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■2004年第2回定例会一般質問 あざみ議員(2004年6月9日)

 私は、幼稚園と保育園の連携・一元化について、区長と教育委員会に質問します。
 教育委員会、福祉部保育課は、先月それぞれ「幼稚園と保育園の連携・一元化の取り組みについて」を発表しました。その内容は、2007年4月に設置される四谷地区統合新校に、三栄町保育園を移転し、幼保一元化の施設をつくること、来年9月から愛日幼稚園と中町保育園の幼保連携を実施するというものです。

 初めに、愛日幼稚園と中町保育園の幼保連携については、来年9月から実施するという計画であり、幼稚園の来年度募集を行うことし10月まで、たった5カ月間という大変短い準備期間です。保護者の間では、連携することによって現在と何が変わるのか、具体的な疑問がたくさん出ています。
 また、「なぜこんなに急いでやろうとするのか」「いつも区は、決定してから話を持ってくるが、親や子供の意見を集めて検討してから決定してほしい」。また、現在、4歳児クラスの保護者からは「幼保連携に反対ではないが、入園時、そのことは全く示されていないし、年長クラスの大事な最後の半年を、区にとって初めての事業の実験台になるのは困る」など、不安と不満の声が出ています。区としては、これまで議論をしてきたと言いますが、当事者にとっては、初めての経験であり、当然の反応です。
 そこで伺います。
 愛日幼稚園と中町保育園の連携については、来年9月開始、先にありきではなく、その是非も含めて、関係者、地域住民に、現在各自治体が行っている事例について実際視察に行くなど、十分な情報を提供し、具体的な連携の仕方、そのために改修はどうするのかなど、関係者、地域住民参加で必要な時間をかけて検討するべきではないでしょうか、お答えください。

 次に、四谷地区の小学校3校の統合計画は、地域の合意形成に大変時間がかかり、一時は区と地域住民の信頼関係も損なわれるのではないかという状況にまでいきましたが、関係者の御努力により、ようやく4月7日の第6回統合協議会でまとまったところへ、今回の突然の提案です。
 そして、提案されて1カ月もたたないうちに、今定例会で、設計委託の補正予算が可決されれば、この提案が決定するという事態に、当該小学校、幼稚園の保護者や関係者、地域住民は大変困惑しています。統合協議会、幼稚園・保育園保護者説明会、また地域説明会などで出された意見は、区のやり方に対する不満と不信の声が多数を占めています。「幼保一元化施設の話が急に出てきたのはなぜか」「区の方針なら、もっと早く説明できたはず」「PTAにどう説明したらよいのか。新しい提案が出されたら、もう一度話し合わなければならない」「廃校に反対だったが、いい小学校をつくろうとまとめてきた。5年もかけたのに」「幼保一元化を新校に入れていいかどうか、短期間には決められない」などなどです。
 6月2日の地域説明会での区長の発言から、昨年策定した実施計画の中で、幼稚園と保育園の連携・統合化を新規事業で掲げ、その時点で、区の内部では「今後、新しい幼稚園をつくるときには、幼稚園単独ではなく、幼保一元化施設にする」という方針を持っていたことが明らかになりました。本来、この方針を統合協議会に伝えて、この方針も含めて検討を進めてもらうべきだったのではないでしょうか。しかし、教育委員会は、それを伝えていませんでした。そして、教育委員会によれば、第2回定例会の補正予算を詰める中で、区長部局から、四谷新校に幼保一元化施設を入れるように言われ、それからわずか数日後の4月20日に初めて協議会委員に幼保一元化施設の提案がされました。
 このような区の内部方針を知らない統合協議会では、統合新校選びについて、幼稚園単独の併設を前提にさまざまな検討が行われ、5年かけてようやく校地が決まり、2007年に開校というスケジュールが決定した直後、降ってわいたように、新校決定の前提を覆す提案に混乱するのは当然です。区長の、区民と一緒に考え、一緒につくっていくという協働の姿勢とは全く相反する区民無視のやり方だと言わざるを得ません。
 そこで伺います。
 第1に、この混乱をもたらした原因は、区長と教育委員会であり、区の混乱が区民の中に持ち込まれた結果になりました。説明会で、区長は「新校に幼稚園併設だけでいいのか考えて」と繰り返し言われていましたが、仮に区民が幼稚園だけでいいと言った場合、区はどのような態度をとるのでしょうか。
 第2に、四谷新校の関係者の合意を得られない状況では、新校に幼保一元化施設を併設するのではなく、新校は四谷第一小の校地に幼稚園を併設して建設するという統合協議会が合意した内容で進めるべきではないでしょうか。
 第3に、説明会では、幼保一元化そのものに否定的な意見は少なく、逆に住民からは「四谷第三小、四谷第一小の跡地に、子供のための施設をつくっては」という意見も出されていましたが、この際、四谷の地域の子育てをどうするかという観点で、三栄町保育園でのゼロ歳児保育の実施や幼保一元化施設の是非、やるとしたら、場所や事業内容など、区民参加で再検討すべきではないでしょうか、お答えください。

 さて、区は、今回の2つの提案を、わずか一、二年で実施しようとしていますが、お隣の千代田区は、区民、関係者も入れて、時間をかけて議論、検討を行い、幼保一元施設「いずみこども園」を開園しています。千代田区は、1980年代から、いずみ保育園といずみ幼稚園で年齢区分方式、いわゆるいずみ方式を採用し、交流、連携を進め、1997年には、2園の現状把握と今後の課題を検討する「幼児教育のあり方検討会」を、2年後には、保護者、学識経験者、公募区民などからなる「幼稚園・保育園の連携のあり方を考える懇談会」を設置、その2年後の2001年9月には「(仮称)こども園開設準備委員会」を、同年12月には、保護者代表からなる「いずみこども園開設準備協議会」を設置し、2002年に開設をしています。
 1つの園の開設まで、これだけの時間をかけているのです。特に園の保育・教育内容は、双方の職員が中心になり、半年かけて検討したそうです。それでも始まってみると、もっと時間をかけて検討すれば、いいカリキュラムができたのにという職員からの声もあったそうです。
 こうした先行自治体の例からも、幼保一元化についての検討は、時間をかけてかけ過ぎることはないことが明らかではないでしょうか。

 また、最近の政府の動きを見ても、幼保一元化導入は、さらに慎重に検討する必要があると思われます。厚生労働省は、幼稚園と保育所を一体にする幼保一元化について、施設の枠組みを超えた新しいタイプの総合施設の創設を打ち出し、2004年度中に基本構想をまとめ、2005年度には、一部の市町村でモデル事業を先行実施、2006年から全国的に導入する計画です。
 しかし、現在、幼稚園は文部科学省、保育所は厚生労働省がそれぞれを所管し、利用できる子供の対象年齢、保育時間や開設日数、保育・教育内容などは異なり、そのため、職員1人当たりの子供の人数、園庭や調理室などの施設設置の基準も違います。政府の総合規制改革会議は、昨年12月の最終答申で、この総合施設の基準について、現行の幼稚園と保育所に関する規制のどちらか緩い方の水準以下とすべきと答申しました。政府で議論されている幼保一元化は、国庫負担の少ない幼稚園に合わせて保育所予算を削減し、職員配置や施設設置は基準の低い方に合わせるねらいがあるのです。現在、行き届いた保育を行うための保育園の基準を幼稚園に合わせることで、水準を下げることはあってはならないことです。
 私は、国庫補助削減を目的にした政府の幼保一元化には反対であり、区は、政府の言いなりにならず、水準の高い幼保一元化を目指すべきと考えます。
 そこで伺います。
 第1に、区の行う幼保連携・一元化は、政府が言うような規制の緩い方に合わせるべきではないと考えますが、いかがでしょうか。
 第2に、現在、就学前の子を持つ親が、区に強く求めていることは、保育園の待機児童解消、また幼稚園の3歳児拡大です。幼保一元化施設をつくることが、子育て区民の要求にこたえる最良の手段ではないと私は思います。
 したがって、幼保連携・一元化を拙速に進めるのではなく、幼稚園と保育園をそれぞれ充実させることこそ必要ではないでしょうか、答弁を求めます。

 以上で私の質問は終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)




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