|
◎区長(中山弘子)
川村議員の御質問にお答えします。
初めに、私の政治姿勢についての御質問ですが、今回の石原都知事の発言について、どのように評価するのかとのお尋ねですが、報道されている発言は、テロ容認ととられかねないものであると考えます。
次に、石原都知事に対し、発言を直ちに撤回し、謝罪することを求めるべきとのことですが、その後、知事が追加説明をしている報道がされています。発言を撤回し、謝罪することは、知事御自身が考慮することであり、私から申し上げることではないと考えています。
次に、日本国憲法が世界や日本の平和に果たした役割についてのお尋ねです。
私は、日本国憲法は、日本の平和に大きな役割を果たしてきたと考えています。そして、世界平和への貢献についても、核兵器の廃絶を訴えるなど平和のメッセージを発信し、大きな意義を持ってきたと考えています。
次に、イラク特措法による自衛隊派遣に反対し、人道支援を訴えるべきとのことですが、イラク特措法は、国会においてさまざまな議論がなされた後に制定されました。私は、国会における活発な議論の結果を尊重したいと考えております。したがって、自衛隊の派遣に反対する考えはありません。
次に、政党助成金について、どのように考えるかとのお尋ねですが、政党助成金については、国会において多くの議論のもと制定された「政党助成法」に基づくものです。
私は、政党助成金が政党助成法の趣旨でもある、政党活動の健全な発達の促進やその公明と公正の確保につながり、民主政治の健全な発展に寄与することを願っております。
次に、政党助成金の廃止に取り組む町会連合会の取り組みについてのお尋ねですが、それぞれの団体や個人が政治制度について議論し活動することは、尊重されるべきものと考えております。
次に、私もともに政党助成金の廃止を政府に申し入れるべきとのことですが、さきに述べましたように、助成金は政党助成法に基づいてなされているものであり、私としては廃止を申し入れる考えはありません。
次に、青年の雇用問題に対する認識についてのお尋ねですが、「フリーター」の増加という社会現象は、長引く景気の低迷と、若者の価値観やライフスタイルの変化によるものと認識しております。
一概には言えませんが、一般的には「フリーター」は収入が不安定で、将来設計も立てにくいことから、晩婚化・少子化の大きな要因になっているとも言われています。また、「フリーター」は職業能力が蓄積されにくいために、社会全体の生産性が低くなるという経済全体の問題や、それに伴い社会が不安定化するという指摘もありますので、非常に深刻な問題であると考えております。
なお、青年が適切な職業選択をすることができるようになるためには、子供のころから職業に関する意識を高めることが重要であると認識しておりますので、今後そのような取り組みを進めてまいります。
次に、青年の雇用問題についての実態調査を行うつもりはないのかとの御質問ですが、「フリーター」の問題は、社会全体での大きな問題であると認識しておりますので、新宿区だけで調査を行うということは現在考えておりません。
次に、青年の失業対策・フリーター対策についての御質問ですが、確かに重要な問題であると認識しておりますが、新宿区だけで取り組む課題ではなく、国や東京都を初め民間も含め、社会全体で取り組むべきであると考えております。そうした中で、区政では青少年の育成や教育の課題等として取り組んでいくものであると考えます。
次に、新宿区みずからが、青年を含む雇用の拡大に積極的役割を果たすべきではないかとの御質問についてお答えいたします。
新宿区が現在検討している民営化・民間委託については、民間との役割分担の見直しや多様なサービス主体の導入等、一定の議論を踏まえて、民営化・民間委託の是非を検討しているものです。
また、民営化・民間委託が、若者を含む雇用の機会を奪うことにつながるものではないと考えております。
次に、職業安定法が改正され、区市町村にも無料職業紹介事業ができるようになり、新宿区もこれを機に、青年への無料職業紹介事業を積極的に推進してはとの御質問にお答えします。
御指摘の職業安定法の改正ですが、無料の職業紹介事業ができる条件として、福祉サービスの利用者の支援に関する施策、企業の立地の促進を図るための施策に附帯する業務等に限定されております。
法律は未施行で、具体的に該当する事業がどのような事業であるかも十分明らかになっておりませんので、お尋ねの件につきましては、今後の研究課題とさせていただきます。
次に、特別養護老人ホームの増設のお尋ねでございます。
まず、市谷砂土原町三丁目に計画されている特別養護老人ホームの着実な実現と今後の整備計画についてですが、御指摘のとおり、市谷砂土原町三丁目の国有地の払い下げを受けて整備する計画が進んでおり、既に法人が東京都へ整備に関する計画書を提出しております。
区としましては、国に対して、本計画の実現について特段の配慮を求める書面を提出いたしました。今後も、整備が着実に進むよう積極的に支援してまいります。
また、目標数を超えた整備については、新宿区老人保健福祉計画・第2期介護保険事業計画を策定する際、国の参酌標準に基づく施設の必要量や、東京都が行った圏域内の調整、介護保険会計における負担と給付のバランス等を踏まえて、整備目標数を定めておりますので、現時点は考えておりません。
なお、入所を希望している方々につきましては、入所調整制度の導入により、入所の必要性の高い方から入所できるものと考えております。
また、今後2年間に2カ所の介護老人保健施設が開設され、介護老人保健施設で代替できる方もおられると考えています。
さらに、グループホームの積極的な誘致も行ってまいります。こうしたことにより、御指摘の状況は改善するものと考えております。
次に、都営戸山団地の建てかえに伴う特別養護老人ホームの整備に関するお尋ねですが、都営住宅の建設につきましては、引き続き東京都に要請してまいります。
また、特別養護老人ホームにつきましては、民設民営による整備を基本方針としているとともに、御指摘の砂土原町三丁目の整備計画も進んでいますので、御提案の都営住宅建設時における特別養護老人ホームの併設や、国から用地の払い下げを受けての整備につきましては、現時点では考えておりません。
次に、「都有地活用による民間事業者支援制度」を活用したグループホームなどの誘致に関するお尋ねですが、区としましても、御指摘の制度を民間事業者に紹介して、グループホーム等の整備に活用していきたいと考えております。
次に、特別養護老人ホームに併設を予定していた障害者療護施設とショートステイについてですが、御指摘のとおり、今回の市谷砂土原町三丁目の特別養護老人ホーム建設計画では、身体障害者療護施設と障害者ショートステイの併設が不可能となっております。
障害者入所施設等の設置につきましては、引き続き、社会福祉法人による区内設置の条件整備を行うことにより、実現に向けて努力していきたいと考えております。
次に、待機児童解消策についてですが、まず最初に、保育園の入所を申し込んでも、年度途中では空きがないため、待機になっている人たちはどうするかというお尋ねです。
待機児童数が年度後半に至って増加するのは、新たに出生したゼロ歳児や育児休業明けを目前に控えた方が、次年度に向けて申請するのが主な要因であり、それらのことに認可保育園だけではこたえられないのも一因です。
いつでも、どこでも、だれでもが認可保育園に入れるようにするためには、かなりの余裕定員を有した受け入れ枠と、多様なニーズに対応し得る認可保育園にしていかなければならず、おのずと限界があります。
今、区が持てる人材を含めた財源を駆使して、できる限りの合理的方策として考えたものが、年度当初における待機児童の解消であり、御理解いただきたいと思います。
次に、待機児童の定義と待機児童解消策の目標時期についてのお尋ねですが、厚生労働省が規定する新定義と旧定義によって、待機児童数の数値は異なるものとなりますが、保育園の入所申請や入所会議における取り扱いに何らの差を生じさせるものではありません。
全国的な統計データの統一性の必要から、それに従った数字を出すものと考えており、そのことによって「待機児童解消」の責任が不明確になるものではありません。
次に、待機児童解消の目標を年度当初としたのは、4月がその年度内における待機児童解消の基点となるものであり、限られた財源で効果的かつ合理的な目標として定めたものです。
また、保育士の増員は、保育園の定員増の見直しを行ったところには実施いたします。
次に、北山伏保育園と薬王寺保育園の廃止に関する条例の撤回についてのお尋ねですが、待機児童は総定員枠の拡大だけで解決できるものではありません。待機児童は区内の広い地域で、年齢別やサービス需要等の差異が要因で発生しているものと考えております。
北山伏保育園、薬王寺保育園の廃止によって出てまいります人的、財政的な資源を区内全域に再配分することによって、保育定員の見直し等の待機児童解消に寄与させるものであり、提案いたしました条例を撤回する考えはありません。
また、新宿第一保育園の段階を追っての廃止についてですが、新宿第一保育園はゼロ歳児、1歳児の乳児用の保育園であり、そのため新宿第一保育園からの転園児の受け入れで、各園で待機児童が発生する要因にもなっています。こうしたことから、新宿第一保育園の人材等を再配分することによって、待機児童解消に寄与すると考えており、また本来、ゼロ歳から5歳までの通常の保育園での受け入れが、利用者のニーズにも合致していると考えられますので、新宿第一保育園の廃止計画の撤回の考えはありません。
次に、下落合保育園の改築に関する運営主体についてのお尋ねですが、御指摘のように、今後どのような保育が望ましいかという本質的な話し合いが求められていると認識しております。そして、下落合保育園の改築に際しては、民間の力を導入し、協働して進めていきたいと考え、運営主体を社会福祉法人としたものです。
次に、区立保育園の今後のあり方ですが、区内の認可保育園は、区立と私立の保育園がお互いに切磋琢磨して、新宿区の保育行政を充実発展させ、また、保護者の多様な需要に対応していくことが必要と考えております。したがって、すべての区立保育園を民営化するという考えは持っておりません。
次に、「待機児童解消策」を拙速に進めるのではなく、改めて行うべきではないかとのお尋ねですが、待機児童解消策は喫緊の課題です。保育園定員の拡充や施設の建てかえだけでなく、たとえ小さな施策でも迅速に実施することによって、1日でも早くと願う区民の望む待機児童解消に着実に寄与するものです。
次に、学校図書館スタッフ制度についてのお尋ねですが、この制度は、緊急地域雇用創出特別補助事業として、全額国費負担により平成14、15年度の2年間の事業として立ち上げたものです。
事業の立ち上げに際しては、この2年間で、学校図書館における図書の整理等を十分に行うとともに、事業終了後を見据えて、教育委員会が学校及び地域との連携のもとに、ボランティアの活用等地域との協働の仕組みづくりをしていくことを前提としたものです。
したがいまして、今後は地域との協働によって、学校図書館がより充実したものとなるよう、教育委員会、学校及び地域が一体となった取り組みがなされるものと考えております。
次に、親と子の読み聞かせ事業についてです。
保健センターでは、本年度から、絵本による親子のふれあいの大切さを理解していただくとともに、育児の「楽しさ」を知ってもらうため、「絵本でふれあう子育て支援事業」を実施しております。
この事業は、受診率が90%を超える3から4カ月児健康診査時に、乳児と保護者に対して、絵本とグッズを直接手渡しできる効果的な方法と考えています。
また、幼児を対象とする「育児相談・育児グループ支援事業」の中でも、図書館職員による本の読み聞かせなどと連携を図っています。
私は、今後さらに保護者の方々に本事業の趣旨を十分理解していただけるよう、教育委員会と連携しながら取り組んでまいります。
以上で私の答弁を終わります。
◎教育長(山崎輝雄)
教育委員会への御質問にお答えいたします。
初めに、子どもの読書活動推進法にかかわる計画策定についてのお尋ねです。
まず、学校図書館体制の充実ですが、学校図書館スタッフの導入により、児童・生徒の読書活動が充実してきたことを考えるとき、何らかの形での図書館スタッフの配置が有効であると認識しております。
また、司書教諭の配置につきましては、御指摘のとおり、12学級以上の学校には配置が義務づけられ、本区におきましても、当該学校にはすべて配置されております。
今後、司書教諭がその任務を十分果たすことができるよう、東京都教育委員会に担当授業時数の軽減や専任化など要望したいと考えます。
学校図書館スタッフ制度は、御承知のとおり今年度で終了になります。引き続き学校図書館体制の充実が図れるよう、保護者や地域の方々との協働を推進するとともに、スタッフの人的支援も視野に入れて検討してまいります。
次に、「親と子の読み聞かせ事業」についてのお尋ねです。
中央図書館におきましては、本に親しみを持ってもらうために、中央館では毎日、各地区館では週に1回程度お話し会を実施し、絵本の読み聞かせやお話などを行っております。
また、学校や児童館などからの要請に基づいて、出張お話し会も実施しており、平成7年度から、衛生部と連携し各保健センターにも職員を派遣しております。
「絵本でふれあう子育て支援事業」における保健センターとの連携については、現在策定作業中の「子ども読書活動推進計画」にあわせて、事業の効果がさらに高まるように、ボランティアの活用を初め推薦図書の案内や、図書館利用登録申込書の配布等を検討してまいります。
心身障害教育の拡充についてのお尋ねでございます。
第1に、東京都の最終答申に向けての要望についてですが、現在、障害のある児童・生徒に対する心身障害教育は、区内小学校・中学校の心身障害学級や区立養護学校、都立盲・ろう・養護学校のなどの各学校を中心に、1人ひとりの子供の状態や特性などを考えて、個に応じた指導が展開されております。
東京都においても、そのような実績や状況を踏まえ、国の最終答申を受けて、今秋その方向性や指針を最終報告としてまとめることになっております。
新宿区教育委員会といたしましては、従来の心身障害教育の対象の障害だけではなく、多様な障害のある児童・生徒の教育を考えていく必要があり、1人ひとりの教育ニーズに応じて、適切な教育支援を行う「特別支援教育」の構築が求められていくものと考えますので、今後、東京都の検討の推移を見守りながら、さらなる心身障害教育の充実を要望してまいります。
次に、通常学級に在籍しているLD、ADHDなどの子供たちの実態の把握と、特別な配慮、支援を要する児童・生徒のための教員やスクールカウンセラーの増員についてのお尋ねです。
これまでも、通常学級に在籍している障害のある児童・生徒の実態の把握に努めてきたところです。
今月初め、東京都教育委員会では、都内全公立小・中学校の通常学級を対象にLD、ADHD、高機能自閉症などの特別な教育的支援を必要とする児童・生徒の実態調査を実施しました。まだ調査結果は発表されておりませんが、今後は、通常学級に在籍しているこれらの児童・生徒1人ひとりの教育的ニーズを把握し、適切な支援を行うよう進めてまいります。
また、東京都に教員やスクールカウンセラーの増員を要望してまいりましたが、あわせて、区独自に教育センターの相談員の派遣回数をふやすなどの対応を検討してまいります。
次に、情緒・通級学級の小学校の増設と中学校の新設についてのお尋ねでございます。
通常の学級に在籍し、情緒障害・通級学級で指導を受ける児童の相談は増加しており、対象となる子供たちの状況も近年多様化してきている状況です。
教育委員会といたしましては、これらを心身障害教育充実のための課題の一つと考えており、第3次実施計画として、平成15、16年度にかけて調査検討することとしております。
今後、東京都の最終答申の動向を見守りながら、本年5月に立ち上げた「心身障害学級(情緒・通級学級)に関する検討委員会」において、区の現状の把握や都内の他区・市の状況なども参考に、情緒・通級学級の今後のあり方について検討を重ねてまいります。
以上で答弁を終わらせていただきます。
|