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■2003年第3回定例会代表質問 川村議員(2003年9月26日)

 私は、2003年新宿区議会第3回定例会に当たり、日本共産党新宿区議会議員団を代表して、区長並びに教育委員会に質問いたします。
 9月22日、小泉第二次改造内閣が発足しました。この間、日本共産党は、小泉内閣の2年半が暮らしと平和と憲法を破壊してきたということを指摘しましたが、改造内閣はアメリカ言いなり、憲法破壊、暮らし破壊の閣僚が留任し、教育基本法改悪の先頭に立ってきた人が文部科学相につき、小泉自民党政治を一層悪い方向で推進しようという顔ぶれだと言わなければなりません。
   〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕
 その意味では、まさに悪政強化推進内閣であります。日本共産党は新内閣による悪政の強化推進を許さず、国民の暮らしと平和、憲法を守るため全力で奮闘する決意を述べ、質問に入らせていただきます。

 初めに、区長の政治姿勢について質問いたします。
 去る9月10日、外務省の田中均審議官宅に爆弾を仕掛けたとの通報があり、実際に発火物が発見されるという事件が発生しました。どのような動機であれ、こうしたテロ行為は絶対に許されないことは言うまでもありません。新宿区も中央公園内で爆発事件を経験しておりその立場から見ても今回の事件は看過することができません。今もなお庁内エレベーターの入り口に、「この施設の中で不審物を見かけたら、職員までお知らせください」と表示がありますが、いかなる理由があろうとも、爆弾など仕掛ける行為が許されるわけがありません。
 ところが、石原慎太郎知事は、10日午後、名古屋市内の街頭演説で、「田中均というやつ、今度爆弾を仕掛けられて、当たり前の話だ」と、テロ行為を公然と容認する発言を行いました。
   〔「とんでもない」と呼ぶ者あり〕
 また、その後も発言に対する訂正や撤回はなく、逆にテロを容認する姿勢を示しています。
 石原知事は、田中審議官の北朝鮮との交渉姿勢を批判し、爆弾テロ容認の根拠としていますが、いかなる理由をもってしても、明白な犯罪行為であるテロを容認することは、絶対に許されることではありません。
   〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕
 ましてや、都知事は、都民の安全に責任を負う公職者であり、都知事としての資格が厳しく問われる重大な問題であります。既に都民の中からは、辞職をも含む厳しい批判の声が上がっています。
 区長は、今回の都知事の発言をどのように評価されますか。
 また、石原都知事に対し、テロ容認発言を直ちに撤回し、謝罪することを求めるべきと思いますが、いかがでしょうか。

 さて、私はこの夏、58年前の8月9日に原爆が投下された長崎市で開催された「原水爆禁止世界大会」に参加しました。死者7万 4,000人、負傷者7万 5,000人。このような悲惨な体験を繰り返してはならないと、核兵器廃絶と世界平和を訴え続ける市民と、その思いを継承しようとする若い世代の力に深い感動を覚え、改めて平和への思いを強くしました。
 8月9日の長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典で、伊藤長崎市長は平和宣言の中で、イラク戦争を阻止できなかった無念を語り、アメリカを初めインド、パキスタン、朝鮮民主主義人民共和国を名指しして、核実験禁止などの国際的取り決めの崩壊の危機を指摘しています。そして日本政府に対し、核兵器廃絶の先頭に立つことを訴えています。
 また、平和記念式典で広島市の秋葉市長は、「核兵器や戦争のない世界は遠ざかり、至るところに暗雲が垂れ込めています。今にもそれがキノコ雲に変わり、黒い雨が降り出しそうな気配さえあります」と指摘し、「核兵器は神」であることを報じる米国の核政策が最大の原因であることを率直に語っています。そして問題は、核兵器だけではなく、「国連憲章や日本国憲法さえ存在しないかのような言動が世を覆い、時代はまさに戦後から戦前へと大きくかじを切っている」と、今日の平和をめぐる危険な動向に対し厳しく警告を発しています。
 私は、戦後から戦前へとかじを切っていると言った、広島市の秋葉市長の平和宣言を耳にしたとき、有事法制の成立、イラク特別措置法の成立は、まさに日本国憲法をないがしろにし、国民の平和を願う声や近隣諸国の平和を願う声に背を向け、ひたすらアメリカの核の傘の下にいることを望み、アメリカの言いなりになる小泉首相と日本政府の姿勢に怒りを禁じ得ませんでした。今こそ、私たちは核兵器の廃絶を強く主張するとともに、世界平和に貢献する日本国憲法を否定する動きに対し、逆に憲法擁護の声を大きくしなければなりません。
 そこで区長に質問いたします。
 区長は、日本国憲法が世界や日本の平和に果たした役割をどのようにお考えですか。
 さらに、イラク特別措置法による自衛隊の派遣に反対し、人道支援を行うよう政府に訴えるべきだと思いますが、御見解をお聞かせください。

 次に、政党助成金についてお尋ねします。
 ことしの5月から、新宿区町会連合会が政党助成法廃止についての陳情に取り組んできました。町連は陳情書で、政党助成法が実施されて「政治はクリーンになったでしょうか。この8年で政治家の収賄事件や企業との癒着をめぐる疑惑事件は消えたでしょうか」と疑問を投げかけ、「今、国民の暮らしは非常に厳しい状況が続いています」「このような状況において、実効性の疑わしい政党助成金を続ける意義があるでしょうか。私たちは、この制度を直ちに廃止し、国民にとって緊急の課題に振り向けるべきだと考えています」と、その趣旨を述べています。
 政府はこの間、補助金や地方交付税の削減や医療費の値上げや年金の支給額の削減を行い、区民生活はますます厳しくなっています。町連のみならず、政党助成金の廃止は多くの区民の共通した願いではないでしょうか。
 区長は、この政党助成金についてはどのようにお考えでしょうか。
 また、廃止に取り組む町会連合会の取り組みについてどのようにお考えですか。
 さらに、区長もともに政党助成金の廃止を政府に申し入れべきだと思いますが、お考えをお聞かせください。

 次に、青年の雇用対策について質問いたします。
 完全失業者の約半数が34歳以下、大卒者の就職率が55%、高卒では16.6%と落ち込み、青年の雇用問題は深刻です。新宿区でも、20歳から24歳の青年の国民健康保険加入率が、過去2年間に27.5%から33.7%と6%も増加しました。25歳から29歳も約2%ふえており、20代の若者の失業や、パートやアルバイトなどを繰り返すフリーターが増加している実態が伺えます。
 実際、政府が大企業の身勝手なリストラを応援し、パート・アルバイト・派遣などの低賃金、不安定就労を拡大する政策を推進した結果、1995年から2001年の間に、大企業は、34歳以下の青年の正社員を 108万人減らす一方、パート・アルバイトを37万人ふやしています。中小企業が正社員を3万人ふやしたのと対照的に、大企業は社会的責任を放棄し、みずからの利潤追求にのみ走っている姿が、このように、政府発表の2003年「国民生活白書」にあらわれています。
 質問の第1は、区長が青年の雇用問題についてどのような認識を持ち、区として実態を調査し、解決策を講じるつもりはないのかです。若者の自立を阻害し、少子化を加速させ、日本経済の発展を妨げる青年の失業対策、フリーター対策は喫緊の課題であり、21世紀の区政を見通しても避けて通れないと思いますが、いかがでしょうか。
 質問の第2は、新宿区みずからがこうした立場に立ち、青年を含む雇用の拡大に積極的役割を果たすことです。日本共産党は本年9月1日、安定した雇用をふやし、雇用危機を打開するために、長時間労働、サービス残業をなくして新規雇用をふやすこと。政府と大企業の責任で若者の雇用を拡大すること。暮らしに必要な分野での人手不足を解消して雇用をふやすこと。自治体の公的対策に国が財政支援をすることなどを提案しました。
 今、新宿区では、保護者の不安や反対にもかかわらず、区立保育園、学校給食、児童館等の民営化や民間委託が計画・提案されています。このようなアウトソーシングをやめ、若い職員を採用して公的サービスを継続させ、また、教員を採用して30人以下学級を実現するならば、区民サービスの向上とともに雇用創出にも大きな効果を発揮し、区民から歓迎されるでしょう。
 私は、首都東京の都庁所在地のこの新宿が、他に率先して雇用拡大に取り組めば、全国に及ぼす影響ははかり知れないと確信します。自信を喪失し、未来に希望を失いがちな青年に、道は開けるという希望を与えてくれるよう区長の答弁を期待します。
 ところで、国会で職業安定法が改正され、区市町村にも無料の職業紹介事業が解禁されようとしています。来年3月の施行と言われています。
 質問の第3は、この機会に、新宿区が無料職業紹介事業を積極的に推進することです。これ以前に、既に民間の職業紹介が自由化されました。民間の有料職業紹介所は高い紹介料を取り、企業サイドに立ったものが多くて問題ですが、社会福祉協議会が行っている55歳以上の無料紹介事業、新宿区ではWわく☆ワーク”の名称で行われている事業は、4、5、6の3カ月で46人の方の就職先を確保するなど、一定の実績を上げてきています。
 9月5日には、区内の商工団体などにも協力を依頼して、大量のダイレクトメールで求人を募り、就職面接会を実施するなど、担当者は求人開拓や就職支援に大いに努力しておられます。この社会福祉協議会の事業は、さらに充実、発展させるとともに、区役所でも女性青少年平和課を中心に、若者のための無料職業紹介事業に着手すべきだと思います。
 なお、その際、区市町村の無料紹介事業は、自治体の福祉・産業施策との関連がある場合に限られていますので、一例として、パソコンのスキルアップの無料講座と一体のものとして事業化することも提案します。
 ハローワーク等で調査しましたが、求人に対しての求職者が圧倒的に過剰な一般事務職は、ほとんどがワード、エクセルの使用が求人要件となっています。またその逆に、需要に対して供給が大幅に不足しているのが情報処理技術者です。ビズ新宿で行っているパソコン講座は、民間より安いとは言え、現に無職で収入のない者には高いハードルです。本来、職業教育や訓練は企業の責任ですが、現状のミスマッチに対応して、区が無料のパソコン講座を開き、技術習得から就職先紹介までの一貫した支援策を行ってはいかがでしょうか。
 以上、3点にわたって区長の前向きな答弁を求めます。

 次に、特別養護老人ホームの増設について質問いたします。
 特別養護老人ホームの増設は待ったなしの課題であり、繰り返し要求してきたところです。区は2007年度(平成19年度)に 100床という目標で、平成19年度と言っても、年度の後半の平成20年になるかもしれない、そう言ってきました。
 日本共産党区議団は第2回定例会においても、あらゆる公有地を活用して早急に実現するよう求めましたが、その後、市谷砂土原町三丁目に、社会福祉法人大三島育徳会が特別養護老人ホームを建設するため、国有地の払い下げについての要望が出ています。この計画が順調に進めば、平成18年4月に開設という見込みになっています。これが実現すれば、区の計画している平成19年度までに 100床という整備目標は達成することになりますが、待機者の解消にはほど遠く、家族や御本人も「何年も待たされ、気力と体力の限界」「長期の入院でお金が底をついてしまった」「何十もの病院に当たったが転院先が見つからない」との悲鳴はやみません。
 新宿区では、特別養護老人ホームへの入所調整を開始し、10月から新制度による入所が始まります。今までの申し込みは白紙にして、さらに必要度の高い順に入所するため、区は待機者が絞り込まれるかのように言ってきましたが、9月上旬の時点で、既に旧制度のときと同じ 1,300人の方が申し込みをされ、新規の申込者がふえると、これまで以上に待機者が増大することは目に見えています。
 質問の第1は、市谷砂土原町三丁目に計画されている特別養護老人ホームの着実な実現と今後の整備計画についてです。
 市谷砂土原町三丁目の特別養護老人ホーム建設計画については、8月22日に近隣住民への説明会が実施されていますが、住民の協力を得ながら、着実に進められるよう区として援助するとともに、特別養護老人ホームの整備計画については、平成19年度までに 100床の計画だから、大三島育徳会の建設をもって終わりだというのではなく、目標を超えて次の計画を具体化すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 質問の第2は、公有地を活用して、さらに特別養護老人ホームの整備を進めることについてです。
 日本共産党区議団が第2回定例会で提起しましたが、百人町四丁目の都営戸山団地の建てかえの中で具体化させるべきではないでしょうか。
 都営住宅の建てかえが行われる場合には、区として併設の要望がないか東京都から照会があり、併設する場合には、区の所有部分の建築費と管理運営費を区が負担し、土地代をかけずに施設を設置することができます。この手法で、都営戸山団地2号棟には区の在宅サービスセンターが併設されています。戸山団地の7号棟から9号棟が建設されるときに、なぜ区は特別養護老人ホームの併設を要望しなかったのかという思いはありますが、今後はこうした都営住宅との併設も視野に入れて、特別養護老人ホームの増設を進めるべきです。
 私どもが行った東京都住宅局からのヒアリングでは、戸山団地は、今年度着工される第3団地が建設されることで、現在住んでいる人たちの移転はすべて完了し、戸山団地の建てかえとしては終了するというのが住宅局の考え方です。現在の34号棟から48号棟までは底地が国有地のため、都営住宅を建てないとすれば国に返却されます。住宅局としては、この土地を他の団地を建てかえる際に、その団地内での建てかえができない場合の代替地として押さえておくというのが現段階での見解です。
 区としては、百人町四丁目の戸山団地の敷地は国に返還することなく、都営住宅の建設を進めることを東京都に対して要請するとともに、新たに建設する際には、特別養護老人ホームの併設をするよう東京都と協議を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。
 それでもなお、土地が国に返還されることになった場合には、国から一部払い下げを受けてでも、この地域に特別養護老人ホームを建設すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 また、東京都財務局では、「都有地活用による民間事業者支援制度」を創設し、産業振興や福祉基盤の整備など、東京都の主要な施策の目的の達成を担う民間事業者に対して、都有地を提供することにより、財政面から支援する方針を打ち出し、都有地のリストを発表しています。このような制度も、民間事業者に紹介し、特別養護老人ホームにかわる役割を果たしているグループホームなどの施設を積極的に誘致すべきではないでしょうか。お答えください。
 質問の第3は、平成19年度までに建設される特別養護老人ホームに、併設を検討していた障害者の療護施設とショートステイ(短期入所施設)についてです。
 区は、支援費制度の対象となる療護施設とショートステイ(短期入所施設)については、平成19年度までに建設される特別養護老人ホームに併設することを検討していましたが、市谷砂原町三丁目の特別養護老人ホーム建設計画の中で、併設は困難という結論に至っています。障害者福祉施設の整備は区の責任で進めるべきということを、私どもは指摘してきましたが、民間事業者頼みでは進まないということが、今回の教訓ではないでしょうか。このような状況になったもとで、区として療護施設とショートステイをどのように確保しようとしているのでしょうか。区有地を初めあらゆる公有地の活用も含めて、区が責任を持って早急に具体化すべきではないでしょうか。御所見をお伺いします。

 次に、保育園の待機児童解消策について質問いたします。
 新宿区は、7月末に「保育園待機児童解消策」を発表しました。しかし、この「解消策」は、区民の待機児童解消の願いや子供の成長の願いにこたえる内容になっていません。
 そもそも、この「保育園の待機児童解消策」は、「年度当初における待機児童解消」を目標としています。昨年度も、年度当初4月の待機児童は 106人でしたが、年度末の3月には265 人でした。年度当初の待機児童解消を目標にした場合、昨年度 160人もの年度途中で発生した待機児童は解消されないことになります。これでは、区民の求める待機児童解消策にはほど遠い内容のものです。「年度途中でふえる待機児童は翌年の年度当初で減るからいいんだ」という意見があります。しかし、厳しい不況の中、働かないと生活が維持できないのに、入所を申し込んでも空きがないため、「このままでは会社をやめさせられる」「仕方なく無認可園に預けたが、保育料の負担が重くてやっていけない」という人が大勢います。区長は、このような人たちは、認可園に預けられなくても、仕方がないとお考えでしょうか。区長のお考えをお聞かせください。
 第2は、「待機児童解消策」の数値目標をあらわす待機児童の定義についてです。
 新宿区は、今年度から「待機児童の定義」を厚生労働省が新しく定めた定義にしています。これまでは希望の保育園に入れず空きを待っている間、家庭福祉員、いわゆる保育ママさんや保育室、認証保育所などを利用している場合も待機児に数えていましたが、新定義では待機児とはしないというものです。これは入所申し込みをしながらも入所できず、高い保育料でも、保育室や認証保育所に預けざるを得ない実態を全く反映していません。また、在宅で待機していても、第1希望しか申し込んでいない場合、例えば、できる限り近くて延長をやっている保育園をという条件で探すと、1つしか希望園がないというのはよくあるケースです。この新定義は、今まで待機児童としてきたものをこれからは含まないとし、まさに待機児童解消の区の責任を不明確にするための定義ではないでしょうか。
 そこで区長に伺います。
 厚生労働省の新定義はやめ、従来の待機児童の定義に戻すべきではなないでしょうか。
 そして、待機児童解消の目標は、年度当初ではなく、年度末の3月になっても入園待機がない状態を「待機児童解消」と位置づけ、保育士の増員も含め、ゆとりを持って行うことが必要です。
 第3に、「解消策」は「既存園の廃止」として、北山伏保育園、薬王寺保育園及び新宿第一保育園を廃止するとしています。そして今定例会には、北山伏、薬王寺保育園の廃止のための議案が区長から提出されました。待機児童があふれていて、それを解消しようとするときに、なぜ2つも区立保育園をつぶす必要があるのでしょうか。両保育園の保護者や多くの区民は納得していません。「解消策」では、両保育園の廃止とあわせて原町みゆき保育園のゼロ、1、2歳の定数を10名ふやすこと、既存園の定数拡大と弾力化が示されました。
 9月10日の福祉衛生委員会では、両保育園の周辺にある中町保育園、東五軒町保育園、弁天町保育園、西早稲田保育園と大久保第一保育園の定数拡大を検討していることが明らかになりました。面積基準は守ると言われていますが、この基準は、何も置かれていない部屋に対して子供を何人と定めるもので、実際は、部屋の中はロッカーや机やいす、遊びの道具などが置かれ、面積基準いっぱいに子供の定数をふやせば詰め込みになり、保育条件の悪化は避けられません。2つの保育園をつぶすかわりに、周辺保育園にしわ寄せをすることは許されません。そんなことをするくらいなら保育園を残せばいいじゃないかと、これを知った北山伏、薬王寺の保護者の皆さんは訴えられています。
 そこで区長に伺います。
 両保育園を存続させれば、周辺保育園へしわ寄せすることなく、待機児童解消に大きく資することができるのではないでしょうか。
   〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕
 今年度廃止予定であった新宿第一保育園は、9月現在、ゼロ歳児が定員20人に対し19人、1歳児は定員いっぱいの20人です。これは、安易に区立保育園を廃園にするのではなく、区立保育園を拡充してこそ、待機児童解消へ進むことができることを示しています。北山伏保育園と薬王寺保育園の廃止のための条例の撤回と、新宿第一保育園の廃止計画の撤回を求めます。
 第4に、「解消策」は下落合保育園を改築し定員を拡大すること。その施設の改築及び運営は民設民営で行うとしています。ことしの第1回定例会で我が党議員が、下落合保育園に併設する現在使用していない職員住宅を改築し、ゼロ歳児保育を実施することを提案しました。改築を行い定員を拡大することは前進であると考えますが、下落合保育園を一方的に民設民営化することには反対です。保護者説明会では、民営化を前提にした説明に不安や不満の声が出されたそうです。そもそも保護者の皆さんは、保育の内容や子供の成長に強い関心を持っています。区立から民設民営になることは、保護者にとっても思いもよらぬ事件です。民設民営ありきではなく、本来は子供にとってどのような保育が望ましいのかという本質的な話し合いが求められているのではないでしょうか。
 日ごろから、現場主義と協働を掲げる区長の姿勢からも、民営化ありきの説明ではなく、区立保育園としての存続をも含む話し合いをすべきと思いますが、いかがでしょうか。
 また、多くの保護者や区民からは、「このまま行けば、改築をするたびに区立保育園を廃止し、民営化すると、区立保育園はなくなってしまうのでは」という声が聞かれます。区としては、西新宿保育園など耐震の点からも急がれている園を初め、区立保育園は全園民営化するのかどうか、区立保育園のあり方について見解をお伺いします。
 区は、拙速に今回の「待機児童解消策」を進めるのではなくて、改めて「待機児童解消策」は、区立保育園の充実や増設を軸に認可保育園の拡充に取り組んで行うべきではないでしょうか。区長の見解をお伺いします。

 次に、「子どもの読書活動推進法」にかかわる計画策定について、区長及び教育委員会にお伺いします。
 東京都の計画策定を受け、新宿区でも図書館運営協議会、また、区民に諮りながら計画の策定が進められることになっていますが、同法の趣旨を踏まえ、子供の読書環境を整えるために計画を充実させるべく、以下質問をさせていただきます。
 第1に、学校図書館の体制の充実の問題です。現在、「学校図書標準」に基づき標準に満たない学校について、図書の整理が進められているのは当然のことですが、何と言っても、学校図書館の充実にとって欠かせないのは、人的配置の充実だと考えます。現在、学校図書館スタッフ制度は2年目を迎え、図書の整理のみならず、読み聞かせや本の紹介などを行っています。学校関係者からは、「学校図書館スタッフが配置され、週2回も常時開館ができるようになった。以前の昼休みだけの状況からは大違い」「本の貸出数がふえた」「子供たちが図書館に集まるようになった」「新聞の切り抜きなど情報提供も努力してやってもらっている、非常に好評だ」との歓迎の声が出されています。
 子供たちからも「本に興味が出た」「学校図書館スタッフの人と話ができて楽しい」と喜ばれています。学校図書館に専門家が配置されるということが図書館を生き生きさせ、子供たちを生き生きさせるということは、教育委員会が行った学校図書館スタッフの実績調査でも、 100%の学校で効果があったという結果が出ていることからも明らかです。
 まず、今回の計画策定に当たり、長年、区民・関係者より要望のあった学校司書の配置をまず検討する必要があるのではないでしょうか。学校司書の配置について、同法を受けた閣議決定でも、学校図書館事務職員の配置について項を起こし、配置を促すようにうたわれております。
 実際に、10年計画で学校司書を全校に配置することを昨年度完了した三鷹市では、2年間で66冊しか貸し出しがなかったある中学校が、司書配置後9カ月で 2,351冊にも貸し出しがなった中学校の例が報告されるなど、学校司書の配置の効果については、先行する多くの例で指摘されているとおりです。学校司書の配置について、具体的な検討をすべきと思いますが、教育委員会にお伺いします。
 また、新宿区が進める司書教諭の配置についてですが、これは御存じのように、12学級以上の学校に義務づけられた司書教諭の発令を進めることになっています。しかし、既に実施されているところで指摘されているとおり、発令はするものの担任を持ち、学年主任でもあるということがまれではないなど、司書教諭としての仕事をする時間的、物理的条件が与えられていないという悩みが共通しております。1997年に改正された「学校図書館法」の付帯決議、司書教諭の「担当授業時間数の軽減や専任化」の点で、司書教諭としての任務を保障するために、区としてどのように検討しているか、教育委員会にお伺いします。
 さきに触れたように、学校図書館スタッフ制度は2年間行われ、37名中34名が司書などの有資格者で、図書の整理のみならず、読み聞かせ会や本の紹介など、子供たちと教諭から喜ばれていすま。国の雇用対策の予算が打ち切られたもとで、今後は継続しないということですが、これはゆゆしき問題です。本来、学校司書が置かれ、司書教諭が専任化されたという状態が理想ではありますが、現実としてそれらが行われていないもとで、子供と読書の大事な橋渡し役をしてくれた制度がなくなってしまうことになります。今までと同規模の施策として行うには、1校当たり約50万円の予算があれば済むわけで、この施策は何としても継続すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 第2に、親と子の読み聞かせ事業についてです。類似の事業として全国で取り組まれているブックスタートは、現在、全国 506の自治体で実施されています。「子どもの読書活動推進法」に基づく計画の策定に当たって、親と子の読み聞かせ事業について位置づけるべく、以下お伺いします。
 現在、保健センターにおける健診の際、保健師さんが絵本を配布するという形をとっていますが、時間的な制約があり配布するということが主となっています。北海道恵庭市など先進的な事例では、その場で読み聞かせを行うなど、赤ちゃんと絵本を結びつける実践が行われています。
 保健師と図書館職員と保護者と赤ちゃんが向かい合い、ただ絵本を配るだけではなく、なぜ赤ちゃんと言葉の時間を持つことが大切なのか、どんなふうに楽しんだらよいのか、パックの中には何が入っているのか、地域ではどのようなフォローアップをしているのかなど説明をしながら手渡し、対話しています。絵本の関心の高い保護者だけではなく、地域に生まれたすべての赤ちゃんと保護者にメッセージを伝える点がとても重要です。
 それには、保健センターの部署だけが行うということではなく、やはり「子どもの読書活動推進法」に基づく計画に位置づけ、図書館はもちろん、子育て支援の分野と連携を図っていくことが大切だと思います。
 現在、図書館の案内図を袋に入れてあるだけという状況ですが、そればかりではなく、図書館の職員の派遣やボランティアの協力を得て読み聞かせをすること。図書館にあるお薦めの蔵書を案内すること。図書館利用者登録用紙を入れる。図書館の読み聞かせの会の案内をする。また、幼児サークルの案内をすることなども同時に行い、総合的に効果上げてはいかがでしょうか。区長と教育委員会にお伺いします。

 次に、心身障害児教育の拡充について質問いたします。
 新宿区では、障害があるため、小学校や中学校の通常学級では十分な教育効果が期待できない児童・生徒には、適切な教育環境や指導をする必要から、心身障害学級等を設置しています。
 新宿区には、知的障害学級が小学校に5校、中学校に3校、通級指導の情緒障害学級が1校、そして肢体不自由を主たる障害とする新宿養護学校がありますが、在籍児童は年々ふえています。また、通常学級にはLDいわゆる学習障害児童や、ADHDいわゆる注意欠損多動性障害児童及び病弱・虚弱児や家庭環境などから、特別な配慮と手だてが必要な子供たちも多く在籍しています。研究資料によっても多少の違いはありますが、LDで出現率は2から3%、ADHDで3から6%と言われており、平均で5%とすれば、40人学級では平均2人前後いてもおかしくないことになります。1人ひとりの子供の発達や障害を正しく理解し、正しい指導・援助をするためには、現状の教職員配置や心身障害児学級等の配置では困難なことは明らかです。
 ところが、ことし3月には、文部科学省が「今後の特別身障教育のあり方について」という最終答申を出し、東京都も4月25日に「これからの東京都の心身障害教育のあり方について」(中間のまとめ)(素案)」を出しました。そこには、「従来からの障害児教育の場の整備は終わった」という認識のもとに、障害児教育のあり方を根底から崩し、すべての子供は通常学級に在籍させ、必要に応じて固定した学級ではない「特別支援教室」において対応する趣旨が示されています。
 障害児等の通常学級での統合教育は、決して否定されるべきものではありません。しかし、現在の40人学級を基準とする学級編制の中で、特別な配慮を必要とする子供がいる場合、とても1人ひとりに目配り、気配りをする運営はなかなか困難です。少人数学級が保障されていないもとで、新宿区の子供やその保護者にとって、よりどころとなっている固定の心身障害学級や通級学級を解消しようとする計画は、心身障害児教育にとっても大きな後退です。
 そこで伺います。
 第1に、「これからの東京都の心身障害教育のあり方」については、東京都が10月にも最終答申を提出しようとしています。保護者や教育関係者からも批判の強い中間のまとめの方向を転換し、これまでの障害児教育を継承・拡充することを盛り込むよう東京都に要求すべきではないでしょうか。
 第2に、通常学級に在籍しているLD、ADHDの子供たち等の実態を把握するとともに、特別な配慮、支援を必要とする児童・生徒のために、臨機応変に必要な学校・学級に教員及びスクールカウンセラーの増員を行うべきと思いますが、お考えをお聞かせください。
 第3に、現在、障害児の通級学級が区内小学校に1カ所しかありません。今年度、来年度の2年間で関係者も含めた検討が行われ、教育現場や保護者の要望もお聞きしていると思いますが、小学校にもう1カ所増設し、まだない中学校に新設すべきと考えますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。

 以上で私の会派を代表しての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)




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