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■2005年2定 笠井議員の代表質問への答弁(2005年6月9日)

◎区長(中山弘子)
 笠井議員の御質問にお答えします。
 初めに、福知山線の脱線事故で亡くなられた方々に対しまして、御冥福をお祈りするとともに、負傷された方々に心よりお見舞い申し上げます。
 今回の事故について、私がどう見ているかとのお尋ねです。私は、鉄道事業者にとって最も大切なことは、事業の安全性を確保した上で定時運行等のサービスの向上を図ることであると考えています。
 鉄道事業者が安全対策に必要なコストをかけることは、長期的視点から見れば十分事業採算がとれ、企業価値を高めるものであると思います。JR西日本は、安全性の確保という真の効率を追求する面で、不十分な点があったと言わざるを得ないと思っています。

 次に、多文化共生を過去の歴史とどのように向き合って進めようとしているかについてのお尋ねです。
 多様な文化を持つ人々がともに生きる地域社会を形成するためには、文化・歴史について相互に理解を深めることが大切であると考えています。本年は、第二次世界大戦が終わってから60年目、そして、新宿区が平和都市宣言を行ってから20年目という節目の年です。
 私たちの生活が多くの犠牲の上に成り立っていることを思い起こし、平和の大切さを改めて認識する必要があります。区としては、こうした認識のもと、他者の立場への想像力を持って、地域に根差した多文化共生のまちづくりを進めてまいります。
 次に、小泉首相の靖国参拝中止の要請についてです。
 多文化共生とは、お互いの文化や歴史について相互に理解を深めながらともに歩んでいこうとするものだと思います。小泉首相の靖国参拝については、さまざまな意見があることは承知していますが、私は、今、何よりも大切なことは、参拝中止を要請するのではなく、新宿区という地域の中で、日本人とアジアの人々が、日常的に互いに信頼できる関係を地道に築いていくことが重要であると考えています。

 次に、東京厚生年金病院を公的病院として存続させることについての御質問です。
 まず、3万人を超す署名についてどのように受けとめているかとのお尋ねです。同病院は、開設以来50年余にわたり、地域住民のための医療を提供し、信頼を得てきたものと承知しております。このような病院が売却により現在の医療内容を維持できなくなることを多数の区民が懸念し、公共性の高い病院としての存続を強く望んでいることのあらわれと受けとめております。
 次に、東京厚生年金病院が地域医療に果たしてきた役割や医療水準の評価と、公的病院として存続させる運動への見解についてのお尋ねです。
 同病院が、日経メディカルが行ったランキングで1位という高い評価を得られたことは、院長初め職員の方々の不断の努力によるものと認識しております。多数の方が受診している同病院は、区民にとって欠くことのできない医療機関になっております。
 また、区の緊急一時入院病床確保事業の契約医療機関でもあり、区内の医療機関との連携のもと、長年地域医療の中核を担う病院として大きな役割を果たしてきております。
 したがいまして、私は、今後も同病院が公益性の高い病院として存続されることを切に願っております。

 次に、入院生活支援制度についてのお尋ねです。高齢者のみの世帯等では、さまざまな不安や不便があり、入院時の不便もその一つであると認識しております。入院時の生活支援については、現在、社会福祉協議会やシルバー人材センターにおいて御利用いただける事業を実施しておりますので、これらのサービスを御活用いただきたいと考えております。
 高齢者の皆様が地域で安心して住み続けられるよう、区では現在、次期老人保健福祉計画の見直しを進めております。その中で、高齢者のサービスについて総合的に検討してまいります。

 次に、次世代育成のための経済的支援策についてお答えします。
 まず、経済的支援についての現状認識と基本的な考え方についてのお尋ねです。区民の要望が高く、少子化の要因の一つとなっていると考えられる子育てにかかる経済的負担感の緩和は、次世代育成支援対策の大きな課題ととらえております。そのため、国や都との役割分担も踏まえながら、子育ての負担感解消につながる効果的な施策の具体化が必要と考えております。
 次に、経済的支援の検討について区民参加で行うべきではないかとのお尋ねです。具体的な経済的支援策は限られた財源の中、より適切な施策を区として選択していくことが必要と考えています。区民参加で検討すべきとの御提案ですが、次世代育成支援計画の策定に当たり、区民の皆様からお寄せいただいた御意見を踏まえながら、庁内組織の中で検討を進めてまいります。なお、プロジェクトチームの調査結果については、区民の皆様に公表いたします。
 次に、乳幼児医療費助成についてのお尋ねです。少子化が急速に進展する中、次世代を担う子どもたちの健康の保持と適切な医療の確保は、全国一律に行われるのが望ましく、基本的には国の施策として検討していくべきと考えます。
 しかしながら、経済的負担感の緩和は区民の要望も高く、次世代育成支援対策の大きな課題ととらえ、乳幼児医療費助成の拡大も含め、プロジェクトチームで多角的に検討しております。
 次に、東京都に対する対象年齢拡大の要望ですが、東京都の制度が実施された場合、従前の例によれば、区の大きな財政負担を伴いますので、その影響も十分検討した上、対処してまいりたいと考えております。
 次に、所得制限枠を拡大した区独自の児童手当を経済的支援の一つとして検討すべきではないかとのお尋ねです。現在、プロジェクトチームにおいては、限られた財源の中、より効果的な経済的支援策について御指摘の児童手当等も含め、多角的に調査検討を行っております。

 次に、学童クラブについての御質問にお答えします。
 最初に、民間学童クラブの誘致が定員オーバーの解消策となっていない原因についてのお尋ねです。
 まず、民間学童クラブの児童の募集時期が、高田馬場第二学童クラブの利用決定後であったこと、また、利用料が区立と比べ高かったこと、さらに、区立の学童クラブが待機児童を出さない方針で、定員を大幅に超え受け入れていることが原因と考えています。
 今後の対応ですが、御指摘のとおり高田馬場第二学童クラブの現状は、学童クラブとしての適正規模を大幅に超え、一人ひとりの児童の状況に合わせた指導が十分にできない状況にあります。今後は、児童の安全確保と、放課後生活の安定を図るため、児童の受け入れ限度等を検討してまいります。
 なお、早稲田フロンティアキッズクラブの利用料については、区として指導を行い、先月半ばから月額6,300円に改定されております。
 次に、定員オーバーを解消するため、学童クラブを含めた児童館を増設するか、一般児童も利用できる分室を直ちにつくるべきではないかとのお尋ねです。戸塚第一小学校地区については、学校施設に余裕スペースがなく、また学童クラブとして直ちに活用できる区有施設がないため、民間学童クラブの助成について事業化したものであり、御指摘の児童館の増設や分室を直ちに設置することは、困難と考えています。
 次に、今回の教訓を踏まえ、今後の計画については民間任せではなく、区が責任を持って学童クラブを設置するべきではないかとのお尋ねです。御指摘のとおり女性の就業率の上昇や、児童の放課後生活の安全の観点から、今後も学童クラブ需要は増加していくものと考えています。
 区としては、このような学童クラブ需要に対応するため、学童クラブ室の改修等による定員の拡大を検討してまいります。また、今後とも教育委員会との協議を行い、学校内学童クラブの設置についても検討してまいります。
 さらに、児童や保護者の多様なニーズにこたえる効果的な民間学童クラブについては、今回の教訓を踏まえながら、引き続きその運営を支援してまいりたいと考えています。

 次に、新宿区高度地区変更原案についてお答えいたします。
 まず、既存建築物の建てかえに当たっての合意形成のお尋ねですが、絶対高さ制限を超える既存建築物については、都市計画の中で適用除外とする方針です。なお、建築に当たり、建築主と近隣住民との紛争になった場合は、新宿区中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例に基づき、必要な調整を行ってまいります。
 次に、区民理解に向けた取り組みですが、いただいた御意見や疑問点を現在整理中であり、それを踏まえた対応を検討した上で、説明を行ってまいりたいと考えております。
 次に、今後のスケジュールですが、区議会や都市計画審議会に、いただいた御意見とそれへの対応を報告し、その後、区民周知を図った上8月の終わりごろを目途に説明会を開催する予定で考えております。
 また、大規模な一団の土地についても、今申し上げたスケジュールの中で御意見を伺ってまいります。
 次に、施行するまでの間のいわゆる駆け込みについては、絶対高さ制限の趣旨を説明し、これに沿った協力が得られるよう引き続きお願いをしてまいります。

 次に、家具転倒防止器具取りつけ事業についてのお尋ねです。昨年度取りつけ実績が当初の予定を下回る結果となりましたのは、区民への周知、啓発が十分ではなかったなどが考えられます。今年度は、あらゆる機会をとらえて家具の転倒防止策を区民の皆様にPRし、活用していただけるよう働きかけてまいります。
 そのために、昨年度作成いたしました地震被害軽減啓発ビデオ「あなたは生き残れるか」を防災区民組織を初め、地域の方々はもとより不動産業の方にも御利用いただき、民間住宅を含め、広く家具転倒の怖さを認識してもらい、家具転倒防止の積極的なPRを行います。
 さらに、区立住宅については、居住者に対してより積極的にPRを行ってまいります。また、壁や家具を傷つけることが、家具転倒防止器具の設置が広まらない一因であることについては、壁や家具を傷つけない取りつけ方法等もあることを具体的に周知してまいります。
 なお、購入の助成については考えておりませんが、区があっせんする家具転倒防止器具を、自力で取りつけることが困難な世帯への取りつけ助成を行ってまいります。
 次に、耐震診断と耐震補強工事への助成についてのお尋ねですが、まず、耐震診断については、区職員による予備診断を無料で実施しており、また、詳細診断についても昨年度より木造住宅等の耐震化支援事業を立ち上げ、助成を既に実施しております。
 次に、補強工事については、現在住宅金融公庫の低利融資制度がありますが、当制度の対象外となる住宅についても、今年度より区独自に融資あっせんと一部利子補給の制度を開始しております。
 次に、ブロック塀等の倒壊防止についてのお尋ねですが、既に実施した実態調査に基づいて、地震時に倒壊等の危険のあるものについては改修、改善の指導をしています。さらに建築確認における審査や検査の際と、区民の方からの通報により同様な指導をしているところです。
 また、ブロック塀の撤去費用を支援すべきとのことですが、区には現在、ブロック塀などが災害で倒壊するのを防ぎ、あわせて緑豊かな都市景観をつくるための助成制度があり、接道部を緑化する際にブロック塀等の撤去費用の一部を助成しております。
 次に、防災マップの作成についての御質問です。防災マップの作成は、平成13年度で事業を終了しましたが、マップの内容の見直しは必要であり、そのための支援策についても重要であると認識しています。
 防災マップは、地域防災区民組織の皆さんが自分たちの町を歩き、特別出張所等と協働しながら作成したものです。今後は見直しの必要性について、地域防災区民組織の皆さんに働きかけを行い、より多くの方々が参加できるように努め、見直しの実施に当たっては、作成時と同様に地図情報の提供や、印刷等の支援を行ってまいります。

 次に、放置自転車対策についてお答えします。
 西新宿駅の放置台数は、昨年11月の調査では約350台あり、放置自転車等が歩行者の妨げになっているのは事実です。このため区では、自転車駐車場の用地確保に努めていますが、極めて厳しい状況です。そこで、現在、道路拡幅工事中の青梅街道に、自転車等整理区画を設置することが可能かどうか、東京都など関係機関と協議しています。その上で、地元の御理解と御協力が得られれば、設置に向けて努力いたします。なお、自転車整理指導員については、早急に対応を検討します。
 次に、周辺のビル管理者に対しては、ビル利用者が自転車等を放置させないよう実情に応じて指導・啓発を引き続き行います。また、現在の放置自転車対策は、駅周辺を中心として施策を展開していますが、新たな総合計画を策定する際には、御指摘のことも含めて検討してまいります。
 以上で私の答弁を終わります。

◎教育長(金子良江)
 教育委員会への御質問にお答えいたします。
 初めに、中学校教科書の採択についての御質問です。
 まず、歴史教科書の記述に関しての教育委員会としての認識についてです。教育委員会としましては、お話の歴史教科書は、文部科学省の検定を通った教科書であると認識しております。採択に当たっては、他の教科書と同様十分調査研究をいたします。その上で、新宿区の生徒にとってよりよい教科書を採択してまいります。
 次に、採択に当たって、現場の教員の意見を尊重し採択すべきであるという御意見についてです。教育委員会は、教科用図書採択に関する要綱に基づき、専門的な調査を行うよう教科用図書審議委員会を設置します。そして、審議委員会は、教科用図書調査委員会並びに各学校に検定済み教科書についての調査研究を依頼します。
 審議委員会では、このような手順にのっとり、現場からの調査研究も含めて十分審議し、答申を行います。教育委員会は、審議委員会からの専門的な立場からの答申を参考にし、新宿区の生徒にとってよりよい教科書を、教育委員会としてみずからの判断で採択していきます。

 次に、30人学級の実施についての御質問にお答えします。
 学級定数については、国が40人学級の見直しの具体的な検討を始めていることは認識しております。しかしながら、30人学級の実施については、教員の確保、財政負担の問題等多くの課題があり、現段階では学校施設の改築等の計画策定は考えておりません。
 学校施設の現状では、30人学級への対応は厳しい状況ですが、国や都の動向をさらに見据えながら、検討を継続していくことが必要と考えています。
 次に、国の動向を踏まえた検討に入ることを東京都教育委員会へ、区教育委員会として申し入れることについてです。これまで学校及び校区の実情に応じた弾力的な学級編制が可能になるよう、教員定数の配置基準を見直すことを特別区教育長会を通じて要望してきたところです。今後とも機会をとらえ、こうした要望を行ってまいります。
 以上で私の答弁を終わります。

◎健康部長(石崎洋子)−−再答弁
 厚生年金病院の存続につきましては、区長は、厚生年金病院長とも懇談をしております。また、現在の状況でございますが、病院につきましては、平成17年度売却は行わないということで、厚生年金病院からの情報も得ております。
 こういう状況の中で、御質問の中では、運動の先頭に立ってという御質問でございましたが、区長といたしましては、切に公益性の高い病院として存続を願っていると、このように御答弁をさせていただいたものでございます。




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