|
私は、支援費制度と学校統廃合、学校選択制について、区長並びに教育委員会に質問いたします。
最初に、支援費制度について質問します。
障害者の支援費制度の開始まであと一月と迫りました。介護保険でもそうでしたが、今度また、厚生労働省が、サービスの単価など重要な事項の決定をおくらせて、申請や調査が大幅におくれたり、土壇場に来て、ホームヘルプサービスに上限を持ち込む提案をするなどして、障害者の間に不安が広がっています。障害者が安心して新制度に移行できることを目指して、以下質問いたします。
質問の第1は、障害者の皆さんに提供されるサービスの量を決める基準となる「新宿区支援費支給決定基準」についてです。
昨年12月20日に決定された、この新宿区の基準は、そのとおりに当てはめていけば、現行のサービス量が大幅に減ってしまうものとなっています。生活実態に合わない時間設定、日常生活を送る上で欠かせない支援のための基準項目がない等、実態から乖離した基準と言わなければなりません。
例えば洗濯は、全面的な援助が必要な人の場合、1回60分、月9回ですが、我が家の全自動洗濯機は、洗濯だけで60分くらいかかります。干す時間はどうするのでしょうか。また、乾いた洗濯物の取り入れは、どの項目に当てはめればいいのでしょうか。次回の洗濯のときだとすれば、3日も4日も干しっ放しです。
整容は、全面的な援助が必要な人は、1回5分で1日に2回となっています。歯を磨き、顔を洗い、男性ならひげをそり、女性ならお化粧もするでしょう。皆さんは5分でできるでしょうか。私にはできません。
屋外移動は、通院、デイサービス以外は、1回3時間で月5回ですから、週に1回程度しか外出できません。これが、地域で暮らすということなのでしょうか。
こうした基準では、最大限に時間を積み重ねても、現行のサービス量には届きません。私の友人の場合、現在、月約54時間のサービスが、10時間近い差が生じたそうです。特に必要と認められる場合は加算があるとはいえ、根拠もなく加算すれば、公平性が保てませんし、審査会で異議が出ることは必至です。
今、障害者福祉課の皆さんが、相談、申請、勘案事項調査を一括して障害者のお宅を訪問しているようですが、障害者も職員も、現行サービス量をどう確保するのか苦心していると聞きます。
区は、この現状をどう把握し、どう改善しようとしているのでしょうか。現場主義を再三強調してこられた区長として、基準と実態の乖離をなくすために、早急に基準を改めるべきであると考えます。区長の現状認識と対応策についてお伺いします。
第2に、区と社会福祉協議会が、ヘルパー事業者として登録することについてです。
新宿区は、支援費の居宅介護事業者にはならない方針を取っています。しかし、私は、区が事業者になるべきだと考えます。
介護保険でもそうでしたが、支援費でも、サービスの提供が困難なケースが生じることは避けられません。民間の事業者は、サービス提供義務があるとはいえ、あくまで民民の契約ですから、さまざまな理由で断ることが予想されます。こうしたケースには、区の職員ヘルパーが当たることが求められます。
社会福祉協議会に登録してガイドヘルパーをしている方々は、いわゆるみなし規定によりヘルパー資格を有することができます。区は、ガイドヘルパーさんたちに、有資格者となって事業者に所属することを働きかけているようですが、必ずしも順調には進んではいないようです。突然ヘルパーがかわって、不安と戸惑いにさらされるのは障害者の皆さんです。社会福祉協議会がヘルパー事業者となって、引き続き登録が可能となれば、ヘルパーさんたちも安心して続けられるでしょう。
千代田区、中央区など、社会福祉協議会がガイドヘルパーの事業者となる予定の自治体は、都内でもかなりあります。新宿区でも事業者登録して、安定したサービスを提供すべきと考えますが、区長の見解をお聞かせください。
第3に、支援費対象のショートステイについてです。
先日、障害児を持つ友人が、「インフルエンザで入院した子供の付き添いに行くんだ」と、自分も38度を超す熱がある中を出かけていきました。「自分の風邪が子供にうつったようだ」と言っていました。彼女のお子さんは、冬場は特に風邪にかかりやすく、しょっちゅう病院通いをしていますし、子供が家にいる間、彼女は片時もそばを離れることはできませんから、感染するのは時間の問題です。せめて病気のときぐらい、安心して預けられる専門スタッフのいるショートステイがあればと語っています。
私たちの調査では、23区で現在支援費対象のショートステイのベッドがなく、整備のめども立っていないのは新宿区だけです。区長は、前定例会での我が党の質問に対して、「今後計画している身体障害者療護施設に併設する方向で検討する」とお答えになりました。この療護施設は、平成19年開設予定の特別養護老人ホームに併設してつくる計画と聞きました。どちらの施設も切実に求められており、この計画では遅過ぎます。
〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕
学校跡地などの公有地を活用してでも、計画を前倒しして早期に建設することを求めます。
第4に、区の独自サービスの有料化についてです。
今定例会には、障害者福祉センターや、あゆみの家で実施している支援費対象外のサービスの利用を有料にする条例案が出されています。区は、大方の理解は得られたかのように言っていますが、とんでもありません。利用者は、有料化に反対しています。
有料化による収入は、年間50万円程度にすぎないのに、費やす事務量は相当なものになるので、そのうち、コストにあわせた値上げがされるのではと、利用者の皆さんは心配しています。有料化の条例案は撤回し、これまでどおり無料でサービスを提供すべきです。
第5は、不服申し立てのための第三者機関の設置についてです。
相談から決定までの手続は、審査を除いてすべて区が行っています。決定に対する不服申し立ての窓口は総務部文書係とのことですが、決定を下した一方の当事者が、救済機関足り得ないのは常識です。私は、区から独立した第三者機関の設置、例えば、ほかの自治体の例に倣って、福祉オンブズパースン制度を導入することを提案しますが、いかがでしょうか。
以上5点について、区長の見解をお伺いします。
次に、大久保・戸塚地区の中学校統廃合問題と学校選択制について質問します。
質問の第1は、大久保・戸塚地区の中学校統廃合についてです。
昨年、教育委員会が発表した「教育基盤整備のビジョン」で、大久保・戸塚地区の中学校4校を2校にする方針が打ち出され、当該の中学校PTAを中心に検討が行われています。
教育委員会は、統合の是非や、その組み合わせも含めてPTAにゆだねていますが、教育委員会が責任を持って関係者に説明をしてこなかったことで、さまざまなうわさが先行し、特に小学校の保護者の間では混乱が生じています。
教育委員会は、これ以上混乱が広がらないために、昨年の12月になってようやく、学区域内の小学校6年生の保護者を対象に説明会を開きましたが、参加者からも、「実際に統廃合による影響を受けるのは、むしろ小学校の子供たちなのだから、小学校の保護者にも正確な情報が伝わるようにしてほしい」という意見が出ていました。にもかかわらず、今もって中学校の保護者にすら説明が不十分なまま、小学校には、6年生以外は全く知らされていないのが現状です。混乱している保護者の対応に、PTAの役員が苦慮しているとの話も聞こえてきます。地域で長年にわたり学校を支えてきた人たちにも何の説明もされておらず、不満の声が上がっています。このような状態のまま統廃合を進めることは、将来に禍根を残しかねません。
区立学校は地域のコミュニティの核であり、災害のときには避難場所にもなるところです。それぞれに歴史と伝統があり、学校に対する思いがあります。その歴史を閉じようというのですから、該当する小・中学校のPTAはもとより、町会や同窓会などの関係者に、教育委員会が責任を持って説明し、意見を聞くべきと考えますが、いかがでしょうか。
〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕
このような統廃合問題の背景には、少子化で児童・生徒数が減ってきていること、校舎の老朽化に伴う建てかえ問題が言われています。子供が少なくなってきているからこそ、30人以下学級の実現に向けた検討を進めるべきです。そして、今求められている区立小・中学校とはどんな学校なのか、そのために新宿区がどのような特色を持った教育を行うべきかなどについて、保護者はもちろん、専門家や地域の皆さんも交えて一緒に議論・検討する場を持つべきです。教育委員会の答弁を求めます。
質問の第2は、学校選択制についてです。
学校選択制の導入については、新宿区の通学区域制度を考える懇談会が設置され、昨年の5月17日から6回にわたって議論が行われました。その答申を受けて、教育委員会は学校選択制の導入を決定しました。
懇談会の議論の中でも、中学校のPTA代表から、「区中P役員会で、各中学校ごとの意見をまとめたところ、導入賛成はわずか1校で、11校が反対だった。基本的には、時期尚早なので、もう少し検討して結論を出していきたい」という意見が出されていたように、保護者の間では、教育委員会が柔軟な対応をすれば今のままで問題がないのに、なぜ、そんなに急ぐのかという声が多く聞かれます。
中学校の統廃合が問題となっている地域では、学校選択制の導入と時期が重なることで、さらに混乱させられています。地域からは、つながりが希薄になるのではないかという心配の声も出ています。
教育委員会が出している2003年度の「教育行政の推進にあたって」では、「基本方針4」として、「学校・家庭・地域の教育力の向上と連携強化」がうたわれていますが、教育委員会が進めようとしていることは、自らの方針にも逆行することではないでしょうか。
懇談会の最後まで、PTA代表から、「私個人としては、選択制の実施を是非進めてくださいとまでは言えない気持ちだ」とか、「学校選択制を進めるのはいいだろうが、まだ時期が早いと思う」という事実上の反対意見や消極的意見が出されていたにもかかわらず、十分な議論が尽くされたとは言えないまま答申がまとめられ、教育委員会が学校選択制の導入を決めたことは大いに問題があると言わざるを得ません。
教育委員会は、懇談会でも出されていた保護者の意見を重く受けとめ、少なくとも、多くのPTA関係者が納得していない現状においては、実施時期を先送りすべきではないでしょうか。教育委員会の答弁を求めます。
以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
|