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◎区長(中山弘子)
川村議員の御質問にお答えします。
1、自衛隊のイラクからの撤退について
初めに、イラクの現状に対する所見をとのお尋ねですが、今なおテロにより新たな犠牲者が生じていることがたびたび報道され、心痛む思いがしております。一日も早く人々が安心して暮らすことができるよう、イラクの復興と治安の安定を心から望んでいます。
次に、イラクからの自衛隊の撤退を求める意思の表明をすべきではないかとのお尋ねです。イラクの平和はだれもが望んでいるところですが、自衛隊の派遣と撤退に関しては、さまざまな立場からの議論があります。しかしながら、これは国政レベルの問題であり、自治体の長である私としては、特定の立場からの意見を表明する考えはありません。
2、建築確認に係わる構造計算書偽造事件について
次に、建築確認に係る構造計算書の偽造についてのお尋ねです。
まず、建築確認業務の民間任せを廃止すべきについてですが、今回の構造計算偽造事件については、あってはならない極めて遺憾なことと思います。この事件を契機として、国においては指定確認検査機関に対する指導、監督体制強化の検討が進んでいます。今後は、こうした国の動向を見守っていくとともに、都や他区と共同して再発防止対策や体制の改善などを国に申し入れてまいります。
次に、民間の指定確認検査機関に対する区としての対応についてです。この指定確認検査機関は、国や都道府県において指定されるものです。そのため、区において指定や監督すべきものではありません。したがって、条例や要綱を制定する考えはございません。
なお、御指摘の最高裁の判決は、原告の被害救済を主眼としたもので、自治体が指定確認検査機関に対して指導監督を行うことを義務づけるものではありません。
次に、職員の必要な人員配置についてです。指定確認検査機関に対する監督権限は、国や都道府県にあり、区にはその権限はありませんが、違反建築物等の取り締まりに関して、必要に応じて指定確認検査機関から設計図書等を取り寄せて行っているところです。したがって、現在は適正な人員を配置していますので、引き続き現行の体制で対応したいと考えております。
最後に、調査と情報公開についてです。御指摘の調査については、現在、区としても行っていますが、第一義的な説明責任は、建築主及び設計者にあります。個人情報の保護に配慮しながら、区民の不安解消に向け建築主及び設計者に対し、情報提供などを適切に行うよう指導してまいります。
3、セーフティーネットとしての生活保護制度の充実について
次に、セーフティーネットとしての生活保護制度の充実についてお答えいたします。
初めに、厚生労働省の提案どおりとなった場合の区財政への影響についてですが、平成16年度決算で見てみますと、御指摘の住宅扶助の一般財源化などにより約20億円の国庫負担金の削減が見込まれるところです。
次に、政府への要請などあらゆる行動を起こすべきであるについてですが、11月4日の厚生労働省の発表から直ちに、地方六団体による生活保護等の地方への負担転嫁に反対する声明、東京都・特別区長会・東京都市長会による生活保護費国庫負担割合の堅持についての緊急要望を初め、11月9日には八都県市首脳会議において、生活保護費及び児童扶養手当の国庫負担割合の引き下げ等に関する緊急意見を発表し、14日には、地方六団体による生活保護等の地方への負担転嫁に反対する特別決議、18日には八都県市と共同で特別区として生活保護統計月報の厚生労働省への報告を停止いたしました。
また、地方六団体においては、このまま見直し案を強行するのであれば、来年4月以降の新規の生活保護受給に係る事務について、厚生労働省が直接実施するよう求めることを柱とする生活保護事務の実施を国に求める緊急申し入れを行うなど、地方自治体が一丸となり取り組みを進めているところです。
私自身も7月27日、また10月には12日と31日に地元の選出国会議員にお会いするなど、反対の要請行動を行っております。今後とも断固反対の決意のもと、他自治体と連携を強めながらあらゆる行動を展開してまいります。
次に、老齢加算と母子加算の廃止と法外援護についてですが、初めに、老齢加算が廃止された現実の暮らしをどう受けとめるかについてですが、老齢加算は70歳以上の被保護者を対象として支給しているものです。一般高齢者の60歳代と70歳代の消費支出額を比較しますと、70歳代の消費支出が少ないこと、一般の70歳以上の者の消費支出額と被保護世帯高齢者の基準額を比較すると、生活保護基準の方が高いことなど、単身無職の一般低所得者の消費実態を踏まえ、国が段階的廃止を行ったものです。最低限度の生活を保障するという生活保護法の目的から妥当な決定であると考えます。
次に、どんな影響が出ているか調査をすべきであるとのことですが、被保護者の生活実態については、ケースワーカーの家庭訪問や福祉事務所での保護費支給の際の面談などにより、日ごろから十分にその生活実態の把握に努めているものであり、改めて調査を行う考えはありません。
次に、法外援護としていきいき資金を支給するべきとの御質問ですが、御指摘の新宿らいふ・さぽーとプランは、被保護者の自立を促進するきっかけづくりとしてさまざまなメニューを用意し、現金による給付ではなく講習会への参加など、いわゆる現物給付により実施しているものです。
今後とも被保護者の勉強や習い事、また生活習慣を取り戻すために現物給付による工夫を凝らした事業の展開を図るものです。したがって、いきいき資金といった現金の給付事業については考えておりません。
次に、母子加算の見直しと学生服や運動服の支給についてですが、母子加算については、御指摘のように16歳から18歳の加算を段階的に見直し、その対象を15歳以下に変更するものです。見直しの理由としては、世帯の自立を促す観点から、子どもが高校生になれば子育ての手間が減少し、親が就労できる可能性が高まることに加え、これまで支給されていなかった学生服等の入学準備金、通学費、学用品等の高校就学費用を新たに支給することにしたことによるものです。
新宿区では、法外援護として被保護世帯の小・中学校の子どもたちに学用品や被服の購入などを目的とした健全育成費を支給しています。また国制度においては、15歳以下の母子加算や入学準備金、平常着の一時扶助の支給があり、母子世帯への援助を行っています。
御提案の学生服・運動着については、これら既存の制度の中で対応していただきたいと考えています。
次に、医療券の改善についてのお尋ねですが、医療券については、被保護者の受給者番号や指定医療機関などを記載し、月ごとに発行しているものです。医療機関の指定や同一疾病で1つの病院といった制約がある中で、医療券として制度化しているもので、医療証として発行するのは困難であると考えていますが、遠隔地での対応など柔軟な医療証制度の採用について、東京都を通じて国に要望をしているところです。
次に、生活福祉課の職員体制についてのお尋ねですが、これまで生活福祉課ケースワーカーの担当ケース数は、23区平均である96ケースを基準に体制の整備を図ってきたところです。しかしながら、被保護者の増加や複雑で困難性を増すケースがふえ続ける状況の中にあって、より適正な保護費の支給と被保護者の自立にとって、専門性の高い支援を行うことが、これからのケースワーカー業務に求められているところです。
そのため今後、就労支援や精神保健、また年金調査の専門的な知識・経験を有する非常勤職員の活用、さらに社会福祉士による家庭訪問・病院訪問委託などにより、ケースワーカー業務を補完・支援することで体制を充実させてまいります。
4、「新宿区高齢者保健福祉計画・第3期介護保険事業計画」について
次に、高齢者保健福祉計画・第3期介護保険事業計画についての御質問です。
まず、基準介護保険料を据え置くべきではないかというお尋ねです。介護保険は、その財源を40歳以上の方からいただく保険料と公費で2分の1ずつ負担し、高齢者の介護を社会全体で支え合う仕組みです。
国の財源負担割合を引き上げることについては、これまでも国に要望しておりますが、いまだに実現しておりません。したがって、区としては介護予防重視の仕組みに変えていくとともに、給付の適正化を図り、保険料の上昇を抑えることが重要と考えております。
次に、一般財源を投入してでも保険料の引き上げを回避すべきとのお尋ねです。
介護保険は、公費と保険料で高齢者の介護を支え合う仕組みです。一般財源の投入は、保険料で賄うべき分を他に転嫁することになります。また給付と負担の関係を不明確にし、繰り入れを恒常化してしまうおそれがあることから、適当ではないと考えております。
次に、介護保険料段階を9段階よりもさらに細分化し、低所得者が負担可能な保険料にすべきとのお尋ねです。
介護保険料については、負担能力のある方に相応に負担していただくという観点から、所得段階別の保険料段階を設けているものです。
今回の保険料段階の設定に当たっては、低所得者の方に配慮した新2段階の創設などにより、現行の6段階を9段階に変更しました。また、最高負担率を基準額の1.75倍から2倍にするなど、所得状況に応じたよりきめ細かい負担方法にしました。
この保険料段階の変更については、高齢者保健福祉推進協議会で御意見をいただき、中間のまとめとしてお示ししたものであり、多くの方々に御理解をいただけるものと考えております。
次に、施設整備の計画についての御質問です。
特別養護老人ホームについては、現在、百人町四丁目の国有地を活用し、定員100人の施設を平成19年度に開設する計画を進めておりますが、今後は従来のサービスに加え、新たな地域密着型サービスにより要介護高齢者を支えてまいります。
具体的には、第3期介護保険事業計画・中間のまとめにお示ししているように、小規模多機能型居宅介護を9カ所、認知症高齢者グループホームを2カ所、小規模特別養護老人ホームを1カ所など、地域バランスを考慮しながら整備していきたいと考えております。
次に、地域包括支援センターに必要な人員の運営費についてのお尋ねです。
御指摘のとおり、地域包括支援センターには国が定める専門職を配置し、事業運営を行っていくことになります。このことから、地域包括支援センターの委託経費については、配置する専門職に見合った事業経費を算定していきたいと考えております。
次に、区直営の地域包括支援センターの保健師配置と役割についてです。
保健師は5名を配置する予定ですが、経過措置として認められている看護師を含めますと7名程度の配置を予定しています。これらの保健師等は、主に介護予防ケアマネジメントを中心に行いますが、介護予防ケアマネジメントのみを行う担当制ではないため、他の2職種等とも緊密に連携し、高齢者虐待などを初めとする総合相談にも当たります。
また現状でも行っているように、保健所及び保健センター保健師との連携により、うつ病や認知症予防への対応も行ってまいります。
一方、地域に設置された地域包括支援センターに対しては、保健師の専門性を生かしたバックアップ体制を敷く予定です。
次に、地域包括支援センターを受託する事業所に、居宅介護支援事業所の設置費用の補助を出すべきとのお尋ねです。
御指摘のように、今回設置する地域包括支援センターには、居宅介護支援事業所を併設しない方向で検討しておりますが、現在の在宅介護支援センターに併設している居宅介護支援事業所については、これを廃止せず、在宅介護支援センターを受託している法人の責任のもとで、新たな居宅介護支援事業所として運営していただきたいと考えております。
そのために、新たなケアマネジャーの配置、設備等が必要となりますが、これらは介護報酬で賄うことが原則です。したがって、区が補助を行うことは考えておりません。
次に、10月に改正された食費・居住費についてのお尋ねです。
まず食費・居住費の負担軽減についてですが、この改正は、施設と居宅の利用者間等の負担の公平性を確保する観点から行われておりますので、現在のところ補正予算を組んで実施する予定はございません。
次に、利用者や事業者の状況についてですが、制度改正から2カ月弱が経過し、現在まで利用者や事業者から御相談は受けておりません。また事業者には経営の中で、さまざまな工夫や御努力により対応をしていただいているものと認識しております。
次に、利用者や事業者の実態調査についてですが、10月の制度開始時に各施設の対応を情報収集しました。今後も必要に応じて施設及び利用者の実態の把握に努めてまいります。
次に、区民意見を収集して計画に反映すべきとのお尋ねです。
第3回定例会で御答弁したとおり、おむつ費用助成については、支給要件を緩和することは考えておりません。また、自立支援型家事援助サービスについては、介護保険制度改正の趣旨に合わせて事業内容の見直しを検討しております。
また、今後の介護予防事業を実施する場として、ことぶき館などを活用してまいります。さらに、介護予防事業を無料で実施してとのことですが、現在行っている介護予防教室では、参加料を負担いただき多くの方に参加いただいております。また、生活保護受給者には、自立促進事業として参加費の補助も行っております。
以上の点から、改めてこれらのことについて意見収集をすることは考えておりません。
次に、介護保険パンフレットの作成と説明会の開催についてのお尋ねです。
今回の制度改正に当たっては、制度周知のため利用者への十分な説明が必要と考えております。介護報酬や指定事業者の運営基準などが正式に発表されるのは来年の3月と思われます。
このため、4月以降、要介護認定率が高い75歳以上の方全員とサービス利用者を対象に、制度改正に対応した新宿区版のパンフレット「介護保険べんり帳」を個別配送する予定です。新予防給付のサービスについても、わかりやすく解説したパンフレットを作成し、該当する方に配送する予定です。その他、ふれあいトーク宅配便などを通じて、制度を御理解いただけるよう努めてまいります。
7、水害被災者の生活再建について
最後に、水害被災者の生活再建についてお答えします。
災害援護資金は、災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき、災害により被害を受けた世帯の世帯主に対して貸し付けが行われますが、貸し付け制度のため、金利、所得要件、保証人等、一定の要件が定められています。
貸し付け要件の緩和については、財源を負担する国と東京都において、災害の規模等を見ながら総合的に判断されるものと考えております。また、区が独自に制度を創設することについては、既存制度の活用も含め検討してまいります。
以上で私の答弁は終わります。
◎教育長(金子良江)
教育委員会への御質問にお答えします。
5、少人数学級について
まず、子どもたちに確かな学力を育成するための少人数学級の実施についてのお尋ねですが、一人ひとりの児童・生徒が確実に学力を身につけていくためには、きめ細かい指導が大切であることは言うまでもありません。しかし、学級の適正な人数は、発達年齢や教科の特性等によって異なり、人数を一律に定めることはなかなか難しい面があります。
平成17年10月の中央教育審議会の答申では、少人数教育の必要性や学級編制の弾力化について示されていますが、学級編制を弾力的に実施することについては、教員の採用・任用上の課題や財政的負担等の課題がありますので、引き続き国や都の動向を見据えながら検討していきます。
次に、区独自の教員の採用についてです。区が独自の教員採用を行う場合、財政上の課題を初めさまざまな課題が多く、慎重に取り組むべきものと考えます。
最後に、区費講師の採用についてですが、児童・生徒の学力向上と子どもの実態に応じたきめ細やかな指導の充実に向け、平成18年度には区費講師を大幅に拡充する予定です。これは、子どもの学びをサポートするための少人数教育に対応するなど、校長の弾力的な人事構想を支援するためのものです。
6、小学校・中学校・養護学校の夏休み短縮について
次に、小学校・中学校・養護学校の夏休み短縮についてお答えします。
学校週5日制により授業日数が減少し、学習内容や教科の指導時間が削減されたことなどにより、学力低下への不安が広く議論されてきました。教育委員会としましては、児童・生徒の確かな学力の定着を図るため、指導方法の改善や教員の指導力向上について、これまで学校を支援してまいりました。
各学校では、授業時間数を確保するために、始業式や終業式の後に授業を行うなど、さまざまな工夫をしてきましたけれども、学校の努力だけでは確保することが厳しいものとなっています。確かな学力向上に向けたこれまでの支援に加えて、授業時数の確保を初めとした教育環境の改善に、さらに総合的に取り組む必要があると考えているところです。
御質問にありました子どもの夏休みの過ごし方については、学校は生活記録などを通して実態を十分に把握していると考えております。夏休み期間に学校と家庭がより信頼関係を深め、学習環境や生活環境についてお互いに補い合い、高め合うことを通して、子どもの学習や健全育成に資する環境をつくってまいります。
確かな学力育成への取り組みは、教育委員会にとっても喫緊の課題としてとらえ、平成18年度中に早急に取り組むべきであると考えて、教育委員会、学校が全力を挙げて取り組んでまいります。
パブリックコメントについては、今月24日から来月15日まで実施します。その結果については、その趣旨にのっとり積極的に公表してまいります。寄せられた区民からの御意見は、今後の運営に十分に参考としてまいります。
最後に、幅広く区民から意見を教育行政に反映させる制度や機会についてのお尋ねです。
平成17年1月の中央教育審議会地方教育行政部会のまとめ、地方分権時代における教育委員会のあり方において、教育委員会の意思決定に地域住民の意向を反映していくため、教育委員自身がさまざまな場を通じ、住民の意向を把握することが重要であると指摘されているところです。
これまでも教育委員会は、学校訪問等の機会を利用して、学校現場との交流を行うとともに地域住民の意向を把握し、責任を持って意思決定できるよう努めてきました。今後も引き続きこうした努力を進めるとともに、地域住民の意向をより的確に把握するための機会について検討するなど、開かれた教育委員会づくりに積極的に取り組んでまいります。
以上で私の答弁を終わります。
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