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政務調査費の一部返還にあたっての日本共産党区議会議員団の見解(2008年7月11日)



政務調査費の一部返還にあたっての日本共産党区議会議員団の見解

2008年7月11日

日本共産党新宿区議会議員団
団長  阿部 早苗

1.本年6月30日、新宿区永木秀人副区長から日本共産党新宿区議団に対して、平成16年度第4四半期分及び平成17年度の政務調査費の一部につき、区長の財産管理の観点から訴訟を考えなければならない時期にきているが、議会と行政の長は対等の立場で互いに尊重し議論し合いながら区民のための区政を推進する役割を担っており、訴訟によらない解決を図ることが望ましいと考え、返還に理解を求める旨の申し入れがありました。
 日本共産党新宿区議団は、問題の発生から一年が経過した今日の時点で様々な角度から検討した結果、監査結果やこの間の区の姿勢に異議を留めつつ、政務調査費の一部を返還をすることとし、本年7月10日に返還を完了しました。

2.この1年余の間、日本共産党新宿区議団は、区長が監査結果を全面的に追認するのではなく、独自に精査し、条例や規則に照らして判断することを求めてきました。しかし区長は、独自の判断を避け、監査結果に基づき返還を求めるという姿勢に固執したまま時間が経過し、訴訟が避けられない事態に至ったものです。
 この度日本共産党新宿区議団が政務調査費の一部を返還したのは、行政の長と議会の会派が双方当事者となって、政務調査費の支出に関して裁判で争うことは避けるべきだと判断したからです。
 いま、区民の間に格差と貧困が拡がり、物価高騰や医療・福祉の崩壊がすすむ中で、区民のくらしを守るために、行政と議会が全力で立ち向かうことが求められており、区民生活擁護の立場を貫く日本共産党議員団の役割はますます重要になっています。裁判になった場合、相当の時間と労力を訴訟遂行のために注ぐことになり、議員団が住民の利益擁護、要求実現の活動に支障をきたすことが懸念され、一方、区は訴訟費用を区財政から支出し、職員の労力を費やすことになります。住民利益優先の立場から検討した結果、訴訟によらず解決を図ることが望ましいと考え、返還することにしたものです。

3.そもそもこの問題は、住民監査請求に基づき監査委員が不当な監査結果を出し、区長がそれを一切精査・検証することなく追認し、返還命令を下したことから発生しました。
 政務調査費(人件費)の一部返還を求めた監査結果についての日本共産党新宿区議団の見解は2007年3月17日に発表したとおりです。住民の福祉の増進を図るという地方自治体の役割を果たすため、地方自治体の議員には、執行機関の監視機能とともに、住民意見を集約し、条例立案を含む政策形成機能を発揮することが求められています。私たちはこれまで、政務調査費で雇用した職員の協力も得て、調査・研究を重ね、条例や予算修正の提案を含む積極的な議会活動を実践し、小中学生の医療費無料化をはじめ、区民生活向上に寄与してきました。問題となっている常勤雇用については、地方自治法や新宿区の条例・規則に則り適正に人件費を支出しており、会派の調査・研究の補助業務と政党の日常業務などとは明確に区別してきました。
 ところが監査委員は、税務署への届出書類の「事業の種類」欄に「政党事務局」との記載があったからとか、果ては日本共産党の規約まで持ち出しこれを勝手にねじ曲げて解釈して、政党活動・政治活動に係る業務をしていたことの疑念が払拭できないとして、政務調査費を一部返還すべきという常軌を逸した結論を導き出しました。このような事実と異なる著しく正当性を欠く監査結果を容認することができないという立場は変わりません。
 また区長は、この不当な監査結果を尊重するとして、何ら独自の判断をすることなく私たちに一部返還を求めてきましたが、この姿勢の不当性についても、同年4月4日付「政務調査費返還命令の撤回を求める申し入れ書」で述べた主張を堅持するものです。

4.平成19年の住民監査請求は、形式的な監査対象は区長ですが、実質的な対象は区議会の会派でした。しかるに、会派の調査は1回しかなく、それも2時間に満たないものでした。この時間の中で、監査委員が関心のある事項について調査したのみで、会派が主張・立証を尽くす余地はほとんどありませんでした。日本共産党新宿区議団は、住民監査手続の改善を図り、監査請求を提出する住民の権利とともに、監査対象になる側にも主張・立証を尽くす権利を保障し、公正な監査結果を導き出すべきだと考えます。
 さらに、日本共産党新宿区議団は、今回は異議を留めつつ政務調査費の一部を返還するものですが、今後は区長が単純に監査結果を追認するのではなく、自らの責任において精査し判断することを求めます。

5.新宿区議会は、議会の全会派が参加して政務調査費検討会を立ち上げ、こ れまで政務調査費の使途基準等の更なる見直しに取り組み、去る7月8日に 最終報告をまとめました。
 日本共産党新宿区議団は、今後も条例や規則、新たな使途基準を遵守し、政務調査費で雇用する職員とも協力して調査・研究活動に旺盛に取り組み、区民生活向上・区民福祉増進のためにこれまで以上に奮闘する決意です。

以 上




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