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2001年新宿区議会第1回定例会にあたり、私は日本共産党新宿区議会議員団を代表し、区長並びに教育委員会に質問いたします。
質問に入る前に、1月26日、JR新大久保駅にて、転落した男性を助けようとして犠牲となったカメラマンの関根史郎さんと韓国人留学生、李秀賢さんの行動に心からの敬意を払うとともに、哀悼の意を表するものです。
また、2月9日、アメリカ・ハワイ・オアフ島沖で、愛媛県宇和島水産高校の実習船「えひめ丸」がアメリカ海軍原潜「グリーンビル」に衝突された事故で、いまだに生徒を含め9名の方が行方不明となっています。捜査活動の継続と船体の早期引き上げを強く求めるものであります。事故に遭った「えひめ丸」の乗組員の皆様と御家族の皆様に心からお見舞いを申し上げます。
まず最初に、区長の政治姿勢についてお伺いいたします。
今、国会では森政権が「死に体」と言われ、多くの問題で立ち往生しています。どの問題も長く続いてきた自民党型政治そのものに根ざすものだけに深刻でありますが、ここでは3つの問題について触れたいと思います。
第1は、アメリカ海軍原潜「グリーンビル」が「えひめ丸」を沈没させた問題についてであります。
民間船舶が多数往来する海域で無謀な緊急浮上訓練を行い、こともあろうに操舵席にいたのは民間人で、事故後も救援活動を行わなかったというアメリカ軍の、まさに無法な行為が引き起こした事件であります。ここ数日の報道では、民間人が多数乗船していたため、「えひめ丸」をもともと認知していながら緊急浮上の際の確認を怠ったことや、ソナーの任務に訓練生がついていたなど,アメリカ海軍側の落ち度が次々明らになっています。しかし、現地へ派遣されていた桜田政務官は、アメリカ軍が救助を行わなかったことについて「アメリカ軍には落ち度がなかった」などと述べました。我が党は直ちに調査団をハワイに派遣して、調査と不明者の御家族を激励し、日米共同の調査委員会を設置できることを明らかにし、日本政府へ提案をしました。国民の安全を守るためアメリカ屈従の外交は正すべきです。
事故の報告を受けながらゴルフを続けた森首相の対応も大きな国民の非難を浴びていますが、一連の対応は国民の命に責任を負うべき首相の資質に欠けた行動であり、首相としての資格は完全に喪失しています。
第2に、官房機密費の問題です。
この問題では、歴代官房長官がいろいろな証言を始めています。宇野内閣のときの塩川正十郎氏や村山内閣の野坂浩賢氏が次々と発言をして、「内閣機密費というのは国会対策に使っていた。国会議員が海外に行くときのせんべつに出していた」など、国民の血税を党略的かつ私的に流用していたことがこの問題の核心であります。国会で暴露された1989年5月に内閣官房のつくった文書によれば、消費税問題・リクルート事件・中曽根首相の喚問で国会が空転している中、自社公民が密室協議をやっている4月18日に1億円の支出があったのです。今に至るまで国民を不況の中で苦しめている消費税の生みの親が機密費であったことが明らかになったわけです。血税を使いながら領収書の必要もない、こうした不透明な税金の支出や密室政治について、国民の中から批判の声が高まっています。機密費の抜本改革と大幅削減の実現を図るよう、強く求めるものであります。
第3に、KSD問題についてであります。
中小業者の汗の結晶とも言うべき共済の掛け金を、自民党の新聞の広告費や幽霊党員の党費の名目で自民党本部が吸い上げ、政治や行政も動かしたKSD汚職は、一部の自民党議員の疑惑にとどまらない自民党の丸ごと汚染であり、村上前参議院議員が辞職して済む問題ではありません。公共的な性格を持つ公益法人の金と票に群がり、その見返りとして役所に圧力をかけたという構造的腐敗そのものです。
そこで、区長にお伺いしますが、この3つの事件についてそれぞれどう認識しているでしょうか。なぜこうした問題が起こったと思われますか。まずお伺いいたします。
こうした一連の問題で、自民党・公明党・保守党の支える森政権は、今や支持率がわずか5%から8%で、国民からは不信任を突きつけられています。我が党は森内閣に対し、即時退陣を要求するものであります。区長はこれらの世論調査の結果についてどうお考えですか。こうした歴代内閣2番目という支持率の低迷が起こっているのはどうしてか、今まで指摘した点も踏まえてお答えください。
また、政治家と金の問題が国民的議論になっている今こそ、企業団体献金の禁止が必要だと思いますが、区長はいかがお考えですか。改めてお伺いいたします。
次に、区長が22日の本会議で述べた区政の基本方針説明に関連してお伺いいたします。
まず、区長の時代認識についてであります。
区長は「あらゆる社会的制度などの仕組みが機能不全の危機を迎えている」として、相変わらず再構築論を展開しています。確かに今日の日本は経済面でも社会のありようでも、まさに危機的な状況を迎えていると言って差し支えないと私も思います。しかし、日本社会が機能不全に陥っている最大の要因は、本来国の舵取りを行わなければならない政権政党と政府が、まさに機能不全に陥り、危機を打開する方策も能力も一切失っているからにほかなりません。区長が言うところの成長率の鈍化や少子高齢化の進展がたとえあったとしても、政治がしっかりしていれば機能不全も危機も訪れることはないのであります。
区長は「20世紀の最後の10年間、我が国の社会経済の変化には驚くべきものがある」と述べました。それでは、この10年間、自民党政治は日本の経済、社会、国民生活、そして国と自治体の財政に何をもたらしたでありましょうか。国と地方を合わせて
500兆円という天文学的な財政が大型公共事業につぎ込まれました。大銀行や大手ゼネコンの不始末によってつくられた不良債権処理に巨額の税金が投入され続けています。その一方で、国民は超低金利政策で30兆円の利子所得を奪われ、年金の相次ぐ切り下げは老後の生活設計を大きく狂わしています。消費税の導入と税率引き上げ、医療制度の改悪、介護保険の導入などによる負担増は国民の消費購買力を急激に冷え込ませました。こうして国民生活はまさに「失われた十年」と呼ぶにふさわしい不況下に落とし込められ、他方、国と地方の累積債務は、ある著名なシンクタンクが「返済不可能」と断言する
666兆円にまで達してしまったのであります。
10年前、だれが今日の日本の姿を予見したでありましょうか。この10年間の日本経済、そして社会のゆがみは、まさに驚くべき変化であります。しかし、このような中にあっても日本国民は確実に未来に向かって歩みを進めています。この10年間、自民党の選挙での得票率は、90年の総選挙の46%から昨年の総選挙の28%に激減しています。昨年行われた長野県と栃木県の知事選挙では、従来の自民党型公共事業の抜本的見直しを掲げた知事が誕生しています。国民の意識も確実に変化、発展しているのです。今求められているのは、金と票と予算を接着剤とした政・官・財の癒着構造を本質とする自民党型政治の構造改革そのものではないでしょうか。
区長はあらゆる社会的制度を機能不全の危機に陥らせた政治の責任をどう認識しているでしょうか。自民党政治にこの危機を打開する期待が持てるでしょうか。区長の率直な御意見をお伺いいたします。
質問の2点目は、「区政は区民のためにある」と強調する区長が、それでは区民生活の現状をどう把握しているかという点についてです。
基本方針説明では、残念ながら区民生活への言及が一切ありません。さらに驚いたことは、現在区民生活にとっても、区政にとっても最重要課題の1つである介護保険について一言も触れられていないことであります。区民生活はこの10年でどう変化しているでしょうか。生活保護率は
1.6倍に、就学援助を受給する児童の割合は11.7%から15.2%に増加しています。一方で、国民年金保険料の申請免除者数は 3.6倍に、国民健康保険料の滞納者は
1.5倍にふえているのです。区長はこのような区民生活の実態をどう認識しているのでしょうか。区民のための区政を標榜するなら、この区民生活を前に、区政の役割をどのように考えているのでしょうか、お答えを求めます。
3点目は、民間委託論についてであります。
区長は「行政の役割を見直し、民間では対応困難な分野に限定していく」とし、民間委託を積極的に推進する姿勢を強調しています。この民間委託論の基調となっているのは、新自由主義経済理論と言われる市場原理万能論やコスト論であります。しかし、この間、市場原理万能論やコスト論が国民生活に何をもたらすかを象徴的に示す事件が連続的に引き起こされています。雪印乳業の食中毒事件、三菱自動車のリコール隠し事件がそうであり、さらにJR新大久保駅での事故も、民営化されたJRの極端なまでの減量経営姿勢がその要因にあることは広く指摘されているところです。市場の競争に勝ち抜くためには、結局、利益優先・安全軽視にならざるを得ないのであります。
区長は国民の生活や安全に大きな影響を持つ民間企業の中で、この間起きている事件をどのようにとらえているでしょうか。その背景に市場原理に基づく人員削減などのリストラ策が反映しているとは考えないでしょうか。その点も含めて、区長の民間委託積極推進論の理由をお示しください。
4点目は、人事管理のあり方についてです。
区長は「プロとしての職員を育成する」として、人事制度を再構築するとの方針を述べています。区の職員が公務員としてその役割を発揮することはもちろん重要なことであります。しかし、そうした職員を育成する上で、今の新宿区の職員を「危機感に欠け、コスト意識も低く、切磋琢磨の意欲にも乏しい」とこきおろすことが果たしてよい効果を生むでありましょうか。
また、公務員の仕事を単純に民間企業と比較することも正しくありません。公務員になろうとする若者は皆、社会に役に立つ仕事をしたいと考えて役所に入ります。そして、公務員になってからも常にその立場で仕事をしているはずです。「会社のため」が当然の前提となる民間企業とは本質的にその立場は異なっています。役所が民間企業から学ぶべきことが多々あることは否定しませんが、能力・業績の重視、生産性の向上、処遇と結びついた意欲などの表現からは、憲法と地方自治法の精神にのっとり、文字どおり全体の奉仕者として区民のための区政を担う職員の姿は見えてこず、区のリストラを忠実に推進する職員をつくるための人事管理方針と言われても仕方ないのではないでしょうか。こうした指摘に区長はどう答えるのでしょうか。
次に、当面する財政運営についてお伺いいたします。
区長の基本方針説明の中で、多くの方が印象深く受けとめたくだりは、当区の財政状況について「現時点ではどうにか小康を得るに至っております」と述べている部分ではなかったでしょうか。区長はこれまで当区の財政状況について「破綻のふちに立っている」とか「財政再建団体への転落もあり得る」とか、財政非常事態宣言以来まさに最大限の表現で、その危機的状況を強調してきたのです。今回の区長の区財政に対する言及は、明らかに過去のものと質的に変化したものになっています。もちろん区財政が危機的状況から小康状態に転じたとするならば、一般論としては結構なことであります。しかし、問題なのは区長がこの財政状況の好転の要因をどう認識しているのかという点であります。
区長は「各般にわたる累次の対策と区民の理解と協力の結果である」と述べています。しかし、この表現は説得力に欠けるものであります。当区の財政の現状をもたらした要因は、区長の言うように開かれた区政推進計画や区政改革プランなどの行財政改革によるものと単純に言うことはできません。区長は今年度、すなわち平成12年度の予算編成時、どのような認識を示していたでありましょうか。
区長は平成12年度の基本方針説明では「12年度の区政はさらに財政的に不安定状況にあり、区有地の売却による財源手当を行わない限り、実施計画を策定することは困難」とまで述べていたのです。平成12年度の予算は区政改革プランを全面的に具体化したものでありました。その予算編成時に、今述べたような認識を区長は示していたのです。もし区政改革プランなどの対策によって財政危機が克服されたのだとしたら、その見通しは予算編成時に既に明らかになっていたはずであります。しかし、そのような見通しは示されていませんでした。つまり、財政が小康状態になった要因は、平成12年度予算の編成時には想定されていなかったことが生じたからにほかなりません。それは、端的に言って、都区財政調整交付金の大幅な伸びであります。
既に今年度の最終補正予算で明らかにされているように、都区財政調整は調整3税のうち市町村民税法人分の伸びにより、当区では今年度約23億円の追加交付が行われることになったのであります。そして、この増収は来年度も同程度の額が見込まれています。この約50億円に達する都区財調交付金の増収分こそ、財政状況の好転を生み出した最大の要因であります。
このことは区の作成した予算概要の冊子からも読み取ることができます。区はこの冊子の中で、実施計画の財政フレームと編成された平成13年度予算との対比を載せていますが、それを見ても財源不足額を減少させた要因が財調交付金の増にあることは明瞭です。このことは財政の立て直しにとって、増税によらない経済活動に基づく税収増がいかに大切かを示しているのではないでしょうか。
私たちは区が財政危機を唯一最大の根拠に、区民の暮らしや福祉を支えてきた施策の縮小・廃止を強行し、受益者負担の名による区民生活への負担転嫁を推し進めてきたことに対し、こうした収支の帳尻だけを合わせようとするやり方は区民生活を一層冷え込ませ、税収などの減収を招き、財政再建も遠ざけてしまうことを指摘してきました。今回の予算が伸び率をゼロに下方修正した区民税収入で、財政フレームからさらに1億
4,500万円の減額を見込み、歳出では保険料の未納者の増等により国民健康保険会計への繰り出しを3億 500万円もふやさざるを得なかったことも、このことを物語っています。
そこで、第1の質問は、区の財政が小康状態になり得た要因について改めて明らかにすべきということであります。私が今指摘した点を踏まえてお答えください。
なお、区長があくまで行革努力によるものだと主張するならば、その数字的根拠も具体的にお答えください。
また、この際、今日の時点に立っての財政見通しを区政改革プラン策定時と比較した上でお示し願いたいと思います。
質問の第2は、しからば区財政が小康状態になった今日、区は何をなすべきかということであります。今述べたように平成12、13年度で約50億円の財調交付金が当初の見込みより増収になることが明らかとなりました。この背景となった住民税法人分の増収は、IT関連企業の増益とともに人員削減などの企業リストラの結果と言われています。そうであるならば、この増収分は不況下の区民生活の支援策に積極的に活用すべきです。我が党区議団は昨年12月、財調交付金の大幅増が明らかになった時点で、区長にこの交付金を財源に最悪の不況下にある区民生活を支援するための緊急要求として、介護保険の保険料、利用料の軽減策や住宅リフォーム資金助成制度の実施など21項目にまとめ、申し入れを行ったところであります。こうした立場での活用を重ねて要求し、区長の答弁を求めます。
第3は、財政が小康状態になったからと言って、再開発事業など投資的事業に安易に乗り出すことは許されないということであります。新年度の予算案では東西自由通路の動向を見据えながらとして、新宿駅東口周辺整備についての検討が予算化されました。また西新宿5、6、8丁目の各地区の市街地再開発事業について予算づけが行われています。事業が進捗中の西新宿6丁目南地区を除いて計上額は少ないものの、これらの事業は具体化につれて経費が急膨張する可能性が高いものであります。今、国民的批判を受けて、国レベルでも公共事業の一部見直しが進められています。長野県と栃木県の知事選挙の結果は、先ほど述べたとおりです。区長は時代の変化や構造改革の必要性を盛んに口にします。公共事業偏重からの転換こそ時代の要請であり、構造改革の具体的な中身ではないでしょうか。
私は新宿駅周辺の整備や地元関係者の自主的努力による市街地再開発事業を否定するものではありません。しかし、巨額の公費投入の路線はきっぱり転換すべきです。新宿駅東口周辺や西新宿地域の関係者に対しても、行政としての技術的アドバイスや支援はしても、税金投入はできないことをはっきりと伝えるべきではないでしょうか。この点についても区長の御見解をお示しください。
次に、石原都政が昨年の11月と12月に相次いで発表した都政運営の基本方針とも言える「東京構想2000」「都庁改革アクションプラン」及び「税制調査会答申」についての区長の見解をお伺いいたします。
まず、「東京構想2000」についてであります。
この構想は21世紀の東京の望ましい姿として「千客万来の世界都市」を描くとともに、首都機能を東京圏が一体的に担うとする「環状メガロポリス構造」を打ち上げた巨大開発構想となっています。そして、この構想は昨年5月、経団連が提唱した「東京圏都市新生プロジェクト」とほぼ一致したものとなっています。このように「東京構想2000」は大型公共事業の見直しという時代の流れに反し、首都圏規模の都市改造計画や外郭環状道路などに財政を重点的に投入しようとするものとなっています。実際、構想に基づき重点的に取り組む事業を示した3カ年の推進計画では、少子高齢化対策などの福祉、医療の分野は17%程度で済ませ、幹線道路などの大型事業には50%以上の財政をつぎ込もうとしているのです。
2001年度の都の予算案が臨海副都心開発、幹線道路建設、汐留開発などの都市開発にバブル前の2倍近い1兆円もの財政を投入しようとしているのも、この構想を踏まえたものだからであります。こうした構想では破綻状態にある国と都との財政を、さらなる泥沼に引き込むことになってしまうことは明瞭ではないでしょうか。
この「東京構想2000」を実現するためのシステム改革の方針として策定されたのが「都庁改革アクションプラン」です。このプランでは財政再建推進プランに基づいて強行されたシルバーパスや老人医療費助成などの福祉施策切り下げにとどまらず、都民施策全般にわたる縮小・廃止をより大規模に進めることが打ち出されています。さらに、勤労福祉会館、城東児童保健院などの都立施設の廃止、見直しや、都立病院の民営化の検討などが掲げられ、都民生活への影響は見過ごすことができません。
さらに問題なのは、東京都税制調査会が昨年11月、石原知事に提出した答申です。答申は、中小企業を含む全企業への外形標準課税の導入を求めたのです。東京都内の法人の約7割、39万社は赤字ですが、この赤字企業にも年平均82万円の課税をしようというもので、この不況下に中小企業増税をやろうというのですから、とんでもないことです。さらに、答申は国に対しても増税を求めているのです。1つは個人住民税の税率を一律10%にする低所得者への増税で、もう1つは消費税の免税店や簡易課税制度の軽減措置の見直しによる増税です。どちらも庶民への大増税であり、東京から日本を変えると称して、こんな声を上げるのですから迷惑な話です。
区長は、これらの構想や方針をどのように受けとめているのでしょうか。区民の立場からしっかりと分析し、意見や批判をきちっと述べていくべきではないでしょうか。お答えを求めます。
次に、介護保険の保険料、利用料の軽減策について質問をいたします。
新宿区が独自に介護保険の保険料、利用料の助成を実施する問題について我が党区議団はこれまでも繰り返し要求してきました。介護保険の保険料、利用料の軽減措置を何らかの形で実施する自治体は全国的にも、東京でもふえ続けています。東京都内の実施状況を見ると、保険料の助成を行っているのは6区市、利用料の助成は27区市町村が実施し、23区の状況は来年度から実施予定も含めて12区と、まさに過半数が実施に踏み出しています。新宿区の隣接区でもほとんどが実施しており、都心ブロックで実施していないのは今や新宿だけ、まさに取り残されようとしている状態です。このまま新宿区が住民の要望に背を向けたままでいいのでしょうか。
また我が党区議団は在宅介護支援センターやヘルパーステーション、訪問看護ステーションなどさまざまな事業者を訪ね、意見を聞いてきました。その中でも特に低所得者に対しては利用料を何とかしてほしいという声が出されました。大変な思いをしている区民に心を寄せて、区として何ができるのかを考え実行することが求められているのではないでしょうか。他の自治体が行っているように、新宿区でもせめて低所得者については保険料を助成し、利用料についても何らかの軽減策に踏み出すべきではないでしょうか。区長の見解をお聞かせください。
質問の第2は、医療措置の必要な要介護者の緊急入所用ベッドを確保することについてです。
何人かのケアマネジャーさんからお話を聞く中で、今までの経験で1番困ったことの1つに、介護している家族が急病や葬儀などで介護できなくなったときに預かってくれるところがないことを上げていました。特に医療的な措置が必要な人はどこへも預けられなくて困ったというのです。区役所に相談しても介護保険外の扱いで費用の高い施設を紹介されるが、費用が負担できない人もいるというのです。衛生部の事業としてある病院のベッド確保は、このような場合利用できないのが実態です。ある在宅介護支援センターのケアマネジャーさんは、「どこまでが緊急かという線引きが難しいと思うが、私たちが理由書を書くことになってもいい。その労はいとわない」と話してくれました。
東京都では新年度から緊急ショートステイ事業として 2,500万円の予算で板橋区内の施設に6床、東村山市内の施設に2床確保する予定です。この制度は介護にあたっている家族が救急車で入院したとき、残された介護の必要な人を救急隊員が連絡をして、最長5日間まで施設に入所できるというものです。東京都でこうしたベッド確保がされるということは、それだけ多くの要望が出ているということではないでしょうか。
しかし、この制度では対象がかなり限定されており、不十分と言わざるを得ません。そこで、緊急なとき、医療措置が必要な人でも利用できる老人保健施設や療養型病床群のベッドを区として確保し、介護保険外の介護者支援のための事業として実施すべきと考えますが、区長の見解をお聞かせください。
次に、安全で利用しやすい鉄道駅づくりという視点から3点にわたってお伺いいたします。
第1点目は、JR新大久保駅で発生した転落事故を教訓に安全な駅をつくるという問題についてです。
線路に転落した男性を救おうとして犠牲となったカメラマンの関根史郎さんと韓国人留学生、李秀賢さんの勇気ある行動は、多くの国民に感動を与えました。一方、事故を未然に防ぐことはできなかったのかという疑問も広く指摘されています。李秀賢さんの御両親は息子の死をむだにしないでほしいと訴えられましたが、この訴えにこたえ、安全な鉄道駅の体制を確立することこそ、2人の勇気に報いる道ではないでしょうか。
今回の事故の要因として、駅ホームに駅員がいなかったという問題が指摘されています。もし駅員がいたら泥酔していた男性を注意したり、万一転落した場合でも非常停止ボタンを押すなどの対応ができたのではないかと言われています。ホームの駅員が減らされる背景に、総合サービス産業の実現に主眼を置き、安全対策には最低限の経費しかかけず、人員削減の合理化を推進してきたJRの徹底した効率化と利益確保最優先の経営姿勢が指摘されています。また政府も、ホーム要員などの配置数や基準について鉄道事業者の経験と裁量に任せ、法的規制や義務規定を決めないまま放置してきたのです。今回の事故を重い教訓に、人員体制の強化とともに、ホーム下の避難空間の整備や非常停止装置や線路への落下を検知する検知マットの整備、さらにはホーム上への転落防止柵の設置など事故防止対策の徹底が図られなくてはなりません。
そこで区長にお伺いいたします。区長は今回の新大久保駅での事故をどのように受けとめているのでしょうか。その原因をどう認識しているのかという点を含めて、まず見解をお聞かせください。
次に、具体的な安全対策をどう進めていくのかについてです。実に多くの区民が日々鉄道駅を利用しています。区民の安全な生活を保障するのも区の責務の1つであります。私は、区長としてJR東日本を初め区内に駅を持つすべての鉄道事業者に対し安全な駅づくりを要請すべきだと考えます。また政府に対しても同趣旨の要望活動を行うべきと考えますが、見解をお聞かせください。
2点目は、交通バリアフリー法の施行を踏まえた利用者の立場に立った駅づくりについてです。
昨年11月、高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律、いわゆる交通バリアフリー法が施行されました。交通バリアフリー法が策定されたことは、長年にわたる障害者や高齢者団体等の粘り強い運動の成果であり、利用者の願いにこたえたものです。今回の法の施行によって、新設や大規模改修による施設、設備等の整備は「移動円滑化基準」、いわゆるバリアフリー化の整備基準への適合が義務づけられ、違反事業者には罰則が科せられることになります。このことは大きな前進と評価できます。
しかし、問題点もあります。その第1は、既存施設については努力義務が課せられただけで実効性が上がらない恐れがあることです。大規模改修が実施される場合も、改修する時期までバリアフリー化が事実上免責されることになってしまいます。
第2は、財政負担の問題です。法律では負担割合まで規定していませんが、自治体も負担することになっています。現在、負担の基本的スタンスは、国、自治体、事業者それぞれ3分の1ずつとなっています。しかし、現実は自治体が3分の1以上の負担をするケースがまれではありません。例えば吉祥寺駅ではエスカレーター3機が設置されましたが、そのうち自治体負担は75%となっています。こうしたケースは国の補助がつかない場合、JRが国の負担分まで自治体に持たせようとしているからです。このような交通事業者の姿勢では、せっかくのバリアフリー法も死文化してしまいます。整備費用については原則として体力のある交通事業者が負担すべきです。
区長への最初の質問は、こうした問題点の改善を国に求めていくべきであるということについてです。新宿駅を初め公共交通機関の日本有数のターミナルを抱える新宿区としては、特に声を大にして上げていくべきではないでしょうか。御見解をお伺いします。
次に、バリアフリー法に基づく地方自治体の役割についてです。
国が定めた基本方針に基づいて一定規模の駅などの旅客施設、周辺道路、駅前広場、信号機などのバリアフリー化を一体的に進めるために、区市町村は基本構想を作成することができることになっています。昨年の第2回定例会での我が党の質問に対し、区長は国が基本方針を作成した後、「幅広く区民を初め関係者の御意見を聞きながら進めてまいります」と答弁しています。
そこでお伺いします。
第1に、国の基本方針が作成された現在、区は基本構想作成の準備に入るべきであります。早急に基本構想作成委員会等の検討する場を立ち上げるべきではないでしょうか。そして、その検討会には障害者や高齢者等利用者が直接参画し、整備計画の策定や施設の設計段階から利用者の意見が直接反映できるシステムを確立する必要があると思います。
第2に、新宿区内の駅等の交通機関がどの程度バリアフリーの整備が進んでいるかどうか、区として正確に把握すべきであります。そこで、早急に改善を行う必要があれば、交通事業者や東京都などに対して改善を要求すべきです。
第3に、具体的な対応として新宿区最大のターミナル駅、新宿駅及びその周辺のバリアフリー化についてお聞きします。まず、駅構内の問題についてです。新宿駅はJR、小田急電鉄、京王電鉄、営団地下鉄、都営地下鉄等の多くの鉄道事業者と複数のデパートからなる巨大な複合施設です。先日、障害者団体の方と視察したところ、バリアフリー化は十分ではありませんでした。点字ブロックは途切れていたり、色はばらばらでした。ブロックの色は弱視者のためには、そして一般の人にもそこにブロックがあるということがわかるように、原則的に黄色にすべきなのです。エレベーターは4つありましたが、そのうち3つはデパートの設備であり、営業時間外や休業日には使えないのです。トイレは車いす対応もあるのですが、やはりデパートのものであったり、かぎがかかっていて駅員を呼ばなければ使えないなど、大変使いにくい状況です。このようなことは放置できることではありません。直ちに関係機関に働きかけ、できるところからでも改善を求めるべきと思いますが、いかがでしょうか。
次に、新宿駅西口バスターミナルについてです。
ターミナルの中心部は島のような細長い停留所が4つ並んでいます。そのうち1つだけは小田急デパートの前から横断歩道で渡れますが、他の3つは地下から階段で上がらないと停留所に行けないのです。したがって、車いすの方はこのバスターミナルを全く利用できません。また健常者の中には横断歩道のないところを無理やり渡っている方もいて、いつ事故が起きてもおかしくない大変危険な状態です。この件について道路管理者である東京都は、関連バス事業者、JR、新宿区と一緒に改善のための検討会をつくりたい意向があるそうです。これだけバリアフリーが叫ばれている現在、階段を上り下りしなければ利用できないバスターミナルがあるなどということは許されません。ぜひ新宿区としても東京都の呼びかけ待ちにせず、自らも調査して積極的に改善策を検討するべきではないでしょうか。
以上、バリアフリー法に関係して4項目にわたってお伺いいたしましたが、区長の見解をお聞かせください。
3点目は、営団地下鉄13号線建設にあたって、利用者本位の駅施設づくりを進めることについてです。
営団地下鉄13号線建設事業については昨年12月に各工区ごとの請負業者も決定し、本年4月の都市計画決定とその後の工事着工に向けて事業が予定どおり進捗しているようであります。地元区として建設事業に具体的に要望活動を行う上では、極めて大事な時期を迎えていると思います。また昨年12月、大江戸線が開業いたしました。この大江戸線が実際に開業してみて新たに気がついたり、利用者から指摘や要望が出ている問題もありますので、こうした点も踏まえて、以下、質問いたします。
第1は、前段でも述べた駅のバリアフリー化についてであります。
大江戸線にエスカレーターとエレベーターが設置されたことは、同線の計画時に障害者団体等が行った要望活動の重要な成果ですが、実際に利用してみると、エスカレーターが上りしかない、エレベーターが片方の出入口しか設置されていないなど一層の改善が必要とされていることが明らかとなりました。したがって、13号線についてはこうした経験を踏まえて、上下のエスカレーターや出入口ごとのエレベーター設置を強く働きかけていくべきではないでしょうか。現時点で13号線の駅施設のバリアフリー化がどう計画されているかという点を含めて、区長の見解をお伺いいたします。
第2は、駐輪場の設置についてです。
新宿区議会は昨年の第4回定例会で、13号線各駅へ駐輪場設置を求める意見書を東京都知事へ、同趣旨の要望書を営団の総裁に提出しました。区長は昨年の第2回定例会の答弁で、13号線の「駐輪場の整備につきましては重要なことと考えておりますので、その方策につきましてはあらゆる角度から検討してまいります」と述べています。駅施設の設計も終わり、工事が発注されている時点に立って、区議会の意見書などの提出を踏まえて駐輪場整備の見通しについて区長はどのようにお考えでしょうか、見解をお示しください。
第3は、関連して地下鉄開業に伴う既存バス路線の存続についてもお伺いしておきます。
大江戸線の開業に伴うバス路線の廃止、縮小が大問題になっています。13号線開業により、明治通りを走るバス路線が廃止されるようなことがあれば、その影響は極めて重大であり、一体何のための地下鉄開業かということになってしまいます。区長は今からこのことを視野に入れ、バス路線を存続させるための活動をしておくべきであると思います。お答えを求めます。
なお、大江戸線開業に伴って縮小、廃止されたバス路線の復活を東京都に働きかけることを重ねて求めます。このことについてもお答えください。
次に、国立国際医療センターが特定感染症指定医療機関病棟を建設する問題についてお伺いします。
昨年12月18日、国立国際医療センターは戸山ハイツ南自治会に対して、敷地内に特定感染症指定医療機関を含む病棟を建設すると発表しました。そもそも特定感染症指定医療機関とは、高い致死率で治療方法も未開発のエボラ出血熱やペストなどの感染症患者、加えて病状が重くて蔓延すれば重大な影響がある、これまで全く未知の新感染症患者の入院を担当する病院で、日本全国で2カ所しかつくらない予定の病院です。こんな重大な施設建設に対して、これまで何ら十分な説明がされていないため、2月9日、戸山ハイツ東西南北4自治会と戸山1丁目、3丁目、若松町会の7町会の会長名で、東京都に対して建築確認許可保留の要請書が提出されています。
隣の国立感染症研究所でさえ扱わないような危険なウイルスに感染した患者の入院施設ができるというので、地元には大きな不安が広がりました。昨年1月27日、自治会が主催して計画説明会が開催され、雪の中を多数の住民が参加しました。なぜ人口密集地にこのような施設をつくるのか、施設設備の安全性はたしかなのかなどなど、説明会では多くの不安や疑問が出されました。しかし、医療センター側の説明も配った資料も不十分で、参加者の不安や疑問はかえって増すばかりでした。説明会の中では、住民説明もないまま、既に1月24日に新宿区経由で東京都に建築確認申請がなされていることもわかり、参加者から怒りと批判が出たのは当然です。
この事態を重大視した我が党は、説明会の後直ちに、厚生労働省の担当官にヒアリングするなど調査に取り組んできました。そこで明らかになったことは、この建設計画は既に2年前に決まっていながら、それを建築確認申請の間際まで、約2年の間、地元住民にも新宿区にも口をつぐんできたということです。法律によれば、厚生労働大臣が特定感染症指定医療機関と指定するには都知事との協議が必要であるにもかかわらず、それもやっていません。我が党の指摘に対して説明の担当官は「新宿区からは何の連絡も受けていません。最近になって都の方から問い合わせがあったが、法文解釈上は協議さえすれば仮に成立しなくても指定は可能」とまで言っています。さらに驚くべきことに、患者の治療にあたる当該病院の職員にもいまだに知らせていないのです。
国立国際医療センターは、多くの区民が通院、入院する大病院です。敷地内に看護婦寮があるなど医療従事者にも多数の区民がいます。都営戸山ハイツアパートを初め周辺は人口密集地です。都や区の障害者施設もあります。隣接する戸山公園は区の広域避難場所でもあります。区長にはこれら関係者の生命と安全にかかわる不安を取り除く責務があります。
そこで区長に質問いたします。
第1に、本件計画に関して新宿区はいつの時点で事実を知り、どのように対応してきたのでしょうか。そして、病院職員、地元住民、新宿区、東京都の意向も聞かず、厚生労働省の独断専行で抜き打ちとも言うべき本計画が進められていることについて、区長はどのように受けとめているのでしょうか。
第2に、厚生労働省、国立国際医療センターに対して住民との合意が得られるまで本建設計画を強行しないこと、建築確認申請を取り下げた上で新宿区と詳細な協議を行うこと、区との協議抜きで建築を強行せず、ましてや指定はするなと申し入れすべきではないでしょうか。東京都に対しては建築確認許可の保留を求め、大臣指定にあたっての厚生労働省との協議に新宿区も参加させるよう要望すべきと考えます。
以上、2点について区長の見解をお聞かせください。
次に、商工振興策について質問いたします。
区内の中小小売業者とそれらを中心に組織されている商店街は、これまでに経験したことのない深刻な不況と、大型小売店やスーパーの進出によって大変な苦境に立たされています。区内の小売業店舗の中での大型小売店の出店は、この5年間をとってみても新たに8店舗が進出し、その売り場面積の占める割合は
75.6%と都内23区中第3位となっています。
そして、中小小売業者にとっての営業を困難に追い込んでいるのは大型小売店の出店に限らず、規制緩和のもとでのスーパーやコンビニでのお米の販売、お酒の量販店、そして衣料品店、薬局などの大量安売りチェーン店の出店でもあります。これまでの地域経済の担い手であり、さらには地域の町会活動や防犯、防災活動などの働き手として地域社会を支える大きな役割を果たしてきたおなじみの町のお店が、この間はあっち、今度はこっちと、その店の明かりが消えていく現状を見るとき、私は地域の中小小売業と商店街を支援する振興策は区にとっても待ったなしの課題であると考えるものであります。
新宿区産業振興会議の為崎委員は、区が今年度、都の商工指導所とともに実施した広域商業診断調査について、新宿区の商業の特性として都全体に比べ近年の開業率が高いことや、業種構成が飲食、サービス業の比率が高く業種構成が偏っていること、さらには都内において相対的に高い活力が維持されているが、一部の地域、業種がリードするものであり、地域間、業種間格差が存在することなどを分析しています。そして、区による商工振興策の課題として新宿区の商業特性への配慮、持続的発展のための支援、時代のニーズへの対応、既存施設の目的の明確化を上げており、区における今後の商業振興策について重要な示唆を示しています。
そこでお尋ねいたします。私はこの分析をもとにして区内の各商店会の代表はもとより、公募による区内中小小売業を営む経営者、さらには消費者である区民をも含めた「仮称・商業振興施策検討会」を産業振興会議を発展的に改組するか、もしくはそのもとに早急に立ち上げるべきと思いますが、いかがでしょうか。
第2には、商店街が行う共同施設整備事業や販売促進事業などに対して、その経費の一部を補助する都中小企業振興公社の中小企業振興基金事業に対して、区としても補助事業を行うことであります。
以上、2点について見解をお聞かせください。
次に、まちづくりと建築紛争の問題について質問いたします。
区長は区政の基本方針説明の中で、計画的なまちづくりの展開として過去10年間のまちづくりの動向を精査し、今後のまちづくりに役立てるため「まちづくり2001」の作成に取り組むことと、区内の土地利用の実態を把握するために土地利用現況調査を行うとしています。問題はこれらの計画や調査がどのような視点から行われ、そしてどのような方策で行われるかが問題ではないでしょうか。
最近も建築紛争は後を絶ちません。多くの住民が長く生活する居住地に新たに建築物が計画されると、日影ができたり景観が大きく変わるなど居住環境が著しく脅かされます。自分たちの地域に高層の建物が建って初めて、住民は自分たちの住んでいる地域の用途地域について認識することになります。住んでいる地域に日影の規制がないとか、建ぺい率や容積率が緩和されたことなどについて知ることになり、びっくりしています。また路線幅指定の30メートルへの拡大により道路沿いに高層ビルが建ち、後ろの住宅地の日照や眺望が奪われるという事態が相次いで起こっています。
新宿区では5年前の用途地域見直しで、路線幅指定の拡大や一定地域で高度地区や日影規制の撤廃が図られてきましたが、このことが区のまちづくりに大きく影響を与えてきたことは明瞭です。今、区が行うべきことは、区民の意向調査を行い、区民の人生や生活に大きく影響を与える用途地域の指定替えに改めて取り組むべきではないでしょうか。
福岡県の太宰府市では、これまで商業地域であったところに地上40メートルのマンション建設計画が持ち上がったところ、多くの住民が、景観を損ない日照が奪われることから建設計画反対に立ち上がりました。市は以前からこの地域に対して高さの制限など特別用途地区の指定を計画していたこともあり、昨年12月に特別用途地区の指定を行いました。市の積極的な対応の背景には、都市計画法の改正により都市計画決定が手続がかわり、従来に比べ市の権限が大きくなっていることが大きな力になったそうです。
新たに権限が拡大されたもとで本格的に区が住民意向調査に取り組み、思い切って高さ制限についても、場所によってはかけるような見直しを区民参加で行うべきだと思いますが、区長の見解をお聞かせください。
あわせて、中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例の改正について質問します。
この間の建築紛争に見られるのは、建築主側が計画についての説明を事前のあいさつ程度で済ませ、説明会を行わないことから住民との間でトラブルを生んでいます。説明会の開催を義務化するように改正すべきだと思いますが、区長の見解をお聞かせください。
次に、サッカーくじについて、区長と教育委員会にお伺いいたします。
この3月から全国販売される予定のスポーツ振興くじ、いわゆるサッカーくじの実施概要が2月9日、実施者である日本体育・学校健康センターから発表されました。販売店は東京では現時点で
617店舗、本区ではなんと43店舗も予定されています。このサッカーくじで多くの国民が最も危惧しているのは、青少年への影響です。文部科学省は盛んに心の教育が大事だと叫んでいますが、その文部科学省が胴元になりギャンブルを推進し、青少年の心を惑わそうというのですからとんでもありません。
新宿区議会も3年前、サッカーくじに反対する意見書を全会一致で可決提出しています。教育委員会も我が党の質問に対して、「子供に及ぼす影響に大きいものがあり、青少年の健全育成の観点から望ましいものではない」「サッカーくじでの財源確保は青少年の健全育成の視点から望ましいものではない」と答えています。ところが、本区での発表された販売店の場所は新宿駅周辺が最も多くなっていますが、それ以外にも、例えば都立山吹高校の隣のガソリンスタンドや都立戸山高校を初め、区立の戸塚第一中学校や学習院、早稲田大学の間近にあるお弁当屋などは、19歳未満の青少年がおのずと集まるところに予定されています。それ以外にも携帯ショップ店や安売りチケット店など、青少年も気軽に利用するような場所が多くあります。
昨年の10月から11月にかけてテスト販売を行った静岡県では、わずか2回の実施でありましたが、マークシートは新聞折り込みで家庭に入り、印刷枚数は県民人口を超える
389万枚、ガソリンスタンドの「目指せ1億円」の広告には19歳未満禁止など一言も書かれていない、さらに県内の学校では小遣いを持ち寄って試合結果を予想するというゲームが行われているなど、19歳未満への販売禁止措置が抜け穴だらけであることなど青少年対策への危惧が明らかになりました。この事態を受けた県議会が全会一致で「今日、次代を担う青少年が心身ともに健やかに成長することは国民の共通の願いである。児童、生徒らの教育に重大な悪影響を及ぼしていると見るときは、停止を含む適切な対応を検討し、青少年の健全育成対策に万全を期すよう強く要望する」という意見書を提出したのです。
全国実施は3月3日と目前に控え、早急に区としても対策をとるべきではないでしょうか。
そこで、質問をします。
第1に、区長並びに教育委員会は静岡県でのテスト販売の反応を、青少年健全育成という立場からどう受けとめられているのでしょうか。また、本格実施前に実施を見送るよう、国、文部科学省に緊急要請すべきではないでしょうか、見解を伺います。
第2に、少なくとも小・中学校及び高等学校などの周辺、通学路の販売店に対し、販売の自粛を要請すべきですし、仮に実施する場合にも19歳未満には絶対に販売しないよう要請すべきです。また区広報や「しんじゅくの教育」など、あらゆる媒体を活用して、“19歳未満へのサッカーくじの販売は禁止されています”と大キャンペーンをすべきではないでしょうか。
第3に、サッカーくじなどについて教職員とPTA、児童・生徒、地域の方々ともよく話し合い、子育て環境の改善の協働を強める努力を教育委員会ルートや青少年対策のルートなどあらゆるルートから推進すべきと思いますが、いかがでしょうか。
以上、3点について区長並びに教育委員会の見解をお伺いします。
以上で私の質問を終わります。長時間にわたり御清聴ありがとうございました。(拍手)
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