希望のもてる社会をわたしたちとともに
トップページ 区議会だより>2004年3定 近藤議員の代表質問への答弁


■2004年3定 近藤議員の代表質問への答弁(2004年9月16日)

◎区長(中山弘子)
 近藤議員の御質問にお答えいたします。
 初めに、治水対策についてのお尋ねですが、ことしのたび重なる水害により、各地で被災者や犠牲者が出たことに関しまして、心からお悔やみ申し上げます。
 新宿区では、平成元年に都及び関係区市で作成した神田川流域の総合的な治水対策基本方針に基づき、河川、下水道の整備とともに敷地内の雨水流出を抑制する総合的な治水対策を推進しています。
 この方針では、現在事業を展開している50ミリ対応に続き、段階的に75ミリ、将来的には 100ミリへの対応を実現する計画となっています。
 区としても、将来の 100ミリ対応を念頭に一日も早い水害の解消を目指し、東京都に対して河川・下水道事業の早期整備を要請してまいります。

 次に、雨水浸透や雨水利用促進制度の充実についてのお尋ねですが、新宿区では、道路の透水性舗装を初め公園など、ほとんどの公共施設において雨水の貯留や浸透施設を設置しております。また、民間施設においても、敷地面積 500平米以上の大規模な建築を行う場合には施設の設置を義務づけ、治水対策を積極的に推進しています。雨水浸透施設が地下水の涵養等にも寄与することも踏まえ、一般家庭などの小規模な建築物に対しても、浸透施設の有効性について啓発を行っていきます。なお、現段階では助成等の制度化は考えておりません。
 今後、水害対策や雨水利用等の意識向上に向けた啓発については、あらゆる機会をとらえ、建築主を初め広く区民に対して行ってまいります。

 次に、洪水時における避難所の再点検や神田川流域での訓練等を通じて、避難方法等を改めて徹底すべきであるとの御意見ですが、区では水害対策の一環として、平成14年6月に避難時の心得などを記載した洪水ハザードマップを作成し、区民の皆さんに配布しております。洪水時の避難所については、浸水被害が想定される学校は除外していますが、雨量の状況等によっては弾力的な利用を考えています。
 また、訓練や避難方法についてですが、地震や水害を想定した訓練は極めて重要だと認識しており、今回の新潟・福島豪雨を教訓として、地域防災協議会等を通じて防災訓練の必要性や避難の方法について、改めて区民の皆さんに周知徹底を図り、水害対策に万全を期してまいります。

 次に、屋外拡声子局についてのお尋ねです。
 大規模な水害が起こるおそれのあるときなどは、必要な情報が迅速かつ正確に地域住民に伝わることが極めて重要であり、その情報伝達手段の1つとして、屋外拡声子局をほぼ区内全域に設置しています。
 屋外拡声子局は、平常時は音量を調整していますが、災害時には最大の音量で放送することにしていますので、周辺の環境や風雨の影響で聞こえにくくなることも予想されますが、情報伝達機能は果たせるものと考えています。
 また、災害時には屋外拡声子局のほか、各防災区民組織に配備している防災ラジオや区のホームページでも情報を伝え、さらに警察署や消防署とも連携し、地域を広報車や、また個別に巡回して呼びかけを行うことで、情報の迅速かつ正確な伝達に努めていきたいと考えています。

 次に、第四次実施計画のキーワードの協働についてのお尋ねです。
 今日では、区民、地域団体、NPO、企業など多様な主体と行政がそれぞれの責任範囲を明らかにしつつ、みずからの発意に基づきともに持てる力を出し合い、ともに考え行動しながら共通する課題の解決に努めていく協働が求められていると考えています。
 ただし、協働の形はさまざまですし、行政のかかわり方も多様です。各地域では、さまざまな活動主体が自発的な取り組みを進めています。行政の役割は、一つには行政の責任を明確にしつつ、これらの取り組みに必要な支援をすることだと考えています。
 一方で、新たな公共サービスに区民と行政が協働で取り組み、文字どおり区と区民や多様な主体が一緒になって、それぞれ持てる力を合わせていくケースもあると考えています。

 次に、区民参加についてのお尋ねですが、今回の第四次実施計画及び第二次行財政改革計画について、区民の方に御意見をいただく機会は、地域説明会やしんじゅくトークで合わせて8回を予定しています。ほかにもモニター会議などさまざまな機会をとらえ、区民の方々の声をお聞きし、計画に反映していきたいと考えています。
 また、パブリックコメントについては、当初の予定どおり9月末までとし、この間の意見について一定の整理をして、11月のしんじゅくトークなどで紹介し、それも踏まえて十分御意見をいただきたいと考えています。

 次に、区財政の現状を区民に説明すべきとのお尋ねですが、まず、財政非常事態宣言は、不断の行財政改革を前提として取りやめたものであり、財政健全化に向けた取り組みは、第二次行財政改革を通じて継続していく必要があると考えています。
 これまでのそうした取り組みの成果が4年連続の黒字決算と、財政調整基金の残高回復などへと結びついたものであり、経済状況や国と地方の税財政改革などを考えあわせますと、区財政は依然として予断を許さない状況にあるものと認識しています。
 今回の中間のまとめにおいて、財政指標や基金などの状況には触れていませんが、これはそれらを含め、区財政の状況がこれまでお知らせしてきたものと基調として異なっていないことから、むしろ、今後3カ年で区が進めていく施策の中身や改革の方向に的を絞って議論していただこうと考えたからにほかなりません。
 なお、区財政の状況については、機会あるごとに広報紙や冊子、ホームページなどで区民の皆様にお知らせしているところですが、今後とも時宜をとらえて情報提供してまいります。

 次に、成人健康診査及びがん検診の無料制度などの復活についてです。
 検診等の一部自己負担制度は、事業を安定的・継続的に実施し、検診精度の向上や新たな検診項目への取り組みを進めていくために必要なものです。
 さらに、この制度の導入に当たっては2年間の経過措置を設けるとともに、生活保護世帯や特別区民税非課税世帯への免除規定を設けています。
 このように区政改革プランでは、区民生活への影響にも配慮しながら、社会経済構造の変化に合わせた総合的な見直しとして事業に見直しに取り組んだところであり、スクラップアンドビルドとしては、時機をとらえた適切な対応であったと考えています。
 したがいまして、成人健康診査及びがん検診の無料制度の復活などについては考えておりません。

 次に、施設の機能統合についてのお尋ねです。
 施設白書などでもお示ししてきたように、現在、区には 200を超える施設があります。これらの施設を維持するために、毎年 100億円近くを支出していますし、今後は、大規模修繕費などでさらに多額の費用負担が発生することが予想されています。
 今後とも財政の健全化を目指していく上で、施設の多角的な利用を図り、効率的・効果的な区民利用となるように施設のあり方を見直して、適正な施設規模としていくことは重要な課題です。
 各地域には、子供のための施設、生涯学習のための施設、高齢者のための施設というような目的別の施設があり、多様な機能を担っています。施設の効率的・効果的な運営の実現に向けて、これらの施設の中で、地域センターに統合できるものは統合し、地域センターを地域拠点として多目的に活用できるようにしていくことは、必要な取り組みであると考えています。

 次に、指定管理者制度のお尋ねです。
 指定管理者制度は、民間事業者の経営ノウハウの活用などにより、施設サービスの向上と運営の効率化を図るものですので、区民の不利益になるような導入は考えていません。
 また、一律に運営経費のみに着目して入札の形式で指定管理者を決定するのではなく、事業提案を受けて、総合的観点から施設を預けるにふさわしい事業者を審査・選定しています。
 また、設置の目的や経緯などにおいて、社会福祉的な見地からの特段の配慮を要する施設などは、事業者の評価は行いながらも公募を行わずに指定することも必要であると考えており、第二次行財政改革計画の中間のまとめの中で、そのような対応を予定する施設名を挙げているところです。
 また、指定後の業務内容のチェックについてですが、毎年の事業報告の確認評価は、外部委員を入れた委員会で行うこととしており、これにより公正な管理・運営は担保されるものと考えています。

 次に、産業振興策についてのお尋ねです。
 初めに、地域の特色ある産業に対する支援策についてですが、新宿区には印刷業や染色業など地域ごとに特色ある産業集積や、個性的で元気な商店街が各地域に数多くあり、区は、こうした区内産業や商店街の活性化を区政の重要課題に位置づけています。
 第四次実施計画では、中小企業や地場産業の振興、魅力ある商店街づくり等の産業振興施策を計画事業として明確に位置づけるとともに、新たな文化観光施策という側面からも、地場産業の活性化を強力に推進する方針を明らかにしたところです。
 お話しの古書販売店については、早稲田古書店街連合会主催の早稲田青空古本祭を大新宿区まつりの中で広くPRするなど、地域の特色ある業種として位置づけ支援を行っています。
 また、商店会や産業団体などが実施するさまざまな催しについては、これまでと同様に、私自身できる限り参加させていただきたいと考えております。
 最後にお話しの古本祭については、大新宿区まつりの事業として広くPRを行うほかに、本年度は、地元商店会が行う古本祭をPRする宣伝フラッグの作成経費に対して助成を行うこととしております。
 今後とも地域商店会や住民と一体となった自主的な取り組みに対しては、区としても支援を行ってまいりますが、御指摘にあるような特段の支援を行うことは考えておりません。

 次に、商店会への加入促進についてのお尋ねです。
 商店会は、地域経済の活性化やまちづくりにおいて重要な役割を担っており、商店会への加入が促進されることは重要なことと認識しています。しかしながら、条例や要綱で商店会への加入を義務づける筋合いのものではなく、また、努力義務を定めたとしても、そのことだけで商店会への加入が増加し、将来的にも商店会の会員数が維持できるとは限りません。
 やはり最も重要なことは、商店会自身が活性化し、商店会活動の魅力を高めることを通じて、地域の商業者に商店会活動への参加意欲を持ってもらうことであると思います。その上で、商店会自身が地域商業者に向けて積極的な勧誘活動を行ってこそ、本当の意味で持続可能な加入促進が実現されるものと認識しています。
 こうした観点から、区はこれまでも商店会活動に対してさまざまな助成や助言を行うなど支援を行ってきました。区としては、今後とも東京都や新宿区商店会連合会など、関係団体との連携のもとに、区内商店会の現状把握に努めるとともに、魅力ある商店会活動が展開され、商店会への加入も促進されるよう支援してまいります。

 次に、青年の雇用対策についてのお尋ねです。
 雇用対策については、基本的には国や東京都等が広域的行政課題として取り組むべきものであると考えております。国は、若者の能力と就業促進を目的とした若者自立・挑戦プランを策定し、都はこれを受けて、若年者を対象とした雇用関連サービスをワンストップで提供するヤングコーナーを、本年7月に飯田橋の労働相談機能も備えた東京しごとセンターの中に設置しています。
 新宿区では、身近にあるこのような都の取り組みを活用し、必要な情報提供をするとともに、青年が適切な職業選択をできるように、子供のころから職業に関する意識を高めるため、学校教育の中でキャリア教育推進地域の指定を受け取り組んでいるほか、地元商店街との連携による職業体験プログラムの実施などに取り組んでいるところです。

 次に、無料パソコン講座による支援についてのお尋ねですが、お話しのような就労支援施策としての各種職業訓練等は、労働行政を所管する国及び東京都の責任において行われております。
 とりわけ、東京都では、先ほど申しました東京しごとセンターにヤングコーナーを設け、おおむね29歳以下の若年者を対象とした総合的な就職活動支援も行っています。こうした対策は、近年高い失業率で推移している若年者の就業問題に焦点を絞った新たな取り組みとして評価できるものです。
 一方、現在、区が実施しているパソコン講座は、区内の中小企業経営者や従業員のスキルアップ、あるいは区民の皆様の生涯学習の一環として実施しているものです。
 したがって、区としてはお話しのような無料パソコン講座を就業支援施策として実施する予定はありません。

 次に、少子化対策についてのお尋ねです。急速に進む日本の少子化の現状や、合計特殊出生率の低下については重く受けとめています。新宿区は、若年の単身世帯が多いという要因もあり、従来から全国や東京都全体に比べて、合計特殊出生率が低いという特色がありました。
 私は、少子化対策に率先して取り組むため先行自治体に名乗りを上げ、ニーズ調査や要因の分析を行ってまいりました。そして、新宿区における課題を抽出し、次世代育成支援計画の素案を策定したところです。その後、地域での懇談会などを行いながら区民の皆さんの声をお聞きし、これらを反映させた計画を今年度内に策定し、総合的に施策を展開してまいります。
 少子化の原因を解消し、子供を産み育てたいと思う人が子育てをしやすいと思える新宿区になることで、結果として出生率は上がると考えますが、出産は基本的に個人の選択にゆだねられるものであることから、新宿区は子育てしやすい町であると思う人の割合の増加を目標として掲げ、少子化対策に取り組んでまいります。

 次に、家賃助成と区立住宅の供給についてのお尋ねです。
 民間賃貸住宅家賃助成制度は、バブル期の急激な人口減少に対する居住継続支援策として、平成3年度に開始いたしましたが、当時と比較し、民間賃貸住宅の家賃は35%低下し、都心居住が進んでいます。
 次に、区民住宅については、民間の住宅供給が活発になっており、家賃水準も低下する中、一定の応募倍率はあるものの、当選したものの補欠繰り上げを含めて辞退する方が続出するため、空き家が埋まらない状況も見受けられるようになっています。
 こうしたことから、定住化対策としての家賃助成及び区民住宅の供給の必要性は低下していると考えています。
 また、区営住宅については、来春の新規供給に向け借り上げ型住宅の建設を進めているところですが、既に住宅ストック量では23区中、高水準にあります。今後は、区営住宅を中心にストックの有効活用を図り、区民の共有財産として子育て環境の向上にも寄与するよう努めてまいります。

 次に、住宅資金の融資あっせんと利子補給についてのお尋ねです。
 住宅金融公庫融資物件について、低利融資及び利子補給制度をつくり、子育て世帯への居住支援を図るべきとのことですが、狭小敷地の多い新宿区においては、敷地面積が 100平米未満であることなどの理由で、金融公庫融資の対象とならない方が多くいます。こうした方々に、住宅資金の融資あっせんと一部利子補給を行い支援することの方が、限りある財源の有効活用という観点から、子育て世帯の居住支援のためにはより重要だと考えております。
 今後も、住宅金融公庫の制度と補完しながら、子育て世帯を含めた区民の皆様の住宅取得を支援してまいります。

 次に、小・中学生の医療費助成制度の実施を第四次実施計画に盛り込むべきではないかとのお尋ねです。
 新宿区は、他の自治体に先駆け、平成3年に乳幼児医療費助成制度を立ち上げ、現在も東京都の制度に上乗せして、区独自に所得制限なしで医療費の自己負担分及び入院時食事療養費の助成を行っており、子育て支援施策を推進してきました。
 現在、次世代育成支援計画の素案をお示しし、区民の皆様方から御意見を伺っているところですが、この計画をまとめるに当たり、小・中学生の医療費助成制度の実施が、少子化対策として子育てしやすい町をつくるために真に有効であるか、他の子育て支援施策との比較も含めて、よりよい施策を多角的に検討してまいります。

 小学校の校庭の天然芝生化についてのお尋ねです。
 天然芝生化は、利用面や環境面において多くのすぐれた面がありますが、一方で造成中の養生期間の確保や維持管理において課題があると認識しています。
 昨年度、みんなでみどり公共施設緑化プランの一環として、西戸山幼稚園の園庭 110平米をPTAや先生との協働により芝生化しました。実験的に西洋芝を使用しましたが、これまでのところ育成状況は良好です。幼稚園や地域住民が主体となって、毎日の水やりや定期的な芝刈りなどを欠かさず行っており、良好な芝生をつくるためには、継続的な維持管理の実施と、協働体制の構築が欠かせないことを改めて確認いたしました。
 今後は、小学校の校庭の芝生化の可能性について、ここでの芝生化の検証結果や、校庭利用の実態などを踏まえて検討していきます。
 以上で答弁を終わります。

◎教育長(山崎輝雄)
 教育委員会への御質問にお答えいたします。
 初めに、区立学校で行われている入学式・卒業式のあり方についてお答えいたします。
 入学式や卒業式は、学習指導要領で学校生活に有意義な変化や折り目をつけ、厳粛で清新な気分を味わい、新しい生活の転換への動機づけとなるような活動を行うことと位置づけています。
 これまでにも、子供たちが中心の式典となるよう創意工夫しております。例えば、みずからの夢や豊富を発表したり、式で合唱する歌を子供たちが選曲したり、送辞や答辞を子供たちが考え、一つにまとめていくなどしております。
 教育委員会といたしましては、学校の創意工夫を尊重し、学習指導要領に基づいた入学式・卒業式が行われるよう指導してまいります。

 次に、教員の処分を理由に児童・生徒の内心の自由を踏みにじることを行わないとのお尋ねです。
 国旗・国歌に関する教員への指導は、あくまでも教育指導上の公務員の職務としてであり、このことが、直接的に児童・生徒の内心の自由を制約し、内面に立ち入って強制しようとするものではありません。
 教育委員会としては、児童・生徒が不起立だからといって、すぐに教員を処分の対象とするのではなく、十分に事実関係を明らかにした上で、教員への指導・助言を行うことが大切であると考えます。
 児童・生徒の内心の自由は十分に尊重され、子供たちが自然に国旗・国歌のことを理解できるような指導のもと、入学式や卒業式は適切に行われるよう今後も指導してまいります。

 最後に、区立小学校校庭の天然芝生化についてのお尋ねです。
 御案内の杉並区の和泉小学校の天然芝生化につきましては、一昨年に教育委員会及び環境土木部の職員が現地を視察してまいりました。御指摘のとおり、天然芝生は緑化の観点のみならず、児童にとって心のいやし等の効果があること等のお話も伺っております。
 しかし、一方、天然芝生については養生期間が約半年ほどかかること、年間の維持管理も相当な手間と時間がかかり、費用はある程度低減できるとしても相当程度はかかること、また、日照、水はけ等、適地の選定には慎重を要するというお話もあわせて伺っております。
 このような点を踏まえて、平成15年度から始まりました環境土木部事業のみんなでみどり公共施設緑化プランの一環として、地域住民と協働しながら校庭等の一部ではございますが、可能なところについて天然芝生化の試みを始めております。
 教育委員会といたしましては、従来のゴムチップに加えて、天然芝、人工芝等さまざまな校庭のあり方について研究してまいりたいと考えております。

 以上で答弁を終わらせていただきます。




トップページ 区議会だより 区議8人の紹介と活動私たちの政策・見解
おもな活動新宿区政の焦点 あなたの声にこたえて リンクE-mail