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◆四十三番 (佐藤文則)
一九九九年新宿区議会第二回定例会にあたり、私は日本共産党新宿区議会議員団を代表し、区長並びに教育委員会に質問いたします。
さて、四月に執行された新宿区議会議員選挙において、日本共産党は立候補した十一名全員の当選はなりませんでしたが、得票数で四年前に比べて二千六百八十四票伸ばし、得票率でも前進を遂げ、引き続き区議会第二党の九議席を確保することができました。
(拍手) また、一斉地方選挙全体では、我が党は前半戦の道府県議会議員選挙と政令市議会議員選挙で八十二議席増、後半戦の市区町村議会選挙でも、百九十六議席増という大きな前進を果たすことができました。今度の選挙の結果、日本共産党の地方議員の議席数は四千四百三となりました。九〇年代初めの三千九百四十一議席から四百六十二議席ふやすことができたわけであります。これに対して自民党はどうでありましょうか。同じ期間に自民党の議席は四千五百四十八議席から約三千五百議席へと減っております。
〔「頑張るよ」「御親切に」と呼ぶ者あり〕
私は、ここにも二十一世紀に向けての日本の地方政治の一つの流れを見ることが出きると思うのであります。
〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕
私はこうした選挙の結果も受け、区民の皆さんの御期待にしっかりとこたえ、一層奮闘する決意をこの場をおかりして申し上げさせていただきます。
(拍手)
さて、区長は去る四日の本会議において、区長就任に当たっての所信を明らかにされました。区長はその所信表明の冒頭で、今回の選挙を通じて多くの区民から区政に対する多様な要望や意見を受け、さらに区民の区政に対する期待の大きさを痛感したと述べています。
先日、文部省所管の財団法人日本青年研究所が、日本、中国、アメリカ、韓国の中学生、高校生の意識調査を発表しました。既に報道されているように、高校生に対して二十一世紀は希望のある社会になるかとの問いに、そう思うと肯定的に答えたのは中国八九%、アメリカ六三・五%、韓国六三・二%であったのに比べ、我が日本ではわずか三四・三%しかなかったというのであります。出口の見えない不況下での日本社会の閉塞感が、子供たちの心にまで重くのしかかっていることを改めて知らされた思いであります。
区民の暮らしも今同様の状態に置かれております。区長も所信表明で述べたように、このような時代であればこそ、区民の区政への期待が高まっているのであります。しかし、区長はそう述べていながら、この所信表明では区民の要望・意見、そして区政への期待がどのようなものであったのか、そして区長としてそれらにどうこたえようとしているかについては、一切明らかにしていないのであります。そして、区長が相変わらず展開しているのは、財政危機と地方分権の流れを理由とした区政の再構築論であります。私は区の財政健全化が焦眉の課題であることは十分認識していますが、そのためにも区民生活に活力を取り戻すことが不可欠であると考えております。区政が今こそ、その役割を発揮すべきときであるわけであります。区長は今回、区民への問いかけということを強調しました。しかし、区民の閉塞感を一層助長するような問いかけであっては、区政の真の再構築も期待できないのであります。私は今後もこうした今日における区政のあり方について大いに議論をしていく、このことを申し上げ、以下質問に入らせていただきます。
最初の質問は、第二次実施計画の策定に向けての区民参加についてであります。
区長は所信表明で、来年度からの三カ年の区の基幹的行政計画である第二次実施計画の策定とあわせて、財政健全化の計画を一体のプランとして議会と区民に提示し、率直な意見を集め、議論をした後策定するとの方針を明らかにしました。この策定方針そのものは従来の行政の内部だけで検討してきたやり方に比べ、区民参加という点からして結構なことであります。私たち議会の側も大いに議論していきたいと思っているところであります。
そこで、お伺いする点は、区長が言うところの「大いなる議論」をどのように保障しようとしているかという点であります。言うまでもなく、財政健全化策を全区民的に議論するとなると、どのような資料や論点を区民に提供していくのかということが極めて重要になると考えます。単に区財政が厳しいという指標だけ提示し、事務事業の見直し、すなわち区民施策の削減についての選択を迫るというのでは、実りある議論は期待できません。今日の区財政の現状がつくり出された原因や責任をきちんと明らかにする必要があると考えます。
私はことしの予算特別委員会において、国分寺市が作成した財政白書を例に出し、自治体財政を住民とともに考えるという基本姿勢を参考にするよう提案をしてきたところでありますが、この際、区財政を全区民的に本格的に議論する土俵をつくるべきであります。従来、ともすれば区民の意見を聞くと言って広報紙に案を掲載し、意見を文書で出してもらうだけといったことが間々ありました。今回はその程度にとどめるのではなく、真に区民の議論が尽くされるような仕組みを講じるべきと考えます。この点では議会との関係も同様であります。区民並びに議会との間で区の基幹的な事業計画である実施計画と、それを裏づけする財政計画が本格的に議論されることができるならば、それは区政の発展にとって意味のあることであります。区長は区民及び議会との間で、この「大いなる議論」の仕組みをどのように講じようとしているのでありましょうか、お答えを願います。
次の質問は、事務事業評価制度についてであります。
その第一点目は、今年度から新規に始めたこの制度を、区長が今後の区政運営の中でどのように位置づけているのかという点であります。区長は所信表明の中で、収入が減収したもとで、支出、すなわち区民施策を見直す必要があり、その見直しについても区民の納得を得られるものでなくてはならず、この事務事業評価制度については、区民の納得を得るための一つの方法として実施する旨を述べています。すなわち端的に言って、財政健全化に向けた歳出削減策の一方策ということであります。そうだとすると、区はこの間、この制度の導入について行政のアカウンタビリティ、すなわち説明責任を充実し、事業執行における費用対効果を向上させ、職員の意識を改革していくという意義づけをしていたわけでありますが、それだけではなく、結果として歳出削減が果たされなければ、この制度導入の意味はないというふうに考えているのでありましょうか。まずこの点を明確にしていただきたいと思います。
その上で二点目として、今年度既に作業が進められているモデル事業についてお伺いいたします。私が前段で事務事業評価制度の位置づけをあえて確認したのは、この制度の結果が、区民の福祉や暮らしに多大な影響を与えるものであることがモデル事業の中で既に明らかだからであります。区は今年度のモデル事業として二十事業をリストアップしました。その事業名は次のとおりであります。
一、広報紙の発行及び配布 二、私立幼稚園児等保護者の負担軽減補助金事務 三、区民健康村の管理運営 四、優良従業員表彰 五、大新宿区まつり 六、高齢者いこいの家 七、障害者タクシー利用料助成 八、あゆみの家の通所バスの運行委託 九、敬老事業 十、敬老手帳等の配布 十一、ユスリカ対策 十二、がん検診 十三、私道整備事業 十四、道路の清掃 十五、リサイクル活動団体への支援 十六、区立住宅の管理運営 十七、百人町三、四丁目地区再開発促進 十八、学校施設開放 十九、夏季施設の運営 二十、図書館の管理運営
以上であります。
これらの事業がそれぞれ区民生活と深いかかわりの中で執行されていることは明瞭であります。それらの事業が今、事務事業評価制度という新しい制度のもとで見直しの作業が進められ、さらに区の予定では、この八月には評価の結果が出され、それをもとに今後の政策展開や予算編成への反映がなされるというのであります。私は今回リストアップされた二十事業を含め、区のすべての事業について区民要望や区政の役割を踏まえ、不断に点検や改善を図っていくことは当然であると考えますし、結果として事業の縮小・廃止もあれば、逆に拡充もあってしかるべきと考えています。それは当然のことであります。問題は、どのような事業についても、見直しにあたって区民の暮らしの実態や要求がきちんと反映されたものになっているのかという点であります。
区もこの制度について説明した資料において、新宿区における事務事業評価制度の特徴として区民本意の制度とすること、住民にとっての成果で事業を評価すること、及び行政と区民の協働によるまちづくりに資することをうたっているところです。区が本当にそのように考えているのだとしたならば、このモデル事業の実施にあたっても徹底的に区民の関与が必要であります。
まず、そもそもこの二十事業がリストアップされたことを区民に周知すべきであります。その際、事務事業評価制度の制度の目的や内容もきちんと説明すべきであります。まさにアカウンタビリティであります。
評価の結果を公表するだけで事足れりとするわけにはいきません。さらに、評価の作業においても区民の参加を保障しなくてはなりません。区の計画では評価は評価委員会が行うことになっていますが、この評価委員会はどのようなメンバーで構成されるのでありましょうか。区民の参画はどのように保障されるのでありましょうか。区長の御答弁を求めるものであります。
次の質問は地方分権についてであります。
区長は所信表明において、地方分権により新宿の特性を生かした区政を展開していくことは可能になると述べています。果たして本当にそうでありましょうか。今、国会では地方分権推進一括法案の審議が行われていますが、この法案が地方分権どころか、逆に地方統制法とも言える内容のものであることが明らかになっています。その最たるものが自治事務における国の是正措置要求と自治体の側の是正措置の義務化の問題であります。
今回の法案で、法定受託事務以外の自治体事務はすべて自治事務と規定されました。したがって、従来の機関委任事務以外の事務、すなわち地方自治体が一般的に行ってきた事務も、すべて自治事務として法定化されるわけであります。そして、それらの事業すべてについて、これまでは一切規定されていなかった国による是正要求と、自治体による是正措置の義務化という形での国の関与が規定されました。現行法における内閣総理大臣による是正措置要求が、法令違反や不当な経費支出など、その要件を具体的に明示していたのに比べ、法案では各大臣が「適正を欠く」とさえ判断すれば是正措置を強制できるようになるわけですから、国の関与と統制が著しく強化されるものになることは明らかであります。
〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕
こうした措置は現実的にはどのようにあらわれるのでありましょうか。一番わかりやすい例は、ことしの春、大きな問題となった高知県での非核港湾条例制定をめぐる国の対応であります。高知県の橋本大二郎知事が高知港において非核神戸方式を導入しようとしたことに対して、外務省と自民党が異常な圧力をかけたことは記憶に新しいところであります。しかし、現行法のもとでは、この圧力も法的強制力を持たないものでありました。ところが、今回の法案の規定では、今度は外務省が高知県に不適正であるとして是正を要求した場合、高知県は是正のための必要な措置を講じることが義務づけられてしまうのであります。
〔「とんでもない」と呼ぶ者あり〕
そして、これは何も高知県だけのことでありません、例えば新宿区でも、区民の福祉向上や住民本位のまちづくりを推進するために、国の法律や制度を補完する形で条例や要綱を定めています。みどりの条例や住宅付置義務要綱、そしてこのたび制定した大型店の出店から生活環境を保全するための要綱などであります。現行法では、こうした自治体独自の施策に対して、国は法令に違反していない限り助言という名の実質的な指導をすることはあっても、是正を強制することはできませんでした。ところが、今度はそれができるようになってしまうのであります。
国会の質疑である自民党の議員は、国の統制を当然視する立場から「国の命令権は担保されなくてはならない、わがまま地方自治がまかり通る可能性があるからこそ、こういう規定が入っている」と、その本音を明らかにしているのであります。
〔「自民党の国会議員だな」と呼ぶ者あり〕
以上のように、この規定は、新宿区の特性を生かした区政を運営していくことが可能となるどころか、その反対に作用する可能性を持っているのであります。また、自主性・自立性を持った特色ある自治体運営のためには、権限及び財源の移譲が不可欠であります。しかし、この法案ではこの面でも全く不十分であります。それは区自身がこの三月策定した新宿区地方分権推進計画大綱の中で、今回の一連の改革によっても「区には実質的な財源措置がなされないこととなる」と述べているとおりであります。
区長はこの間、この地方分権改革について国と地方自治体の関係を上下・主従の関係から対等・協力の関係に改め、自治体の自主性・自立性を高めるものと事実上手放しで評価してきました。しかし、政府の推進計画を経て実際に出てきた法案は、機関委任事務の廃止など、幾つかの面では当然の措置もとられてはいますが、以上述べたように、地方分権に逆行する重大な内容を含んだものになってしまっているのであります。区長は、今私が指摘した問題点をどのように認識しているのでありましょうか。お答えを願います。
また、この法案は実に四百七十五本という空前の数の法律改正を一遍に行ってしまおうという点でも、極めて異例なものであります。したがって、国会の会期末を前に拙速な審議を行うべきでなく、地方自治体関係者の意見も十分に聞いて徹底した慎重審議を行うべきであります。区長はそのような意見を国会と政府に対して挙げるべきであると思いますが、お答えを求めます。
なお、我が党は昨日国会で、この一括法案に対する修正案を発表いたしました。その内容は、今述べた是正措置規定の削除、国から地方への財源移譲の明記、地方議員定数については上限を設けることなく、基本的基準のもとに真に地方の自主性が発揮できるようにすることなど、七本の柱から成っています。私たちはこの方向で一括法案の修正を実現するため、地方自治体関係者とも連携して奮闘するものであります。
地方分権にかかわる質問の最後は、特別区制度改革に伴う税財政制度等についての東京都と特別区の間での協議、いわゆる都区間協議についてであります。
この都区間協議がどう決着するのかによって、特別区の財政自主権確立という特別区制度改革の成否が分かれると言っても過言ではありません。同時にそれは、現下の区財政の現状の中で、前段に述べた第二次実施計画遂行の財政的裏づけに多大な影響を与えるものになることも間違いのないところであります。しかし、この都区間協議は三月末に都区間における意見の隔たりを両論併記にしたままの取りまとめがなされて以来、その後の状況は一切明らかにされておりません。都と区双方における予算編成や事務遂行の上からも、協議の時間はそう残されていないはずであります。区長は特別区並びに本区の財政自主権と財源確保に向け、どのような姿勢と見通しを持っているのでありましょうか。協議の経過と現状を含め明らかにしていただきたいと思います。
なお、この際、特別区の財政や区民生活に影響が大きい国民健康保険事業のあり方をめぐる協議状況についても明らかにされるよう求めます。
次の質問は、介護保険についてであります。
介護保険についての区民の皆さんの関心と不安の広まりは、私自身今回の選挙を通じても実感したところであります。ところが、区長は所信表明ではこの介護保険について「全力を挙げて取り組む」「安心と納得のいく仕組みにしていく」と述べるだけで、全く内容に触れておりません。そこで、私はまず第一に、介護保険に対する区長の認識と対応について、現時点の状況を踏まえて改めてお伺いいたします。
区長はこの間、介護保険制度をいわば礼賛してきました。例えば今年の第一回定例会の発言では、介護保険に代表される社会福祉基礎構造改革の理念について触れ、個人が人としての尊厳を持って家庭や地域の中でその人らしい自立した生活が送れるように支える、新たな時代の地域福祉の構築ができるとまで述べておりました。もし本当に介護保険がそのような地域福祉が構築される制度として創設されようとしているのだとしたら、国民はその実施を待ち望んでいるはずであります。ところが、現実はどうでありましょうか。国民は待ち望むどころか、実施が近づくにつれ不安と疑問、そして怒りを高めているのであります。
〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕
そして今、この国民の不安の声が政府と政府与党を大きく揺るがしていることは、連日の新聞報道で御案内のとおりであります。そして、ついに六月六日付の日経新聞は、自民党がこのままでは総選挙を乗り切れないとして二千億円の一般財源を繰り入れ、高齢者など低所得者の保険料と利用料の軽減対策を講じるとの制度見直し案を固めたと報じたのであります。我が党は既に繰り返し、高齢者など低所得者の保険料と利用料の減免措置の創設が不可欠であることを主張してきたところでありますが、ついに政権党をして、国民の要求の前に一定の対応をせざるを得なくなったのであります。このこと一つとっても、介護保険制度は、その実施の前に大幅な改善が急務となっているのであります。
〔「そのとおり」と呼ぶ者あり〕
区長はこのような介護保険の実施を前にした国民の不安の高まりと、政府与党の動揺をどのようにとらえているのでありましょうか。私は、国民との矛盾がこれだけ明らかになっているわけでありますから、区長としても国民の声に真摯に耳を傾け、保険料、利用料の一層の軽減対策を初め、さらなる改善を国に求めるべきであると考えます。まずお答えを求めます。
第二点目の質問は、今定例会に関連条例が提案されていますが、介護認定にかかわる問題についてであります。今回区が提案した条例案では認定審査会の委員の定数が九十名とされました。区の説明では九名で一合議体を構成し、十の合議体が、約六千名と推計される対象者の認定作業を六カ月間に行うとしています。この体制ですと、一人の対象者の審査時間は平均ではわずか四分であります。この体制で公正、公平で正確な認定審査が可能なのでありましょうか。区としてこのような体制にした根拠を、委員の構成や確保の見通しとあわせ、まずお答えいただきたいと思います。
また、モデル実施の経験からも、調査員による聞き取り調査の内容と調査票への記載が重要な意義を持っています。私たちは以前から、この調査と判定についてはコンピュータ偏重ではなく、家族、住宅、経済状態など、高齢者の生活実態を総合的に判断できるものにするよう求めてきたところであります。この点についても区長の考えをお示しいただきたいと思います。
質問の三点目は、既存の高齢者福祉施策で介護保険制度下での給付事業に含まれない施策、例えば紙おむつの支給や高齢者福祉手当などの扱いについてであります。
紙おむつの支給は現在約一千九百名、高齢者福祉手当は一千六百名の方に支給されています。区長は所信表明の中で、「介護保険と既存の福祉施策の組み合わせにつきましても、全体として安心と納得のいく仕組みにしてまいりたいと考えます」と述べていますが、この言葉の意味するところを御説明願いたいと思います。私は既存施策で介護保険の対象とならないものについては、基本的には現行制度として存続すべきと考えますが、区長の御見解を求めます。
また、高齢者福祉手当については、要介護高齢者、特に長期に入院している高齢者などにとって医療保険外の負担が過酷なだけに、重要な経済的支援策となっています。区長はこの高齢者福祉手当の存続について、さきの定例会では東京都の動向を見守るとの答弁を行っていますが、区長が述べているように、この制度はあくまで新宿区の条例に基づく新宿区の制度であります。区長自身が存続の方針を持てばよいのであります。
〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕
改めて区長の考えをお聞かせください。
四点目として、介護保険の給付事業に位置づけることは難しいとは思いますが、徘回高齢者の探索サービス事業についてお伺いいたします。
この事業は今年度江東区でモデル事業が開始された事業で、徘回高齢者が行方不明になった場合、民間企業が開発した位置探索システムにより、PHSの通信網を利用して、管理センターのコンピュータ画面に高齢者の居場所が表示されるというものであります。家族にはセンターから、直ちに電話やファクスで位置が知らされるというものであります。検索エリアは一都九県に及ぶと言いますから、相当広範囲な探索が可能となるわけであります。新宿区内でも新宿、四谷、牛込、戸塚の四警察署管内では年間三百人もの徘回高齢者が保護されているとのことであります。私の近所にもこうした問題で御苦労されている御家族の方が何人かおられます。私も江東区の事例を早速調査しましたが、他の自治体からの問い合わせも数多く寄せられているとのことでありました。私はこういう事業はまさに時宜にかなったものだと考えます。
〔「そのとおり」と呼ぶ者あり〕
当区でもその導入について検討できないでしょうか。お答えを求めます。
次に、環境対策について質問いたします。
今日、ごみの焼却等による環境汚染は大きな社会問題となり、緊急の対策が求められています。ヨーロッパの多くの国では、ごみの焼却率は数%から二〇数%であるのに、日本の焼却率は七五%であり、焼却中心のごみ対策をとっています。ごみ焼却炉の数で比較すると、オランダは十一、ドイツは四十六、アメリカは八十四に対して、日本は昨年度で一千八百八十七と圧倒的であります。これに病院、学校、産廃業者などの焼却炉を含めると約五万個から七万個と言われ、諸外国と比べても驚くほどの焼却施設が存在しています。このため、ごみ焼却による炭酸ガス排出が九十年から九十六年に七割も増加しており、地球温暖化対策からも大きな問題となっています。
これらの施設は特に大都市部に集中しています。東京二十三区にも、日量百トンに換算して焼却炉百六十四基分に相当する量の大型焼却炉が集中しているのです。これら大都市部の大型焼却炉が個々にダイオキシン排出基準を満たしたとしても、総排出量を規制しない限りダイオキシンの排出削減は難しいものとなっています。国会で我が党議員の質問に環境庁は、大都市地域の大型焼却炉の集中は問題があることを認め、指摘を頭に入れて対策を立てたいと答弁をしております。したがって、東京での焼却中心のごみ対策からの転換は、日本におけるダイオキシン対策上からも極めて重大であると言わなくてはなりません。
さて、新宿区は環境都市宣言を行ってから五年目を迎えています。この間、新宿区環境基本条例に基づき、循環型社会を目指すための環境行動指針を策定して、環境保全のための行動を実施する計画を定め、取り組んできました。そして、新宿区基本計画の中でも、循環型社会への仕組みを築くことの重要性を強調し、ごみの発生を抑制するために「ごみになるものは使わない、買わない、作らないことが大切であり、また、資源循環のためにも、分ければ資源、まぜればごみの原則を考えて行動することが必要です」と宣言しています。こうした基本的な立場に立ってリサイクル社会、循環型社会を築いていくために、区が一層積極的な役割を果たしていくことが求められています。新宿区の環境行動指針は区民用と事業者用に分かれており、それぞれの立場からの取り組みが求められていますが、この計画を前進させるためには、推進体制をどうつくっていくのかが重要となっています。
調布市では、調布市環境管理計画推進のために市民、事業者、行政の日常的な話し合いの場として、仮称環境市民懇談会設置を今計画しています。この懇談会は公開で運営、開催され、だれもが自由に参加できるもので、調布市では早急にこの懇談会を立ち上げ、三者の合意を図り、計画の実現を推進するとのことであります。新宿区でも多くの区民や事業者の協力を抜きにしては、環境行動指針の推進はできません。新宿区としても環境行動指針を推進する体制として、仮称環境行動指針推進区民懇談会を設置していくことが必要と考えます。区長の見解をお聞かせください。
次に、さきの定例会で制定された新宿区ダイオキシン類の発生抑制に関する条例に関連して質問します。
この条例では、第六条でダイオキシンの発生抑制方針を策定することにしています。この抑制方針の中に国、自治体、事業者の責務として、ダイオキシンの発生の未然防止を明記することが必要だと思います。特に製造にかかわる事業者の段階から、使用・廃棄した際にダイオキシンの発生の原因となる物質の生産を減らし、どうしても使わなければならない場合には、使用後回収して再利用を図るような、積極的な内容の発生抑制方針を作成すべきと考えます。まずこの点について御答弁を求めます。
また、第十三条では、「区長は、国または東京都に対してダイオキシン類の発生抑制に関し必要な措置をとるよう要請するものとする」と規定されています。ダイオキシン問題を解決していくためには、自治体の努力だけでは到底解決できるものではありません。ダイオキシン問題を解決する方向としては、第一にダイオキシンの新たな発生をできるだけ未然に防止するため原因物質の使用を抑制したり、できるだけ燃やさないごみ処理を進めるなど、これ以上のダイオキシンの発生を防止する対策が必要であります。第二に、既に排出されたダイオキシンから住民の健康を守り、汚染の除去を進める対策をとらなくてはなりません。第三に、未解明な部分について、国や東京都を含めて責任を持ってその調査、研究に全力を挙げる、こういう三つの側面からの取り組みが求められています。区長はこの条例に基づいて、このような立場から国と東京都に要請すべきと考えます。
また、今日、食品に含有するダイオキシンについての不安が高まっています。先日もベルギー産の鶏卵や鶏肉から高濃度のダイオキシンが検出され大きな問題となりました。また、朝日新聞が五月に実施した世論調査では、八割の方が特定の食品についてはダイオキシン含有量の基準値を設け、それを上回るものは出荷させないなどの強力な措置をとることを望んでいることが明らかになりました。政府はこの三月にダイオキシン対策推進基本指針をまとめましたが、食品ごとのダイオキシン含有量の基準づくりについては検討課題にもならなかったと言われています。ドイツなどに見られるように、食品ごとにダイオキシン含有量の基準をつくり、それを超えた場合、出荷停止などの措置をとるよう政府に求めるべきではないでしょうか。この点でも区長のお答えを求めます。
この問題の最後に、地球環境を守るという立場からの雨水の利用について質問いたします。
墨田区では一九九五年三月、雨水利用推進指針をつくり、同年十月から、この指針に基づき全国に先駆け、小型タンクを初め地中梁を利用した雨水タンクなどへの助成制度が実施されています。墨田区役所や国技館などでは、トイレの洗浄水などにも雨水が利用されています。路地尊や天水尊と呼ばれる小型の雨水タンクなども、ふだんは町の緑を育てるために使われ、いざというときには初期消火等の防災用水として活用されるそうです。
新宿区でもこの三月に、西落合図書館に十トンの雨水利用型小型防火貯水槽が設置されました。いざ震災のときは組み立て式簡易トイレの便槽にもなるこの貯水槽の水は、すべて雨どいから注入されています。こうした貯水槽についても、より効果的な活用を考えるべきではないでしょうか。例えば、この貯水槽にモーターと蛇口をつければ、緑を育てるための水に活用するなど、多面的な使い方が可能となります。区の基本計画では雨水利用水槽を七カ所設置することになっています。これらの水槽についても、トイレの流し水、植木への散水、洗車用水なども含めて適宜活用できるようにすれば、その分、水道水の利用の節約にもなるわけであります。こうした対応について区長はどのようにお考えでしょうか。お答えを願いたいと思います。
次に、中小企業対策について質問します。
区内の中小企業を取り巻く状況は、先の見えない不況のもとで一層深刻なものになっています。中小企業者、自営業者は必死の自助努力を行っていますが、政府の経済のかじ取りが誤っているもとでは、それにも限界があります。そこで、地域の顔であり、新宿の経済の担い手である中小商工業者の営業と暮らしを守る対策の一層の強化を求め、新宿区産業振興会議がまとめた検討結果報告書にも触れながら質問いたします。
その第一は、区商工課の担当部局の体制の強化と、区みずからが、区内中小企業の実態と要求を正確につかむための調査を行うことについてであります。検討結果報告書では新宿区の産業振興に向けた提言の第一として、新宿区の産業施策策定にあたっては新宿区の産業・社会の特性をとらえ、その特性をさらに発展させる持続可能な産業施策とするよう努力すべきであるとし、新宿区の産業を実り豊かなものとするために、担当部局の人的強化はもちろん、既存の相談所機能を強化するとともに、区内産業・企業の実態を把握し、同時にその発展方向を経営面で支援、助言し得るような人材の育成に努めるべきであるとしております。我が党は昨年も商工課の体制強化と区職員自身の手による面接調査の必要性について提案してきたところでありますが、産業振興会議の提言も受け、この点での具体化をどのように進めようとしているのか、改めてお伺いいたします。
第二点目は、いわゆる貸し渋り対策についてであります。国が貸し渋り対策の一環として中小企業金融安定化特別補償制度を創設して、約八カ月がたちました。しかし、金融機関の貸し渋りは、改まるどころかますますひどい状況となっています。特に問題なのは、公的融資で信用保証協会の保証がついたにもかかわらず、決算内容が悪いなどとして、金融機関が貸し渋るケースがふえていることであります。今日の深刻な不況のもとでは、必死の経営努力にもかかわらず、決算内容がよくない企業があっても不思議ではありません。だからこそ、その苦境から脱皮するため融資を申し込むのであり、中小企業にとって資金繰りはまさに命綱となっているのであります。区としてもこうした点から、貸し渋り対策を一層強めていくべきと考えます。保証協会の保証がついているにもかかわらず銀行の貸し渋りで困っている企業者が、気軽に相談に来られるような体制を充実させるとともに、金融機関への個別の要請を行うなど、一層の中小企業支援の姿勢を示していただきたいと思います。
また、現行の制度融資の活用が困難な中小企業者に対して、新たな工夫による新たな制度の創設についても引き続き検討すべきではないでしょうか。例えば、板橋区では、区の制度利用者のうち信用保証を必要とするものについては、区が全額出資して設立した財団法人板橋区中小企業振興公社が、独自に信用保証を行う仕組みをつくっています。板橋区の職員によると、区の信用保証制度は東京都信用保証協会よりも身近であり、地元金融機関に信頼を得ているそうで、金融機関は窓口に直接来る中小企業者に対して、区の信用保証をとってきていただければ融資しますと言うほどだということであります。また、この信用保証制度は東京都信用保証協会の融資枠とは全く別の融資枠であり、都の信用保証枠がいっぱいの中小企業にとってはまさに頼みの綱となっているようであります。区長は厳しい経営環境のもとにある中小企業者の意欲と努力を生かせることができるような、新たな融資制度についてはどのようにお考えでありましょうか、お答えを求めます。
第三は、区内中小企業の仕事確保についてであります。お隣の港区では、去る五月十七日より、「港区内中小企業への発注並びに購入の促進について」という文書をもって、課長を初め職員が直接区内の上場企業や官公庁を訪問しています。訪問先は自治省、防衛庁、郵便局などの官公庁八十カ所、区内に本社がある上場企業百六十九社で、それぞれの訪問先で、郵送より、直接区の職員に頼まれる方がインパクトがある、地元業者を利用したいとか、中小企業のリストが欲しいなどの反応が出ているそうであります。中小企業者としても区の姿勢を大いに歓迎しているそうであります。港区内の企業四万のうち九割以上が中小企業で、地場産業は印刷業、融資制度の需要も高く、倒産件数も多いことから、中小企業への発注が不可欠と港区では判断したそうであります。新宿区も同じような特徴を持っているわけですから、ぜひこのような中小企業の仕事確保につながる、区自身としての積極的活動を行うべきであると思うのであります。御見解をお聞かせください。
また、区内業者の仕事確保については、あわせて教育委員会にもお伺いいたします。
私たちは昨年来、学校施設の修繕や補修について繰り返し要求してまいりました。これは子供たちに安全で快適な教育環境を提供するとともに、あわせて不況下の区内業者に少しでも仕事を回すことができたらとの思いからでありました。
〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕
この間、教育委員会でも、区内業者への仕事発注という点で総務部長名の依頼文や、財務課作成の区内業者名簿を各学校長に配付するなど、必要な対策をとっていることは私たちも承知をしているところであります。ところが、残念なことに、結果として各学校の校長先生が令達予算で実施している修繕工事などが、どの程度区内業者に発注されているのかということについては把握されていないのであります。私はこの際、教育委員会でもさらに努力をしていただき、また校長先生にも協力してもらい、区内業者への発注状況について現状を把握し、さらに今後に生かしてもらいたいと考えるものであります。御答弁をお願いします。
第四は、生鮮三品を扱う商店を中心とした商店街振興策についてであります。
東京都労働経済局が三年に一度行っている九八年度商店街実態調査の結果が発表されました。これによりますと、都内の商店街の最近の景況は衰退しているが八二・六%、三年前と比べ、売り上げの減少が八二・九%と、長引く不況と大型店の増加によって苦境に追い込まれている実態、その一方で、集客のためのイベントや事業などで努力している姿が浮き彫りになっています。また、商店街に空き店舗があると答えた商店街が六六・八%と、前回調査のときから一〇%増加し、商店街で不足している店舗は鮮魚が三四・五%、精肉が二三・九%、青果二〇・五%と、生鮮三品を扱う店舗が上位を占めております。生鮮三品を扱う店舗の存在が、区民の毎日の安全な食生活にとっても、商店街のにぎわいにとっても、欠かせない存在であることは間違いのないところであります。
区長は所信表明の中で、今後は高齢化の進行とともに高齢者向けの各種の需要が高まることが予測され、地域生活を支え合う仕組みづくりの観点から、各種の支援策を展開するとしています。この視点を商店街振興に結びつけている事業が、各地で行われているいわゆる宅配事業であります。実施している商店街の経験では、注文の品目の主なものを生鮮三品が占めているとのことで、この事業が商店街、わけても生鮮三品業の振興に効果が高いようであります。区としても、こうした事業の実施に向けた支援策を行うべきではないでしょうか。お答えを求めます。
次に、国旗・国歌をめぐる問題について、区長と教育委員会にお伺いいたします。
六月五日、大阪府豊中市の市立中学校で、校長先生が校長室に押し入ってきた男に果物ナイフで刺され、重傷を負うという事件が発生しました。刺した男は警察の調べに対して、校長を殺し報道をされれば、日の丸掲揚、君が代斉唱に反対する団体への警鐘となると思ったと、動機を供述したとのことであります。二月の広島での県立高校の校長先生の自殺事件に続く、日の丸・君が代をめぐる教育現場での痛ましい事件であります。改めて我が国における国旗・国歌をめぐる問題のゆがみを痛感するところであります。これは、政府並びに文部省が国民的合意も根拠もないまま、一方的に日の丸・君が代を国旗・国歌として国民や教育現場に押しつけてきたことに原因があります。最近も文部省が、国立大学の付属学校に対して、日の丸・君が代の取り扱い次第では予算措置においても不利になる可能性があるなどと説明していたことが判明いたしましたが、このような行為は、教育基本法が排除する不当な支配そのものであります。
我が党はこの間、国旗・国歌の問題で国民的討論を呼びかけてまいりました。そして、党自身としての国旗・国歌に対する見解として、第一に、日の丸・君が代を国旗・国歌として扱うことには反対であること、第二に、国旗・国歌の問題を民主的な軌道に乗せて解決するためには、政府が日の丸・君が代を国民的な合意がないまま一方的に上から押しつけるという現状を打開し、十分な国民的討論を保障し、その上で国民的合意を求め、法律によってその根拠を定める措置をとることが最小限必要なことであること、しかし、その場合でもいかなる強制も行うべきでないことという立場を明らかにしてまいりました。
こうした中、政府は三月になって、従来国旗・国歌の法制化を考えていないとしていた態度を突如転換し、日の丸・君が代の法制化に向けて動き出したのであります。これに対してマスコミ各紙は、一斉に政府の対応を批判する論評を掲載しました。三月三日付の朝日新聞は、なぜ今法制化かという社説を掲げ、国民的な論議を積み重ね、象徴としてふさわしい国旗と国歌を法律で定めること自体を否定すべきではないだろう。しかし、法制化によって学校での日の丸掲揚と君が代斉唱を徹底させようというのは本末転倒と言うほかない。国旗・国歌をめぐる多様な論議を封じ、日の丸・君が代の強制につながりかねないからだと書きました。そのほか、毎日新聞、日経新聞、東京新聞などが同様に、日の丸・君が代の性急な法制化の動きを批判し、国民的に論議を深めるべきことを主張したのであります。こうして、日本の歴史上初めて、国旗・国歌をめぐる国民的議論が起こったのであります。各新聞の投書欄などにも、どのような旗や歌が日本の国旗・国歌としてふさわしいのかといった意見が数多く掲載されました。その中では「ふるさと」がいいとか「上を向いて歩こう」がいいのではないかとか、かつてない自由な意見交換がなされてまいりました。ところが、政府は最近になって再び法制化の話を持ち出し、今国会への法案提出の動きを強めております。
〔「とんでもない」と呼ぶ者あり〕
こうした動きは、始まったばかりの国民的討論を封じ、一層の混乱をもたらすもので、許されるものではありません。
そこで、区長並びに教育委員会にお伺いいたします。
政府による日の丸・君が代の一方的押しつけによって生まれている我が国社会、とりわけ教育現場での混乱についてどのように考えているのでありましょうか。この春以来開始された国旗・国歌をめぐる国民的議論を深め、広め、この問題の民主的、かつ国民的解決を図るべきとは思われないでしょうか。したがって、国民的討論も合意もないまま、国会の多数決で日の丸・君が代の法制化を強行するようなことは行うべきではないと思われないでしょうか。区長と教育委員会、それぞれのお考えを述べていただきたいと思います。
その上で教育委員会に改めてお伺いいたします。
教育委員会はこの間、この日の丸・君が代について、学習指導要領に規定されているからということで教育現場への指導を徹底してきました。しかし、政府自身が指導要領だけでいいのか、根本的な検討をしなくてはならないとして法制化に動き出したのであります。すなわち、指導要領での強制には無理があることを政府自身が認めたことにほかなりません。今後は児童・生徒に対しても日本の国旗・国歌をめぐる歴史の経過や、今日国民の中には多様な意見が存在するといった事実について、率直に示していく必要があるのではないでしょうか。この点での教育委員会の御見解を求めます。
質問の最後に、戦争と平和に対する区長の姿勢についてお伺いいたします。
去る五月二十四日、周辺事態法など、いわゆるガイドライン関連法が多くの国民の反対の声を踏みにじって成立いたしました。区長はこの法律について周辺事態安全確保法と呼んでいるようでありますが、この法律は、アメリカの行う戦争に日本が参加協力するための紛れもない戦争法であります。
〔「そのとおりだ」と呼ぶ者あり〕
これは何もこの法律に反対した我々だけが言っているのではありません。法律を推進した側である自由党の小沢一郎党首も、はっきりと述べているのであります。小沢党首はある月刊誌のインタビューの中で、「今度のガイドラインはまさに戦争に参加する話なんです、そんな大事なことを全くいい加減な、うそをついてごまかそうとしているわけだ、その政府自民党の姿勢に問題がすべてあるんですよ」と、極めて明確にこの法律の本質について語ってくれています。
区長はさきの定例会で、この法案の審議について、自治体・民間への協力につきましては、現時点で自治体がどうかかわるのか不鮮明な部分が多いとして、自治体の長といたしましては地域住民の平和で安全な生活を損なうことがないように、その推移を見守りたいと答弁されました。しかし、いよいよ法律が成立したわけでありますから、自治体への協力要請が現実のものとなるわけであります。新宿区には直接の米軍施設はありません。しかし、市ヶ谷には自衛隊が駐屯し、来年には最新鋭の防衛庁中央指揮所が地中奥深く移転してくるのであります。したがって、当区は他の自治体と比べても協力要請を受ける可能性が高いと言わなくてはなりません。区長はこの辺の事情をどう認識されているのでありましょうか。そしてまた、法に基づく協力要請があった場合、その対応についてどのような基本的姿勢を持っているのか、明らかにしてもらいたいと思います。
既に沖縄県の石垣市長は、拒否の態度を貫くことを表明しています。区長も平和宣言都市の区長として戦争協力はしないという姿勢を示すべきではないでしょうか。お答えを求めます。
あわせて、区長の戦争観についてお伺いしておきます。
五月十五日付の職員報に、区長就任直後の区長のインタビュー記事が掲載されています。その中にこんな記述があります。どんな学生時代でしたかとの問いに、区長は、学徒出陣で戦争を体験しました、千葉で米軍機を二機撃墜し賞状を受けましたよ、大したもんでしょうと答えているのであります。
区長は、みずからの戦争体験についてかつて議会で発言をしています。九一年十一月の決算特別委員会でありますが、区長は我が党の長谷川順一議員の質問に答え、次のように語っています。「私の見習士官でおりました部隊でグラマンF6を撃墜をいたしまして、私はお褒めの言葉を賜りましたが、同じように乗っていたアメリカの兵隊さんも亡くなっております。私どもも死ぬ思いをいたしましたが、そういうものを考えれば戦争というものは本当に悲惨なものでありますし、人間を狂人にするんだと思います。そのためにもこういう戦火をこれから避けるべきではないかと私は十分に考えておりまして、私の経験に付せば、こういうことは永久にあってはならないことだと考えます。」というものであります。この当時の発言と、このたびの職員報における区長の発言のニュアンスは明らかに観点が違っていると感じるのは、私だけでありましょうか。私は職員報における区長の発言は、率直に言って適切さを欠いていると思います。この際、取り消すべきではないでしょうか。御答弁を求めます。
以上で私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。 (拍手)
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