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■2006年第3回定例会一般質問 雨宮議員(2006年9月20日)

 日本共産党区議会議員団の雨宮武彦です。

 三栄町社会教育会館の存続と「区有施設のあり方の見直し」について、区長と教育委員会に質問をいたします。

三栄町社会教育会館の存続について

 新宿区は、2005年2月に決定した「第2次行財政改革計画」の「施設のあり方の見直し」で、「地域センターとことぶき館、社会教育会館については、縦割り的な利用制限を極力排除し、多目的に活用していくことにより、地域集会施設として効果的に地域配置できるようにします」と打ち出しました。そして、「老朽化したことぶき館を中心に、近隣の地域集会施設への機能の統合を検討します」、「生涯学習事業の展開は、社会教育会館に固定せず、地域センターなどの地域施設を活用し」などと述べて、この間、地域の社会教育会館とことぶき館廃止方針の具体化を進めています。その進め方は、落合社会教育会館と西落合ことぶき館に見られるように、利用者や住民の皆さんの根強い反対の声にもかかわらず、新宿区が決めた方針はあくまでも変えないというやり方です。

 しかし、地域住民によって、一番身近にある施設で日常的にも一番よく利用している地域センター、社会教育会館、ことぶき館、これらの施設が3年後、5年後、10年後どうなるか、まさに地域コミュニティの中心的役割である、これらの施設についてのあり方は、区民会議の提言を受け、これから策定される基本構想とも密接に関連している問題であり、地域住民自身が計画づくりから参加して検討すべき事柄ではないでしょうか。

 「第2次行財政改革計画」と、その後追加された「集中改革プラン」に示されたことぶき館と社会教育会館のあり方は白紙に戻し、施設利用者の意見・要望を聞き、アンケートをとり、地区協議会で議論をして、地域住民自身が施設のあり方、将来の計画を決定できるようにすべきではないでしょうか。区長の見解を伺います。

「区有施設のあり方の見直し」について

 質問の第2は、社会教育会館のあり方についてであります。

 新宿区には、社会教育会館が7館と1分館が設置されています。これらの会館は、社会教育法第3条、「国及び地方公共団体の任務」として、「すべての国民があらゆる機会、あらゆる場所を利用して、みずから実際生活に即する文化的教養を高め得る環境を醸成するよう努めなければならない」としている施設です。

 ことし3月に新宿区社会教育委員の皆さんが、「社会の変化に対応した社会教育会館の機能とそのあり方」について、提言を出しています。その中では、「真に豊かで暮らしやすい地域社会を築くためには、何よりも身近な地域の課題を発見、解決し、自分たちの力で自分たちの住むまちをつくり上げることのできる担い手を育てるとともに、その活動を総合的に支援することが必要です」と述べ、そのために地域コミュニティの自治力を養う学習拠点、地域の生涯学習ネットワークの拠点、情報集積と発信の拠点の3点を、社会教育会館の機能として強化する必要があると提言しています。そして、社会教育会館は単に貸し出しのみを行う施設から教育機関へと、その施設を強化し、21世紀を担う人材を育てる拠点とすると強調しています。

 社会教育委員の皆さんの提言は、「第2次行財政改革計画」が打ち出した社会教育会館を次々と廃止していく方針との整合性にも苦慮されているように読み取れます。しかし、この提言にあるように、地域の社会教育会館の機能をますます拡充しなければならないことは、鮮明ではないでしょうか。

 そこで、まず第1に区長並びに教育委員会は、この提言に示された期待される社会教育会館の機能・役割について、どのように受けとめているのか伺います。

 第2に、期待される機能・役割を発揮しようとするなら、各地域の社会教育会館の機能は、地域の集会施設機能だけでは決して代行できず、人材の配置も含めて社会教育会館として存続・拡充すべきと考えますが、見解を伺います。

 第3に、新宿区の社会教育会館のあり方について、提言の内容も踏まえ、広く区民・利用者の意見・要望を聞く場を十分に設けて、方針を定めるべきと考えますが、見解を伺います。

 質問の第3は、三栄町社会教育会館を存続し、より充実させることです。

 新宿区が「第2次行財政改革計画」と「集中改革プラン」で、廃止を前提とした方針を打ち出している三栄町社会教育会館は、1年間に3万人近い人たちが利用しています。赤ちゃんから高齢者までの健康体操に月1回参加している89歳の女性は、「何よりもみんなから元気をもらえる」と楽しみにしながら参加しています。俳句や短歌の会に参加している人たちは、「長く続けられるのは、気軽に来られる会館だからです」とか、踊りを練習している地元商店の人たちは、「お店の始まる前に練習ができる。近くにあるから週2回の利用ができている。身近な施設をぜひ引き続き使えるようしてほしい」など、利用者は存続を強く望んでいます。四谷地域は、8校あった小・中学校が来年4月には4校になり、ますます生涯学習の場や地域の集会施設が少なくなっているという不安の声が出されています。

 建物は古くても、72年間使用している四谷第四小学校のように耐震補強工事をすれば、まだまだ使用できます。三栄町社会教育会館の廃止方針は撤回し、存続・拡充すべきです。

 そして、高齢者や赤ちゃんなど幅広い利用者のために、エレベーターの設置についても検討すべきです。

 以上、2点について伺います。

 質問の第4は、ことぶき館の役割を一層充実させることです。

 ことぶき館の2005年度の個人利用者は23万4,127人、2000年度の28万6,136人と比べると約5万2,000人減っています。高齢者は毎年ふえているのですから、普通なら利用者もふえるはずなのに、なぜ5万2,000人も減っているのでしょうか。私は、1999年9月に出された区政改革プランによる各種講座を廃止したことが大きな原因の一つだと思います。当時は、各種講座が年間3,944回開催されていました。これを廃止し、区民自主運営事業の経費も40%削減をしたのです。信濃町ことぶき館を利用していた84歳の女性の方は、「習字、踊り、張り絵、手話の会の講座などに行き、毎日のように行っていた。講座の補助金がなくなり、踊りだけになり、週1回になってしまった」と残念がっていました。

 ことぶき館の必要性について、ことしの第1回定例会の川村議員の質問に対し、健康部長は「地域の高齢者の触れ合いの場として、趣味活動やくつろぎの場として、今後は高齢者の閉じこもりの防止や介護予防事業の場として、また高齢者を中心に社会活動を進めていくための拠点として活用していきたいと考えております」と答弁しています。まさに、そのとおりです。

 しかし、新宿区がこれまでにやってきたことはどうでしょうか。区政改革プランのもとで、講座を廃止して趣味活動の場を奪い、西落合ことぶき館を廃止しておふろを奪う予定であり、さらに集中改革プランでは「今後の活用方法として利用料金制を導入、指定管理者制度とする」としています。ますます高齢者が利用できにくいようにしようとするものです。高齢者の皆さんは医療費、介護保険料の値上げ、老年者控除の廃止などによる大増税で経済的に苦しめられ、閉じこもりがふえてしまいます。だからこそ、高齢者の皆さんがことぶき館へ行き、おふろに入り、習い事をやり、生き生きと元気に交流できる場としてのことぶき館にするために、区としての各種講座を行い、ことぶき館事業を充実させるべきと思います。区長の所見を伺います。

 また、行革計画では「高齢者のための活動施設は、半径500メートルの範囲の中に配置する。老朽化したら統合を検討する」としていますが、この計画は統合先にありきで、ことぶき館を減らすことしか考えていない計画であり、高齢者の健康生きがいのある生活などは全く考慮していないものと言わざるを得ません。ことぶき館における行革計画は見直しをすべきです。区長の御所見を伺います。

◎答弁:企画政策部長(猿橋敏雄)

 雨宮議員の御質問にお答えいたします。

 「第2次行財政改革計画」と「集中改革プラン」に示したことぶき館と社会教育会館のあり方は白紙に戻し、地域住民自身が施設のあり方、将来の計画を決定できるようにすべきとの御意見です。

 「第2次行財政改革計画」では、施設の更新需要と大規模修繕などによる膨大な費用負担に備えるために、施設のあり方の見直しの取り組みの一つとして、地域の集会室施設の集約化と多機能化により、区民利用の拡充を図ることを目指しているところです。ことぶき館と社会教育会館については、縦割り的な利用制限を極力排除し、多目的に活用していくことにより、地域の集会施設として、効果的に地域配置していくことが必要であると考えております。したがいまして、この方針を白紙に戻すことは考えておりません。

 次に、社会教育委員の会議の提言に示された社会教育会館の機能・役割について、どのように受けとめているのかとのお尋ねです。

 真に豊かで暮らしやすい地域社会を築くためには、身近な地域の課題を発見・解決し、自分たちの力で自分たちの住むまちをつくり上げることのできる担い手を育てるとともに、その活動を総合的に支援することが必要であるという提言の趣旨は十分認識しております。これからの社会教育会館の機能・役割につきましては、教育委員会から「この提言を受け、区民にとっての豊かな学びや交流をどのように推進していくかなどを課題として、社会教育会館のあり方について検討している」と聞いておりますので、その検討結果を尊重してまいりたいと考えております。

◎答弁:教育委員会事務局次長(今野隆)

 教育委員会への御質問にお答えいたします。

 社会教育委員の会議では、第4次実施計画や第2次行財政改革計画など、区の基本的な方向性を念頭に置きつつ、社会の変化に対応した社会教育会館の機能と役割について提言をいただいています。教育委員会としては、この提言を受け、区民にとっての豊かな学びや交流をどのように推進していくかなどを課題として、社会教育会館のあり方について検討しております。検討に際しては、生涯学習の場の確保に留意しつつ、類似の役割を持つ施設との機能統合や生涯学習機能の強化のための方策などもあわせて検討いたします。

 次に、社会教育会館のあり方について、社会教育委員の会議の提言の内容も踏まえ、広く区民・利用者の意見・要望を聞く場を十分に設けて、方針を定めるべきではないかとの御質問です。

 教育委員会といたしましては、これまでも日常の会館利用時や利用者懇談会等の際にいただいた利用者からの意見を検討の参考としています。今後も、新宿区民会議の提言なども念頭に検討してまいります。

 次に、三栄町社会教育会館の廃止方針は撤回し、存続・拡充すべきではないかとの御質問です。

 三栄町社会教育会館につきましては、「第2次行財政改革計画」や「集中改革プラン」でお示ししたとおり、生涯学習を展開する場及び学習の場を確保できる場合には、廃止する方針で対処させていただきたいと考えます。

◎答弁:健康部長(伊藤陽子)

 次に、ことぶき館の事業を充実するとともに、行革計画を見直すべきであるとのお尋ねです。

 御指摘の第2次行財政改革計画では、ことぶき館について「原則的には半径500メートルの範囲の中に配置し、老朽化したことぶき館を中心に、近隣の地域集会施設への機能の統合を検討します」としていますが、これは高齢者の生きがいづくりや閉じこもり防止の場としてのことぶき館の大切な機能そのものを縮小しようということではありません。しかし、多くのことぶき館施設の老朽化や急激な高齢化の進展などの社会変化を考えますと、介護予防や社会参加活動の拠点化、バリアフリー化、多角的な施設活用などの視点を取り入れ、これらの高齢者向けの施設の位置づけと適正な配置、さらには運営形態や事業などを考えながら、そのあり方を見直していく必要があることも事実です。

 そこで、第2次行財政改革計画の「施設のあり方の見直し」で示している地域の集会施設の集約化と多機能化の視点から総合的な検討をしてまいりたいと考えています。

 以上で答弁を終わります。

●雨宮議員

 今、御答弁をいただきました。

 メモをするほどの答弁でもないのでメモしませんでしたけれども、私は今、区民会議で議論をされていて、やはり区民会議の中でも先日、7月19日に開かれた第2回の新宿区の基本構想の審議会で、第2章の審議の中で委員の方から社会教育会館について意見が出されました。今、社会教育会館は貸室だけの機能のようになっている。生涯教育という観点から見直すことが大切と。利用率が低いことから廃止しようという議論があるが、とんでもないこと。生涯学習基本計画をつくる、一層充実すべきであるという意見が出されていました。

 やはり、施設のあり方が区が行革計画で決めたから、こうするんだと、これでは一体住民の区民参加はどうなるのかと。先ほど、山田議員が質問をして、やはり開かれた区政で予算から含めてやるべきではないか、こういう質問があって区長も、それは検討していくと、予算づくりから、やはり区民の意見を聞いてやっていきますと、こう言っているわけですから、当然、施設のあり方が区は第2次行財政改革計画をつくったことはつくって結構だけれども、しかしこれには区民の声はほとんど入っていない。説明会は確かにやられましたよ、区長トークでもやりました。しかし、説明しただけであって、本当にその一つ一つの地域におけることぶき館や社会教育会館のあり方を、どうしたらいいでしょうかと、こういう計画を区は立てたけれども、皆さんの意見を聞いて、もう一度見直していきましょう、こういう姿勢があって初めて区民参加、協働があるのではないかと。しかし、現実には西落合の社会教育会館にしても、西落合のことぶき館にしても、あれだけ住民の皆さんから反対の意見があって、何とかしてほしい、こうあったって、もうこれは地域センターに集約するんだと、こういうことでしょう。これは、区民の声を聞くという姿勢ではないというふうに僕は思うんです。

 これについては、私は今回、残念ながら決算委員会のメンバーではないので、同僚議員に今後この点については引き続きやっていただきたいと思いますが、しかし本当にこの行革計画を立てたことに対して、一番身近な施設ですから、ぜひ今後、区民の皆さんの意見を、特に利用者の人たちが、やはり半径500メートルといったらお年寄りは300メートルでなければだめなんですよ。私も、この間、四谷三丁目から500メートルってどれくらいかって歩きましたけれども、ちょっと歩くのが大変ですよ、足の悪いお年寄りはね。ですから、一方的に500メートルとか決めないで、そういうことも含めて、お年寄りの人たちの意見を聞いて、ことぶき館については、ぜひ講座なんかも前のように復活をしてやっていただきたいということを述べて、質問を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)




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