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二〇〇二年四月五日 日本共産党新宿区議会議員団
一、二〇〇二年度の区の予算審議を主な議題とする新宿区議会第一回定例会は、二月二十二日から三月二十六日まで開催された。
小野田区長は、今定例会冒頭の本会議で「区政の基本方針説明」をおこない、そのなかで、「温かさがゆきかう区政」「心が通い合う区政」、さらには、「血の通った区政」との言葉を盛んに強調して述べた。
しかし、その小野田区長が今定例会に提出した条例案や新年度予算案は、その言葉とは裏腹に、区民にとっては、およそ「血の通った区政」とは言いがたいものであった。
それは、福祉を目的に、独立した生計を営む区民のための「命綱」ともいえる生業資金、女性福祉資金、母子福祉応急小口資金などの融資制度、年間十二万人が利用していた勤労福祉会館の廃止や、「区財政の悪化」を理由に、「ふれあい」入浴の回数削減、さらには、ガン検診精密検査や生活保護世帯への法外援護区見舞金の廃止、学校給食民間委託調査費の計上など、くらしと福祉を削減し、不況にあえぐ区民生活を直撃するものだからである。
このような区政運営に対し、二八八一名の賛同者による勤労福祉会館廃止に反対する陳情をはじめ、生業資金、女性福祉資金などの廃止に反対する住民の陳情運動が広がっている。
わが党は、小野田区長が、ことさら「区財政をとりまく状況は一層悪化している」ことを理由にして、新年度予算で前述したような各施策の予算の削減をしたことについて批判し、区財政の現状は、たとえば二〇〇一年度一般会計の最終補正で、当初予算に比べ特別区民税で十億円の増収、取り崩し予定の基金(預金)十七億円余の繰り戻し、そのうえ、減債基金に二十一億円積み立てるという区財政の現状を指摘し、いたずらに「区財政の危機」を理由にしたくらしと福祉の切り捨ては、「住民の福祉の向上」を目的とする自治体としての任務を放棄するもであると追及した。
一、そのうえにたって、わが党は、区政の各分野にわたって積極的提案をおこなった。実施三年目の見直し時期を迎えている介護保険については、制度適用者が見込みを大幅に下回っている。介護保険料と利用料の軽減制度の抜本的改善と、不足している特別養護老人ホームの増設などを求めた。区民の強い要求と関心となっている野宿生活者(ホームレス)の問題について、自立支援や援護策を区民と力を合わせて推進することを提起するとともに、「強制的排除」では問題の解決に結びつかないことを強調した。また、区がおこなうべき雇用対策、「産業振興プラン」と産業会館のあり方などを提案した。
わが党は、最近区内で建築物の解体に伴う紛争が増加していることを指摘し、紛争予防のための事前協議を制度化することを提案したが、区側は検討することを表明した。また、わが党がかねてから議会等で要望してきた新宿駅西口のバリアフリー化が、京王線方面へのスロープ設置に続き、エレベーターの設置も検討されるなど、前進しつつあることが明らかになったことは、貴重な成果である。
一、さらに、わが党は、戦後最悪の大不況下にある区民生活を支援するために、区予算に対する修正案を提出した。その主な内容は、生業資金、女性福祉資金、母子福祉応急小口資金や「ふれあい入浴」、ガン検診精密検査、生活保護世帯への法外援護区見舞金、心身障害者の人工肛門・人工膀胱用具装具購入費助成など、区が廃止・削減しようとしている切実なくらしと福祉の施策についての継続・復元と、新たな事業として、不況に苦しむ中小企業者の景気対策のために、貸付利率本人負担〇・五%、保証協会の保証料を区が全額負担し、また、保証協会の保証を得られなかった事業者に対しても区が損失補償をする制度融資、介護保険の認定を受け、かつ介護施設の入所待ちで入院中のため介護サービスが受けられない方を対象とする高齢者入院見舞金助成事業の創設、などである。
わが党は、各会派に賛同をよびかけ修正案の実現をめざしたが、自民・公明などの反対多数により残念ながら実らなかった。
一、わが党は、アメリカのブッシュ大統領が一月におこなった一般教書演説で、特定の国を「悪」と決めつけた「悪の枢軸」発言と、それに対する小泉首相の態度について、区長の認識を問うとともに、「ムネオ疑惑」や「口きき事件」にみられる政治家が官僚と癒着して公共事業に介入し、利権をむさぼり、国民の税金を食いものにする政・官・業の癒着構造の打破なくして日本の再生はありえないことを指摘し、区長が、政治家として一連の事件と企業の政治献金ついてどのような認識をもっているかなど、その政治姿勢を質した。
これに対し、小野田区長は、「大統領の発言はテロへの毅然たる決意を表したものと思う」などと、小泉首相と同様に発言を賛美するという重大な答弁をおこなうとともに、企業献金についても、「適正に処理されていれば問題はない」などと述べ、政治腐敗に対する国民の怒りとあまりにも乖離した認識を示した。
一、わが党は、大問題となっている鈴木宗男議員の議員辞職の勧告を求める決議、さらには、患者負担増を押しつける「医療制度改革」に反対する意見書、乳幼児医療費助成制度を国として創設することを求める意見書などを提出しようと各会派によびかけたが、賛同を得ることができず、提出するに至らなかった。
一、かって八〇%強を誇っていた小泉内閣の支持率も三八%までに急落した。それは他ならぬ「自民党をぶっ壊す」といって首相になった小泉首相が、これまでの自民党政治以上に「疑惑にフタ」をする一方、「構造改革」の名のもとに「国民のくらしだけをぶっ壊した」結果によるものである。
わが党は、来る衆議院選挙での東京一区予定候補として佐藤ふみのり区議団長を擁立するとともに、来年四月、定数六削減のもとでたたかわれれる区議選に現職八名と新人一名の予定候補を擁立し現有九議席の獲得をめざすことを決定した。また、松ヶ谷まさお区議が区議団長代理に就任した。
わが党は、今後とも国、地方にかかわらず、国民が主人公、住民が主人公の立場をつらぬき、企業・団体からの献金と、憲法違反の政党助成金を手にしない政党として、一連の「疑惑」の徹底解明と、いまこそ「国民のくらしに役立つ」政治の実現をめざして奮闘する決意である。
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