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■2004年第1回定例会代表質問 雨宮議員(2004年2月26日)

 2004年、第1回新宿区議会定例会に当たり、日本共産党新宿区議会議員団を代表し、区長並びに教育委員会に質問いたします。

 最初に、区政の基本方針と政治姿勢についてであります。
 「区政の基本方針」で区長は凶悪犯罪の増加、SARS、鳥インフルエンザなどを例に挙げて、「地域社会におけるこうした身近な生活の場面で生ずる脅威から、区民生活を守ることは区が最優先して取り組むべき課題」と強調し、平成16年度の重点課題の一つとして「安全で安心なまちづくり」を掲げています。
 2月17日の深夜、原町の住宅地にある墓地から飛しょう弾が発射される事件が起きました。防衛庁に向けたものと見られ、住民の皆さんの話によると、大きな爆発音が聞こえて、きな臭いにおいがしたそうです。園児の散歩を中止した保育園もあり、防衛庁周辺の地域では不安が広がっています。このようなテロ行為は犯罪であり、絶対に許されません。区民の安全を守るために、区が正確で迅速な情報を住民に提供し、再発防止対策を含めた万全の対策をとることが不可欠です。区は、どのように対応しているのか、お答えください。
 同時に、「安全・安心」と言いながら、その根本的土台である世界と日本の平和の問題について、区長が一言も触れていないのはなぜでしょうか。イラクへの自衛隊の派兵が国民的な大問題となり、連日マスコミでも報道されている中で、区民の目から見て大変不思議だと言わざるを得ません。憲法違反の自衛隊派兵の強行に、国民の批判と反対の声が次々と広がっています。上原公子国立市長らが呼びかけた1月25日のワールドピースナウには 6,000人、平和の灯で防衛庁を包囲した2月5日のピースキャンドルナイトには1万人、2月13日に明治公園で開かれた「守ろう!平和といのちの大集会」には民主党、日本共産党、社民党の代表とともに1万 2,000人が参加し、自衛隊派兵の中止を求めました。そして、3月20日の世界イラク反戦行動へ向けて、新宿区内でも日本全国で世界各地で草の根からの世論と行動が広がっています。
 区長は、新宿区民も参加して区内で取り組まれているこれらの行動について、どのような感想をお持ちでしょうか、お聞かせください。
 区長は、自衛隊の派兵計画を中止すべきではないかという第4回定例会での我が党の代表質問に、「派遣地や派遣の時期を含め、派遣の是非について調査団の現地の詳細情報をもとに、国会で議論されることになっているので、その結果を尊重したい」と答弁されました。では、衆議院で強行採決まで行った国会の議論で何が明らかになったでしょうか。
 第1に、小泉内閣が国会と国民を欺いて、虚構に虚構を重ねて自衛隊派兵を強行したことです。政府は、サマワの「治安が安定している」とした最大の根拠して「住民の意向を反映した市評議会」の「存在」を挙げていましたが、市評議会は解散していたことが明らかになり、国会での小泉首相の発言を撤回するという前代未聞の事態となりました。また、「先遣隊報告書」が先遣隊がイラクに到着する前につくられており、市評議会議長のコメントは作文され、米軍やオランダ軍への襲撃事件数などは隠していたことも明らかになりました。
 第2に、アメリカのイラク調査団長デビット・ケイ氏が「大量破壊兵器はもともと存在しなかった」と証言し、イラク戦争の大義そのものが根本から崩れたことです。
 第3に、自衛隊は連合軍司令部の指揮下に入り、自衛隊の任務は米英占領軍が行う軍事作戦への支援そのものであることが鮮明になりました。占領軍の一員として活動する自衛隊が武力攻撃を受け、それに対して自衛隊が「正当防衛」として「武器を使用する」ことになれば、憲法9条が禁止した「武力行使」そのものです。自衛隊がイラクの人々を殺し、殺される関係をつくることは、断じて容認できません。
 元自民党衆議院議員、防衛政務次官や自民党国防部副会長を歴任した箕輪登さんは、これまで政府がとってきた「専守防衛」の憲法解釈に立っても明らかに憲法9条違反だとして、国に派遣差し止めを求める訴訟を起こしました。区長は、第3回定例会で「日本国憲法は、日本の平和に大きな役割を果たしてきた」「世界平和への貢献についても、核兵器の廃絶を訴えるなど、平和のメッセージを発信し、大きな意義を持ってきた」と答弁されました。イラクへの自衛隊派兵は、明らかに憲法違反ではありませんか、区長の見解を伺います。
 そして、「世界で唯一の核被爆国民として、みずからも戦火を受けた都市の住民として、戦争の惨禍を人々に訴えるとともに、永遠の平和を築き、この緑の地球を次の世代に引き継ぐ責務がある」とうたった平和都市宣言を持つ新宿区長として、イラクへの自衛隊派兵反対をきっぱりと表明すべきではないですか。区長の答弁を求めます。

 次に、区民の暮らしの問題です。
 「区政の基本方針」で区長は「景気の動向は、本年1月の月例報告での「回復宣言」に示されるように、明るい兆しがあるとはいえ、国の医療・介護・年金制度はいまだに不透明であり、将来への漠とした不安定感が払拭されておりません」と述べています。「将来への漠とした不安定感が払拭されていない」どころか、小泉内閣の構造改革路線のもとで、区民は日々の生活に苦しんでいます。小泉内閣が発足して3年間、「不良債権処理」の強行で中小企業は次々に倒産に追い込まれ、政府の後押しによる大企業のリストラも横行して、失業率は5%を超えています。そして、老人医療費の改悪、サラリーマンの医療費3割負担、年金給付の引き下げ、介護保険料や雇用保険料の引き上げ、酒税、たばこ税の増税と国民は4兆 3,000億円もの負担増を押しつけられました。さらに、来年度予算では、公的年金等の控除の縮小や老年者控除の廃止など、高齢者や低所得者をねらい打ちする3兆円の負担増をかけようとしています。
 先日、私のところに都営住宅の申し込み相談に来た77歳のひとり暮らしの女性は、「月4万円の年金と今までの蓄えで生活しています。現在、住んでいるアパートは6畳と1畳の台所で家賃は5万円です。食事も1日2回、おふろも福祉会館へ週3回と区からの入浴証だけと生活費を節約しています。蓄えが減る不安と病気になったらどうしようという不安で、夜も眠れない日が多いんです。都営住宅か区営住宅に何とか入居ができないでしょうか」と、切実な実情を訴えました。
 また、四谷に住んでいた3歳のお子さんをお持ちの40歳と38歳の御夫婦は、夫が15年間働いていた会社からリストラされました。その後、何とか派遣会社へ勤めましたが給料は1カ月わずか9万円程度しかもらえず、奥さんも子供を保育園に預けてパートで働きましたが、生活費のために借金をせざるを得ず、とうとう親から相続した自宅を売り払って弁済し、新宿から転居せざるを得なくなりました。私は今、区民にとって何よりもの「安全・安心」は、日々の生活に不安を持つことなく暮らせることだと思います。
 区長は、「努めて現場に出向き、多くの区民の皆様の声に耳を傾けてまいりました」と述べました。しかし、「区政の基本方針」を何度読み返してみても、区民の深刻な生活実態に心を砕いているようには感じられません。区長は、私が示した例も含め、区民の暮らしの実情をどのように受けとめられているのですか。そして、長引く不況と国の政治による相次ぐ負担増に苦しむ区民生活に対して、区政としてどのような役割を果たそうと考えているのですか、答弁を求めます。

 次に、2004年度予算についてです。
 区財政は、平成12年度から3年連続して実質単年度収支が黒字となり、平成16年度予算案の概要でも「一定の改善を示している」としています。平成15年度も、今定例会に提案された補正予算案により、財政調整基金も取り崩さず、減債基金へ約10億円積み立て、社会資本等整備基金にも1億 7,000万円の積み立てができる状況であり、実質単年度収支は4年連続の黒字の見通しと言えます。
 区財政の「一定の改善」を踏まえ、来年度予算は深刻な区民の暮らしを支える予算とすることが求められています。ところが、区長が提案した予算案には、大変な区民生活にさらに追い打ちをかける内容が具体化されています。何よりも重大なのは、国民健康保険料と40歳以上65歳未満の第2号被保険者の介護保険料の連続値上げです。値上げ案は、国民健康保険料は均等割を2万 9,400円から3万 200円に、所得割料率を 100分の 204から 208に、介護保険料は均等割を 9,000円から1万 800円に、所得割料率を 100分の23から28にするもので、今年度に続いて低所得者ほど負担増の割合が大きくなる内容です。
 しかも、毎年の値上げにより、4年前と比べると例えば夫婦と子供2人の年収 500万円の世帯で、国民健康保険料が2万 3,174円、介護保険料が1万 1,616円、合わせて3万 4,790円もの大変な負担増となります。長引く不況により営業の悪化やリストラの横行で失業者もふえる中、これ以上、保険料を引き上げれば払いたくても払えない区民をさらにふやし、住民の命と健康を守るという国民健康保険制度そのものの機能を崩壊させていくことになります。
 四谷でクリーニング屋をやっている御夫婦は、「この四、五年で売り上げが25%から30%も落ちた。材料なども以前には買い掛けだったのが現金仕入れに変わってきて、日々の生活もままならない。それなのに保険料が毎年上がり、もう限界です。収入のない者は病気になっても病院にも行けず、死を迎えるだけなのでしょうか」と訴えています。
 国民健康保険財政について考えるならば、国民健康保険収入に占める国庫支出金の割合が84年度の49.8%から、2000年度には34.9%まで大きく減らされてきたこと、都の補助金も2002年度には96年度のわずか17.5%へと大幅に削減されてきたことが最大の問題です。そもそも国民皆保険制度を支え、低所得者が多く加入する国民健康保険は、国の手厚い援助がなければ成り立たない保険制度です。国庫負担の引き下げで国民健康保険財政が悪化し、保険料の値上げとなって区民にしわ寄せされる。さらに不況が追い打ちをかけて所得が減る中で、保険料は上がり続ける。そのため、やむを得ず滞納する人がふえて、財政がさらに悪化し保険料がさらに引き上げられるという、この悪循環を断ち切らない限り、国民健康保険財政の健全化は図られませんし、国民皆保険制度を守ることはできません。
 新宿区の国民健康保険加入世帯は年々ふえて52%です。国民健康保険料をどうするかは、区民の暮らしを大きく左右します。区長は、国民健康保険料の連続値上げによる国民健康保険加入世帯の深刻な実態と国民健康保険財政の悪循環について、どのように認識されているのか伺います。
 23区区長会の今回の値上げ案に対し、渋谷区は「現在の厳しい社会経済情勢においては、保険料を引き上げる状況にはない」として、据え置く方針であることが報道されています。区長は、さきの国民健康保険運営協議会でこの渋谷区の態度を「まことに遺憾」と批判されましたが、区民の生活を考えるならば、区長会や全国市長会と力を合わせて、これまで以上に強力に国庫支出金などの増額を要求するとともに、3年連続黒字で一定の改善を示している区財政の現状も踏まえて、保険料を据え置く努力をすべきではありませんか。区長の答弁を求めます。
 もう一つは、がん検診・成人健診についてであります。
 今年度から有料化され、各検診の受診者数は減少しました。特に、子宮がんと乳がんの受診者は、それぞれ 400人以上、率にして6%以上の減です。来年度の値上げ額の影響は、すべての検診を受診すれば、女性は 3,300円から 5,200円へ、男性は 2,100円から 3,400円へとさらに負担がふえることになります。がんは不治の病ではなく、早期発見によって命を落とすことなく治ると言われています。悪くなってからでは、医療費も逆にかさむことになります。私は、第3次実施計画が掲げる「健康で思いやりのあるまち」を実現するためには、区民の皆さんが経済的負担を気にすることなく、安心して受診できるよう無料制度に戻すべきだと考えますが、区長の見解を伺います。

 次に、さきに発表された事業別行政コスト計算書に関連して、区民保養所と保育事業について質問します。
 区は本年1月、区民保養所、区民健康村、保育事業及び放置自転車対策事業について、事業別行政コスト計算書を発表しました。
 そこで、第1に、この事業別行政コスト計算書にかかわる区民参加についてを伺います。
 区長は、この「計算書」の冊子の冒頭で「区民の皆さんにも、このような事業ごとの行政コストを情報提供し、費用対効果に基づく施策の妥当性や代替案との比較・検証などを一緒に考えていただくための素材として活用されることを願って、この報告書をまとめた」としていますが、実態はそうなっていないのではないでしょうか。それは、例えば区民保養所の事業について見れば、区民の皆さんと一緒に考える間を与えるどころか、議会にこの計算書が提出されて1カ月もたたない去る2月12日に開かれた総務区民委員会に、保養所などの今後の方針についてとして、「早雲山区民保養所を平成19年度で廃止し、中強羅区民保養所を大規模改修する」という報告をしているのであります。
 同委員会で、このことを指摘した我が党委員の質疑に対し、「この課題については、既に行財政改革推進計画で保養所の1所の廃止は区民に示している。また、時期的な点では箱根鉄道との再契約の関係もあるため」との答弁でありました。しかし、だとするならば、保養所の今後の方針は、区としては既に結論が出ている問題ではないでしょうか。その点では、今定例会に撤去費用の値上げを提案している放置自転車対策についても同様であり、なぜこれらの事業を対象に選定したのか、全く理解できません。あえて 800万円余の委託料を払う意味がどこにあるのか、これではまさに「結論が先にありきで区民はなおざり」と言わざるを得ません。確かに、区民への情報はホームページで提供されていますが、区の広報で全区民に情報提供されたのは昨日の25日号であり、区民がこの情報を手にして考える機会は、これからではないでしょうか。
 そこでお伺いしますが、第1にこれらの事業について、区としての今後の方針について、既に結論が出ているとするなら、区長の言う「透明性のある区政、区民参加の区政を実現する」との言葉は、一体どう受けとめたらいいのでしょうか。
 第2は、この計算書の扱いについて、区長が願われているように、区民に対して十分情報提供され、また区民と一緒に考える時間と参加の場を持つべきであると思いますが、どのよようにお考えですか。
 以上の2点について、御見解をお聞かせください。
 次に、保育事業に企業会計の手法を取り入れて行政コスト計算をしたことについてであります。
 私は、率直に言って子供を預かり育て成長させるという保育事業に、営利を目的とした企業会計の手法を取り入れてのコスト計算はなじまないものと思います。今、子供を取り巻く環境は、相次ぐ痛ましい児童への虐待事件の発生などに見られるように、次世代を担う子供たちを家庭や社会全体でどう支えていくのか、国民的にも大きな関心事になっています。これまで以上に子育てに対する取り組み、心も体も健やかに育つ事業の拡充が一層求められています。社会の宝である子供たちの成長をはぐくむ区の保育事業の拡充についても同様です。その保育事業にとって、一番大切な役割を果たすのは、ほかならぬ保育士であることは言うまでもありません。区がこれまで、国基準を上回る区加算を行って人的配置をしてきたからこそ、利用者が公立保育所に信頼を寄せてきたのではないでしょうか。このことは、「ナカチ経営研究所」の提言でも明確に「利用者にとっては好ましいこと」と評価をしています。
 ところが、今回の企業会計の手法を取り入れたコスト計算では、一番重要な私立保育所との比較については、「各園の実際の運営費について、同一条件で算出されたデータの収集が今回できなかった」としながら、「提供するサービスの内容については、本来、公立と私立には違いはない」と一方的に述べるなど、肝心な保育の質の評価については、具体的な検証を行っていません。
 そこで、改めてお伺いいたしますが、第1に計算書は公立保育所の1人当たりの総コストは私立保育所の 1.5倍であり、「提供するサービスの内容については、本来、公立と私立には違いはないから」として、「より効率的運営を行うために、業務内容の見直し等を検討する必要がある」と結論づけていますが、そこには保育の質についての判断を、どのような検証に基づいてされているのでしょうか。
 第2に、企業会計の手法を取り入れた行政コスト計算をもとにして、保育事業の見直しを図ることは、自治体としてのこれまでの公立保育園が果たしてきた役割の放棄であり、保育事業、すなわち子供の育ちの分野に「営利企業化」そのものを持ち込むものだと言わざるをえません。区が行う保育事業に、利潤を第一義とする企業会計を導入しての事業の見直しは行うべきではないと思うのでありますが、区長の考えをお聞かせください。

 次に、小学生の医療費助成についてです。
 「区政の基本方針」で区長は、子育て支援の推進を区政の重点課題に掲げ、「子育て家庭を社会全体で支援することにより、子供が心身ともに健やかに育つ環境を整備することが重要」と述べました。現在、区は「次世代育成支援計画」策定の先行自治体として、2004年度の策定を目指していますが、計画づくりとともに実質的な支援の充実を図っていくことが求められているのではないでしょうか。
 「新宿区次世代育成支援に関する調査報告書(案)」では、「子育て支援事業に望むこと」について、「児童手当の拡充、税金の軽減などの経済的援助」と答えた保護者が就学前児童で73%、小学生の保護者で65%と1位を占めています。また、「今後も新宿区で子育てをしていきたいと思いますか」との問いに対しては、就学前では41%、小学生では36%が「当分の間は新宿区で子育てをしていきたい」と回答し、その理由は断トツで「家賃・地価が高いので子供が大きくなったら転出する」と答えています。ここには、私たちがふだん接する区民の声がよくあらわれているのではないでしょうか。
 私たちは、これまでも小学校低学年の歯科診療への医療助成について条例提案をしてきました。今、見てきたように、区民が子育て支援に最も望んでいることは経済的な支援です。区民の願いにこたえて、医療費助成制度の対象年齢を小学生まで引き上げてはどうでしょうか。
 今、各区で来年度予算編成が行われてきていますが、北区がこの4月から 5,587万円で区内の約1万 8,000人の小・中学生の入院医療費を無料にします。また、港区が「子育てに関する不安をさらに軽減するために」「子育て支援策の一つとして」、この4月から小学生を対象に入院医療費の自己負担分全額を助成するそうです。さらに、品川区では来年1月から小学生の医療費を入院・通院とも無料化することを決めています。まさに、子育て支援策として抜本的な対応が始まっています。全国的にも、横浜市が中学生までの入院医療費を助成、京都府の園部、八木両町は高校生までの入院・通院費を月 200円の自己負担以外は無料化しています。少子化対策基本法を背景に、医療費助成の対象年齢の拡大は今後一気に広がることは間違いありません。次世代育成の先行自治体として新宿区が、この分野でも先行自治体になることが区民も望んでいるのではないでしょうか。
 区長にお伺いします。医療費の助成制度を小学生まで拡大すべきだと思いますが、いかがですか。

 次に、子供たちの教育環境整備について、区長と教育委員会に質問します。
 第1に、小学校の全普通教室の冷房化についてです。
 来年度、中学校の全教室に冷房が設置され、「いよいよ小学校にも」と声が挙がっています。「予算要望」等で、小学校PTA連合会からの統一要望としても掲げられています。来年度予算案では、小学校のうち特殊事情があるとして4校については冷房化が計画されていますが、他校の関係者からは「あの学校が冷房がつくのなら、うちについておかしくない」との声が聞かれます。学校選択制度が導入される中、施設面での格差は許されません。教育長を囲む会において、PTAの代表から中野区が全校冷房化を実施し、子供たちの生活面での改善にも効果を発揮していることを指摘されると、教育長は新宿は中学校校舎の建てかえでかなりの経費を取られ、エアコン化がおくれている一因となっているとの趣旨を述べています。統合が冷房化のおくれの理由とあっては、児童も保護者も納得できません。予算面で踏み切れないなら、昨年、我が党区議団が提案したリース方式の設置を進めればよいのです。小学校の全普通教室冷房化をことしの夏前に実施すべき考えますが、お答えください。
 質問の第2は、30人以下学級の実施を小学校1年生から行うことについてです。
 新宿区議会は、国や東京都に対し意見書を上げてきました。実際に、新宿区内で40人近い学級と15人程度の少人数学級を経験した先生からは、少人数の学級の方が算数ではおくれた子供に目が行き届く、進んだ子も互いに教え合う気風をつくることができる、体育ではみんなに出番があり生き生きする、生活面でもみんながお互いをわかり合っているので、落とし物も本人に届く、給食もすぐに準備ができゆっくり食べることができるなど、落ちついたゆとりのある学校生活が送れるとのことでした。学力低下や生活面の難しさが言われる中、新宿の子供の健やかな成長のためにも、少人数学級の実施が今こそ必要です。
 文教委員会は、少人数学級を実施している愛知県犬山市を視察しました。犬山市は、県教育委員会がまだ積極的ではない中でも、何よりも子供を真ん中にした教育の実現のため、担任を持たない教員を少人数教育に充てる市費での非常勤教員の確保、大学教員の援助を得て少人数学級にふさわしい教育方法の改善など、独自の努力をしていました。こうした経験の中から、生活集団と学習集団の一致が必要であること、少人数教育と少人数学級とを組み合わせることで成果が上げられるとの結論に達し、今年度は希望するところから部分的に少人数学級を実施しています。
 少人数学級実施の世論が高まる中、文部科学省は都道府県教育委員会が指定する研究指定校への少人数指導のための教員配置を、少人数学級の担任に転用することを認めました。既に行われている30道府県のほか、新しく11の県がこの文部科学省の提案で少人数学級への振りかえを行います。お隣の神奈川県教育委員会は、ことし4月から要望のあったすべての小学校の1年生の学級規模を35人学級とする方針です。
 東京都教育委員会が区市町村に通知せず、独断で文部科学省に「該当なし」と回答したこととは対照的です。こうした態度が、関東甲信越地区で東京だけが少人数学級に踏み出さないという現状を生み出しているわけです。やはり、東京都教育委員会に対して、少人数学級を進めるよう申し入れをすべきではないでしょうか。
 仮に、新宿区で今年度の小学校1年生を30人以下で編制した場合、11名の教員採用で、そのための人件費は約 4,400万円程度で実施が可能です。区立小学校1年生の実態は、既に48学級中32学級が30人以下、つまりやはり7割が30人以下学級であり、30人を超える学級は約3割の状況です。新宿区として、30人以下学級をまず小学校1年生からでも実施するよう再度求めるものであります。
 以上、2点について答弁を求めます。

 最後に、商店街振興について質問します。
 商店街は、地域経済の核であるとともに、地域社会の柱として、お祭りや町会活動、消防団活動や防犯、交通安全活動など、区長が言う「まちのにぎわい」と「安全・安心なまちづくり」に大きな役割を果たしています。
 しかし、長引く不況、大型店の出店などで、各町の商店街は苦境に立たされています。そして、現在、区内商店街で大きな負担になっているのが街路灯の維持経費です。店舗数が減る、またコンビニやドラッグストアなどのチェーン店は商店会に入会しないケースが多く、会員数の減少により街灯の電気代が払い切れないというのです。商店街灯の維持費助成は、環境土木部土木課が行っています。補助金は、30メートルに1本の街灯に年間 3,000円から 5,200円というものです。しかし、実際には道の両側10メートルから20メートルの間隔で立っているので、30メートルに1本では全く実態に合っていません。
 例えば、神楽坂通り商店街では実際は45基あるところ、区の基準では16基だけの計算になり、年間8万円の助成額です。しかし、現実には1年間の電気代は約 120万円にもなり、大変な負担です。せめて、実数の45基での助成であれば約23万円にもなるのです。商店街の役員さんは、「住宅街の防犯灯と商店街の街灯では意味が違う。活気ある商店街の象徴が街灯。商店街の活性化という意味で助成してほしい」と話していました。
 また、土木課の助成は区道にある商店街灯だけで、都道にある商店街灯には補助されません。私が住んでいる左門町商店街も都道である外苑東通りに面しています。同じ区内の商店街で補助事業に格差があってはならないと思います。
 千代田区は、商店会すべてを対象に電気代の実費の3分の1を助成しています。千代田区の担当の方は「商店街灯の助成は商店街振興です」と言っていました。
 そこで、区長に伺います。
 商店街灯維持費の助成は、商店街の振興とまちににぎわいをつくり出すことからも、土木課ではなく商工課として、区内すべての商店会を対象に行うべきではないでしょうか。
 また、補助の基準は実際にかかった電気代の3分の1程度とすべきです。
 以上、2点について区長に伺います。
 次に、チェーン店が商店会に入らないという問題です。
 もともと、商店街に店舗を出していた商店がコンビニに衣がえをしたところは商店会に加入していますが、多くのチェーン店は未加入になっているのが実態です。ある商店会では、チェーン店の本部に申し入れに行くと「店長に加入するかどうかは任せてある」と言われ、店長に加入を勧めると「経費節減を上から言われているので入れない」と言うのだそうです。加入促進の努力は単位商店会だけでは困難です。商店街活性化のためには、チェーン店の商店会加入が必要です。チェーン店の本部に区として加入を促すなど、話し合いや申し入れをし商店会の支援をすべきです。
 また、私たちが繰り返し提案してきた中小企業振興基本条例を、今こそ策定することを提案します。
 これまで述べてきた商店街灯やチェーン店の商店会未加入の問題を解決するためにも、区長がいつも言われる「にぎわいのあるまち新宿」をスローガンではなく、中小企業振興基本条例制定をもって、区内外に発信するべきではないでしょうか。
 以上、2点について区長に伺います。

 以上で質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)




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