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◆四十番 (田中のりひで)
私は、新宿区議会第四回定例会に当たり、日本共産党新宿区議会議員団を代表して、区長並びに教育委員会に対し質問いたします。
まず最初に、区長の政治姿勢についてお伺いいたします。
組閣以来、低迷を続けてきた森内閣の支持率は最近一段と低落し、十月三十一日付の毎日新聞世論調査では十五%と、前月より五ポイントも低下し、また、十月二十九日FNNの世論調査によれば、「支持する」が一四・六%で、「支持しない」は八四%に達しています。
このような内閣の支持率低下の背景には、長引く不況で生活や営業が苦しいのにもかかわらず、介護保険料などの重い負担や一兆五千億円もの新たな医療費負担を国民に強いる健康保険法改悪などを進める一方で、国会では参議院の選挙制度を問答無用に改悪するなど、民意に背を向ける森・自民・公明・保守政権に対する国民的批判があることは間違いがありません。
〔「そのとおり」と呼ぶ者あり〕
ヤミ献金による自民党費立て替え疑惑の久世前金融相事件、村上自民党参議院議員会長にかかわるKSD疑惑、さらには、中尾元建設相の収賄事件にもかかわって取り沙汰されているヤミ勢力と亀井自民党政調会長との関係など、これでもかこれでもかと噴出する利権と腐敗に対して、自民・公明・保守政権は、反省するどころか政権維持に固執し、自らの手でけじめをつけることさえできません。加えて、中川前官房長官にかかわる問題も、支持率の低下に一層拍車をかけています。
今まさに森首相が問われているのは、中川氏の任命責任だけではなく、中川氏が右翼団体、暴力団と関係があることや警察の麻薬捜査の情報を事前に漏らしたことなどは、以前からマスコミの報道で明らかになっていたにもかかわらず、首相はこうした報道について、自らの責任で事実を確かめるどころか「事実無根だ」と中川氏をかばい続け、録音テープが公開されるまで「天地神明に誓って」などと国会と国民を欺き続けてきたその姿勢ではないでしょうか。森首相も、任命権者である私の責任は重いと認めざるを得ないほど国民の怒りは大きく広がっています。
また、森首相はいわゆる拉致疑惑をめぐる「第三国発見」発言で、従来の日本政府の外交上の立場を大きく疑わせただけでなく、微妙な外交交渉の中身を外国の首脳に漏らすという、一国の首相らしからぬ軽薄さにおいて首相の根本的資質が問われました。
その後の説明も二転三転し、国民からも、また国際社会の中でも信頼が失われています。こういった一連の事態の責任を自覚し、森首相が職を辞任するべきだと考えますが、区長のお考えをお聞かせください。
本日、報道されているように、都の中小企業向け融資制度をめぐる出資法違反事件で、現職代議士と現職都議の秘書が逮捕されました。今、区内の中小業者や商店主の間では、KSD疑惑や都の中小企業融資に絡む不正疑惑に対して、「一体世の中どうなっているんだ」と怒りに満ちています。
自分たちが一生懸命銀行にかけ合っても貸し渋りで門前払いになり、商工ローンなど高金利に苦しめられている中で、頼みの綱だと思った中小企業経営者福祉事業団では、東京地検の強制捜査に端を発し、中小業者の共済掛金を流用して、大がかりな自民党の幽霊党員づくり、党費の立て替えなどが次々に明るみに出ています。
こうした事実は、自民党がKSDと関連政治団体の豊政連を、党員拡大や票集めのために私物化したことを示しています。これらの根本には、企業団体献金が政治腐敗の温床となっていることは明らかです。
我が党は、一貫して政党も個人も企業団体献金を禁止することを求めてきましたが、失われた政治への信頼を回復するためにも、今こそ企業団体献金の禁止が必要だと考えますが、区長はいかがお考えですか。お答えをお願いします。
最後に、与党三党が強行可決した参議院の選挙制度の「非拘束名簿式」導入についてお尋ねします。
自公保連立政権は、野党や国民の世論の反対に一切耳をかさず、参議院選挙比例代表に非拘束名簿式を導入する法案を、参議院は与党だけで四日間、衆議院も実質三日、正常化されてからわずか十時間と、まともな審議もせずに成立させました。
朝日新聞の世論調査では、「与党のやり方はおかしい」が七割、「非拘束式に反対」が四割、「賛成」が一割と、国民の意思もはっきりしています。各マスコミの論調も、「政党として国民の支持がないので、有名人などの票を横流しして有権者が支持もしない候補者の当選のために振り分ける」「業界や団体の「忠誠度」が票という形で露骨にあらわれる」など、導入する側の「こそくな意図が透けて見える」と指摘しています。
こうした選挙制度改革の意図が民意を反映させるものと無関係であり、国民の政治に対する信頼をますます失わせるものであることは明らかです。
私たちは、国会史上、かつてないこの暴挙がまさに民主主義を破壊する行為であると考え、森・自公保政権に強く抗議をするものですが、新宿区長としての見解をお聞かせください。
次に、第二次実施計画と財政問題について質問いたします。
昨年来、区政改革プランの実施に加え、今回、区は第二次実施計画の策定に伴う対策として、十一項目を明らかにしました。これは、これまでの歳入の伸びを一%から零%に修正する中で、財源不足が生じることを理由に、新たに女性情報センターや消費者センターなどの有料化を打ち出すなど、一層区民に負担を強いる内容になっています。
九八年十月の第二十六回新宿区世論調査では、「税金以外の収入の確保、増加に取り組むことへの考え」の設問の中で、「使用料などを大幅に引き上げて、受益者負担を徹底させた方がよい」と答えた方はわずか四・五%しかいません。まさに区の推進していることは、区民の納得を得るものには到底なっていません。
今日の区民の生活は、長引く不況の中で大変厳しいものになっています。昨年十月時点で、生活保護世帯数は三千七百十三世帯、保護率は十四・五‰にのぼります。また、負債額一千万円以上の倒産件数は、ここ数年、毎年二百件前後にのぼります。同時にリストラの影響などもあり、国民健康保険加入率は九十年当時三六・五%だったものが、九九年度で初めて五〇%を突破し、五〇・一四%になりました。
保護者の生活状況が如実に反映する児童・生徒の就学援助を見ると、小学校の場合、九三年度受給率が八・七%だったものが、昨年は十五・五%に、中学校の場合は同じく一一%だったものが一七・九%に大幅に増加しています。
また、特別区民税を例にとっても、非課税者の数は、九三年度の二万三千百八十七人から、九八年度には六万四百四十九人に増加しています。一方、所得格差は、九八年度で見ると、課税標準額が四十万円以下の所得の低い人は、納税義務者に占める割合が七・八%であり、一方、課税標準額が七百万円を超える高所得の人は一〇・九%と、それぞれ年々増加し、貧富の差は一層広がっています。
こういった区民の生活の厳しい実態が、特別区民税の歳入の減少や収納率の低さ、国民健康保険料や国民年金保険料の収納率の低さにも影響していることは間違いありません。
この新宿で生活する区民の皆さんは、一方で他区と比較しても高い固定資産税や家賃を払い生活している中で、それでも新宿区に愛着を持ち、住み続けています。しかし、この間の区政改革プランや今回の第二次実施計画の策定に伴う対策の十一項目は、一層区民生活を困難にし、苦境に追い込むことになることは間違いありません。今こそ、区財政確立を理由とした区民への負担増と区民施策の縮小、廃止ではなく、区民生活擁護の立場に立ち、区財政の確立へ根本的な転換を図るべきだと思いますが、区長のお考えをお聞かせください。
次に、今日、区財政の確立にとって大きな影響を持つ財政調整交付金について質問いたします。
今年度の財政調整協議は、二月に、清掃事業の特例的な対応が終了する二〇〇五年度の時点で配分割合の見直しを行うことは当然として、それまでの間、大きな制度改正やどうしても対応できない事態が発生した場合には、配分割合の変更について協議を行うなど、主要五課題を都が確認して決着しています。
しかし、この八月に都財務局が作成したパンフレット「財政構造改革の推進に向けて」の中の記述をめぐって、特別区企画・財政担当部長会が、財務局主計部長に対して異例の遺憾の意を表明しました。これは、「危機的状況下における都財政の今日の課題」と副題のついたこのパンフレットの中で、「内部努力、施策の見直し、歳入確保等の観点から、取り組むべき課題」の中の「特別区の歳入では、財源補償等の機能を有する特別区財政調整交付金が十年度で約二七%と大きなウエートを占めているが、一方、特別区の行政サービスの水準を他の自治体と比べると相対的に高い水準にあると見られる」「今後これらの課題について、都と区、市町村との役割分担の明確化の観点などから取り組んでいく必要がある」とし、あたかも府県財源による補助金と特別区の固有財源の財政調整交付金を同一視したことに対して行われました。
そもそも都区財政調整制度は、広域的自治体である東京都が、特別区の区域で大都市の一体性と行政水準の均衡を確保するため、市町村税である市町村民税法人分、固定資産税、特別土地保有税の三税を賦課徴収し、都と区の行う大都市事務の比率に応じて配分する制度です。財調財源は、ことし四月の都区制度改革で法定化されました。
自治省も、特別区制度改革関連法案が審議された九八年の通常国会で、財調財源を法定化する目的について、特別区の固有財源的正確を明らかにするためと答弁しており、調整三税が特別区の固有財源であることは明白です。
ことし二月の財政調整協議は決着したとはいえ、自らの財源確保に固執する都に対し、これまで以上に強い決意で財政調整協議に臨むことが求められています。既に、区別算定の結果、当区も含め十六区で予算割れという事態が生じています。都区協議の確認事項や協議課題の解決も含め、区として区民生活の確立へ来年度へ向けどのような財政調整協議に臨むのか、その決意をお聞かせください。
また、区財政の危機は二〇〇五年度まで待てない、どうしても対応できない事態にあり、配分割合の見直しを主張すべきだと思いますが、区長の御認識をお聞かせください。
次に、区の財政問題を区民の前にいかに明らかに打ち出していくかという問題です。
東京都税制調査会は、中間のまとめでその役割を、一、税財政問題を都民、国民に提起し身近に議論する、二、あるべき税財政制度を提案し、地方主権の行財政システムを確立するために戦う、三、税財政改革の議論を地方の立場から明らかにすることを掲げています。内容の評価は別にして、この動きに比べても、区の財政問題に対する取り組みをもっと抜本的に強めることが求められているのではないでしょうか。
ことしの四月から、改正地方自治法が施行され、特別区は基礎的自治体へと変わりました。しかし、区民の見た目には清掃事業の移管などに伴い、町で見かける清掃車のマークがイチョウの東京都のマークから新宿区のマークに入れかわったのはわかりますが、区民生活にどのような変化があるのかは、実感として何も変わっていないと思っているのではないでしょうか。特に、財政問題では、どう変わったのかわかりにくいのではないでしょうか。
例えば、九八年度の新宿区の固定資産税は、その収入額は八百九十一億八千百十三万六千四百九十一円にのぼります。一方、この年度の特別区交付金は百八十五億二百七十二万九千円になっています。これだけを見ても、残りの七百六億七千八百四十万七百四十九円はどう使われているのか。他区への配分とともに財調財源が法定化され、特別区固有財源であることが明確になった上で、東京都は配分された区の固有財源をどのように使っているか、区としても積極的に説明責任を果たす立場から、区民が理解できるようなわかりやすいパンフレットを発行すべきだと思いますが、いかがですか。
本来、市町村税である調整三税がどのように使われているかを知らされないまま、区民は、区財政が厳しいと言っては、受益者負担の名目で負担を強いられています。本来、新宿区は、区民に負担を押しつけるのではなく、もっと東京都の行う大都市事務についての積算も明らかにさせ、都に財源確保を強く要求すべきだといった声が上がっています。
宮城県の古川市では、財政健全化推進計画の策定プロジェクトチームのもとに、市民グループの代表らでつくる市民懇話会を設け、役所外からもアドバイスを受ける試みが行われています。
財政の再建確立は、区民にとって切実な問題です。都区の財政調整制度も含め、固定資産税はどうなっているか、住民税法人分はどうなっているか、区の歳入歳出構造はどうなっているか、今後の財政再建計画はどうするかなど、新宿区として専門家も加えた検討委員会などを設置し、広く区民の声も聞き検討するとともに、国や東京都に対し、区民と一体となった財政調整制度の改善や財源確保の運動を起こすべきと思いますが、区長の御見解をお聞かせください。
最後に、今、各県や市で公共工事コスト縮減計画が実行されています。設計方法や計画手法の見直し、さらには技術開発の促進、積算合理化、建設副産物の活用、設計基準の変更などの努力が行われているそうです。区としても縮減対策と計画を持つべきだと思いますが、いかがですか。
次に、「特色ある区政の展開について」で示された法定外新税の創設とIT戦略についてお伺いいたします。
まず最初に、法定外新税の創設についてお伺いいたします。
本年四月施行の地方分権一括法により、国の関与が縮小し、新設が容易となった法定外普通税並びに新設が可能となった法定外目的税について、私たちは法が成立して以来、繰り返しその創設に向けた検討を提案してきました。
今回、区が特色ある区政展開の戦略的課題の一つとしてこの課題を取り上げ、このたび中間報告的な検討報告書が提出されましたので、それらも踏まえて改めてお伺いします。
さきに述べたように、我が党は、今日の区財政の危機打開は、最悪の不況下にある区民生活に負担を課することなく、むしろ区民生活の効果的支援策を積極的に講じ、区民経済の活性化を通じ財政立て直しの道筋をつけていくべきと主張してきました。そのためには、歳出歳入両面での改革が求められていること、そして歳出面では、普通建設事業費など不急の経費の縮減などが必要であること、歳入面では国や都の不当な財政負担押しつけをやめさせるとともに、地方自治体財政への責任を果たさせること、あわせて自主財源確保策として、大企業の道路占用料の適正化や区民生活に負担を及ぼさない方式での法定外新税の創設を検討すべきであるというものでした。
こうした立場から、昨年の第四回定例会の代表質問では、庁内に法定外新税検討のプロジェクトチームをつくること、及びその検討に当たっては、区民生活に負担をかけないものとするため、新宿という立地を活用して事業を展開している大企業や金融機関及び大規模商業施設を対象としたものが適切ではないかと提案を行っていました。この質問に対し、区長は答弁で「法定外普通税等の新設に関しましては、新宿区の地域特性を踏まえつつ、御指摘の点も含め研究してまいりたい」と述べていました。
ところが、今回区が明らかにした検討報告書では、「区民に新たな負担を課すことになるので、慎重に検討する必要がある」として、最初から区民負担を前提にしていることは、我が党の指摘に照らしても問題と言わなくてはなりません。区民生活への負担をかけないとは、わかりやすく言えば、庶民増税は絶対に行うべきではないということです。
負担を避けるべきは区民だけではありません。したがって、区の検討報告書が新税の候補として通勤者税をリストアップし、通勤者個人に課税としていることも賛成することはできません。もし、この種の税を検討するなら、その通勤者を雇用している企業、事業所に課税すべきです。その際、課税対象を一定規模以上にするなど中小企業対策を講じるべきは当然です。
私たちが大規模な企業等を課税対象にすべきと主張していることには根拠も道理もあります。日本の税制や社会保障費用負担における企業負担は、欧米等の諸外国に比べても極端に低く、しかもゆがんだものになっています。
例えば、厚生白書の九九年版には、社会保険料率の事業主負担の国際比較が載っていますが、それによってもフランス三一・二%、スウェーデン二八・六%、ドイツ二一・三%に比べ、日本はわずか一一・三%にすぎません。東京都が大銀行に法人税の外形標準課税を導入した際、圧倒的に国民世論がこれを支持したのも、国の金融行政や税制のゆがみを背景に、この課税に道理を感じたからにほかなりません。
国の企業課税等の不公平やゆがみを、地方自治体が住民の立場から正すのも地方分権の精神であり、また都心区新宿の特色ある区政展開の一つと言えるのではないでしょうか。区自身が土地信託に当たって西新宿という立地を強調したように、多くの企業や大規模商業施設にとって、新宿という立地やネームバリューは、それ自身が受益ではないでしょうか。受益と負担を明確にするという点からいっても妥当なものです。改めて、この法定外新税については新宿という立場に着目をして、大規模な事業所商業施設、銀行等を対象にしたものを検討すべきです。
このことを重ねて要求し、これまで述べたことを踏まえて、区長の答弁を求めます。
次に、IT戦略についてお伺いいたします。
区は、最終的にはあらゆる行政事務を電子的な処理で行う電子自治体の実現に向け、基盤整備を含めたシステム構築を段階的に進めるとして、短期的な課題にインターネット・イントラネットシステムの構築を挙げ、各課ごとのホームページ開設や総合ホームページの充実、積極的な情報公開、Eメールによる提案、意見、要望などの収集、全庁的な情報の共有化などのメニューを掲げています。
今、多くの自治体でホームページ開設が進められていますが、住民自治の観点で見ると、インターネットの最大の特徴である双方向性の問題が大きく問われています。発信者から受信者に一方的に情報を伝えるのではなく、受信者から発信者に対して簡単に返信ができるという特徴です。情報を流すだけではなく、電子メールで寄せられた意見をどこが受けるのか、どう区民に返していくのかについても、電子自治体を目指す新宿区がいかに区民の声を区政に反映させる姿勢があるのかが問われています。
神奈川県藤沢市のホームページ、「市民電子会議室」では、身近な生活の話題から市政にかかわるテーマに関して意見や情報交換が行われ、市の職員も積極的に行政の情報を発言しています。また、奈良県橿原市は、情報公開条例に基づく開示請求を電子メールで受け付け、希望すれば電子メールで公開文書を返信するサービスを昨年十一月から始めています。
庁内のイントラネットシステムを整備することも重要ですが、こうした双方向性を生かすITの活用について、区長の見解を求めます。
二つ目の質問は、住民が自ら地方自治体をコントロールするための必要十分な情報の掲載についてです。
具体的に言えば、自治体の財政に関する情報、行政計画に関する情報、条例や規則などの例規、議会や審議会の議事に関する情報など、自治体運営の基本にかかわる情報の公開や区立図書館の情報をインターネット上で検索できることも求められています。区民は、単なるサービスの受け手、顧客ではなく、区政の主人公であると考えるならば、こうした情報を載せる必要性が求められていると考えますが、区長の見解をお聞きします。
次に、ITは障害者の社会参加を広げ、生活の向上を目指すバリアフリー社会の実現に関連し、質問いたします。
通信白書平成十二年版によると、インターネットを利用する障害者のうちの九〇・五%が、利用後の生活の変化について、「よい方向に変わった」、または「どちらかといえばよい方向に変わった」と回答しています。また、今年度の十月に発表された新宿区障害者生活実態調査報告書によれば、パソコンを使っている割合は一〇・一%であり、特に十八から三十九歳では、四四%が使っていると回答しています。さらに使用目的では、「仕事で使用」が五一・二%、「趣味、創作活動、ゲームのために使用」が五〇・八%、「情報収集のためのインターネット使用」が四四・六%、「コミュニケーション手段としてのインターネット使用」が三・二%となっています。
一方、パソコンを使用していない理由として、「使う必要がない、または興味がない」の割合が五三・三%、「使いたいが使い方がよくわからない」が三一・五%、「パソコンを購入するための資金がない」が二一・二%になっています。
こういった現状からも、障害者のコミュニケーション支援は、その専門性や継続性など、ボランティアに頼るのには限界があり、行政がその核となる組織を持つべきであり、ITの活用により障害者の社会参加を広げるためにも、個々の条件に任せるのではなく、行政が先頭になって取り組むことが求められています。
宮崎県では、既にことしの四月から、地域リハビリテーション支援体制整備事業が始まり、区内の在宅障害者に対するコミュニケーション支援の基盤づくりが推進されています。
区内の障害者に対する区としてのコミュニケーション支援について、日常生活用具として障害者用パソコンを無償で貸与すること等を含めて、区長のお考えをお伺いします。
また、ひとり世帯の高齢者や障害者が家庭内で病気や事故などの緊急事態に遭ったとき、現在の緊急通報システム以外に、例えば湯沸器など日常生活用具に専用通報器を設置し、とっさの場合に自動的に通報されるシステムなど、IT技術を積極的に活用し、導入するべきだと考えますが、区長の答弁をお願いいたします。
最後に、基本的人権にかかわる情報格差の問題です。
住民管理の一元化などを含めて、行政上の情報がITによって急速に進んでいます。個人情報の保護やインターネット上の消費者保護が問題にされる一方で、一般の区民には区政にかかわる情報になかなかアクセスできない、その技術や手段もないという問題があります。
郵政研究所の身体障害者、高齢者に優しい情報通信のあり方に関する調査研究報告書によると、高齢者、障害者によるインターネットの利用動向では、高齢者で〇・六%、身体障害者で七・八%と報告されています。幾ら区役所がすばらしいホームページを開設したとしても、見に来てほしい区民がインターネットそのものにアクセスできなかったり、アクセスしてもホームページの内容が読めなかったりすれば意味がありません。インターネットの情報をふやすだけでは、情報格差が拡大され、情報の共有は決して進みません。
私は、新宿区が年齢や地域、所得、国籍などの違いにかかわらず、社会経済活動にすべての人がインターネットを等しく利用できるように、情報通信システムの整備を行うユニバーサルアクセスを実現するための施策として、区立図書館や社会教育会館などの公共施設にインターネットにつながったコンピュータ、いわゆる公共端末を設置し、区民が無料で自由に利用できるようにすることが必要だと考えますが、区長のお考えをお聞きします。
また、区民にインターネットの使い方を教える支援システムも重要です。区内小・中学校にあるパソコンの台数は、千二百七十台になります。各学校区の地域ごとに活用されれば、情報格差の解消やインターネットの普及に大きな力を発揮することは間違いがありません。教育委員会と区が一体となって対応すべきだと思いますが、いかがですか。
次に、政府税制調査会が発表した中期答申に盛り込まれた法人事業税の外形標準課税化について質問いたします。
ことし七月、首相の諮問機関である政府税制調査会が発表した中期答申は、三年に一度まとめられる中期的な税制改革の方針であり、今回は消費税率引き上げ、所得税の課税最低限引き下げなど、庶民に対して増税を押しつける極めて重大な内容が盛り込まれました。その中でも法人事業税の外形標準課税導入は、中小企業に対して大きな影響を与えるものであり、怒りの声が全国に広がっています。
日本商工会議所は九月、第九十二回総会で、導入が強行されれば将来にわたって我が国経済に重大な禍根を残すことは明白であり、法人事業税への外形標準課税導入に絶対反対する決議を採択しました。
そもそも外形標準課税とは、所得税のように支払える力を持っている人はたくさん支払うという応能課税ではなく、公共サービスを受けた利益に応じて支払う応益課税であり、いわば所場代のようなものです。赤字になっても支払わなければならない税金です。税制調査会は、法人事業税は、企業活動の規模を反映する外形標準で課税するのが適切とし、何を外形標準とするかは、事業活動によって生み出された付加価値として、利潤、給与総額、支払利子、賃借料などを組み合わせる提案をしています。東京都が、巨額の資産を保有し、大きな業務粗利益を上げている大銀行への外形標準課税導入を行ったことは当然のことで、賛同できます。
しかし、すべての企業に導入するとなれば、赤字の中小企業に重大な影響を与えることはもちろん、黒字であってももうけが少なく人件費割合が高い中小企業には、大増税を強いることになります。また、給与が課税標準になれば雇用を抑制することにもつながりかねず、地域経済にも大きな影響を与えることは間違いありません。
そこで区長に質問いたします。
区長は中期答申、とりわけ法人事業税への外形標準課税導入について、どのような御意見をお持ちかお聞かせください。
区内中小企業の営業を守り、地域経済を守る区長として、国に対し法人税への外形標準課税導入反対を表明すべきではないでしょうか。お答えください。
次に、家電リサイクル法について質問いたします。
来年四月より施行される家電リサイクル法は、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機の四品目について、再商品化の仕組みをつくるとして、メーカーには再商品化の義務を、販売店には消費者からの引き取りの義務を課しました。販売店は、過去に販売した製品の引き取り、製品を販売するときの使用済みの製品の引き取りの義務を負うことになり、行政はそれ以外の引っ越しなどの際の引き取り義務があります。
消費者は、要らなくなった家電を販売店か行政に引き渡す際、メーカーの決めたリサイクル料と、販売店または行政が求める運搬料を負担しなければなりません。先日発表されたリサイクル料は、テレビ二千七百円、冷蔵庫四千六百円、洗濯機二千四百円、エアコン三千五百円で、これだけでも現在の粗大ごみの引き取り料金最高額千九百円をはるかに上回るもので、その上運搬料も払うことになれば、大変大きな負担になります。
家電製品はふえ続け、そのほとんどが埋め立てられるか捨てられています。確かにリサイクルは大いに進めるべきですが、今回の法制化によって消費者にすべてリサイクル費用を負担させるのは、重大な問題と言わなければなりません。
また、中小販売店は、リサイクル料をメーカーにかわって預からなければならないことや、消費者の費用負担が多いことから、消費不況をさらに加速させるのではないかという不安など、営業に大きな影響を及ぼすことから、家電リサイクル法に異議を唱え始めています。
そこで区長に質問いたします。
第一に、不況のもと、経営も暮らしも大変な中小販売店及び消費者にこれ以上の負担をかけないためには、リサイクル料及び運搬料は消費者負担でなくメーカー負担にするよう、国に対し法改正を求めるべきではないでしょうか。当面は、今発表されている高額なリサイクル料をもっと安くするようメーカーに指導することを国に求めるべきです。また、区としても不況下の区民生活を支えるためには、運搬料を低廉に抑えることが求められています。いかがお考えでしょうか。
第二に、消費者が高額な費用を負担しなければならないことから、不法投棄の多発が懸念されます。まずは法の周知徹底が求められるのではないでしょうか。それも区だけではなく、法律をつくった国に対しても周知に責任を持つことを求めるべきです。また、投棄されないための対策、投棄された場合の対応なども今から検討するべきではないでしょうか。お答えください。
次に、高齢者保健福祉推進協議会の運営について質問します。
新宿区の老人保健福祉計画及び介護保険事業計画に基づいて設置された高齢者保健福祉推進協議会が、これまでに七月と十月の二回開催されました。この協議会では、計画の進行管理に関する意見が述べられ、三年ごとに行われる計画の見直しに関して検討することになっていますが、区側の資料が十分にそろっていないこともあり、本格的な議論はこれからというところではないでしょうか。
そこで区長に質問いたします。
質問の第一は、新宿区における介護等の実態を詳細に把握し、協議会に示すことについてです。
介護保険サービスの利用状況については、第二回の協議会で四月分のデータが示されましたが、限度額に対する訪問、通所サービスの利用率が六割以下という方が八割を超えていました。区は、十二月に在宅サービス利用者アンケートを実施する予定となっていますが、なぜ利用率が低いのか、サービスを全く利用していない人も含めて調査すべきです。
さらに、介護保険の申請をしたにもかかわらず、非該当とされた方たちがどのようなサービスを受けているか、また、どのようなサービスを望んでいるかについても把握し、介護保険外のサービスがどのように利用されているのか、老人保健福祉計画の進捗状況も含めて把握すべきではないでしょうか。
また、区が実態調査を行う際には、その対象や調査事項も含めて協議会や議会の意見を聞いて行うべきだと思いますが、お考えをお聞かせください。
質問の第二は、協議会の運営をより機能的にするため、専門部会を設置することです。
この協議会は、七名の公募委員を含む二十名で構成されていますが、これまでの協議会の経過を見ても、限られた時間の中で十分な議論を保証するためには、もっと工夫する必要があるのではないでしょうか。区の調査したデータに一定の分析を加えたり、分野別に調査したりできるような専門部会を、公募委員の代表やまたケアマネジャーという専門家の参加も得て設置し、さまざまな角度から議論すべきだと思います。
専門部会を設置するかどうかは、協議会自身が決めることではありますが、事務局サイドの区長としては、どのようなお考えかお聞かせください。
次に、介護保険について質問します。
介護保険制度がスタートして七カ月が経過し、ようやく四月分の介護サービス利用状況の分析結果が報告されました。居宅介護者のうちの四割がサービスを全く利用しておらず、また在宅でサービスを受けている方の利用率が四五%であるなど、新宿区でも決して順調にスタートしたのではないことが数字として示されました。
スタート時の各種の混乱、周知のおくれ、制度そのものの持つ欠陥が開始前から指摘されていたことを考えると、もっと早く実態を把握し、迅速に対処することが求められていたのではないでしょうか。それが、保険料だけはしっかり徴収する、あとは民間がやりますでは、区民の目から見れば何と冷たい区政だと思われても仕方がないのではないでしょうか。
東久留米市では、サービスが始まる前にケアプランの写しを九十五%市が回収しています。サービス事業者連絡会も早くから立ち上げ、提供量の情報交換だけでなく、サービス評価も含めた事業者の相互点検、改善努力を重ねていますが、改めて区の姿勢が問われています。
ケアプランはサービスの出発点であり、ケアプランを掌握すれば実態把握も容易になるはずです。どれだけのケアマネジャーがどのようなケアプランをどうやって作成し、利用者にどれだけのサービスが行き渡っているのかもわかり、五カ月も待たなくても利用状況を発表できます。
そこで質問の第一は、十一月から予定しているケアマネジャーに対する調査についてです。この調査は、五十件以上のプランを担当する二十事業者には対面で、それ以外は書面による調査とのことですが、この際、総合的に現状と課題を明らかにするためにも、九十七事業所すべてを訪問調査し、あわせてケアプランの回収、集約への協力を事業者に求めるべきだと思いますが、いかがですか。
第二は、施設サービスについて二点お伺いします。
一点目は、施設の基盤整備についてです。
療養型病床群の供給見込みに大きな誤差が生じ、施設希望者は特別養護老人ホームや老人保健施設へと流れています。このことは、在宅での介護継続が困難になった方々が、遠くの施設に入所して寂しい思いをしたり、家族が体力的にも経済的にも重い負担を強いられていることを意味しています。介護保険計画で区内整備を進めるとしているのは、単に施設サービスの総量が足りればいいということではなく、利用者や家族の利便を図るということからです。
区長は、施設サービスについて、今年度から三年間の供給をどのようにして確保するおつもりですか。その展望と具体的な計画を、区内、区外に分けて、施設の種類別に数字を示して明らかにしてください。
二点目は、サービス低下に直結する区立特別養護老人ホームやデイサービス施設の委託費用の削減についてです。
さきの第三回定例会では、主に東京都の補助削減により、特別養護老人ホームの経営悪化、労働者と利用者へのしわ寄せが進んでいることを指摘し、区の委託費削減五カ年計画の撤回を求めたところです。
しかし、今回の「第二次実施計画の策定に伴う対策について」では、区民の願いを踏みにじって委託費削減が打ち出されました。それは、正規職員を非常勤に置きかえることなどを施設側に強引に迫るものであり、断じて許すことはできません。
事業団職員の賃金水準は、区の正規職員の八〇%、非常勤は時給換算でその半分程度といいます。時間給のパートさんは、一時間当たり千百円前後。仮に日に七時間、週六日、月二十五日働いても月額二十万円足らずです。正規を減らせ、非常勤の割合を上げろということは、特別養護老人ホームなどの人的サービスの量や質を低下させろと迫るものです。
入居者へのサービス低下を事実上強制する事業団や法人への委託費削減は即刻撤回すべきだと思いますが、お答えください。
第三は、居宅介護サービスの根幹に位置するケアマネジャーについて二点質問いたします。
我が党は、十月七日に介護保険の区民懇談会を持つなどして、この間ケアマネジャーさんの方々から実態を伺いました。今や「ケアマネジャーは、マネーマネジャー」とさえ言われるように、支給限度額に応じて利用者のニーズを満たすのではなく、支払い能力に応じたサービスの組み合せに必死です。よいプランを立てようと思えば思うほど、利用者や家族の願いにこたえ切れないもどかしさを抱え、苦情を一手に引き受けて苦悩しています。
我が党は、この間、利用者の立場から、利用料負担の軽減を国や都に要望すること、区としても独自の軽減策を講じることを求めてきましたが、これはサービスを供給する側の願いでもあります。さきの第三回定例会でも、我が党の要求に対し、利用料についても低所得者への配慮が盛り込まれており、財政措置は国に要望しているので、区独自の低所得者対策を導入する予定はありませんと答弁しています。
私は、どうしてそんなことを胸を張って言えるのか、利用者を尋ね、実態に触れたならとても口にはできない、区役所の中で仕事をしている感覚ではなく、介護の現場に思いを寄せるならば何とかしなければならないと思うのではないでしょうか。
この時点に立って、重ねて利用料負担の軽減を求め、一点目の質問とします。
二点目は、困難ケースのマネジメントをどこが担当するかについてです。
ケアマネジャーさんたちのお話を伺うと、痴呆ぎみの高齢者のマネジメントでは、毎日電話がかかってくる、同じことを何度言っても理解されない、被害妄想があるなど、一人で何人分もの時間と労力を費やす例があるといいます。
こうした困難ケースは、制度導入以前は区職員のヘルパーが担当し、サービスが定着するまで見守ってきたはずです。経験を蓄積させ、能力と意欲を兼ね備えた職員は、この新宿区には多数いるはずです。こうした職員を配置して、区の基幹型が困難ケースを担当することを原則とすべきです。
第四に、在宅サービスで最も利用度が高いホームヘルプサービスについて二点質問いたします。
国の特別対策で利用料負担が三%になったこともあり、どこでもヘルパー不足が問題になっています。ヘルパー探しで何時間も電話にかじりついたというケアマネジャーさんのお話も伺いました。民間の競合で質が向上するといいますが、それは供給が需要をオーバーする場合であり、逆の状況下では売り手市場になるのは経済の常識です。新宿区内でヘルパーが充足しているのか、提供されているサービスの質はどうか、区は現状を把握していると言えますか。
一点目として、即刻この現状を調査することを求めます。ケアマネジャー対象の調査とともに、ヘルパー事業者にも協力を要請して人数と提供量をつかむことが必要です。また、事業者連絡会の機能を充実させ、量の情報交換、質の改善、向上を図る場にしていくことが必要だと思いますが、いかがお考えですか。
二点目は、利用者の擁護のためにも、ヘルパーの身分や労働条件を改善することについてです。
利用者が待っていてくれる、喜んでもらうのがうれしいと、お年寄りの笑顔を励みに頑張っているヘルパーさんたちですが、「介護保険になって給料が減り、とても食べていけない」「家事援助が多く、しかも移動が多くくたくた。いつまでもつか」「感染症対策がおざなりで、自分が病気になるのではと不安」「交通費も自転車も自分持ち、その上事故の際の保険まで自己負担」などなど、その置かれている現状は大変厳しいものがあります。
事業者の許認可等は都の仕事だとか、労働行政は区に権限がないからと避けて通れる課題ではありません。なぜなら、区内のヘルパーの多くは区民であり、サービスの受け手も区民だからです。私たちも、介護保険懇談会などで実態を伺いました。このままではヘルパーさんがますます減ることになり、介護保険の基盤が成り立たなくなり、いずれは保険者として区の責任が問われることになることは言うまでもありません。
私は、まず、区としてヘルパー対象に懇談会を設けるなど、真摯にその声に耳を傾けることを要望します。そして、ヘルパーさんたちの願いを正面から受けとめ、国や東京都、そして、必要があれば事業者にも改善を求めていくことを強く要求します。お答えをいただきたいと思います。
次に、旧牛込原町小学校の跡地利用についてお伺いします。
九九年十月の区政改革プランでは、保育所の定員及び配置の適正化の一つとして、北山伏保育園と薬王寺保育園を合わせた規模の新しい保育園を小学校跡地等に建築し、運営主体は民間も含め検討と示されましたが、その後旧牛込原町小学校跡地が対象地として具体化されました。しかし、当該の地域住民や保育園の保護者には、これまで全くこの計画案についての説明がなく、一年以上も経過したのが現状です。
先月の十月十一日には、旧牛込原町小学校地域住民に対して、十月十日、十二日に、北山伏、薬王寺の各保育園でそれぞれ保護者に対し説明会が行われました。しかし、説明会では、区の決定を一方的に説明し、地域住民の意見に耳を傾けようとしない区の姿勢に、参加者の憤りが示されました。
十一月一日の第二回目の説明会では、民間の経営を区がどれだけ監督できるのか、区有地なのだから、備蓄倉庫や避難所としても活用できるようにすべきだなど、幾つかの意見も出されたように、区の示した計画について住民の納得を得られたとは言えない状況でした。
先月、公有地等対策特別委員会では、学校の跡地を利用して、チルドレンズミュージアムを計画している兵庫県篠山市に視察に行ったそうです。ここでは行政側の方針を押しつけるのではなく、専門家や地域住民からのさまざまな意見に耳を傾け、学校の跡地だから子供たちに還元できるものにしようと議論を重ね、計画を策定するとともに、建築中の現在も内容や運営について住民とともに議論がされているそうです。
我が党は、統廃合によって結果的にできた学校跡地の利用については懇談会や審議会などをつくり、住民合意の上で進めるべきと繰り返し述べてきました。しかし、今回の区の姿勢は、区民無視と言われても決して過言ではないのではないでしょうか。
質問の第一は、これまでのやり方を改め、区の計画を一方的に押しつけるのではなく、住民の意見や要望も取り入れ、住民の皆さんの合意を得るまで話し合うべきだと思いますが、いかがですか。
区はこの間、税外収入が得られれば、区の持ち出しが極力減れば、避けられれば、という立場から区の案を押しつけてきました。しかし、最初にやるべきことは、区が持っている情報を徹底的に住民に公開し、跡地利用の中身について十分に住民合意を得ることであり、同時に用途や使い勝手や運営主体などについても、住民の意見も大いに取り入れ、区としては検討すべきではないでしょうか。
よって、二回の福祉部による説明会でよしとするのではなく、旧原町小跡地の現在の所管である総務部が責任を持って住民に説明を行い、跡地利用の計画を決めていくべきではないでしょうか。したがって、現在準備が進められている民間事業者の公募については白紙にすべきだと思いますが、いかがでしょうか。
第二に、保育園の統廃合についてお伺いします。
御存じのように、そもそも原町小学校は統廃合になったとはいえ、地域の児童数が激減したのではありません。当時でも、地域には就学対象児童が三百三十人いました。そのことは、現在でも市谷、早稲田、余丁町の各小学校は児童数が多いこと、各幼稚園に至っては定員をオーバーし、毎年抽選をするくらい多くの児童がいることからも明らかです。また、近隣の保育園である北山伏、薬王寺を初め、早稲田南町、弁天町、中町の各区立保育園、さらに市立の至誠会保育園と、何と半径五百メートル以内に六つの園があります。しかも、どこも乳児については年度途中でいっぱいになります。
来年、近隣の長延保育園では、ゼロ歳児保育を実施すること、弁天町保育園でもゼロ歳児の定員拡大を実施することでわずか十五名定員が拡大しますが、十一月一日時点でも、この六つの園で四十一名の待機児がいることを見れば、本格的な解決策にはなり得ないことは明らかです。
また、この地域は地下鉄大江戸線開業や用途地域の見直しの影響で、ファミリー向けマンションの建設ラッシュです。ますます保育園の需要が見込まれる地域なのではないでしょうか。
今ある保育園を廃園にすることではなく、本気で待機児を解消し、子育て支援の対策強化のためには、この地域に新たな保育園を設置することではないでしょうか。その立場から、廃園計画は一たん白紙撤回し、子育てを真に支援する保育所設置計画について、住民とともに検討すべきではないでしょうか。
以上、二点について区長の御所見をお聞かせください。
次に、小・中学校の教育環境の改善について質問いたします。
東京都教育委員会による、平成十一年度保護者が負担する教育費調査報告書によれば、公立を選択した理由は、「近所に友だちができやすい」「費用が安い」という理由が多く、逆に「教育方針・環境が充実」は中学校で三・二%、小学校で三・四%となっています。一方、国立、私立を選択した理由については、「教育方針・環境が充実」という理由が最も多く、「公立校では物足りない」という理由が次に多くなっています。
現在、幾つかの区が学区域の自由化に取り組んでいます。しかし、これらは現状の公立学校のもとでの選択でしかありません。今必要なことは、経済的な理由などにとらわれることなく、教育基本法にもうたわれている機会均等の権利をどう保証するかということではないでしょうか。
区の九十九年度の第二十七回世論調査によれば、区の施策への要望についての中で、学校教育については一一%になっています。しかし、年代別に見ると、さすがに男女とも三十代では二三%前後を占めています。
地方分権の流れの中で、当然教育の分野でも、教育委員会の権限の拡大とともに、新宿区として特色ある教育内容が求められています。特に中学校では、既に国立、私立中学校へ三二・八%を超える子供たちが進学していることを見ても、公立中学校、小学校の改善が強く求められています。
そこで、質問いたします。
第一に、保護者や子供たちからアンケート調査等を行い、公立学校の改善点を明らかにしていくこと。その際、国立、私立学校を希望する人にもアンケートを行うことも必要ではないでしょうか。
こういった調査をもとに、教育委員会として、各学区ごとに教育委員と語る会などを開催時間も工夫して区民の声を吸い上げ、公立学校の改善を推進することが求められているのではないでしょうか。
川崎市では、一九八四年に川崎市教育懇談会が設置され、そのもとで、百を超える市内全小学校区で、二年間で延べ二百四十二回の教育市民討議が展開され、その成果の上に、今日では市民が自治的に教育問題に取り組む組織として、地域教育会議が市内七区の全行政区と五十一学区の全中学校区で設置されています。これらにも大いに学ぶ必要があるのではないでしょうか。
第二に、これまでも我が党は、小・中学校における普通教室の冷房化を要望してきました。学校の環境の充実というときに、この問題は避けて通ることはできません。今度統合される四谷中学校には、旧四谷第一中学校時代にはなかったのに、新たに冷房が普通教室にも設置されることになっています。
今、各中学校では六月や七月など、高いときには四十度近い教室の中で授業を受けています。冷たい水を飲むこともなく、額から落ちる汗に教科書とノートをにじませながら勉強しています。
今、新宿区もISO14001の認証取得へ向け、六月から九月の冷房期には、室温二十八度以上の設定になっています。それでも暑くて大変なのは、私たちの体験からも明らかではないでしょうか。
区として、各学校の実態を調査し、全校冷房化の計画をつくるべきだと思いますが、いかがですか。
最後に、箱根岡田高原学園について質問します。
今定例会には、新宿区立箱根岡田高原学園を廃止するために、区立学校校外施設設置条例の一部改正条例が提案されています。
皆さんも御承知のように、この学園は昭和十三年、故岡田菊次郎氏から寄贈を受け、戦中、戦後の困難な時代を経て、常に学童のための施設として運営されてきました。昭和二十二年、区立箱根岡田高原学園と名称変更して以来、約二千名を超える病虚弱児童の卒業生を送り出してきました。親元を離れて共同生活をし、健康を回復しながら学ぶ施設として、新宿区の教育行政の中でも大きな役割を発揮してきました。
廃止の理由として、施設の老朽化と入園児童数の減少が挙げられていますが、区全体の児童数が昔に比べ減少している中では、学園の入園児童数も同じように減少しています。
しかし、昨年度の新宿区立小・中学校定期健康診断結果では、肥満傾向、アレルギー疾患、ぜんそくなど、健康上問題を抱える子供たちは相当数いることが指摘されており、入園対象となる子供たちが現存していることを見ても、存続こそすれ廃止すべきではないことは明らかではないでしょうか。
しかし、教育委員会は、我が党が岡田高原学園のあり方検討会に入園児童の保護者の参加を求めてきたにもかかわらず、結局、教育委員会内部だけの検討で廃止を決め、新たな健康支援づくり事業を立ち上げるとしたのです。
ところが、去る十月に文教委員会に報告された健康づくり支援事業では、改めて学校保健委員会の役割、健康に課題のある子供への対応、保育園、幼稚園、小学校、中学校との連携などの必要性に言及していますが、学校保健委員会は、小学校には全校設置されていますが、中学校では十四校中八校しか設置されていません。新たに二校で設置が予定されていますが、それでも全校設置には至りません。そもそも健康づくり支援事業の体制が整っていないことは明らかです。
具体的な支援事業の内容は、目的は「遊びながら健康づくり」がテーマですが、親子二十五組が週一回月三回三カ月のプログラムをこなすという内容は、一定の条件が必要になるのではないでしょうか。しかも、岡田学園の在園生健康回復の問題については、何一つ具体的ではありません。アトピーで苦しんでいた子の保護者は、学園に入って少しずつよくなっているが、こちらに戻ってまたぶり返してしまうのではないかと不安を募らせています。
この健康づくり支援事業は、岡田学園を廃止する理由のためと言わざるを得ないということを述べて、以下質問いたします。
第一は、十月の定例教育委員会で、ある教育委員から、廃止はやむを得ないが、教育委員会として現場の先生及び保護者とのヒアリングをするようにしてほしいという意見が出され、十月中に責任を持って対応するとしていたようですが、いまだに保護者との間で実行されていないことは問題です。来年四月以降の見通しが立たない中で、保護者、児童ともに大きな不安を抱えています。教育委員会はどのように対処しようとお考えですか。お聞かせください。
第二は、久留米養護、片浜養護学校の入園対象にはならない病虚弱児の健康学園を他区との共同設置で検討すべきです。都立の対象児童の学校設置についても、他区と共同して要求するべきと思いますが、教育委員会の御見解をお聞かせください。
以上で区長並びに教育委員会に対する私の質問を終わりたいと思います。
ぜひ区民の心、そして区民生活に思いをはせて御答弁をお願いすることを要望して質問を終わりたいと思います。御清聴ありがとうございました 。
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