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区長提案の2005年度予算案に反対。区民のくらしを支える予算を(2005年3月24日)


 区議会第1回定例会では、中山区長が提案した2005年度予算案の審議がおこなわれました。
 日本共産党は、2006年4月から小中学生の医療費を無料化するための準備経費(941万円)を計上した修正案を提案するとともに、本会議質問や予算特別委員会の質疑を通じて、2004年度決算が現時点でも約10億円の黒字(実質単年度収支)であることが明らかになり、5年連続黒字となっているもとで、深刻さが続く区民のくらしを支える予算とする立場から、予算案の内容を質し、積極的な提案をおこないました。
 3月24日の最終本会議で予算案の採決がおこなわれ、日本共産党が提案した修正案は、賛成16(共産党、民主党、社会、花マルクラブ)、反対20(公明党、自民党、新宿無所属クラブ)で残念ながら否決となりました。また、区長が提案した予算案(4議案)には、日本共産党と社会が反対し、公明党、自民党、民主党、新宿無所属クラブ、花マルクラブは賛成しました。
 3月24日の本会議で日本共産党がおこなった予算修正案の提案説明と区長提案の予算案についての少数意見報告は、以下のとおりです。

予算修正案の提案説明

2005年3月24日 区議会本会議  近藤なつ子議員

 ただいま一括議題となっています「2005年度新宿区一般会計予算」に対する修正動議は、日本共産党新宿区議会議員団所属の9名で提出するものです。私が、発議者を代表して説明をいたします。
 本修正案は、先に開会された予算特別委員会で、沢田あゆみ委員と松ヶ谷まさお委員が提出した修正案と同じ内容です。予算特別委員会では賛成7人、反対9人となり、残念ながら否決されましたので、あらためまして、地方自治法第97条第2項の「議会は予算について増額してこれを議決することを妨げない」との規定及び同法第115条の2「議会が議案に対する修正の動議を議題とするに当っては、議員の定数の12分の1以上の者の発議によらなければならない」との規定にもとづき、本会議に提出いたします。

 修正案は、乳幼児医療費助成を小中学生にまで拡充するための準備経費として、941万円を計上するものです。それでは、内容について説明させていただきます。
 区長の提出している2005年度一般会計の歳入歳出予算額をそれぞれ「941万円」増額して、「1066億6370万3千円」にいたします。
 歳出についてですが、第5款福祉費中、第1項福祉費、1目社会福祉総務費、修正額7億2106万3000円で、500万円の増です。これは乳幼児の医療費助成事業を小中学生にまで拡大するための準備として、電子計算システムの改修費用でございます。
 同じく第3項児童福祉費、2目児童福祉事業費、修正額58億698万7000円で、441万円の増です。これは実施するための準備経費です。周知のためのポスターや申請書、医療証、パンフレット等の印刷および発送にかかる費用を計上するものです。
 次に、歳入についてです。第18款繰越金、第1項繰越金、第1目繰越金で修正額1億941万円で、941万円の増です。
 提案理由といたしましては、「児童福祉の向上と少子化対策の前進を図る立場から、乳幼児医療費助成を小中学生まで拡大するための準備経費を計上するため」、必要な予算修正をおこなうものでございます。

 この予算は、小中学生への医療費助成制度の必要性については、すべての会派が認めているもと、再来年度から乳幼児医療費助成を小中学生にまで拡充していくためにも必要不可欠の予算です。
 来年度中に実施する区を含め、23区中10区がふみだします。窓口での支払がない現物支給で始める港区、台東区、品川区の3区は共同でポスターをつくり、東京都内26000もの医療機関に送付しています。もちろん、新宿区内の医療機関にも貼られています。このポスターを見たお母さん、お父さんなどから、全国に先駆けて、所得制限なしで乳幼児の医療費無料化を実施したわが新宿区で、どうして小中学生までの制度の拡大をしないの? 早く実施してもらいたい、などの声がすでに私たちのところまで聞こえてきています。
 区長および区関係部署は、この間の質疑で明らかなように、2005年度中に次世代育成支援の経済的支援策として「子どもの医療費助成」も含め検討する、としています。しかし、現行どおりの現物支給で実施するためには、医師会、歯科医師会、薬剤師会との協議や国保連合会との調整が必要です。とくに、国保連合会では人員配置も必要なことから、今年の夏前までには新宿区としての決断をしなければ、2006年4月からの実施はできません。 私どもは、安心して子育てできる経済的な支援策として、この小中学生への医療費助成制度の実現は、すべての家庭に公平でもっとも効果的と考えています。実施にふみきった10区はまさにこの点で政策的な判断をしたと思います。
 小中学生になっても、子どもは急に熱を出したり、けがをしたり、病院に行かなくてはならないことはたくさんあります。その時、お財布の中身と相談し自己判断で売薬ですますことが現状ではないとはいえません。医師会の先生方も、「医療費の負担が重くなるなかで、安易に売薬で対処するのは危険。きちんと病院で診察してもらいたい」「とくに子どもは自分の症状を正確に伝えられないので、誤った対応をする可能性が高い」などの意見を寄せられ、小中学生の医療費無料化実現については「ぜひ実現してもらいたい」と言っています。
 乳幼児だけではなく、小中学生の子どもをもつ世帯が安心して住めるまちにするため、ぜひ議員のみなさん、力をあわせようではありませんか。
 福祉健康委員会で条例に反対された議員のみなさんも、どうか本修正案にご賛同いただきますよう、心からお願いたしまして、私の提案説明とさせていただきます。
 ご清聴ありがとうございました。


2005年度予算案についての少数意見の報告

2005年3月24日 区議会本会議   川村のりあき議員

 私は、ただいま議題となっております第1号議案「2005年度新宿区一般会計予算」、第2号議案「2005年度新宿区国民健康保険特別会計予算」、第3号議案「2005年度新宿区老人保健特別会計予算」、第4号議案「2005年度新宿区介護保険特別会計予算」について、日本共産党新宿区議会議員団所属の阿部早苗副委員長、沢田あゆみ委員、松ヶ谷まさお委員と私、川村のりあきは、予算特別委員会の決定に対し少数意見を留保いたしましたので、これよりご報告をいたします。

 私ども日本共産党区議会議員団は2005年度の予算編成にあたり、区民のみなさんの切実な要望をふまえ、488項目にわたる具体的な要求を提案してまいりました。
 そのなかで、私立幼稚園園児等保護者の負担軽減補助金の拡大、商店街灯の維持助成の大幅拡大、百人町4丁目特別養護老人ホーム開設準備など、いくつかが来年度予算案に採り入れられたことは評価するものです。
 本予算特別委員会の質疑をとおして、生活保護受給者の増や国保加入者の増など、不況やリストラなどの影響が続いていることが明らかになりました。区財政の状況は、2004年度決算が現時点でも約10億円の黒字である見込みも明らかとされました。実質単年度収支が5年連続黒字の見込みとなったもとで、来年度予算は、まさに深刻さが続く区民のくらしを底支えすることが求められているにもかかわらず、そうした予算になっていません。
 次に述べる理由によりまして、区長提案の4議案のいずれについても反対をいたします。

 まず最初に、第1号議案「新宿区一般会計予算」について、反対の理由を述べます。
 第1に、長引く不況と小泉内閣による相次ぐ社会保障の改悪や、負担増に苦しむ区民のくらしを支える予算でなければなりません。しかし、区長が提案された予算案は、新たな施策や拡充事業などで、区政が区民のくらしを応援する方向にふみだしたと実感できる内容とはいえません。それどころか、区民や医師会が反対してきたがん検診のさらなる負担増を継続することや、都の生活保護夏季冬季見舞金削減を容認する態度は問題です。
 対照的なのは投資的経費の増大で、来年度に西新宿を中心とする再開発事業に8億9000万円余りを投入することを手始めに、今後3年間で57億7000万円余りを再開発事業に投じていくことについては、区民生活の実態との対比でも容認できません。同時に、再開発などの投資的経費の増大について、「第4次実施計画」の「中間のまとめ」では区民に公表せず、最終計画に取りこんだという手法の点でも、問題であることを指摘せざるをえません。

 第2に、区長が少子化社会への対応を重点課題の一つと位置づけ、「次世代育成支援計画」策定の先行自治体に名乗りを挙げているにもかかわらず、子育て世代の経済的支援が、新年度予算において十分区民と子育て世代の要望にこたえるものになっていないといわざるをえません。子育て世帯の転入者や住み替えの家賃助成が創設されますが、質疑のなかで明らかになったように、従来の助成は廃止が検討されるのです。
 中学生までの医療費助成の拡大については、本委員会の質疑でも、その必要性と緊急性は明らかであり、早急に実施にふみだすべきです。

 第3に、震災対策についてです。避難所の震災対策、避難所機能充実のための予算が組まれました。同時に、被害の軽減のためには、個人の家が倒れないようにするための施策が早急に求められます。先般の福岡県西方沖地震でも、幸い午前11時近くと外出の方が多く被害は免れたものの、家屋の倒壊が相次ぎました。
 現在、新宿区は耐震診断の助成をしていますが、耐震工事まで進む事例がわずかであり、最大の障害は経済的負担です。個人の資産であれ、公的助成・補償をする流れがかたちづくられており、やはり区民の安全安心を掲げる新宿区こそが、一歩をふみださなければなりません。同様に、家具の転倒防止についても、従来の立場から変化がないのは問題であります。

 第4に、教育施策についてです。学校選択制について、大規模校と小規模校の格差、選択にもれ、子どもの希望をかなえられないことが現実に起こっていることは、問題です。いま求められている地域が学校を支えるという観点からも、学校選択制の根本的な見直しを要求するものです。

 第5に、区政運営についてであります。
 区長の「基本方針説明」では、「協働」と「参画」をキーワードに、柔軟で多様な開かれた参画システムの構築ということが強調され、(仮称)区民会議や地区協議会の設置が進められています。しかし、区民一人一人の実感としてはどうでしょうか。つつじ荘の存続問題、落合第2地域センター建設にともなっての落合社会教育会館と西落合ことぶき館の廃止問題、戸塚小売市場の今後の活用の問題など、質疑で問題点を指摘したとおり、区長が掲げる区民との「協働」と「参画」にふさわしい区政運営を強く要求するものです。
 あわせて、区民の安全・安心の根本的土台である平和の問題について、区長は日本国憲法を守り、「新宿区平和都市宣言」の立場から、憲法の平和原則を破壊するような改定には反対を表明すべきであることを、あらためて要求するものであります。

 続いて、第2号議案「新宿区国民健康保険特別会計予算」について、反対の理由を申し上げます。
 区民のくらしに大きな影響を与え、区民の健康増進に逆行する国民健康保険料の連続値上げは中止すべきです。区民生活のきびしさが変わらぬなか、保険料などの負担が増えていくことについて、国に抜本改革を求めるという答弁の一方、保険料は新年度も引き上げをするという区の姿勢は、容認できるものではありません。

 次に、第3号議案「新宿区老人保健特別会計予算」について、反対の理由を申し上げます。
 相次ぐ税制改正により、2割負担の対象者が増える見込みが明らかになりました。この間の限度額引き上げと合わせ、一人あたりの医療費負担が増大していることは、介護保険などの負担増と合わせ、高齢者の生活を圧迫するものであり、受診抑制の懸念は払拭できません。わが党は還付請求の簡素化の提案をしましたが、積極的姿勢は見られませんでした。

 最後に、第4号議案「新宿区介護保険特別会計予算」について、反対の理由を申し上げます。
 要介護状態にあっても、介護サービスを利用しない人、利用限度額いっぱいサービスを利用しない人が多く存在していますが、なぜ利用しないのかといえば、経済的負担が重いという理由が少なくありません。介護保険料・利用料の減額免除の制度の改善を求めましたが、これに対する区の消極的姿勢は容認できません。

 最後に、私ども日本共産党区議会議員団が提案した要望につきましては、今後とも十分検討され、実現されることを心から希望いたしまして、私の報告といたします。




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