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■2005年第4回定例会一般質問 雨宮議員(2005年11月28日)

震災対策について

 日本共産党新宿区議会議員団の雨宮武彦です。震災対策について一般質問をいたします。
 ことしは阪神・淡路大震災から10年たちました。昨年新潟県の中越地震、ことしの3月の福岡県西方沖地震、7月23日には足立区震度5弱、新宿区は震度4という千葉県北部地震、8月16日には宮城県沖地震、11月にも北海道から関東一帯に地震がありました。
 先日、気象庁に問い合わせをしましたところ、ことしは11月17日までの震度3以上の地震は全国で幾つありましたかと聞きましたら、156回あったそうです。月に平均すると14回。東京ではどうかというと、18回あったとのことでありました。日本列島地震再活動期を身をもって体験している状況です。まちで行き会ったときのあいさつが「大きな地震が来なければいいですね」となるほど地震への不安は大きく、国と自治体挙げての対策が急務となっています。
 9月27日、中央防災会議は首都直下地震への対策をまとめたマスタープランを決めました。最も切迫性が高く、首都機能への影響が大きいとされる東京湾北部地震は、死者1万1,000任、建物の焼失65万棟、建物の倒壊15万棟、避難所生活者は400万から460万人で、これは阪神・淡路大震災の30万人の10倍以上になります。帰宅困難者は650万人、経済損失は112兆円と想定し、目標と課題を示しています。

耐震補強工事助成−−地域危険度の高い地域以外へも。そして十分な助成金額に

 国土交通省の資料によれば、国内の住宅総戸数約4,700万戸のうち、耐震性が不十分な建物は1,150万戸で約25%、戸建て木造住宅では全体の約40%が耐震性に欠けています。こうした実態を受けて、中央防災会議がことし3月に公表した「地震防災戦略」でも、建物の耐震化を対策の核に据えました。
 国土交通省も、民間住宅の耐震改修など、地域における住宅政策を自主性と創意工夫を生かしながら、総合的かつ計画的に推進する地方公共団体に地域住宅交付金を出すことを決めました。新宿区もこの交付金を活用するために、東京都を通じて5年間で3億2,600万円の事業計画を提出しています。この制度は、国が事業費の約45%程度を負担するものですが、都内で手を挙げた自治体の中では、新宿区が他の区や市と比較にならないほど多額な交付金算定事業費となっています。
 我々日本共産党区議団としては、条例提案や代表質問で取り上げ、繰り返し個人住宅への耐震補強工事助成を求めてきたところであり、来年度からこれらの事業が飛躍的に前進することを大いに期待しているところです。
 第3回定例会で区長は、「地域危険度の高い地域については、重点的に耐震補強工事への助成を行う」と答えました。危険度の高い地域が重点になるのは当然としても、それ以外の地域の住宅についても助成を行うべきです。また、助成金額については、先行実施している他区の実績等もよく調査し、補強工事の決断を後押しするのに十分な助成金額とすべきと考えますが、いかがですか。2点について伺います。

静岡県方式に学び、耐震診断から補強工事までシステム化を

 質問の第2は、静岡県方式に学び、耐震化事業に積極的に取り組むよう東京都に要請することと、新宿区もこの経験と実績を今後の取り組みに生かすことです。
 静岡県は、地震での死亡者ゼロを目指す計画、「TOUKAI−0」を2001年度よりスタートさせました。対象となる住宅は、1981年以前の旧建築基準で建築された在来工法の木造住宅です。専門家による無料診断はことし9月末までに4万2,276件の実績を上げています。この事業については、国が2分の1、県が8分の3、市町村が8分の1の費用負担となっています。
 診断後は、耐震補強計画を作成します。そのために耐震補強相談士を育成し、2002年から2003年まで約4,000人が登録をしています。相談士と相談して計画を申請します。費用は1棟当たり9万6,000円までを助成し、国が3分の1、県と市町村が6分の1の負担をします。計画の実績は4,599件となっているそうです。また、耐震ナビという耐震補強工事のための工法や新技術をインターネットなどを通じて普及、提供しています。
 計画後は、耐震補強工事をして、木造住宅耐震補強工事助成事業として1棟当たり30万円、高齢者のみの世帯、障害者のみの世帯には20万円上乗せをしています。工事に当たる住宅直し隊として3,300人の技術者を登録して実際の工事に結びつけ、ことし9月までで3,901件の実績を上げています。
 このように、耐震診断から補強工事実施までの流れをつくり、専門家や業者を育成するシステムを構築しています。私は、静岡県の建築安全推進室の担当者にこの話をお聞きし、東京でも新宿区でもこのようにシステム化しないと、木造住宅の耐震化は進まないというふうに思いました。静岡県の担当者は、国の事業費をもらいながら、県として30万円の助成を出したことで、市町村での耐震補強工事が進み、県民の耐震化に対する意識が変化してきたと述べています。
 東京湾北部地震が言われているとき、東京都に静岡県方式のような耐震補強工事の助成や、専門家の育成をするよう要請すべきと思いますが、いかがですか。
 あわせて、新宿区としても来年度の耐震補強工事助成事業を進めるに当たり、静岡県方式のように、一連の流れをシステム化して耐震化を促進すべきと思います。2点について伺います。

耐震補強工事の必要性の普及・啓発を

 質問の第3は、耐震化補強工事の必要性の普及・啓発についてです。
 静岡県焼津市では、事業の促進のために「我が家の耐震性を診断しませんか」というパンフレットを事前に配布しているそうです。ファクスで送ってもらいましたので、これですけれども。「大栄町二丁目、三丁目、大村一丁目の皆様へお知らせ、我が家の耐震性を診断しませんか。何月何日に訪問します」ということで、「耐震補強助成制度のお知らせ」という補助金のシステムも知らせて配っているそうなんですけれども。配布して、推進協議会と市役所の職員が木造の住宅のお宅を一軒一軒訪問して、診断の必要性を説いているそうです。
 こうした努力によって、2002年から始めて、ことし11月までに診断件数が1,956件、補強工事は238件という実績を上げています。新宿区は、各地域での防災訓練会場などで説明したり、防災のCGやビデオを上映してきましたが、耐震診断・補強工事の動機づけという点では、まだまだ努力の余地があるのではないでしょうか。焼津市の経験に学び、もっと積極果敢に区民の中に打って出ることが大切ではないでしょうか。区長の見解をお聞きします。

エレベーターが停止した際の災害弱者の一時避難所の確保を

 質問の第4は、地震によってエレベーターが停止した際の災害弱者の一時避難所の確保についてです。
 ことし7月の地震では、1都3県で4万基のエレベーターが動かなくなり、区内では5件の閉じ込め・救出という事態が発生しました。夕方の買い物に出かけて地震に遭い、エレベーターがとまってしまった方が私の周囲にもたくさんいます。回復がおくれて夜中になった住宅では、車いすの方や足腰の弱った高齢者が大変な思いをしました。こんなときは、なるべく近くにある区の施設に一時避難して、エレベーターが回復するまで待つことができるようにしてほしいとの要望が寄せられています。これはすぐにでも対応可能なことであり、指定管理者とも協議して広報等でお知らせすべきではないでしょうか、お答えいただきたいと思います。
 以上で一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)




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