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■2006年第4回定例会一般質問 松ヶ谷区議(2006年11月29日)

 日本共産党区議団の松ヶ谷です。

 青年の暮らし支援と商店街振興策について区長に質問いたします。

 ちょっと風邪をこじらせておりまして、大変お聞き苦しい点があろうかと思うんですけれども、御容赦をいただきたいと思います。

青年の暮らし支援について

 初めに、青年の暮らし支援について質問いたします。

 今、青年の実態は深刻です。働く青年の5人に1人が年収150万円以下で、まじめに働いても、生活保護基準以下の収入しかないワーキングプアが社会の大問題になっています。3人に1人が非正規の不安定な雇用のもとに置かれ、青年の失業率も他の世代の2倍近くに上ります。

 働く現場では、サービス残業が横行し、いわゆる偽装請負や不当な解雇、有給休暇がとれない、社会保険に加入ができないなど、現行法さえ無視した違法行為が横行しています。

 一方、正社員といえば成果主義賃金が導入される中で、ノルマに追われ、がむしゃらに働き体を壊したなど、多くの青年が身も心もすり減らしながら働かされています。

 去る11月10日、港区に本社を置く大手外食産業のゼンショーが経営する牛丼チェーンすき家が、店舗の改装を理由に20歳代アルバイトの青年6名を突然解雇しました。しかし、その青年たちが労働組合を結成して交渉した結果、全員の職場復帰と、不払いだった残業代の割増賃金を獲得するなどの成果を出しているとのニュースが、毎日、東京、読売新聞等の各紙をにぎわしていました。

 まさに労働基準法などで守られているごく当たり前の権利を実現することが大ニュースになるほど、この国はアウトローがまかり通っているのであります。

 ところで、東京都産業労働局雇用就業部労働環境課が編集、発行している「ポケット労働法」というパンフレットがあります。これがそのパンフレットです。

 この1ページの初めには、次のように書いてあります。「都では、労働相談情報センターにおいて、職場の中で直面するさまざまなトラブルに関する相談に応じています。平成17年度の労働相談件数は4万8,792件」、ちなみにその前の年は4万4,000少しですから、約1割伸びているんですね。「となっており、相談内容を見ると、解雇や賃金未払いを初めとする深刻な内容が多く寄せられています。しかし、これらの相談の中には、もしかしたら労働法の知識があれば、トラブルにならずに済んだのではないか、またこれほどの不利益を受けずに済んだのではないかと思われるものも少なくありません」ということで、このパンフレットが発行されております。

 私が都の担当部局に問い合わせたところ、せっかくいいパンフレットを作成しているんですが、都が発行した部数は、残念ながらわずか3,500部です。版権はお貸しするとのことで、それぞれの自治体で印刷して活用できるそうであります。

 そこで、第1に伺いますが、私は、東京都産業労働局雇用就業部労働環境課が編集発行している「ポケット労働法」を東京都から版権を借用し、刷り増しして広く普及すべきだと考えます。既に台東区や港区でも活用しております。立川市では、予算がないので市の職員が手づくり、これですけれども、手づくりで1,000部つくったそうであります。印刷製本が地場産業の新宿区で、まさか区の職員の手づくりとはいきませんので、きちっと予算をつけて、区内の中小企業に仕事を回すことも配慮して作成し、来年の成人式の新成人への配布を初め、公の施設に置くのはもちろんのこと、区内に住む高等学校の卒業生への配布や、駅頭、コンビニなどに置き、幅広い普及を図るべきであります。区長の御所見を伺います。

 次に、区内に住む青年を対象とした就職あっせんを初めとする労働総合相談窓口の設置について伺います。

 大企業を主として景気がよくなったと言われていますが、現実的には、就職したくても就職先がないという青年が多数生まれています。インターネットで少し検索しただけで、1日何十件という労働に関するトラブル、悩みを見ることができます。どんなことでも気軽に相談できるように、窓口の設置とあわせて電話やメールでの相談も必要であります。就職あっせんはハローワークがやっていますが、就職先のあっせんだけではなく、どの仕事に適性であるかのアドバイスや、履歴書の書き方、就職活動を指導したりするような青年向けの労働総合相談窓口をつくったらいかがでしょうか。

 青年を初めとして、一生懸命働いても生活保護基準以下の収入しかない人々が急増し、全国で400万ともそれ以上にも広がっているとも言われる深刻なワーキングプアを生み出している要因は、産業再生法による解雇の奨励、労働者派遣法の改定で非正規雇用を増大させるなどなど、規制緩和や構造改革の名で政府が進めてきた政策にあります。

 しかし、それに手をこまねいていてよいはずはありません。住民に最も身近な新宿区で、できることは区が率先してやるべきでありますが、ぜひ前向きな御答弁を期待いたします。

 次に、青年を支援するための家賃助成の充実についてであります。

 先日、茨城県の知人から私どもの団に相談が寄せられました。「20歳になるうちの息子が、新宿の専門学校に通うことになって、新宿区でアパートを探している。狭くてもいいが、おふろがあって、5万円くらいの家賃のところを探してほしい」というのであります。その方には失礼ですけれども、茨城県ならいざ知らず、この新宿区内でそんな物件はありませんし、このような青年の家賃助成の申し込み抽せんも既に今年度は終了しています。

 しかも、この制度を振り返ってみますと、平成9年度まではファミリー新婚世帯は月額5万円で、助成期間は6年でありました。平成10年度以降になりますと、月額3万円に減額、助成期間も5年に縮小されました。学生、勤労単身者の制度も、助成額が月額2万円から1万円に縮小されています。

 私は、民間賃貸住宅家賃助成を、少なくともそれ以前の助成額に戻すとともに、助成件数の拡大を図るべきだと考えますが、区長の見解を伺います。

 以上、青年の暮らし支援について3点にわたって質問をいたしました。

◎答弁:地域文化部長(野口則行)

 松ヶ谷議員の御質問にお答えいたします。

 東京都産業労働局が編集、発行している「ポケット労働法」を東京都から版権を借用し、刷り増しして普及すべきとのお尋ねです。

 御指摘の「ポケット労働法」につきましては、東京都産業労働局が都内のさまざまな働く情報を提供している、TOKYOはたらくネットというサイトからダウンロードできるようになっています。

 区としましては、若者の就労への意識を高め、安定した就労を促す意味からも、「ポケット労働法」に限らず、さまざまな労働に関する情報を提供しているサイトなどを周知するとともに、若者の就労支援に資する情報の収集、提供に努めていきたいと考えています。

 次に、区内の青年を対象にした、就職あっせんを初めとした労働総合相談窓口の設置に関するお尋ねです。

 御指摘の労働総合相談については、これまでもハローワークや東京しごとセンターなどの国・都の機関が青年向けの相談窓口を設け、仕事の適性診断、面接や履歴書の書き方指導、就職活動の支援を含め、総合的に一般就労の支援を実施しています。

 区としましては、国や都が実施している事業とは異なる地域密着型の就労支援の機能として、一般就労と福祉的就労のはざまにある多様で中間的な就労を掘り起こすとともに、相互のパイプ役として一般就労に導くこともできる新たな就労支援の仕組みづくりを、地域や産業団体等との連携のもとで進めていきたいと考えています。

 今後は、若者の非就業者だけでなく、障害者や高齢者なども含めた総合的な就労支援の仕組みを検討し、その中核的機関となる仮称仕事センターについて、平成20年度の開設を目指して取り組んでまいります。

◎答弁:都市計画部長(平山博)

 次に、青年を支援するための家賃助成の充実についてのお尋ねです。

 学生及び勤労単身者向け家賃助成制度は、バブル期の急激な人口減少に対する居住継続支援策として開始した制度ですが、現在、民間賃貸住宅の家賃水準が低下していることや、区内の人口が増加傾向にあることなどから、本制度の意義は薄れつつあると認識しています。

 したがいまして、本制度における家賃助成額を以前の額に戻すことや、助成件数を拡大する考えはございません。

 以上で、答弁を終わります。

●松ヶ谷議員

 御答弁をいただきました。丁重な答弁でありますけれども、なかなか中身は難しい答弁がありまして、再質問を本当はしたいところなんですけれども、意見だけ述べさせてもらいたいと思います。

 まず、青年への家賃助成の問題でありますけれども、バブル期は家賃が高かったから、今安いから結構だと、こういう御返事だと思うんですが、私、この青年と1日、山吹町や赤城下、鶴巻町周辺を歩いたんです。1ルームでユニット型のトイレとおふろが一緒についている非常に狭い部屋でも7万、8万円です、本当に。ちょうどこの助成制度が仮にあれば、現在でも1万円助かる。当たらなければしようがないわけだけれども。それを思うと、やっぱり深刻です。ぜひ検討していただきたいなと要望しておきます。

 一般質問で、私、ふと思ったんですけれども、いみじくも青年問題と商店街振興をやることになったわけで、振り返ってみましたら、私が新宿区に住み込み店員で来たのが今からちょうど51年前なんです。商売を始めたのが40年ちょっと前。あの当時の新宿区の青年対策というのはどういうことをやられていたか、ちょっと振り返ってみた。まるで40年、50年前のことを言うと、おまえさん、化石じゃないかと言われるかもしれませんけれども、決してそうではなくて、それは新宿区の歴史がそういうふうにしているわけですから、聞いておいてもらいたいんです。

 現在、赤城社会教育会館、四谷にもございますよね。これは昔何という名前でしたか、青年館と言ったんですよ。それが社会教育会館に変わったんです。それから、既になくなって今は歴史博物館になっていますけれども、区立商工学校というのがございました。大分議場でも、廃校に当たって議場を騒がせましたけれども、これも私がちょうど二十歳のときにその学校に入ったわけですから、これも青年対策の一環だったはずです。今既になくなったさざなみ荘、前身は何かというと館山の青年の家だったはずです。それから、平和事業でも、青年の平和派遣、なくなりましたよね。大体婦人青少年室がなくなってしまったんだから。昔は必要だったけれども、今、青年対策は必要ないかといったら、決してそうではないです。新たな意味で、新たな時代の潮流の中で一番大変な時代に置かれているのは、青年の皆さんだということがあったものですから、そういうことを取り上げさせていただきました。

商店街振興策について

 次に、商店街振興策について質問をいたします。

 第1は、区内全域の各商店街を対象としたきめの細かい商店街振興策についてであります。

 区長は、区長就任に当たっての所信の中で、3つの基本姿勢の第3の分野に「賑わい、交流、活力のあるまち新宿」について述べられ、第1は、歌舞伎町ルネッサンスを推進するとともに、回遊できる新宿副都心づくりを進めるとし、また新宿区東西自由通路、新宿駅ですね、東西自由通路及び地下鉄13号線とサブナード接続などの都市計画決定について述べられています。

 また、商店街振興についても、空き店舗活用など、商店街の活性化やコミュニティビジネスについての相談員制度を創設すると触れておられることを否とするものではありません。区長が述べられている「賑わい、交流、活力ある新宿」が、どうも新宿駅や歌舞伎町周辺のみに重点が置かれているようにしか思えないのは、私一人ではないと思います。昨日も同様の質問をされた方もいらっしゃいました。

 私は、「賑わい、交流、活力あるまち新宿」を本当に実現するには、新宿区内全域の商店街を対象にしたものでなければならないものと思いますが、まず、その基本的なあり方について区長の御所見を伺います。

 2つ目には、区商連が行った商店会加入状況アンケート調査の結果を十分生かした商店街振興策についてであります。

 本年7月、新宿区商店会連合会は、区内の商店会に対して、商店会の加入状況などの現状を把握し、各種のチェーン店やコンビニなどの商店会への加入状況の実態を調査することを目的とする商店会加入状況アンケートを実施しました。その調査結果はまだ公表されていませんが、私が聞くところによりますと、各種チェーン店やコンビニの加入状況は予想以上に深刻であるとのことであります。

 私どもは、これまでも商店会へのチェーン店、コンビニ店の加入促進をする上でも、区が仮称産業振興基本条例を創設すべきと要求してきましたが、調査結果が出た今日、改めて世田谷区を初め、多くの自治体が中小企業振興基本条例等を制定してきたことを教訓として、当区においても、これを機に条例制定をすべきと考えますが、いかがでしょうか。

 第3は、商店街の活性化を図るためのポイントカードの発行についてであります。

 この問題で私は、さきの決算特別委員会でも、生鮮三品の活性化事業の関連で提案しておりますが、その際の区の答弁は、生鮮三品に限らず、区内商店街の振興策の一環として検討したいとのことでありました。この点では、都内23区の中でお隣の文京区を初め、杉並区、足立区が区内商店街全体を対象として実施しておりますし、そのほか、世田谷、練馬、葛飾、江戸川区などが、区からの商店街補助事業の中でポイントカード事業を支援しております。それらを参考にして、区長が強調しているように、暮らしやすさもにぎわいも一番の商店街を目指し、活性化のためのポイントカード発行を期待するものでありますが、いかがでしょうか、お答えをいただきたいと思います。

 以上で、質問を終わります。

◎答弁:地域文化部長(野口則行)

 商店街振興策についてのお尋ねです。

 まず、区の商店街振興策の基本的なあり方として、区内全域の商店街を対象としたものであることは当然のことであります。区は、平成15年3月に策定した新宿区商店街振興プランの中で、新宿区の産業集積の特徴を、新宿駅周辺のように巨大な繁華街と、それ以外の生活圏を基盤とした商店街との二極構造としてとらえ、それぞれの商店街振興策の基本的なあり方を示しています。

 特に生活圏を基盤とした商店街については、個店の自助努力を促進する中で、商店街をコミュニティの拠点として再生していくものです。今後、区としては、各商店会の組織や個店を強化し、商店街の活性化を図るために、商店街活性化やコミュニティビジネスについての相談員制度を創設するなど、積極的に相談、助言するシステムをつくってまいります。

 次に、区商連の商店会加入状況アンケートについては、区としてもアンケート作成段階から協力し、その結果を踏まえた加入促進策についても協力して進めてまいります。

 今後、区商連と具体的な加入促進策を検討してまいりますが、商店会へチェーン店等の加入促進をする上で、仮称産業振興基本条例を創設すべきとの御指摘につきましては、区としては、会費を負担しても加入する魅力ある商店会活動となるよう支援していくという基本認識のもとに、さまざまな観点から区商連とも十分に議論してまいります。

 次に、商店街の活性化を図るためのポイントカードの発行についてお答えします。

 区といたしましては、「暮らしやすさも賑わいも一番の新宿」を築くためには、商店街の活性化は重要な要素であると認識しています。そのためには、地域の商店会等の創意工夫と区の支援が相まって、おのおのの商店街が個性を生かし実情に即した対応をしていく必要があると考えています。

 御指摘のポイントカードの発行については、2,000万円を上限とし、カード作成やカードリーダーの購入費等に係る経費の3分の2を助成する魅力ある商店街づくり支援事業の補助制度の対象になっており、現状でも商店会等の要望があれば対応は可能です。

 今後は、区商連や地域の商店会等の意向を踏まえ、実情に即した商店街の自主性と個性を生かした取り組みを支援してまいります。

●松ヶ谷議員

 商店街振興につきましては、そちらも一生懸命研究されておりますし、主体である区商連との協議が大事であることは十分わかっております。そういう中で有効な振興策を図っていただきたいということを重ねてお願いしまして、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)




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