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    2016年第1回定例会 一般質問

     2月25日の本会議で、川村のりあき議員が羽田空港の機能強化に伴う飛行経路変更計画について一般質問を行いました。
     *正式な会議録ではありませんが、概要をご紹介します。

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    (川村のりあき議員) 日本共産党新宿区議団の川村のりあきです。羽田空港の機能強化に伴う飛行経路変更計画(以下、同計画)について、特に新宿区への影響が大きい南風案2を中心に伺います。
     国は、国際競争力の強化や訪日外国人の増加による日本経済の再生と、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催等に向けて、首都圏空港の更なる機能強化が必要として、羽田空港の機能強化を打ち出しました。この計画で1時間当りの羽田空港発着回数は今の80回から90回に拡大されます。国土交通省は、「首都圏空港機能強化技術小委員会」の中間とりまとめとして検討された4つの案のうち、南風案2と北風案1を組み合わせた案を、羽田空港における国際線航空機の飛行新ルート案として提示しました。
     羽田空港は、東京都区部の南端、神奈川県の県境近くに位置し、その北側方向及び西側方向に住宅密集地域が広がっています。この住宅密集地域での騒音を可能な限り抑えるため、飛行経路については、東京湾に面する羽田空港の地理的条件を活かし、東京湾を最大限活用することを供用開始以来一貫して堅持してきました。国交省が飛行新ルート案として提示した南風案2は、長年にわたって堅持されてきたこの考え方を覆すものです。
     南風案2は、さいたま市、朝霞市、和光市、戸田市、板橋区、練馬区、中野区、新宿区、渋谷区、目黒区、港区、品川区、大田区等の広範囲の住宅密集地域上空を、国際線の大型航空機などが低空飛行で通過するため、騒音被害が甚大です。品川区や大田区では、80デシベル=窓を開けたときの地下鉄の車内ぐらい、極めてうるさい音、に達します。新宿区では、午後3時から7時の間、落合・西新宿地域上空3,000フィート=約915mの高さを1時間に44回、四谷・牛込地域上空8,000フィート以上=約2,440m以上の高さを1時間に24回飛行し、機種による違いがあるものの、国交省の資料では、約915mを飛行の場合66から77dBで、大半が70dB以上です。70dBは環境省の基準によれば「騒々しい街頭、掃除機の音」とされ、「不規則変動音」ととらえると「かなりうるさい」水準です。
     新宿の高度915mと似通る江戸川区では、現在の一部市街地上空が、高度900~600mで着陸飛行経路となっていますが、年間で150件もの苦情が区に寄せられています。
     「航空機騒音防止法」や「航空機騒音に係る環境基準」では、住居系地区は、Lden(2013年4月1日から採用。夕方の騒音、夜間の騒音に重み付けを行い、騒音にどれくらい晒されているか評価できる)では「57dB以下」と定めています。一方1日の内4時間に渡り2分に1機が、騒音レベル70dB前後で新宿区上空を飛びかうことになれば、学校などをはじめ、住民への騒音被害が発生しかねません。
    騒音被害としては、会話ができない、電話ができない、睡眠ができない、家族のだんらんや教育環境への影響にとどまらず、過度のストレスによる身体的不調、耳鳴りや難聴、胃腸障害等による健康被害が指摘されます。南風案2当該地域は人口密度が高く、幼稚園や保育園、小学校、児童館、学童クラブも多くあります。これまでの航空機騒音訴訟においても、「差止め」や「損害賠償」を認めた判決があり、「航空機騒音は、住民の心身の健康に種々の不利益を及ぼし、日常生活を各方面にわたって妨害し、生活環境を全般的に悪化させている」「ストレス等の生理的・心理的被害を生じさせる」「難聴や耳鳴りなどの聴力障害を発現させる」等、騒音被害を裁判所が認定しています。そこで伺います。
    第一に、都心上空を頻回に通過する、同計画の安全性についてどう認識されていますか。騒音について、Ldenで何dBになると見込まれるのか、経路全体と新宿区内についてお答えください。また住民生活への影響について、それぞれ区長のご所見をお聞かせください。
     第二に、羽田空港の機能強化に伴う飛行経路変更計画の中止についてです。
     1970年代に羽田空港で北側飛行ルートが実施されましたが、江戸川区では1971年3月18日から轟音に見舞われましたが区長を先頭に直ちに行動を起こし、この飛行コースを撤回させました。大田区では、大森地区で100dB超のジェット機轟音に見舞われ1973年10月9日に「区民生活の安全と快適な生活環境が確保されない限り、東京国際空港(羽田空港)の撤去を要求する」との「空港撤去に関する決議」を採択し、1975年2月には区長と区議会議長が当時の運輸省に対し、「現羽田空港を撤去し、沖合に移転するように求める」申し入れを行い、住民とともに行動、北側飛行コースの使用を止めさせました。
     都心部やコンビナート地区で、墜落などの航空機事故が起きれば大惨事は免れません。「航空機事故の多くが離陸後3分間、着陸前8分間に起こる」「魔の11分間」はよく知られています。現在でも、市街地伊丹市は大阪国際空港の騒音被害や航空機事故の危険に晒されています。羽田空港でも2012年には、日本航空機が着陸時にエンジン火災を発生させる事故が起こり、あわや大惨事という事態でした。また、落下物について、成田空港で1980~2014年4月までに計152件の落下物が確認され、特に車輪を下す際、氷塊や部品が落下しやすいとされ、洋上で車輪を出すように対策を行った結果、年間3件程度に減ってはいますが0ではありません。やはり人口密集の都心区上空を飛行する同計画は、区民の安全を守るため、中止を申し入れるべきと考えます。ご所見をお聞かせください。
     第三に、この間の区の対応と今後の取り組みについてです。
     2014年8月21日、新宿区は東京都を通じて、国交省に以下の点を申し入れました。[1]飛行ルート案について、関係区市の意見を反映して決定する[2]羽田空港機能強化の必要性、安全面への配慮、騒音対策等について、国からも区民・区議会に対して懇切丁寧に説明する[3]安全対策を徹底するとともに、万が一異常事態が発生した際には、迅速に情報を提供し説明する[4] 国が航空機騒音を測定し、詳細な騒音データを区に提供する[5]「都及び関係区市連絡会」は国を入れて「国・都及び関係区市協議会」として常設し、羽田空港の運用状況について意見、要望等を反映できる場とする、という5点です。新宿区には直接答えが届いておらず、国交省が一般に公開している「協議会関係者からこれまでにいただいた主な質問とそれに対する回答」という形で示されたにすぎず、誠意ある対応とはとても思えません。特に以下2点について伺います
     まず、[2]の国からの説明については、新宿区では2回目のオープンハウス型の説明がされただけです。角筈、柏木、落合地区を含め、この問題にかかわりのある地域においては周知とあわせ教室型の説明会を開かせるべきと考えますが、ご所見を伺います。
     次に [4]の測定については、実験飛行は難しいとしていますが、特別区議会議長会も2015年8月5日「新しい飛行経路がもたらす騒音影響が体感できるよう、実験飛行等を検討すること」と要望しており、騒音や振動を実体験し数値を計測するためには、実験飛行は不可欠です。引き続き要望すべきと考えますが、ご所見を伺います。
     第四に横田空域返還の問題です。
     こうしたルートを飛ばざるを得ない背景には横田空域の問題があります。日米地位協定により新潟から静岡1都8県の空域を米軍が管制しており、民間機はその空域を避け飛行させられています。この間、1992年に空域の1割2008年に2割が返還されましたが、横田空域が、過密化解消の障害となっている事は明らかです。根本的解決のため、横田空域返還をアメリカ政府に要求することを国に求めるべきと考えますが、ご所見を伺います。

     

    (柏木直行環境清掃部長) 川村議員のご質問にお答えします。
    羽田空港の機能強化に伴う飛行経路変更計画についてのお尋ねです。
     はじめに、安全性の認識と騒音及び住民生活への影響についてです。
     羽田空港の機能強化による区民生活への影響については、安全面と騒音問題があると考えています。特に、安全性の確保は重要であると認識しています。そのため、安全対策の徹底と丁寧な説明を国に要請しています。
     また、航空機騒音に係る環境基準であるLden(エルデン)は、聞こえ始めから聞こえ終わりまでを測定するもので、新宿区上空の値は57デシベルを上回らないと国から説明を受けています。そのまま比較することはできませんが、瞬間最大値は70デシベル程度と想定されることから、騒音の影響を軽減するために必要な方策等の検討についても要請しています。
     次に、計画中止の申し入れについてです。
    区では、中止を申し入れる考えはありませんが、安全対策や騒音対策についての区民の理解が前提と考えており、区民生活の安全・安心を守るために、引き続き丁寧な説明や、正確な情報提供を求めてまいります。
     次に、区の対応と今後の取り組みについてです。
     今回の提案で上空が飛行経路となる落合・柏木・角筈地域への説明会等の開催や周知について、現在、国と調整しているところです。
     また、実験飛行等により国が航空機騒音を測定し、詳細な騒音データを区に提供するよう、引き続き要望してまいります。
     最後に、横田空域の問題についてです。
     今回の飛行経路案については、横田空域によって制約を受けているものではないと、国から説明を受けています。
     横田空域の返還につきましては、国の航空行政全般にかかわる問題になりますので、今後の国の動向を見守ってまいります。

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    2016.03.09 更新

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