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◆三十四番 (阿部早苗)
一九九九年新宿区議会第四回定例会にあたり、私は日本共産党新宿区議会議員団を代表して、区長並びに教育委員会に質問いたします。
今定例会は、臨時国会開催中に行われています。
今国会は、自自公連立政権ができて初めての国会ですが、政権のほころびが早くもあらわれています。西村発言、藤波議員の有罪確定、長野参院補選での敗北、そして行き当たりばったりの介護対策。どれを取っても、この「連立政権には、とても日本の将来を任せるわけにはいかない」というのが、多くの国民の実感ではないでしょうか。
〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕
こうしたもとで日本共産党は、原子力行政、雇用、中小企業、介護保険、外交など、国民が注目している焦眉の問題で、国民の声を踏まえた提案をし、論戦を進めるとともに、企業団体献金禁止法案、オウム規制法案、解雇規制法案、サービス残業根絶法案、消費税減税法案等を提出し、その実現に向け努力しているところです。
そこでまず初めに、小渕首相の政治姿勢に関連して、企業団体献金の禁止と西村前防衛政務次官発言の二つについて、区長にお聞きしたいと思います。
まず、企業・団体献金についてです。
既に新聞等で報道されているように、自民党は政治家個人への企業団体献金の存続を決めた方針を撤回し、法律どおりに禁止措置を講ずる方向を打ち出しました。これは国民の批判の中で追い込まれた当然の結果です。
大事な点は、「抜け道」をつくらないということです。一九九五年一月に施行された「改正政治資金規制法」は、その附則で、政治家への企業・団体献金は禁止すると述べるとともに、政党への献金は見直すと定めています。
営利の追求を目的とする企業の政治献金は、賄賂性を否定しがたく、公正な政治をゆがめる恐れがあることは従来から指定されてまいりました。それは政党向けであろうと、個人向けであろうと、基本的には同じです。法律の規定どおり、期限内に政治家個人とともに政党への企業・団体献金についても、禁止するように見直しを行うべきだと考えますが、いかがですか。区長の見解をお聞かせください。
関連して、区長自身の政治資金についても質問します。区長は、昨年三月の予算特別委員会で、「企業献金はない方がいい」、「基本的には避けるべきだ」と述べました。一方、ことし四月の区長選挙における政治資金収支報告書によると、小野田区長の政治資金は、一括して後援会からの収入になっており、その明細は明らかではありません。後援会として企業献金を受け取っているということはありませんか。ここで区民の前に明らかにしていただきたいと思います。
次に、西村前防衛政務次官の暴言についてです。
「日本も核武装した方がええかもわからん」、「核とは抑止力なんですよ。強姦して何にも罰せられんのやったら、おれらみんな強姦魔になってるやん」。
この低劣な発言に対して、「余りにひどい」と国内外から大きな驚きと批判が巻き起こりました。女性議員が抗議の声を挙げているのも当然のことです。問題は、西村氏の辞任で済むものではありません。もともと超タカ派的な言動を繰り返してきた政治家を、承知の上で防衛政務次官に据えた小渕首相の責任も重大です。
区長は、東京都女性問題協議会の委員でもおられますが、西村氏の発言と小渕首相の任命責任についてどのようにお答えですか。ぜひ区長の見解をお聞かせください。
次に、原子力施設の事故対策について質問します。
茨城県東海村の核燃料工場で起こった臨界事故は、我が国最悪の放射能事故となりました。違法な作業手順がまかり通り、事故を未然に防止する安全対策も、事故発生の場合に、それを制御、抑制するシステムも全くなかったことが明らかになり、国民に大きな衝撃と不安を与えています。二度とこのような事故が起こらないようにしなければなりません。
何より大切なのは、安全神話の一掃です。事故発生後の対策がおくれた原因として、科学技術庁の対応のまずさが指摘されています。現場からの報告にもかかわらず、科学技術庁がなかなか臨界事故だと認めようとせず、いたずらに五時間近くの時間が費やされました。
事故直後の記者会見で、野中官房長官は、「この事故によって原子力は安全だという神話が崩れたら大変だ」と述べましたが、ここには「安全神話」にとらわれ、安全対策を手抜きすることの危険性が示されています。今こそ、原子力の持つ本来的な危険性について率直に国民に語り、科学的な行政に転換することが求められています。とりわけ、行政から独立したチェック機関の確立、専門スタッフの配置、また世界に例を見ないプルトニウム方式の転換が必要です。
これは茨城県の問題ではありません。チェルノブイリの事故では、放射性物質の拡散は半径二百キロから三百キロの範囲で広がりました。東京から二百キロ圏内には東海村があり、静岡の浜岡があります。横須賀にはJCOと同様の核燃料会社があり、また米軍の原子力艦船がひっきりなしに寄港しています。万が一事故が起こったときにどうするか。自治体のなすべきことは小さくありません。
区長は、今回の事故についてどのように受けとめておられますか。新宿区としても、原子力事故対策について独自の研究を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。
次に、周辺事態法に基づく自治体協力について質問いたします。
我が党は、この間の区議会で、周辺事態法に対する区長の態度について質問してきました。これに対して区長は、周辺事態法への協力そのものは否定せず、「実際の協力要請が行われた場合に、議会の意見を十分取り入れながら、最終的な判断を行う」と、繰り返し述べてきました。
ところが、十月十九日の朝日新聞は、「米軍協力『議会に非公開』国、自治体に要請」として、次のように報じています。「内閣安全保障・危機管理室は七月下旬、東京都内に集まった自治体の実務者に対し、周辺事態法の自治体協力の内容などを説明、その際、政府側は米軍の作戦計画がわかる可能性があるなどとして、議会の本会議はもちろん、非公開で審議される特別委員会などでも、要請内容を一切明かさないよう求めた」。さらに「この席で少なくない自治体から疑問が出されたことを受け、正式に文書で回答した」。
もしこれが事実だとすれば、議会の意見を十分取り入れることなどできず、区議会議員さえ知らない間に、なし崩し的に新宿区が戦争協力をさせられる危険のある重大問題です。「実際の要請があったら、そのときに考えましょう」などとのんびりしたことを言ってはいられません。区長は事実関係をどう認識されているのか、御答弁を求めます。
次に、東京都の「財政再建推進プラン」に基づく福祉施策などの削減に対して、区長がどう認識し、どう対応しようとしているのかお伺いいたします。
東京都は七月二十九日、「財政再建推進プラン」を策定し、一般財源充当額が五億円以上の百三十八事業の見直しに着手するとともに、八月八日には「福祉施策の新たな展開」なる文書を発表し、高齢者、障害者、子育てなど、各分野の事業を全面的に見直す方針を明らかにしました。
この方針に基づき、都は十一月八日、来年度予算についての各局要求を取りまとめましたが、この中では、都民の要求と運動で築いてきた、都民生活にかけがえのない福祉などの施策が軒並み切り捨てと負担増の対象となっています。
シルバーパスは年六千円に全面有料化、老人医療費助成は本人一割負担とし四年後には廃止、老人福祉手当は順次切り下げ、三年後に廃止、心身障害者、乳幼児、ひとり親家庭の医療費に自己負担を導入、都営住宅の新規建設ゼロなどなど、まさに都民の生存権、命と健康を脅かしかねない内容となっています。
さらに都は、これを機に、都区の役割分担の明確化と称する負担押しつけと、老人福祉手当や障害者福祉手当など都区財政調整に算入されている事業の見直しを通じて、都区財政調整交付金の削減さえねらっています。
このように、今回の財政再建プランに基づく施策の見直しは、区民の暮らしにとっても、区財政にとっても、極めて重大な影響を及ぼすものとなることは明白です。
既に、東京都市長会は、この都の方針に対し、「市民生活や市財政に大きな影響が生じる懸念が大きいと指摘、市町村と十分協議を行ない、より慎重に対処」することを求める要望書を都知事に提出しています。
新宿区議会は、第三回定例会で乳幼児医療費助成、シルバーパス、老人福祉手当など、切実な福祉施策は現行制度の維持拡充を図ることを求める意見書を都知事に提出しているところです。
区長としても、直ちに東京都に対し、方針の再検討を強く要求すべきです。都の方針に対する区長の認識を含め、お答えを求めます。
次に、区政改革プランについてお伺いいたします。
我が党は、さきの定例会の質問で、区が「フェニックスプラン」なる名のもとに検討している計画が、「フェニックス」どころが「カットダウン」、すなわち「区民施策削減計画」にほかならないことを指摘してまいりましたが、去る十一月一日発表された「区政改革プラン」は、果たしてまさにそのようなものになっています。
少子化の進行の中で、子育て支援が社会的にも緊急かつ重大課題として提起され、子育ての当事者である世代からも、支援策の第一位に、経済的支援が望まれているにもかかわらず、保育料を三五%も値上げし、学童クラブも有料化する。世論調査でも、区民への周知度、施策の満足度とも最高位のランクとなったがん検診を、二十三区で初めて全面的に有料化する。高齢者の健康維持や交流の促進とともに、減少の一途をたどる区内公衆浴場の経営維持に貢献してきた敬老入浴券の廃止、ぜんそくなどで苦しむ児童の健康回復を目指す学び舎として、まさに地方自治体ならではの施策として輝きを放ってきた箱根岡田高原学園の廃止などなど、プランに掲げられた三百十九項目の事業見直しのほとんどは、区民施策を切り下げ、区民負担をふやすものになっています。
今、プランの中身を知った区民各層から、さまざまな疑問や異論が提出されていますが、当然のことです。
区長は、プランの冊子の前書きで、「事業見直しの是非は区民が決めるべきもの」と言い切り、このプランも、区民への提案という位置づけをしています。
したがって我が党は、このプランについては、徹底した区民参加のもと、区民の声を踏まえて抜本的に見直すことを要求し、以下質問いたします。
その第一は、区長がこのプランが、区民生活や区民の消費経済活動にどのような影響を及ぼすと認識しているのかという点です。
区長は、区政改革プランを掲載した広報紙のあいさつを初め各所で、区財政の危機的状況をしきりに強調しています。しかし、危機的状況にあるのは区財政だけではありません。区民生活こそまさに危機的状況なのです。生活に行き詰まった商店主の方が自ら命を絶つという悲劇が私たちの身近な場所で相次いで起きています。
区長は常々、「区役所は区民の役に立つところ」と発言してきました。区長が本当にそう考えるならば、まず区民生活の現状に目を向け、区の施策見直しが区民生活にどう影響を及ぼそうとしているか考えるべきです。まず、お答えを求めます。
また、区民施策の削減や負担増は、区民の消費経済活動を一層押さえ込み、不況に拍車をかけるものとなることは明らかです。
一昨年、当時の橋本内閣は、財政構造改革の名のもとに、消費税の引き上げなど九兆円の負担増を国民に押しつけました。これが、やや回復基調にあった景気に逆噴射をかけ、不況を一気に深刻化させたのです。小渕内閣が財政構造改革法を凍結し、路線転換を図らざるを得なかったことは記憶に新しいところです。
個々の自治体が自らの収支計算からだけリストラ「行革」を推進すれば、全体として負担増や生活不安が進み、区民の消費意欲の後退、不況の深化という悪循環に陥らざるを得ないのです。そうすれば、結局は税収の減収は避けられず、財政危機もさらに進むことになってしまいます。
今、日産自動車やNTTなど日本有数の民間大企業においてもリストラの嵐が吹き荒れていますが、こうしたリストラ万能論ともいえるやり方に、当の財界首脳からも批判の声が上がり初めています。日経連会長の奥田トヨタ自動車会長は、『文芸春秋』誌上に、「経営者よ、首切りするなら切腹せよ」との一文を載せ、各企業の安易な解雇に疑問を呈しています。
したがって、今行政改革の視点として重要なことは、経費削減のための事業見直しは、区民生活に影響を及ぼさない分野で進め、短期的には一定の財政出動を伴う、生活支援型の行財政運営に工夫をこらし、中・長期的に財政建て直しのプログラムを持つことではないでしょうか。
当区の財政事情は確かに悪化しています。しかし、全国の自治体あるいは他の特別区と比較してみても、区長の言うように、あたかも財政再建団体の一歩手前であるかのように言うのは正確ではありません。あらゆる指標から見て、今述べた行財政運営を行うことは可能です。以上のことについても御答弁を求めます。
質問の二点目は、プランの修正について、区長がどのように考えているのかという点についてです。
区長がこのプランを区民への提案として位置づけている以上、区民の意見を踏まえて修正を図ることは当然のことと考えます。しかし一方、区長は広報紙で、「あすの新宿区のためにしばらくの間御辛抱ください」と、最初から区民に我慢を求めています。
区長は、プランについて、区民や議会の意見を踏まえ見直しをする意思が本当にあるのかどうか、この際明確にしていただきたいと思います。
なお、この点に関連して、区がプランとともに示している財政収支見通しについてもお伺いしておきます。
プランにおける財政収支見通しには、地方分権や都区制度改革に伴う事務移管や財源配分、及び介護保険実施による財政構造の変化が見込まれていません。しかし、これらの帰趨が区の財政見通しに多大な影響を与えることは明瞭です。
例えば、私たちの試算でも、都区財政調整の配分率が一%違うだけで、区への影響は三億六千万円にも達するのです。また介護保険では「中間のまとめ」によると、新たに最大で六十三億円の保険料が見込まれることとなります。もちろん、我が党は保険料の減免を提起しているところですが、いずれにせよ、この保険料収入を含む介護保険会計が、区の財政にどのような影響を及ぼすのかもきちんと見ておく必要があります。
したがって、区の財政収支見通しは、来年度以降の財政構造が基本的に定まった後でないと、正確には見通すことができないのではないでしょうか。
この面からも、プランの見直しは求められるところです。この点についても御見解をお示し願います。
質問の三点目として、区民生活を守る立場からの自主財源確保策についてお伺いいたします。
その第一は、東京電力など大手企業の占用料の適正化についてです。このことについて我が党は繰り返し指摘したところですが、いまだ適正な水準となっておりません。
電柱などの占用料について、政令では、固定資産税の評価額及び国有財産法に基づく国有財産の使用料率を基礎に算出するとしています。この基準をもとに二十三区の積算単価を算出した場合、例えば区内に設置されている大多数の電柱である第二種電柱は、年額一万二千百十三円となります。しかし、これが現行では四千九百三十円と半額以下の料金に押さえられているのです。しかもこの単価は二十三区全体の平均ですから、都心区である当区の場合、さらに乖離は大きいものとなることは確実です。
特別区は、都区制度改革で基礎的自治体に生まれ変わろうとしています。何でも二十三区横並びというのではなく、区としての独自の財源確保策として、この際大手企業の占用料の適正化に踏み切るべきではないでしょうか。区長の御見解をお伺いいたします。
第二は、地方分権一括法により創設条件が緩和された法定外普通税と、新設が可能となった法定外目的税についてです。
区長は、本年一月、区職員に向けた年頭のあいさつの中で、地方分権に伴って認められることとなる課税自主権の活用を大いに研究しようと呼びかけられたようです。また、前定例会の答弁では、「法定外目的税等については十分に研究する余地がある」と述べています。
そうであるならば、法の施行は来年四月に迫っているのですから、今から庁内にプロジェクトチームをつくるなどして、直ちに準備に着手すべきではないでしょうか。
なお私は、この新税についても区民生活に負担をかけないものにする必要がありますので、新宿という立地を活用して事業を展開している大企業や金融機関、及び大規模商業施設を対象としたものが適切であると考えますが、この点についても区長の御見解をお示しください。
次に、介護保険について質問いたします。
質問の第一は、政府が十一月五日に決定した介護保険の「特別対策」についてです。
政府が実施を目前にして手直しせざるを得なかったことは、介護保険に対する国民の不安や自治体当局からの批判がいかに大きかったかを物語っています。
「特別対策」では、高齢者の保険料徴収を半年間延期し、低所得者のホームヘルプサービス利用料を時限的に軽減するなどしていますが、しかし基盤整備の目標も明らかにせず、財源を赤字国債で補てんして、将来消費税増税などで国民に負担を求めていくというもので、問題を根本的に解決するものにはなっていません。マスコミからも、自自公の総選挙目当ての場当たり的な政策だと厳しい批判をあびています。
こうした今日の状況に立って、区として特別養護老人ホームの用地取得など基盤整備に対して助成すること。保険料、利用料の減免は時限的ではなく恒常的な制度として確立すること。見直しの財源を新たな国民負担増に求めるのではなく、ゼネコン型公共事業の圧縮等税金の使い方を変えて確保することを改めて国に要求していくべきだと考えますが、区長の見解をお聞かせください。
質問の第二は、介護保険における区の役割についてです。
「中間のまとめ」では、区はサービス提供の体制と質の確保、総合調整の役割を担い、実際のサービスは民間事業者が中心となって供給し、現在区が直営または委託によって実施しているサービスは、将来的には民間事業者の運営に移行する方向で検討するとしています。しかし、区もサービス事業者となることに決めたわけですから、福祉事業から手を引くことなく、高齢者サービスの一翼を担う区の姿勢を示す意味でも、現在行っている特別養護老人ホームなどでのサービスは、引き続き区が責任を持って運営すべきだと考えます。
また、拠点となる場が必要なものについては、民間事業者誘致のための積極的な方策を講じるとも言っています。地価や家賃が高い当区では、区が民間事業者に何らかの援助をすることも必要です。その際は、区有財産や区民の血税を投入するのですから、社会福祉法人、医療法人、NPOなどの営利を目的としない事業者に限定すべきだと考えます。さらに、援助した後、その事業内容をチェックすることも必要です。
以上について、区長の考えをお聞かせください。
質問の第三は、要介護認定の問題です。
我が党は、高齢者の実態を反映した要介護認定を行うことを繰り返し求めてまいりました。十月から実際の認定作業が始まって約四十日を経過した現時点で、改めて以下の点について要求いたします。
一点目は、身体状況中心でコンピュータ偏重の認定基準を改めることを国に求めるとともに、高齢者の生活実態を反映した認定を行うため、区として独自の調査票を作成することについてです。実態をより正確に把握してこそ公平で人間的な認定が可能です。
国分寺市などでは、家族、住宅、健康や障害の有無、経済状態などを詳細に記載できる高齢者記録票を作成していますが、これらを参考に、当区でも独自の調査票をつくり調査に臨むことを求めます。
また、介護認定審査会は、これまではお一人お一人に一定時間をかけて審査を行っていると報告を受けていますが、一方で、期限である一カ月以内の判定結果を出し切れないという問題も生じています。結果の通知が届かないことで高齢者に不安を抱かせることがないようにしなければなりませんし、来年四月のタイムリミットに迫られて、残りの審査がベルトコンベア式になってはなりません。審査会の回数や審査委員の数など体制を充実して、高齢者の実態に即した審査を行うことを求めます。
以上について、区長の見解を求めます。
質問の第四は、自立と認定された方に対するサービスについてです。
「中間のまとめ」では、自立支援型家事援助サービスは週二時間程度となっていますが、これでは今受けているサービスが大きく後退する方もいます。ヘルパー派遣で自立した生活を支えることが、寝たきりを防ぐことにつながるのではないでしょうか。必要な人には派遣時間をもっとふやすべきです。
生きがい対応型デイサービスでは、これまで在宅サービスセンターで行ってきたデイサービス同様、送迎サービスを行うことを求めます。
老人保健法の機能訓練は、新たに保健センターで行うことにしています。送迎サービスを実施するとともに、これまで在宅サービスセンターで行ってきた機能訓練と同程度の訓練が受けられるように、専門家を含む人員の配置、必要な器具、設備の充実を求めます。
高齢者食事サービスについては、先日の福祉衛生委員会で、利用者負担が一食六百円程度との答弁がありました。回数が多くなるとはいえ、これでは負担が重くて実際に利用できない高齢者が多数出現すると思われます。
この食事サービスに見られるように、自立と判定された方に対するサービスについては、介護保険との兼ね合いから、老人保健法上の制度以外は、利用者の費用負担があるとしています。介護保険における利用料の減免とあわせて、自立認定された方に対するサービスに関しても、低所得者に減免制度を設けることを求めます。
介護保険と関連して、高齢者福祉の充実と「区政改革プラン」の問題について質問いたします。
だれもが、できることなら介護を受けることなく老後を送りたいと願っています。この願いにこたえて行政がすべきことは、老後も元気で活躍できるように、高齢者福祉を充実することではないでしょうか。ところが「区政改革プラン」では、敬老金の廃止、ことぶき館などの講座の廃止、高齢者いこいの家清風園の食堂閉鎖、お風呂券を含む敬老手帳の廃止など、お年寄りが元気で過ごすための事業も軒並み廃止・縮小の方向が打ち出され、関係者から「ひどい」という声が上がっています。
元気なお年寄りのための福祉サービスを、区民の声を無視して一方的に廃止・縮小すべきではないと考えますが、区長のお考えはいかがでしょうか。
以上について、区長の見解を求めます。
次に、不況打開のための中小企業対策について質問いたします。
今、区内の中小業者・中小企業団体は深刻な消費不況に苦しみ、大企業の身勝手なリストラによる下請けいじめや、大型店の出店野放しによる中小商店の倒産、商店街の衰退など極めて困難な状況に置かれており、そのような中小企業の現状に沿った根本的な不況打開策が求められています。
制定以来三十六年ぶりの中小企業基本法の「改正案」の審議が衆議院で始まりました。
小渕首相は、今国会を「中小企業国会」として位置づけ、従来の中小企業政策を転換するとしていますが、問題は、一体どういう方向に転換しようとしているのかということです。
戦後の一時期を除いて、歴代自民党政府の中小企業政策は、大企業中心の産業政策を補完するものでしかありませんでした。
しかし、それでも現行の中小企業基本法は、曲がりなりにも大企業に対する中小企業の不利な条件を是正することや、すべての中小企業を対象とするという建前を掲げていました。ところが、「改正案」はその建前さえ投げ捨てているのです。
「改正案」は、基本方針の第一に、「創造的な事業活動」とは、「著しく新規性」があり、「著しく創造的」な技術・経営を指すとして、全中小企業のわずか一%にも満たないベンチャー企業や一部優良企業に支援を重点化するとしています。
現行法の前文や第一条で掲げられた、「中小企業の経済的社会的制約による不利を是正する」という条文を削除し、大企業の身勝手な企業行動のもとで、弱い者はつぶれて当然という立場に全面転換することは、「改正案」の致命的な欠陥です。さらに、ベンチャー企業や一部優良企業にしかその支援策の重点を置かないとするなら、日本の中小業者の圧倒的多数を切り捨てるものと言わなければなりません。
そこで、政府の「改正案」に関連して二点について、区長にお尋ねいたします。
例えば、地場産業である区内の印刷製本関連の下請け業者は、親会社からのコストダウンを迫られ、これまでの下請け単価の半分以下でも仕事にありつければよしとするのが今日の状況です。これでも中小企業の不利は是正されたと言えるでしょうか。中小企業を全体として救い、本来の役割を発揮できるように下支えすることを、国の政策の基本にするという現行法の立場を一切かなぐり捨てる今回の「改正案」について、区長はどう評価されておられるのか御見解を求めます。
「改正案」の第二の問題は、日本の中小企業者数の約九割を占める従業員二十名以下の小規模企業者に対する今後の政策方向として、行政として中心になるのは地方自治体であり、国の関与は縮小するという方向が提起されていることです。私は、中小零細業者の最も身近にある地方自治体が、より積極的に中小企業支援の仕事を行うことについては大いに賛成するものです。しかし、地方分権に名を借りて、日本経済を支えてきた中小企業に対する国の支援責任を縮小するばかりか、万一にも、その支援策の財源まで地方自治体に押しつけるものであってはなりません。
区長は、このような小規模企業者への国の支援策縮小と、その仕事の地方自治体への押しつけをどのように考えているのでしょうか、見解をお聞かせください。
第二の質問は、区の地場産業である印刷・製本関連や染色業に関する経営の実態調査を行うことについてです。
過日、議会にも発表された区産業振興会議の今年度の検討結果では、最近の区内商業実態把握の必要性が強調され、書面でのアンケート調査に加え、調査員が出向いて、直接的に情報収集を行う現地調査にも力点を置くことを強調した広域商業診断の実施が提言されています。私は、大店法の廃止など中小商店街をめぐる状況の大きな変化の中で、区が正確な実態を把握し、今後の中小商店街振興策を展開することに賛同するものです。
しかし同時に、今こそ同様の施策の実施を求められているのが、深刻な不況による仕事不足と下請け単価の切り下げで、転・廃業の瀬戸際に立たされている区内製造業事業所数の七六%を占める地場産業の実態調査についてです。区の主要産業である地場産業の落ち込みは、自治体そのものの落ち込みにつながるものです。この分野の実態を区自身が把握し、必要な振興策を早急に実施すべきと考えます。
第三に、今大きな社会問題となっている商工ローンなど、高利貸金業者による被害に対する対策についてでです。
不況下の苦境を逆手にとって、中小零細業者を対象に暴利をむさぼっているのがほかならぬ商工ローン、消費者金融などの高利の金融業者です。中でも商工ローンは出資法ぎりぎりの高金利で、手形担保や連帯保証人と引き換えに資金を強引に貸し付け、これに手を出した業者は経営が圧迫され、本人ばかりか連帯保証人までもが倒産、家族の崩壊、果ては自殺にまで追い込まれるという悲惨な事件が、連日マスコミに報道されています。私は、区長がこの問題で国や東京都に対しても、不当な金利や取り立て行為について厳しく監督指導し、悪質な場合には免許取り上げなどの措置をとるよう要求すべきと思います。
また、区内中小業者から一人の犠牲者も出さないために、区としても対策を立てることについてですが、前定例会でも要求したところ、「プライバシーの問題もあり」との答弁でした。確かに個々面接での相談にはその点での配慮も必要です。しかし、電話による相談であればその心配は軽減されます。改めて専用電話などによる専門の「緊急電話相談窓口」の設置を要求するものです。
そして、中小企業対策の問題の最後に見逃せない問題は、「区政改革プラン」に発表された特別緊急資金の利子補給の利用者負担率引き上げと貸付信用保証料の補助率の引き下げです。悲惨な高金利金融業者による犠牲者を一人も出さないために、少なくとも現行制度融資を継続すべきであると考えますが、区長の見解をお聞かせください。
次に、コンクリートの劣化問題と欠陥住宅対策について伺います。
JR山陽新幹線の福岡トンネル崩落事故が六月二十七日に発生しました。コールドジョイント部分を修理して「安全宣言」をした後の十月九日、今度は北九州トンネルで再びコンクリートの落下事故が起きました。幸い利用者のけがにつながる大事故にならずに済んだものの、同新幹線に対する国民の不安と不信は大きなものとなっています。
我が党は国会で、山陽新幹線コンクリート崩落事故の問題を取り上げ、コンクリートの点検指針などのガイドラインづくりと、政府の責任でトンネルや高架橋などの構造物を総点検し、全面的な調査分析をして抜本的な対策を立てることを求めました。
さて、コンクリートの塊がはがれ落ちた原因は、施工不良とか海砂によるものとか、アルカリ骨材反応ではないかなどと言われていますが、一日も早い原因の究明が求められています。
千葉工業大学教授小林一輔氏は、その著書『コンクリートが危ない』の中で、阪神大震災で破壊された山陽新幹線の高架橋や、水戸市の県営住宅の三階ベランダ落下事故、埼玉県の公団住宅の雨漏り事故などの事例を挙げて、コンクリート構造物における工事施工上の問題点とアルカリ骨材反応対策について指摘しています。関東大震災並みの地震がいつ来るかもしれないといわれる今日、区民の安全対策をしっかりととっておかなければなりません。
そこで、区長並びに教育委員会に質問いたします。
第一に、区営住宅、区民住宅、学校を初めとする区の建物に、コンクリートの劣化や落下などの危険がないかどうか。また、この際あわせてモルタル塗りの区有施設についても徹底した点検調査を実施し、危険がある場合には必要な対策を講じるべきだと考えます。御答弁を求めます。
次に、手抜き工事などによる欠陥住宅についてです。
最近は、新築の分譲マンションや三階建て木造住宅の建て売りが目立ってふえています。国民生活センターの統計によれば、各地の消費者センターに寄せられた住宅の安全性や品質に関する苦情相談件数は、一九九三年度に三千三百一件だったのが、一九九七年度には七千六百三十六件と二倍以上にふえています。
悪質な手抜き工事の原因の一つには、建設業界の実態と採算性を度外視した低価格競争、三次、四次下請けによる生産システムにあるといわれています。
こうした中で、ことし七月施工の建築基準法の改正で、建築主事による中間検査の制度が導入されました。さらに十年間の瑕疵担保責任、住宅性能表示制度、専門の紛争処理機関の設置などを内容とする「住宅品質確保の促進等に関する法律」が新設され、来年四月から施行されます。
分譲住宅などを購入した区民が、手抜きのない、安心して住める住宅を確保することは重要な問題です。これらの法律が有効に生かされるならば、欠陥住宅を減らし紛争の早期解決を図ることが可能となるでしょう。
そこで、区長にお伺いします。
第一に、建築確認申請のときに、改正建築基準法に基づく中間検査や完了検査の申請をするように、建築主や施工業者に対する指導を強化すべきではないでしょうか。また、それに伴い建築課職員の増員など体制強化を図るべきだと考えますが、いかがでしょうか。
第二に、これら法改正や新法の制定について、区広報等を利用して積極的にPRし、事業者と消費者である区民にお知らせすべきだと思うのです。
以上二点について、区長の御見解を伺います。
次に、都市基盤整備公団が日本テレビ社有地を取得したことに伴うまちづくりについて質問します。
本年十月四日、都市基盤整備公団は、日本テレビ放送網株式会社が所有していた新宿六丁目二十七番所在の土地、約三万八千百平方メートルを取得したことを発表しました。
都市基盤整備公団は、本年十月一日に解散した住宅・都市整備公団から権利義務を引き継ぎ発足しました。その重点的な事業は、市街地の整備改善と賃貸住宅の供給及び管理です。新宿六丁目の土地は、市街地の整備改善業務の一貫である土地有効利用事業として取得したわけです。
私は先般、建設省及び同公団職員と直接面談してまいりましたが、土地有効利用事業とは、虫食いや凸凹、道路不足などで、そのままでは切り売りされる恐れのある土地を、買収や土地交換などにより、集約・成形して有効に活用できる形にした上で民間に売却することを基本にしているとのことです。どのような開発が最もふさわしいかは、都や区と相談して決定するが、公団が賃貸住宅を建設するケースもあると聞きました。
二〇〇一年には、公団が日本テレビから土地の引き渡しを受けることになっており、整備計画づくりにはすぐ着手するともいっています。
そこで、区長に伺います。
第一に、周辺住民の意見を十分に取り入れてまちづくりを進めることについてです。
さて、フジテレビ跡地の開発では、隣接する河田町住民の方々に対して、本年十月に至るまで説明がなされませんでした。町会の掲示板や回覧だけでは徹底しきれない場合もあるわけですから、説明会開催のお知らせを周辺各戸にした上で開催するなど、きめ細かな対応が求められます。公団という国法に基づいてつくられた事業者であれば、民間企業以上にそのことが求められます。今後のまちづくり推進にあたっては、区としてこの点を強く要請すべきではないでしょうか。
ところで、日本テレビの開発計画が持ち上がった当時、周辺住民の方々から区議会に陳情が出され、周辺住民の意向を十分尊重すること。人口定住化促進と住みよい住環境づくりを求めるという二つの項目が採択されました。この地域に「新宿五・六丁目まちづくり協議会」を立ち上げて検討したという経過もあります。
今回も、住民がまちづくりに参加できるような組織の育成と周辺住民の意見集約に区として努力すべきだと考えます。
第二に、住民の立場に立った地域整備を進めることについてです。
日本テレビの開発時、区としても専門家を含む「新宿六丁目地区整備検討委員会」を設置し、一九九一年九月には検討結果が出ています。その中では道路の拡張、公園用地の確保、雨水の地下貯留槽の設置等々が提案されています。
「新宿区みどりの基本計画」によれば、この地区は「公園利用最不便地域」に該当し、また隣接する六丁目二十二番周辺は、ことしの夏二回も水害に見舞われるなど、地域整備の必要性が高い地域です。これまでの検討の到達点の上に立ち、住民の新たな意向も取り入れて、まちづくりや地域整備を行うことが求められます。
また、フジテレビ跡地の開発では、周辺住民のニーズも聞きながら、敷地内に生活利便施設を建設することを予定しています。こうした公共施設の整備に関しても、区が積極的な役割を果たして、地元住民の意見を取り入れるよう公団との折衝を始めるべきと考えます。
第三に、土地整備した後、民間に売却することなく、公団として住宅供給事業を行うように、区として強く要請していくべきと考えます。
新宿六丁目は、四年前には約三千三百人いた人口が、現在約三千百人で、今日でも人口流出の目立つ地域です。周辺の商店の方は、「地上げで人が減り、さらにこの不況で人が去り、商売はさっぱり」だと話しています。土地有効利用事業で買収が進めば、さらに人口が減ることになり、住宅建設で定住化を進めることが一層強く求められます。
なお、その際、子育てファミリー世代が居住できる低廉な家賃の公団にすることもあわせて要望すべきと考えます。
以上三点について、区長の見解をお聞かせください。
次に、都営十二号線「東新宿駅」の駐輪場設置に関して質問します。
来年中には明治通りと職安通りが交差する地点に都営十二号線「東新宿駅」が開業します。新宿三丁目の例からも明らかなように、新駅ができれば乗降客がふえ、人の流れも変わり、通行者も格段に多くなるでしょう。この交差点付近には、今でも放置自転車が数十台見受けられますが、駅開業によりさらに放置台数がふえるであろうことは想像に難くありません。
一九九八年策定の「新宿区自転車等の駐車対策に関する総合計画」では、「東新宿駅」と決定した仮称「西大久保駅」は、乗り入れ予測・整備目標とも九十台と設定していますが、これでは不足するのではないかと思います。開通まであと一年と迫っています。駐輪場整備の見通しと実現のための具体的な計画についてお聞かせください。
次に、教育委員会に三点質問いたします。
まず初めは、特別区に移行する区立学校の教科書採択についてです。
都区制度改革により、これまで東京都教育委員会が行ってきた公立小・中学校の教科書採択の権限が、来年四月から新宿区教育委員会に移行されることになりました。教科書採択は四年ごとに行われ、新たな制度のもとで、区教育委員会は二〇〇一年度の中学校教科書から採択を行うことになると伺っています。
私は、よい教科書とは、子供にとってわかりやすいもの、教師にとって教えやすいものだと思います。そのよい教科書を選ぶには、教育現場にいる教師の意見を反映しやすいように、学校での教科書採択を基本にすべきだと考えます。
これまで東京都の教科書選定の順序と手続は、次のように行われてきました。文部省の検定を合格した教科書の中から、各学校に採択希望図書を尋ねる「教科書採択希望カード」を配り、各学校は教職員の協議などにより第一希望、第二希望の教科書を決め、それをカードに記して区教育委員会経由で都教育委員会に提出する。これを「教科用図書選定審議会」のもとに設置された、「教科用図書調査委員会」が教科書の調査と研究を行ない、その報告と学校からの希望教科書を集計したものに基づいて選定作業が行われる。この作業は、学校からの希望教科書の集計をもとに「ドント方式」で各区ごとに第一、第二希望の教科書が選定され、都教育委員会はそれを尊重して、ほぼ一〇〇%第一希望の教科書が採択されているということを聞いています。
このことは、直接子供の教育に携わっている教師、学校の希望が制度上尊重されており、また実際これが反映されているものといえます。
したがって、第一に、移管後の事務処理について検討が行われているとは思いますが、これまでの都教委方式を、より現場教師の意見が反映できるようにすべきと考えますが、お答えください。
第二は、またこれを契機に、保護者に対しても教科書展示会への参加を呼びかけるなど、我が子の学ぶ教科書がどのように選定されているのか関心を寄せてもらうことも必要と考えますが、お答えください。
次に、都立高校の統廃合計画について伺います。
東京都教育委員会は十月十四日、都立高校PTA連合会を初めとした多くの反対があるにもかかわらず、全日制都立高校二十八校を十六校に、定時制都立高校十五校を七校に統合再編する都立高校改革推進計画第二次実施計画を策定しました。
区内の高校では、富久町にある小石川工業高校の全日制・定時制が廃校の対象となり、新宿高校は進学重視の単位制高校にしようとする計画です。
さらに、東京都教育委員会は十一月四日、来春の都立高校の募集人員を発表しましたが、この中では全日制高校二校で募集を取りやめることを初め、定時制では、多くの高校で学科の生徒募集を取りやめています。小石川工業高校の電気科の生徒募集も取りやめられようとしています。
このように、東京都教育委員会が推し進めている都立高校の統合・再編計画は、高校進学を希望する子供たちにとって大きな問題となっています。
新宿区議会は十月二十九日、「都立小石川工業高校を守る会」から提出されていた陳情が、文教委員会で採択されたことを受け、同高校の現在地での存続と学科の廃止を行わないことを求める要望書を都知事と都議会議長、都教育委員会に提出しています。
子供たちの健やかな成長を願う声を無視して強引に進められる今回の都立高校統廃合計画は、極めて問題といわなくてはなりません。
不況のもと都立高校志望者がふえていることからしても、統廃合の押しつけではなく、三十人以下学級の実現にこそ都は努力すべきです。
新宿区教育委員会としても、この問題を新宿の中学生に大きな影響を与える問題としてとらえ、東京都に対し、区議会の要望書も踏まえ、実施計画の再検討と小石川工業高校電気科の募集停止措置の撤回を要求すべきではないでしょうか。お答えを求めます。
最後に、通学区域の自由化についてお伺いいたします。
今、通学区域の自由化の問題が学校教育のあり方の問題として大きな議論を呼んでいます。しかし端的に言って、これまでの事例から、通学区域の自由化は保護者の選択の名のもとに学校の淘汰を進め、統廃合を加速させるものになっています。そして、何よりも学校を中心とした地域の教育力を弱めるものとなってしまいます。
昨年廃校になった旧牛込原町小学校はその一例ではないでしょうか。原町小学校の通学区域では、指定校である原町小学校より、ほかの学校に通っている児童の方が多かったのですから、学校を中心とする地域の連帯が弱まっていったことは明らかです。
通学区域の自由化は、地域の子供同士の結びつきを弱めるとともに、親のネットワークをも解体し、地域づくりやまちづくりも困難にします。さらに学校間の競争が、子供・保護者をも巻き込んで行われることになり、学校間格差やランクづけが進行し、結局統廃合が推し進められることになってしまいます。
公立学校の本来の役割は、地域や保護者と連帯・協力して、子供たちの人格形成を進めることにあります。したがって、今教育委員会として力を入れるべきことは、通学区域の自由化によって区立学校の選別、序列化を促進することではなく、本格的に地域と連帯した学校づくりを進めることではないでしょうか。
そこで質問いたします。
第一に、教育委員会はこの通学区域の自由化問題をどう認識し、どう対応しようとしているのでしょうか。まずお答えください。
第二に、地域と連帯した学校づくりを進める体制として、仮称「学校づくり懇談会」を各学校ごとに設置することを検討すべきではないでしょうか。
第三に、今日、いじめ、不登校、学級崩壊などさまざまな教育上の問題が提起されている中で、新宿区として、二十一世紀に向けた新宿区の学校教育のあり方を考える、仮称「学校のあり方検討会」を専門家や区民参加で立ち上げ、地域に根ざした真の教育改革を推し進める必要があるのではないでしょうか。
教育委員会の御見解をお示し願います。
以上で私の質問を終わりといたしますが、区長並びに教育委員会の誠意ある御答弁をお願いいたします。御静聴ありがとうございました。 (拍手)
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