐためには、日々の配車などの対応が必要です。また、中小業者には徹底した分別と保管などの対応が求められます。これらを総合的に勘案すると、現在の処理方法以上に効果的なシステムを確立するのは困難と思われます。
 したがって、区としては、中小業者の生ごみを区が収集して資源化業者に引き渡すルートを確立するためには、生ごみの種別に応じた車輌の配備や腐敗を防ぐための日々の配車などの対応が必要です。また、中小業者には徹底した分別と保管などの対応が求めまれます。これらを総合的に勘案すると、現在の処理方法以上に効果的なシステムを確立するのは困難と思われます。
 したがって、区としては、中小業者の生ごみについては、自己処理原則での創意工夫によるごみ減量と適正処理を推進していくことが涵養と考えています。
 次に区の各施設ごとの数値や減量、リサイクル計画を担当部署の生活環境が把握、分析し、強化していくことが他の事業所への手本として求められているのではないかとのお尋ねです。
 生活環境課では、法律で定められた計画として「新宿区一般廃棄物処理基本計画」を策定し、区、民間施設を問わず、区全体のごみ減量、リサイクルの推進を担当しています。ご指摘のとおり、区の各施設もごみの排出については一事業所と位置づけられ、法律や条例により自らの責任においてごみの減量やリサイクルを推進し、区の施策に協力することが義務付けられています。
 一事業所としての各区施設の個々の数値等については、施設を所管する各部や委員会事務局が把握しており、必要に応じて情報を収集しています。
 また、3000㎡以上の大規模区施設の再利用計画書及びの報告数値などを通じて、区全施設のごみ排出量等を環境清掃部として把握しています。
 今後、区施設におけるごみ減量、リサイクルの推進により一層努めてまいります。
○生ごみ処理機の助成制度について
 次に生ごみ処理機に関するお尋ねです。
 家庭ごみの中で生ごみは4割程度を占めており、区としても、生ごみの水切りをはじめとして、生ごみを出さない調理の工夫や、各家庭での実状に合わせたごみの減量の提案などの周知、情報提供を行っているところです。
 区では以前、コンポスト化容器、生ごみ処理機の斡旋を行っていましたが、家電量販店等で廉価で購入できるようになり、斡旋実績も数件に減少したため、斡旋事業は平成16年度で廃止いたしました。
 ご提案の生ごみ処理機等の助成制度については、費用対効果等を考慮し、今後の研究課題としてまいります。
○雑誌の資源回収について
 次に、雑誌の資源回収についてのお尋ねにお答えします。
 新宿区では、紙製容器包装を含むいわゆる雑誌については資源として回収しています。
 20年4月の新分別にあたり全戸配布した「新しい資源、ごみの正しい分け方、出し方」のパンフレットでは、日常的に多種多様なものが発生しますので、今後作成するパンフレット等では、区民によくわかるように工夫していきます。
 雑誌を入れるための紙袋を全世帯に配布してはとのご提案ですが、ご家庭で発生する紙袋などを活用して雑誌と一緒に出していただくことが資源とごみ減量に有効と考えます。
 紙製容器包装に使用されている識別表示マークについては、容器包装リサイクルのプラマークと合わせて、識別表示として、パンフレット等で周知していきます。
○廃食油のリサイクルについて
 次に、廃食油のリサイクルについてのお尋ねです。
 区においては、リサイクル活動センターで、廃油を使った石鹸作り講座を実施しています。また、環境学習情報センター主催のエコツアーでは、廃止食区油から生成した燃料で動く「てんぷらバス」を利用しています。
 区内全域で廃食油を回収し生成燃料を公用車や清掃車に利用することについては、廃食油回収のためにかかる環境負荷や、バイオ燃料に対応するための車輌の改造、整備などの課題もありますので、その実用化については、他自治体の取り組みなども参考にしながら、研究していきます。