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子どもたちと学校との信頼関係を壊す「警察・学校相互連絡制度」の協定を結ぶな!−−日本共産党が新宿区教委などへ申し入れ(2004年12月24日)


 日本共産党新宿区議団は12月24日、新宿区教育委員会と新宿区情報公開・個人情報保護審議会に対し、警察・学校相互連絡制度の協定を締結しないよう、申し入れました。

木下川肇・区教育指導課長に「申し入れ書」を渡し、懇談する日本共産党区議団

■学校を問題行動を監視・摘発する機関に変質させかねない

 この制度は、04年4月に警視庁と都教委が締結して以降、締結する自治体が広がっています。
 警視庁や都教委の実施要領によれば、警察から学校に「逮捕、ぐ犯(注)などの事案」を、学校から警察に「非行、問題行動などの事案」を連絡するという内容で、子どもたちと学校との信頼関係を壊し、学校を、子どもたちの個性を伸ばし人格を形成する場から、問題行動を監視・摘発する機関に変質させかねないものです。

■個人情報保護の観点からも重大な問題

 また、個別の連絡については個人情報保護審議会の同意は不要(包括的同意)とするなど、個人情報保護の観点からも重大な問題を含んでいます。
 23区ではすでに20区が締結していますが、新宿区教委はこれまで慎重な対応をしてきました。
 区教委への申し入れで、党区議団は、「子どもたちを追いつめて、健全な発達を阻害する可能性がある」などの問題点を指摘し、「学校関係者の合意もないまま、軽々に締結すべきではない」と強調しました。
 応対した木下川肇教育指導課長は、「個人情報保護をクリアしたうえで締結していくことは必要ではないかと考えている」としたうえで、「情報提供の包括的同意はありえない話」「子どもとの信頼関係を構築していくことが大事だと考えている」と述べました。

 (注)ぐ犯少年=性格または環境に照らして、将来、罪を犯し、または刑罰法令に触れる行為をするおそれのある少年

 日本共産党新宿区議団が新宿区教育委員会、新宿区情報公開・個人情報保護審議会に申し入れた内容は、以下のとおり。

「警察・学校相互連絡制度」に関する申し入れ

2004年12月24日
日本共産党新宿区議会議員団

 本年4月5日、警視庁と東京都教育委員会が「児童・生徒の健全育成に関する警察と学校との相互連絡制度の協定書」に調印して以降、東京都内でも警察と学校との相互連絡制度の協定を結ぶ動きが広がっています。警視庁や都教委の実施要領によれば、逮捕事案、ぐ犯事案、児童・生徒の非行や被害に係る事案が連絡対象とされています。少年法に触れるような事案は別として、ぐ犯や非行までも相互に通報しあうことは教育的視点、個人情報保護の観点からみて重大な問題をはらんでいます。
 そもそも学校は、教育や学習を通じて子どもの全人格的な発達を促す場であり、子どもを監視したり、取り締まるための場ではありません。児童・生徒は、義務教育の過程で反抗期や思春期などを経験して成長していきます。本制度は、定義のあいまいな「不良行為」などについても相互連絡の対象とされており、子どもと家庭、学校間の信頼関係を損ね、子どもたちを追いっめて健全な発達を阻害する可能性があると考えます。
 何よりも、本制度については、教職員はもとより児童・生徒や保護者にもほとんど知られていません。学校関係者の合意もないまま「警察・学校相互連絡制度」の協定を軽々に締結すべきではないと考えます。
 また、本制度の採用は、児童・生徒とその家族の個人情報保護の観点から見ても問題です。新宿区個人情報保護条例は、個人情報の本人収集、目的外利用、外部提供について厳しく制限を設けています。条例の実施機関である学校が保有する個人情報が、本人が知らないところで警察とやりとりされることは、条例の制限を逸脱することになります。しかも、都教育委員会の実施要領で、協定締結の段階で個人情報保護審議会の同意があれば、個々の事案については報告が不要との考え方をとっていることは重大です。区条例では、例外的に目的外使用や外部提供をした場合は、本人への通知と審議会への報告を義務づけており、個人情報について一括して同意を与える扱いは条例に照らしても認められません。
 警察と学校は、これまでも相互に情報交換もふくめて協力してきましたが、警察・学校相互連絡制度には以上述べてきたような重大な問題があり、協定を締結しないよう、強く要望いたします。

 




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