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■2005年第1回定例会一般質問 あざみ議員(2005年2月28日)

 私は、絶対高さ制限を定める高度地区の変更について区長に質問します。
 新宿区は昨年12月、絶対高さ制限を定める高度地区の変更について原案を発表しました。区内では建築基準法の規制緩和が進む中で、低中層の住宅地に突如として高層マンション建設の計画が持ち上がり、日照、風害、景観などをめぐって周辺住民と業者の間で建築紛争が頻発しています。区民からは、建物の高さを現在の街並みに抑える規制やまちづくりのルールをつくるべきだとの声が上がっていました。こうした区民の要求を背景に、今回、新宿区が絶対高さ制限の指定を行い、区独自のルールをつくることは大いに評価するものです。
 10カ所での説明会やパブリックコメントでは、「既存のマンションを建てかえるときにも制限されるのか。それは困る」という高さを制限することへの反対意見や、一方で「もっと低い制限にしてほしい」という意見、「区は区民のことを考えてくれた。よい提案だ」、「もっと早くこういう規制が必要だった」という賛成意見もありました。そして、賛成、反対それぞれの立場からも共通して出されているのは、年末年始の慌ただしいときに広報や説明会をしてもどれだけの区民が知ることができたのか。こんなに大きな計画はもっと区民の意見を聞いて決定するべきなど、区民への十分な周知と意見聴取がまだまだ不足しているという不満の意見です。
 新宿区全体のまちづくりや区民の財産権等、生活にもかかわるこうした大きな都市計画上の変更は、区民との合意形成が何よりも重要であり、そのためには十分な情報提供と周知が欠かせないことは言うまでもありません。説明会の参加人数は591人、パブリックコメントは334件で、区のこれまでの説明会やパブリックコメントに比べて多いのは当然ですが、区民全体から見ればごくわずかです。既存マンションの住民から権利侵害が言われていますが、これから建物を建築する区民の権利も制限することを考えれば、もっと多くの区民に今回の原案を周知・説明する必要があるのではないでしょうか。しかも、これだけ広範囲に緩和ではなく制限をする都市計画変更はこれまで余りなかったケースであり、本来ならば区民投票を行ってもいいくらい区民にとって大変重大な変更です。
 そこで区長に伺います。
 12月25日号の区報で原案を発表し、1月に説明会、パブリックコメントは2月4日までというスケジュールでは、区民に十分な周知をし、十分に意見を聞いたとは到底思えません。区長はどのようにお考えですか。私はもう一度区報で高度地区変更原案について大きく広報し、説明会、パブリックコメントも再度行うことを初め、必要な職員も配置して、全区民的に周知・説明し、意見を十分に聞いて区民参加で決定する最大限の努力をすべきと考えます。今回の変更がどのような経過から提案されているのか。そして、絶対高さ制限によって住環境を守る上からどのような効果をもたらすのか。一方で、どれくらいの人がどれくらいの影響を受けるのか区民にわかりやすく示し、区民の理解と協力を得て進めるべきではないでしょうか。
 今回の絶対高さ制限導入は、来年度から始まる都市マスタープラン策定につながるものです。「都市マスタープランは区民の参画により作成してまいります」と、区長も基本方針説明で述べているように、今回の絶対高さ制限導入についても協働と参画を貫いていただきたいと思います。区長の見解をお聞かせください。

 説明会やパブリックコメントで最も意見の多い既存不適格建築物に対する対応が今回の高度地区変更原案の成否を握っています。現在、マンションに住む人は、建てかえるときに今よりも高さを低くしなければならないということを承知して入居しているわけではありません。しかも、区は土地の高度有効活用を理由に、中高層建築物を建てやすくするための規制緩和を行ってきたのです。幹線道路沿道の路線式指定を20メートルから30メートルに拡大し、容積率の見直しなどが行われた結果、高層、超高層マンションが幹線道路に面して立ち並ぶようになりました。こうして建ったマンションに住む区民からすれば、区の政策で建てられたマンションに住んだものの、同じ区の政策で今度はこの高さは認められないというのは理不尽だ、財産権・既得権の侵害だという声が出るのも当然です。
 区も説明会の中で言っているように、この既存不適格建築物は3つに分けられます。1つは、現在でも既存不適格の建物。2つ目は、敷地や容積率との関係で高さ制限の範囲内で現在の床面積を確保して建てかえ可能な建物。3つ目に、どう工夫をしても高さを制限されると現在の床面積は確保できない建物です。
 そこで区長に伺います。
 私は、約160棟あるといわれる既存不適格マンションを1つ1つ調査し、3つの分類にきちんと分けた上で、どうそれぞれに対応するか検討するべきと考えます。当事者の区民にも、それ以外の区民に今回の変更がどのような影響をもたらすのか正確に伝えるためにも、既存不適格の建物の実態調査を十分に行う必要があります。
 160棟すべての調査は都市計画部の職員数からいって無理であれば、臨時の職員を雇用するなど十分な体制をとるべきではないでしょうか。
 調査した結果は、十分な周知を行う必要があります。マンションの管理組合に対しては、個々に説明に出向き、具体的な相談と納得を得るための努力を区は行う必要があるのではないでしょうか。
 また、もっと低い制限にしてほしいなどの意見にもきちんと対応するべきです。区は地区計画で対応してほしいと言っていますが、当該地域の住民合意が得られれば、その地区をさらに制限を低くする指定に見直しするべきではないでしょうか。区長の見解をお聞かせください。

 絶対高さ制限導入を区が発表したことで今大きな問題になっている1つが、いわゆる駆け込み建築についてです。都市計画決定後には建てられなくなる高さの建物を決定前に着工しようとするマンションがふえることが予測されます。これにどう対処するかは、絶対高さ制限の導入について区長の決意と姿勢が問われる問題だと思います。
 そこで区長に伺います。
 私は、現在、区は絶対高さ制限の方針を示しているわけですから、駆け込み建築の計画に対しても制限以下の高さに抑えるよう指導するべきと考えますが、いかがでしょうか。
 例えば、市谷本村町の元清掃工場予定地に計画されている44階建てマンションの地域は、決定されれば30メートルの制限がかかり、10階程度の建物しか建たなくなります。現在、事業者と周辺住民は話し合いをしているところですが、住民の合意も得ず、強引に決定前に着工するのではないかと住民は不安になっています。44階、153メートルもの超高層マンションが建設されれば、周辺の市谷薬王寺町、柳町、加賀町、仲之町など広範囲に日照、風害等、甚大な被害をもたらします。区はこの地域の絶対高さである30メートル以下にするよう事業者を指導するべきではないでしょうか。
 また、今後、総合設計制度の許可、建築確認の手続は東京都になりますが、東京都に対しても新宿区の姿勢を明確にし、30メートル以下にするよう指導する旨、要請するべきですが、区長の見解をお聞かせください。
 以上で一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)




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