|
私は、2004年新宿区議会第3回定例会に当たり、日本共産党新宿区議会議員団を代表し、区長並びに教育委員会に質問します。
ロシア・北オセチア共和国の小学校で起きた占拠・人質事件で、わかっているだけで 350人以上の尊い命が奪われました。また、イラクではテロと戦闘が繰り返され、戦禍は縮小するどころかますます拡大しています。一般市民を巻き込むテロなどの行為は断じて許されません。9・11から丸3年、世界の人々は武力では問題は解決しないことを学びました。日本共産党は、法と正義に立脚したテロも戦争もない国際社会を実現するために全力を挙げる決意です。
国内では、日本歯科医師連盟をめぐる、とどまることを知らぬ金権腐敗事件の数々が国民の怒りの的となっています。中央社会保険医療協議会を舞台にした贈収賄や、自民党の前衆議院議員による業務上横領と買収に続き、日本歯科医師連盟前会長から橋本元首相へ1億円の小切手が渡されたやみ献金事件では、旧橋本派の会計責任者が逮捕され、東京地検特捜部は、橋本元首相を事情聴取しました。日本歯科医師連盟が全国の歯科医師から強制的に集めた巨額の献金は、自民党の政治資金団体である国民政治協会に2000年から2002年まで、この3年間だけで15億円にも及んでいます。
これが特定の議員に流れる迂回献金の疑惑も強まり、お金で政治を買う巨大な金権腐敗の構造が指摘されています。
〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕
日本歯科医師連盟マネーの原資は、国民が払っている医療費や医療保険料です。国民には、相次ぐ医療改悪で痛みを押しつけて、政治家は献金という甘い汁を吸う、このような政治のあり方に怒りが広がるのは当然です。橋本元首相などの証人喚問を初め、国会で徹底した真相の解明が行われるべきです。
また、日本共産党は、政治をお金でゆがめる企業・団体献金の禁止を一貫して主張してきました。今回のような国民の保険料を原資とした献金は直ちに禁止すべきであることを主張して、以下質問に入ります。
まず最初に、治水対策についてです。
ことしは6月から既に7つの台風が上陸し、各地に大きな被害をもたらしました。犠牲になられた方、被災された方々に心からお悔みとお見舞いを申し上げます。
私は、7月に区議団の同僚4人と新潟県三条市で豪雨災害の復旧ボランティア活動に参加し、被害の余りのひどさに圧倒され、災害は未然に防止しなければと痛感し帰ってまいりました。
かつて新宿区では、神田川や妙少寺川がたびたびはんらんしましたが、地下貯水施設や遊水池がつくられ、水害は随分回避されてきました。死者被害のあった1999年の水害後は、クイックプランに基づく低地での水害対策も前進してきました。現在は、50ミリ対応の完了に向けてさらに貯留施設等の工事が進んでいます。
しかしここ数年、異常気象といわれる現象が続き、局地的な集中豪雨の被害が発生しています。区内でも今月4日に時間当たり48.5ミリメートルの豪雨を記録したばかりです。50ミリ対応で果たして大丈夫なのかと不安です。
東京都に対してさらに70ミリ、 100ミリ対応の計画を立て、確実に実施していくことを求めるべきだと考えますが、区長の見解をお聞かせください。また、新宿区としても雨水浸透・地下水涵養の水循環回復にもっと本腰を入れて取り組むべきであると考えます。
雨水対策では、墨田区がよく知られています。墨田区のホームページは、雨水利用の役割、貯水施設の構造、雨水利用施設の助成制度の紹介など、一般家庭も対象にしたきめ細かな対応がされていることがわかります。
これからの治水対策、都市型水害対策の方向として透水性舗装を初め自然の原理を回復し、下水道へ一気に雨水を集中させない対策が追求されています。
そこで区長に質問します。区自身が積極的に対策を打つとともに、雨水浸透や雨水利用の効果についてもっと区民に啓発すべきですし、区として助成も含めた雨水利用促進制度をつくり、活用を誘導すべきだと思いますが、お答えください。
さて、新潟・福島豪雨では死者・行方不明者が16名、うち12名が洪水による溺死で、そのほとんどが70歳代以上の高齢者でした。三条市などでは、避難勧告の情報が十分伝わらなかったため逃げおくれ、被害が拡大したと指摘されています。この点を新宿区としても教訓にし、ハザードマップに基づく避難所の再点検、最も危険な地域である神田川流域では、訓練等を通じて避難方法等を改めて徹底することを実行すべきと考えますがいかがでしょうか。
避難勧告といえば真っ先に考えられるのが防災無線といわれる屋外拡声子局です。しかし、この放送が場所によっては、何を言っているのかよく聞き取れません。現在、区内に98カ所ありますが、高い建物などに阻まれて音がよく伝わらないところがあります。実態をよく調査し、必要なところはもっとふやし、区内どこでも正確に情報が伝わるように改善すべきです。区長の見解を求めます。
次に、新宿区第四次実施計画、第二次行財政改革計画の中間のまとめについて質問します。
区は、この2つの計画の中間のまとめを8月に発表し、9月初旬に4カ所で地域説明会を実施、今月末までを期限としてパブリックコメントを行い、区民意見を集約して本計画に反映させるとしています。
この2つの計画は、2005年から3年間の計画であり、区民生活に大きな影響を与えるものです。最も身近な行政である新宿区政に今、区民が求めているものは、住民の福祉の向上を図ることを目的とした自治体本来の役割の発揮であり、引き続く深刻な不況、リストラや倒産、医療や年金などの改悪によって日々不安にさらされている多くの区民の防波堤となることです。
第1の質問は、2つの計画に取り組むに当たっての区の姿勢について2つ伺います。
1つ目は、第四次実施計画のキーワードである協働、コラボレーションについてお聞きします。
四谷地域センターの地域説明会では協働の課題について、区民の方から以前、新宿トークで区長に、「四谷地域で取り組んでいるコミュニティバスについて、区が一緒になって取り組んでほしい」と要望したら、「地域の皆さんでやってほしい」と言われ、これが協働なのかと大変がっかりしたという話が出されました。
このような区の姿勢では、区民と協働し対等な関係を築くことにはならないのではないでしょうか。そもそも協働というのは、区民の意見を聞き、区の施策への理解を求めるだけではなく、区民の要望を一緒に実現するために力を合わせることが本当の協働なのではないでしょうか。区長はどのようにお考えですか、お聞かせください。
2つ目は、区民参加についてです。
4回の地域説明会の参加者数は合計で 100人です。9月末までを期限としたパブリックコメントとの件数も、昨日14日現在14件です。あと4回のしんじゅくトークを含めても、前回区長が就任した直後、11カ所で説明会を開催し、合計で
601人が参加したこと、区民からの投書等意見は28件だったことと比較しても、このままでは、この計画は区民の意識から離れてしまうのではないかと思います。
そこで質問します。地域説明会等については前回並みに区役所を含めたすべての出張所地域ごとに開催し、必要に応じ各部ごとに開催すべきです。また再度、区報に計画の内容をわかりやすく掲載し、区長へのはがきのような形式のはがきを作成、あらゆるところで配布し、意見を積極的に回収するべきです。
当然、パブリックコメントの締め切りも9月末ではなく、少なくとも新宿トークを開催する11月いっぱいまで延長すべきです。区長の見解をお聞かせください。
第2の質問は、今日の区財政の現状についての区民に対する説明責任と、区政改革プランなどにより区民に痛みを押しつけ、縮小・削減した事業の復元についてです。
今回の計画は、1997年に策定した基本構想に基づく基本計画の最後の3年間、いわば総仕上げに当たる計画です。この時点に立って改めて区民の前に、この間の区財政がどのような変遷をたどってきたのかを明らかにした上で計画に対する意見を聞くべきです。なぜなら、区民の中には、財政非常事態宣言が取り消されたとはいえ、いまだに区財政が大変だから何を言ってもむだと思い込んでいる傾向があり、財政についての正しい現状認識を周知する必要があるからです。
私は、今日の区財政が全く安泰とは言いません。しかし、区が言ってきた財政非常事態から既に脱却し、2000年度から4年間連続で実質単年度収支は黒字です。結果、区の積立金の総額は2003年度末で約
321億円に達し、財政調整基金は 109億円を超えているのです。このような財政状況にあることを、区は区民に説明するべきではないでしょうか。
〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕
同時にあの区政改革プラン以来、区民に痛みを押しつけ、縮小や廃止をした事業のうち、例えば区民からの要望の多い成人健診・がん検診の無料制度など復元をすべきと思いますが、いかがでしょうか。
第3の質問は、施設のあり方についてです。
第二次行財政改革計画で、施設のあり方の再構築について、1つ目に区内にあることぶき館と社会教育会館は、地域センターなどの地域集会施設に機能を統合し廃止する方向を示し、2つ目に効率的・効果的な施設経営を追求するとして、区の施設の指定管理者制度への移行や、民営化・委託化の推進など、幅広い検討を進めることを打ち出しています。
まず1つ目は、施設の機能統合についてです。私が参加した牛込箪笥地域センターの地域説明会では、ある町会長から「ことぶき館をなくして地域センターを使えと言ったって、地域センターは抽選でなかなか場所がとれない。廃止どころかもっとふやしてほしい」という意見が出されました。その意見に対し企画部は、「縦割りで施設を利用するのではなく、総合化をしたいと考えている。地域センターがその核となる。ぜひご理解を」と答弁していました。
区が地域分権・地域自治を言うならば、各地域ごとに多様な施設が求められていいはずです。しかし、もしことぶき館がなくなれば、気軽に立ち寄っていた方、おふろを利用しおしゃべりをしていた方の居場所を地域センターで本当に確保できるのでしょうか。
そもそも目的の違う施設を1カ所に集めてサービスを向上させるということは、大変大きな施設が求められるのだと思います。ですから、多様な施設があることこそが多様な区民の要望にこたえ、なおかつ地域センターでより多くの区民が活用できるのではないでしょうか、区長のお考えをお聞かせください。
2つ目は、施設経営との関連で、指定管理者制度についてです。
区民保養所、区民健康村などが指定管理者制度になると聞いた区民から、「指定管理者制度って何。区はこれから何をやるの」と率直な疑問が出されています。地方自治法第
244条第1項には「普通公共団体は、住民の福祉を増進する目的をもって、その利用に供するための施設(これを公の施設という)を設けるものとする」としています。
私は、この公の施設の公共性を厳守するために、仮に指定する場合であっても、区民の不利益になるような条件の引き下げや、理由があって随意契約をしてきた団体にまで一律に競争入札等をさせ、はじき出すようなやり方はあってはならないと思いますが、現段階でどのようにお考えでしょうか。
また、既に指定管理者制度への移行が決まった施設も含めて、業務内容や財政が公共性を堅持しているか否かをチェックするための機構を、区民・利用者を構成員として設置し、公正な管理・運営が行われるようにすべきと考えますがいかがでしょうか、見解をお聞きします。
次に、産業振興策について質問します。
第三次実施計画では、新宿区産業振興会議が2001年3月にまとめた産業振興会議検討結果報告書の提言が一定反映され、中小企業や商店街の振興策が講じられました。現在の区の商工施策は、商店街や地場産業の振興策、融資制度など一定の施策は行われていますが、区内には多様に存在する業種ごとの対策や、地域の特性を生かした振興策についてはまだまだ不十分です。
産業振興会議が2001年8月に出した提言でも言っているように、既存産業の競争力を強化するため、区内各地域産業の歴史と集積の特徴を生かし、さらに将来的に持続可能な発展・成長の可能性をもたらすような商工施策のあり方を、第四次実施計画の4つの課題など、重点項目に盛り込み、光を当てる必要があるのではないでしょうか。
ここでは、その一つとして、早稲田の古書店街への支援策について取り上げたいと思います。早稲田の古書店街は、西早稲田の早稲田通り周辺を中心に集積しています。複数の商店街にまたがっているため、今ある助成制度では商店街がイベントなどの助成を受けると、古書組合など業種ごとの団体が助成を受けることができない仕組みになっています。
毎年10月に穴八幡宮の境内で行われる早稲田青空古本祭も、来年は20周年を迎えます。当初は区からの補助金もあり、当時の山本区長も現地に足を運ぶなど、区として支援する姿勢が感じられたと古書組合の方たちも言っています。その支援にこたえるように、組合がチャリティーコーナーを設けて、その売り上げを区の関係団体に寄附するなどの活動も行われていたそうです。
ところが、「区の補助金が削減されて、金の切れ目が縁の切れ目ではないけれども、区との関係も希薄になってしまった、今は大新宿区まつりの中の一つのイベントとして一覧表に載るぐらいで何の支援もない。区に要望する前にあきらめの気持ちの方が強い」と古書組合の方は言っておられました。
同じく古書店街が形成されている千代田区はどうでしょうか。同区では、商店街や協同組合などからこんなことをやりたいという提案を受け、それを支援する賑わいまちづくり支援制度を導入していたり、イベント事業などのほかに、中小企業団体補助金として区商連などのほかに業種別の団体である神田古書店連盟にも年間60万円の運営費助成を行い、これが神田古本まつりに生かされています。
千代田区のように、商店街への支援だけではなく、古書店のような地域の特徴ある業種に対する支援策を第四次実施計画の中で位置づけ、具体化すべきではないでしょうか。また、古書店を地域のブランドとして区が大いに宣伝し、早稲田青空古本祭のようなイベントには、区長みずから積極的に出かけていって、話題づくりに一役買うということも必要ではないでしょうか。そして、来年20周年を迎える早稲田青空古本祭については、区としても特段の支援をしていただきたいと考えますがいかがでしょうか。
もう一つの質問は、コンビニ、チェーン店の商店街組織への加入の促進についてです。
第1回定例会での区長の答弁は、「より広域的な対応が必要と認識して」おり、「東京都など関係機関との間で必要に応じて情報交換を行うなど適切な対応に努める」という内容でした。その後、都内ではさまざまな動きが生まれています。
2月には、東京商工会議所の呼びかけで、日本チェーンストア協会など8団体で構成するまちづくりと地域商業活性化に向けた商店会・チェーン店関係団体協議会が発足し、連携・協働の商業まちづくり共同宣言を発表しています。そこでは地域のイベントや祭事への参画、商店街及びその地域振興活動に積極的に参画することなどが行動目標とされています。
自治体でも、世田谷区がチェーン店などに商店街組織への加入を努力義務とする条例改正を行い、4月に施行したのを初め、港区は10月に条例施行、江東区は要綱を改訂し、杉並区も具体的な検討が始まっています。実施した区では、区商連など商店街関係者からの強い要望があり、条例や要綱の改正に踏み切ったもので、施行後は効果が徐々にあらわれていると聞いています。
新宿区内でもそうした要望がどこの商店街に行っても聞かれます。まして区は、区民税や国民健康保険料などをコンビニエンスストアで支払えるようにしようとしているのですからなおのこと、条例や要綱をつくることでチェーン店の商店街組織への加入を促進するべきではないでしょうか。区長の見解をお聞かせください。
次に、青年の雇用対策についてお聞きします。
政府はことし8月、月例経済報告で景気は堅調に回復している、雇用情勢は厳しさが残るものの改善が進んでいると、国民の実感と大きくかけ離れた指摘をする一方、15歳から24歳の層の完全失業率は高水準となっているなど、厳しい状況も見られると青年雇用情勢の深刻さについて認めています。
青年層の完全失業率は年を追うごとにふえ、総務省の労働力調査によると、15歳から24歳の層は2003年の完全失業率、平均が10.1%と過去最悪を記録し、全年齢層の平均値
5.3%を大きく上回っています。さまざまな調査で青年の失業者及びフリーターの7割が正社員として働くことを希望しています。多くの青年がフリーターなどの不安定な立場になりたくてなっているのではなく、やむを得ずなっているのです。
青年の雇用対策に積極的に取り組んでいる世田谷区では、産業振興部のもと、工業・雇用促進課があり、雇用促進係が設けられています。ハローワークのない世田谷区に、ことしから職業紹介・相談専門機関として下北沢ワークプラザを開き、地域に密着したサービスを展開し、烏山区民センターでは毎月就職の相談・紹介も行っています。高校生や若者向けの就職面接会も行い、昨年までに
200人近い青年が就職先を見つけたそうです。
職業選択や面接のノウハウなどを相談するキャリアカウンセリングを実施したり、国のトライアル雇用制度に上乗せして、区内事業者が区内在住の青年をトライアル雇用した場合には、区独自に2万
5,000円を最大3カ月まで支給する奨励金事業を実施するなど、きめ細かな対策も実施しています。世田谷区の担当者は、さらに若年者から高齢者まで含めた幅広い年齢層の方々の雇用問題解決に、今後とも工夫を重ね取り組みたいと述べています。
新宿区でも雇用促進を任務とする専任の部署を設けるべきではないでしょうか。そして、その部署では、東京都が新宿労政事務所をなくした今、世田谷区が行っているように職場でのさまざまな悩みなどの相談に乗り、解決に当たることもより必要であると考えます。お答えください。
また、商工課やレガス新宿などでパソコン教室を開催していますが、国の対策から漏れる失業保険が切れた失業者や、そもそも失業保険のないフリーターを対象にした無料のパソコン講座を開催し、技術を習得しレベルアップするよう支援するべきではないでしょうか、お答えください。
次に、少子化対策について質問いたします。
ついに、国の合計特殊出生率は1.29にまで落ち込みました。新宿区は、それをさらに大きく下回る0.80です。将来にわたって人口を維持するためには2.08必要といわれていますが、0.80は大変ショッキングな数字です。0.80という数字を区長がどのように受けとめたのかをまず最初に伺います。
次世代育成支援計画の地域懇談会では、出生率を上げるような目標や施策がない。若い世代が子供を持とうと思えるような施策が必要という意見が出されています。私も具体的な数値目標を定め、低出生率の根本原因と正面から向き合い、大胆な施策を打ち出すべきときだと考え、その観点から以下2点にわたって質問します。
第1に、住宅施策についてです。
私は、第二次行財政改革計画の中間のまとめで、子育て家庭の定住化に貢献してきた区民住宅を来年度からもうつくらないというのを見て愕然としました。これでは少子化克服に逆行しているとしか思えません。
〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕
この計画は、第2回定例会で、近年の地価下落に伴う住居費負担の低下などにより、都心居住が進んでいると答弁された区長の認識から来ていると思われますが、それは、私と同世代の人たちの実感とはほど遠いものです。
例えば今、マンションを購入しようとしたら、新築70平米程度の物件で、新宿区では 5,000万円台にもなります。成長していく子供の教育費などを考えたら、平均的な共働きの家庭でもおいそれと手が出る金額ではありません。
一方、三多摩の市部では 2,000万円台でも購入できます。賃貸住宅でも新宿区まで通勤1時間圏内で、区内の4割から5割安で借りることもできます。私の周りには住宅問題で悩み、後ろ髪を引かれる思いで、家族で人間らしく暮らせるスペースの住宅を求め新宿区を去る人が後を絶ちません。私は全国的に見ても、住宅事情が困難な自治体として、住宅施策に特に力を入れるべきと考えます。
そこで区長に伺います。新宿区同様に次世代育成支援計画策定の先進自治体である鹿児島市では、計画素案の大きな柱の一つとして多様な市営住宅の供給に努めることを打ち出しています。区としてもファミリー向け家賃助成を拡充し、区民住宅・区営住宅をふやして、子育て世帯の定住化を促進し、出生率を上げようとはお考えになりませんか、お答えください。
また、新宿区が子育て世代の住宅取得を支援することも有効な対策です。神奈川県逗子市では、労働金庫と提携した勤労者住宅資金利子補給制度があります。住宅を購入したり、新増築をする市民に対して、労働金庫が最高
500万円まで年利3%以内の低利で融資をし、その利子補給を市が3年間行うというものです。神奈川県下では、逗子市を含めて30近い自治体が類似の住宅資金利子補給制度を持っています。
現在、新宿区には住宅資金の融資あっせん制度がありますが、年に2件ほどしか実績がありません。現行制度では、住宅金融公庫の融資物件は対象外ですが、販売物件の大方は公庫の融資が受けられます。住宅金融公庫からの借り入れであっても、利息を含む毎月の支払い、ボーナス時の返済が生活を圧迫するため、少しでも借入額が少なくて済む近県や三多摩にマイホームを求めて出ていくのです。
新宿区が公庫融資対象物件に対しても、逗子市のような低利融資と利子補給の制度をつくれば、子育て世代は大助かりです。住宅資金の融資あっせん制度が第四次実施計画の拡充事業に挙げられていますが、拡充の主眼を少子対策に置き、対象枠も年14件などと言わず大胆に引き上げるべきです。区長の英断を期待します。
第2に、医療費助成制度についてです。港区は、ことし4月から小学校6年生までの入院費無料化を実施し、申請48件のうち現在19件、 174万
4,000円支給されています。北区は、中学校3年生までの入院費、品川区は通院費、入院費とも小学校6年生まで無料になりましたが、いずれもその目的は少子化対策です。品川区は住宅施策が功を奏して0歳から9歳の人口は少し上向きになってきましたが、さらにその上の10歳から14歳はかなり減少したため、その対策という観点で医療費助成を拡充したそうです。
品川区の高橋区長は「医療費の助成をすることで、よりそれぞれの家庭が子育てに余裕を持っていただきたい」と述べています。新宿区でも少子化対策として、小・中学生の医療費助成制度を実現することを第四次実施計画に盛り込むべきではないでしょうか、お答えください。
次に、日の丸・君が代の取り扱いをめぐる東京都教育委員会の実施指針と内心の自由について教育委員会に伺います。
東京都教育委員会は、昨年10月、卒業式や入学式で、正面に掲げた日の丸に向かって、子供や教員を座らせることや、起立・斉唱の仕方まで詳細に指示した実施指針を通達しました。この指針に基づく職務命令に従わなかったとし、都教育委員会が4回にわたり
248人の教員に処分を強行したことは容認できません。この通達は、区教育委員会においても十分な検討なく区立学校に通達されました。
都教育委員会の求めに応じ、区教育委員会は入学式、卒業式で起立・斉唱の状況報告を即日行っています。日の丸・君が代が国旗・国歌に法制化されたといっても、国民に強制することが認められたわけではありません。
国旗・国歌法制定当時、小渕首相は、「政府といたしましては、国旗・国歌の法制化に当たり、国旗の掲揚に関し義務づけなどを行うことは考えておりません」と明確に答弁しています。都教育委員会は学習指導要領に基づいているといいますが、学習指導要領の押しつけ自体が、行政による不当な支配を禁じた教育基本法に反するものです。その指導要領でさえ日の丸の掲示や、君が代の斉唱の仕方まで決めていないばかりか、みずから学び、みずから考える力の育成、特色ある学校づくりをうたっています。
都教育委員会の実施指針は、学習指導要領をもってしても正当化できないものです。都教育委員会の元部長などを含む、日の丸・君が代について、都教育委員会に要請する元職員の会、OB
110人は連名で、日の丸・君が代強制の撤回と斉唱時の不起立などを理由とする処分の取り消しを要請しています。
要請は、私たちは長年、都教育委員会で憲法、教育基本法の理念を大事にし、都民本位の仕事を心がけてきたとした上で、卒業式は主人公である児童・生徒の自主性を生かし、卒業生の心に残る方式であってこそ有意義。今回の事態は、憲法が保障する思想・良心の自由を侵すおそれが強いと訴えています。
そこで伺います。区教育委員会は、入学式、卒業式のあり方について都教育委員会の実施指針にとらわれることなく、学校ごとに子供たちを主人公にして創意工夫できるようにすべきと考えますが、答弁を求めます。
次に、児童・生徒の内心の自由について伺います。
都立高校では、生徒が起立・斉唱を拒否したことまで教員の責任として、57人の教員に厳重注意など、事実上の処分を行いました。このことは、生徒自身の良心の自由まで踏みにじることであり、重大な問題です。先生が処分されるなら起立しなければならないと感じる生徒は少なくありません。これは、みずからの意に反してでも起立・斉唱せよという生徒への強制ではないでしょうか。
学校で児童・生徒が日の丸・君が代にどういう態度をとるのか、憲法上の最も基本的な権利である思想及び良心の自由にかかわる根本問題です。教員の処分まで振りかざして児童・生徒の心を縛りつけ、君が代を起立・斉唱させるのは、児童・生徒自身の良心の自由を侵す憲法違反であります。
さきの小渕首相の国会答弁でも「児童・生徒の内心にまで立ち入って強制しようという趣旨ではない」と述べています。当区において、教員の処分を振りかざし、児童・生徒の内心の自由を踏みにじることを行わないよう求めるものです。教育委員会の答弁を求めます。
最後に、区立小学校校庭の天然芝生化についてお伺いします。
区立小学校は、住宅などの密集地に立地しているため、粉塵対策として土のグラウンドではなく、ほとんどがゴムチップで舗装されています。しかし、子供たちの健やかな成長を考えるとき、ゴムチップは転んだときのすり傷が治りにくかったり、ひざなどの関節を傷めたりすることもあり検討が必要な素材です。
また、ゴムチップは5月ごろから太陽の熱をため込み、表面温度は40度から50度近くにもなるため、運動会の組体操のときはぬれ雑巾で足を冷やしながらでないとやけどをする危険さえあります。
そこで、区長並びに教育委員会に伺います。水辺と緑豊かなまちを目指している中山区政として、区立小学校の校庭を天然芝生にすることを第四次実施計画に位置づけるべきではないでしょうか。
23区の中で、人工芝生または天然芝生で校庭の芝生化を行っている区は13区あり、さらに現在検討されている区が幾つもあるようです。その中でも最近の傾向は、緑の保全やヒートアイランド現象の緩和、心のいやしなどの点から天然芝生を導入するところがふえてきています。
私たちは先日、2001年の秋から天然芝生を導入している杉並区の和泉小学校を視察してまいりました。校庭のほぼ全面が緑の芝生に覆われていて、見ているだけでとてもいやされました。杉並区では、区長の校庭を草地化したいという強い思いから、区の公園緑地課と教育委員会、そして現場の学校などが調査研究を行い、どうしたら学校現場にふさわしいやり方で導入できるか、草の種類、手入れの仕方など調整を図りながら実施に踏み切ったそうです。
現場の校長先生、教頭先生は、この3年間の教育効果として、芝生とのかかわりの中で子供たちのやる気と自信がはぐくまれている、外に出て元気に遊ぶようになった、けがが約3分の1も減った、環境への関心もふえたなど、多くのものが得られたことを話されました。
生きた芝生を育て、草刈りなども1年生から6年生までが協力して取り組み、総合学習としても位置づけられ着実に成果を上げています。また、「みどりとともに育つ和泉っ子」をスローガンに子供、教職員、地域の町会、スポーツ団体、そしてPTAなどが参加する和泉グリーンプロジェクトをつくり、みんなで芝生の手入れも含め運営しています。深刻なヒートアイランド現象への効果としても、同じ条件のもとでの芝生とコンクリートの比較で8度から10度も差があることが実験データで明らかになっています。
当区の校庭改修計画は毎年何校かずつあります。校庭の天然芝生化を推進するため、文部科学省が実施している補助事業も積極的に活用し、学校現場や地域住民・団体からの要望をよく聞いた上で、実施に向けて検討すべきだと思いますが、お答えください。
以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
|