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日本共産党 新宿区議団 > 2016年第1回定例会 代表質問
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    2016年第1回定例会 代表質問

    2月25日の本会議で、沢田あゆみ議員が以下の項目について代表質問を行いました。
    1 区長の政治姿勢と区政の基本方針について
    2 新総合計画の策定について
    3 子どもの貧困対策について
    4 待機児童対策について
    5 国民健康保険について
    6 商店街及び個店への支援について
    7 多文化共生について
     *正式な会議録ではありませんが、概要をご紹介します。

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    (沢田あゆみ議員) 日本共産党の沢田あゆみです。2016年第1回定例会にあたり、日本共産党新宿区議団を代表して、区長ならびに教育委員会に質問いたします。
     新宿区はこの3月、平和都市宣言から30周年を迎え、3月27日には平和のつどいが大々的に開催されます。改めて平和の大切さを区民のみなさんと共有し、この新宿区から平和を発信していきたいと思います。昨年、安倍内閣が強行した憲法違反の安保関連法=戦争法を廃止しようという国民の声が大きく広がっています。私たち日本共産党は、戦争法廃止と立憲主義を取り戻すため、あらゆる団体・個人と野党の協力共同を広げながらがんばる決意を申し上げ、以下、質問に入ります。

     

    1.区長の政治姿勢と区政の基本方針について
     最初に、区長の政治姿勢と区政の基本方針について質問いたします。
     甘利前経済再生大臣の政治とカネの問題は、口利きの見返りとして受け取ったお金の原資に国民の税金が使われているという点からも許すことができません。徹底的な真相究明と同時に、企業・団体献金の禁止こそ必要です。そもそも、企業・団体献金は賄賂性が強く、政党助成金制度創設の際、自民党も企業・団体献金は禁止していく必要があると認めていたはずです。ところが安倍首相は、今回の疑惑について「企業・団体が政党に献金すること自体が不適切なものとは考えていない」等と答弁しており、とんでもありません。
     企業献金で政治がゆがめられたしわ寄せは、区民生活にも直結します。2014年に自民党が受け取った企業献金は22億円を超え、安倍政権の下で企業減税は来年度以降、年間4兆円で、大企業の内部留保は300兆円を超えました。一方、国民に対しては消費税増税や社会保障改悪でますますの負担増。そして、実質賃金は4年連続の減です。
     そこで、区長の政治姿勢について伺います。企業・団体献金は賄賂性が強いと思いますが、区長はどう思われますか。政治がお金でゆがめられることのないよう、企業・団体献金は法律で禁止すべきと考えますが、区長自身がこれまでにパーティー券も含めて企業・団体とお金の関わりを持ったことがあるか、今後の姿勢もあわせて見解をお示しください。
     次に、区政の基本方針について伺います。
     第1は、区民生活の実態です。基本方針説明で区長は、区民のくらしや営業の実態について一切触れず、国の発表した景気動向などを述べるだけで、「経済政策の効果もあって」云々と、アベノミクスを評価しているかのような印象さえ受けます。区長は、少なくとも昨年の基本方針説明では、「実質賃金の低下」や「個人消費の回復」が進まないことに触れていましたが、今回はなぜ言及されないのですか。区長がどのように区民生活の実態を把握し、心を寄せているのかが伝わってきません。来年度は、子どもの貧困対策に更に一歩踏み出す予算も計上されており、その点は評価していますが、格差と貧困の拡大は区長も感じていらっしゃるのでしょうか。区長の見解をお示しください。
     第2は、消費税10%への増税についてです。基本方針説明では、景気動向について、中国等の経済減速により景気が下押しされるリスクや、株価の乱高下、日銀のマイナス金利導入などに触れ、注視しなければならないと言っています。しかし、そうした事態が起こる背景には、実体経済が低迷しているから中国経済の影響を世界の中で日本が最も受けてしまったのであって、実体経済が追いつかない原因は消費税8%への増税の影響が尾を引いているからだと専門家は指摘しています。区長は、消費税の10%への増税は更に区民のくらしと営業を追いつめ、景気を悪化させるとは思いませんか。今やるべきは年金生活者に3万円をばらまくことでもなく、軽減税率という名の一部8%据え置きでもありません。来年4月からの消費税増税にキッパリ反対すべきと考えますが、いかがでしょうか。
     第3に、財源の確保についてです。基本方針説明でも触れられましたが、法人住民税の一部国税化がさらに強化されます。その影響額は特別区分だけでも1000億円を上回るので、「国に対し、法人住民税の一部国税化を早期に見直すことを引き続き強く要望」していると述べておられますが、一方で固定資産税の増収が見込まれるため、危機感が薄れているのではないでしょうか。本気で国と闘うのならば23区が合同で決起集会を行うくらいのことをしなければ、一度奪われた財源を取り戻すことはそう簡単ではありません。特別区長会は主張の表明にとどまらず更なるアクションを起こすよう、吉住区長が提案されたらいかがでしょうか。そして、都区財政調整も、いつも都に押されっぱなしの印象がぬぐえません。子育て、介護など、国の制度が変わると財調の算定基準が切り下げられることがこれまでもありましたが、子ども・子育て新制度や、介護保険法改定後の新制度についても、区側の需要が正しく算定されるよう要求すべきと考えますがいかがでしょうか。
     第4に、予算編成についてです。基本方針説明では、今後、新宿駅直近地区や東西駅前広場の再整備、サブナードの延伸など、大きな事業費が想定される計画が目白押しです。これまでも繰り返し確認してきたことですが、オールジャパンの新宿駅とその周辺の整備は国や東京都の財政と、それによって利益を得る事業者によって負担されるべきで、区税を投入すべきではないと考えますが、いかがでしょうか。
     一方、国の予算の有効活用も重要です。国は、補正予算と新年度予算案で「地方創生加速化交付金」と「地方創生推進交付金」を打ち出しました。「加速化交付金」は2月中旬が申請の締め切りでしたが、区としてどのような事業申請をしたのかお答えください。また、「推進交付金」も検討を始めていると思いますが、区民生活に関わる事で、区政の課題解決に役立つ事業を実施していただきたいと思います。例えば、特別区が立ち上げた「特別区全国連携プロジェクト」も参考に検討してはいかがでしょうか。以上、答弁願います。

    (吉住健一区長) 沢田議員のご質問にお答えします。
     はじめに、区長の政治姿勢と区政の基本方針についてのお尋ねです。
     企業・団体献金についてのお尋ねですが、企業・団体献金等の政治資金については、政治資金規正法に基づき、適切に行われるべきものと考えています。
     なお、企業、団体、個人を問わず、献金や寄附を受けた際には、すべからく政治資金規正法に基づいて届出をしております。
     次に、区民生活の実態についてです。
     国内の景気は、雇用・所得環境の改善が続く中、緩やかな回復に向かうことが期待されていますが、総務省の家計調査によると、総世帯の消費支出は前年比で実質2.7%の減で、2年連続の減少となっており、個人消費が停滞している状況にあります。また、日銀による我が国初のマイナス金利の導入など、金融政策が家計や景気動向にどのような影響をもたらすか、注視していく必要があります。
     一方、区が実施している中小企業の景況調査では、全般的な業況は若干持ち直していますが、マイナスが続いており、景況調査に併せて行った特別調査における「平成28年の自社の業況見通し」では、昨年同時期の調査より上向いているものの、明るい見通しを示した企業が2割台にとどまるという結果になっています。
     このように、国内景気については回復基調にあるものの、先行きは不透明であり、区民のくらしについても楽観視できないものと認識しています。
     また、格差と貧困については、新宿区の生活保護の状況をみると、受給世帯数は依然として増加傾向が続いています。
     区では、生活保護受給者の自立に向けた支援をはじめ、生活困窮者自立支援法施行に伴い、昨年4月から福祉部に生活支援担当課を置き、経済的に困っている方からの相談に対応する「生活支援相談窓口」を開設して、自立相談支援事業、住居確保給付金の支給及び就労準備支援事業等の各種支援事業を実施しています。
     今後も、生活保護受給者や生活困窮者の自立に向けた支援を総合的に実施することにより、格差と貧困の解消に取り組むとともに、子ども未来基金の創設や、子育て世帯の経済的負担軽減のさらなる拡充など、子どもの貧困対策に取り組んでまいります。
     次に、消費税率の引上げについてのお尋ねです。
    少子高齢化の急速な進展や国・地方ともに厳しい財政状況の下で、国民が安心し、希望が持てる社会保障の実現が求められています。こうした中、持続的な社会保障制度を構築し、その安定財源を確保する観点から、段階的に消費税率を引き上げることは必要であると考えています。
     しかし、消費税率の再引上げは、厳しい状況にある地域経済に対して、マイナスの影響を与えることが懸念されているため、低所得者に対する支援や経済状況に応じた中小企業への配慮など、特別区長会を通じて国へ要望してまいります。
     次に、法人住民税の一部国税化の見直しについてのお尋ねです。
     法人住民税は、法人の地域での活動や、そこで働く人々を支えるための様々な施策の財源として負担を求めているもので、これを地方自治体間の財源調整に用いる国の措置は、受益と負担に基づく応益課税であるべき地方税の原則に反するものであり、地方分権の流れに大きく逆行するものと言わざるを得ません。
     こうした考えにより、特別区長会においては、「税源偏在是正議論についての特別区の主張」を公表するとともに、昨年度に引き続き、東京都、特別区長会、東京都市長会及び東京都町村会の4団体連名による地方財源の拡充に関する要請活動を行いました。
     私は、今後とも特別区長会や東京都などの関係者と一体となり、地方が担う権限と責任に見合う地方税源の拡充に向け、全力で取り組んでまいります。
     次に都区財政調整についてのお尋ねです。
     都区財政調整交付金は、特別区共有の固有財源であり、その算定については、特別区がひとしくその行うべき事務を遂行することができるよう、特別区における行財政の実態を踏まえ、毎年、都区間の協議により見直しを行っています。
     平成28年度財調協議では、区側が提案した67項目のうち子ども・子育て支援新制度や生活困窮者自立支援事業など新規算定で10項目、国民健康保険事業助成や介護保険事業助成など算定の充実で20項目、など、全体では45項目を算定に反映させました。
     引き続き、特別交付金の透明性・公平性を高める観点から普通交付金の割合を高めることや、都市計画交付金のあり方などについても、特別区の行財政の実態が的確に反映されるよう都区協議に臨んでまいります。
     次に、新宿駅や周辺整備に係る経費負担についてのお尋ねです。
     現在、新宿駅東西自由通路は、施設を所有する鉄道事業者が事業主体として整備しています。その整備は、地域の30年来の願いであり、新宿のまちの発展には欠かせない施設であるとの観点から、区としても、国の「都市・地域交通戦略推進事業」を活用し、補助金を支出しています。この事業にかかる区負担分については、全額、都区財政調整制度により財政需要として算定されているところです。
     また、「新宿駅直近地区のまちづくり」や「東・西駅前広場の再整備」、「靖国通り地下通路の延伸整備」についても、回遊性の高い快適な歩行者空間や、賑わいのある良質な都市空間を創出することから、新宿のまちの魅力やポテンシャルをさらに向上させる取り組みであると考えています。
     これらの整備についても、まちづくり事業として、国や東京都をはじめ、関係事業者などと連携しながら、それぞれの役割に応じた適切な負担のもと、整備を進める必要があるものと考えています。
     次に、国の予算の有効活用についてです。
     はじめに、区は地方創生加速化交付金について、どのような事業を申請したのかについてです。
     地方創生加速化交付金は、地方版総合戦略に位置付けられた事業で、しごと創生やまちの賑わい創出等のまちづくりなどの先駆性の高い事業を対象とする予算規模が1,000億円の交付金です。
     区では、まちの賑わいの創出に向けた事業を交付対象として検討し、現在、国に対する申請を行っているところです。
     次に地方創生推進交付金については、平成28年度からの地方創生の深化に向けて、官民協働や地域間連携などの先駆性のある取組みや、既存事業のあい路を発見し打開する取組み等を対象とする、予算規模が1,000億円の交付金です。区では、区政の課題解決に向けた取り組みの中で、地方創生推進交付金の活用に適した事業を検討し、交付金の申請に係る具体的なスケジュール等が示され次第、申請等の手続きを進めてまいります。

     

    2.新総合計画の策定について
    (沢田あゆみ議員) 次に、新総合計画の策定について質問いたします。
     現在の基本構想、総合計画が策定された時、私は基本構想審議会と都市計画審議会の委員として策定に直接関わりました。当時を振り返ると、基本構想策定にあたっては300人を超える区民が参加した新宿区民会議が提言書をまとめ、都市マスタープランの地区別まちづくり方針については地区協議会が報告書をまとめ、それらを尊重して基本構想審議会と都市計画審議会が何日も議論を行い答申しました。まさに議論に議論を重ねて策定されたのです。事務局となった区職員のみなさんの御苦労も相当なものでしたが、その時の徹底した住民参加の経験が自治基本条例のバックボーンになっています。基本構想の基本理念には「 区民が主役の自治を創ります」とあります。自治基本条例制定から間もなく5年。新総合計画策定はまさに、新宿区の自治の真価が試されるのではないでしょうか。
     今回は、基本構想は変えず、都市マスタープランの見直しを含めた新総合計画の策定となりますが、既に2月から町会・自治会、地区協議会への説明が行われ、4月下旬までに意見を集約するとしています。4月下旬からは、既存の審議会や区民討議会で議論を行うとともにインターネットによるアンケート調査を行うとし、区民全体からの意見聴取は、骨子案の段階と計画案の段階でパブリックコメント、地域説明会などを2回行うスケジュールが示されています。
     前回と大きく違うのは、新宿区民会議のような公募区民による会議体がないことです。前回は、地区協議会の立ち上げと同時に地区別まちづくりの議論を始めたこともあり、地区協議会も多くの公募区民が参加していましたが、今回はそれも状況が違います。一方で、区民討議会を設置するとしていますが、これは無作為抽出した中から参加を募る手法で、それ自体は区民参加の方法として有効ですが、更に公募区民の枠を大きく設けてはいかがでしょうか。また、地区協議会にも地域の幅広い意見が反映されるよう、例えば地区協議会が地域住民の意見を聴く場を設定し、そこに区の職員が説明に出向くなど、区として可能な限り支援をすることが必要と考えますが、いかがでしょうか。
     また、基本構想審議会のメンバーも、前回は学識委員、区議会議員の他、町会連合会のような区民団体の代表と、新宿区民会議の各分科会の代表、各地区協議会の代表で構成されていましたが、今回の区民枠はどのようにお考えなのかお答えください。
     前回は、区民参加の努力を重ねたことによって、パブリックコメントも団体から116件、総数480件もの多くの意見が寄せられました。審議会なども当初の日程では足りず、日数を増やして議論の時間を保障しました。今回は、前回の策定経過と比べてどの程度日数・時間が保障されるのでしょうか。自治基本条例の主旨からも、前回と比べて区民参加、住民自治が後退することのないよう進めるべきと考えますが、区長の見解をお示しください。

    (吉住健一区長) 新総合計画の策定についてのお尋ねです。
     はじめに、区民討議会に公募区民枠を設けることについてです。
     区民討議会は、無作為抽出により参加者を募ることで、日頃あまり区政に参加する機会のない方からもご意見を伺うために実施することを考えています。このため、区民討議会に公募区民枠は設けませんが、基本構想審議会の委員に公募区民枠を設けることについて検討しています。併せて、町会連合会をはじめ、どのような区内各種団体を構成メンバーとするかについても検討しているところです。
     次に、基本構想審議会の日程等についてです。
     区は、総合計画策定までのスケジュールに基づき、審議に必要な会議回数と時間を確保するとともに、効果的・効率的な会議運営に努め、円滑な審議が行われるよう事務局として取り組んでまいります。     
     現在、新たな総合計画の策定に向けた作業を進めており、策定にあたっては、多くの区民からご意見をいただくことが重要であると考えています。
    このため、今月から担当課が各地域の町会連合会、地区協議会に伺い、ご意見をいただくようお願いをしています。
     また、新年度からは、区民討議会のほか、インターネットによるアンケートの実施、各種審議会委員からご意見をいただくなど、総合計画の骨子案を作成する段階から区民の皆様のご意見を伺う機会を設けていきます。
     さらに、骨子案と計画案のそれぞれの段階において地域説明会とパブリック・コメントを実施していきます。
    このような様々な取り組みにより、幅広い住民参加の機会を設けてまいります。

     

    3.子どもの貧困対策について
    (沢田あゆみ議員) 次に、子どもの貧困対策について質問いたします。
     区の来年度予算案では、子どもの貧困対策として、「子ども未来基金の創設」をはじめ、ひとり親家庭への「生活相談会の実施」「ニーズ及び課題調査」、経済的支援として「多子世帯及びひとり親世帯等の保育料軽減」、学習支援として「子ども家庭支援センターでの小学校低学年向け学習支援を1カ所から3カ所に拡大」、保護者への就業支援として「高等職業訓練促進給付金の支給期間を2年から3年に拡大」などが計上されました。これについては評価した上で、さらに子どもの貧困対策を充実する必要があると考え、以下、質問します。
     第1に、子ども未来基金についてです。この基金は、「子どもの育ちを支援する区民等の自主的な活動に対し助成をする」として、具体的には子ども食堂や学習支援、子どもの居場所づくり等を行う団体を想定していますが、そうした活動を始めたいと考えた時に、ハードルとなるのが一定の初期費用や場所の確保です。助成額は1団体30万円としていますが、区が必要と認める場合は助成額を引き上げてはいかがでしょうか。また、地域センターや区立住宅の集会室など区施設を貸し出すことや、区内民間施設、機材や物資の提供を申し出る団体個人等をコーディネートするなど、基金条例の趣旨に合致する団体に対しきめ細かい支援を行うべきと考えますがいかがでしょうか。子ども未来基金を生きた事業にするためには人員含めて体制の充実が必要と考えますが、区長の見解をお示し下さい。
     第2に、貧困対策の中心とすべき経済的支援についてです。
     1つめは奨学金です。日本の異常に高い学費と貧弱な奨学金制度が貧困の連鎖をつくり出しています。この間、政府は国民の所得が減っているにもかかわらず国立大学の学費を上げ続け、奨学金の有利子化を進めてきました。その結果、所得の低い世帯の子どもは大学進学率が低く、大学生の親の収入を見ると800万円以上の世帯が50%以上を占め、400万円未満の世帯は10%に届きません。こうした下で、奨学金借り入れ総額が卒業時に500万円以上になった学生がこの4年間で倍増しました。子どもの貧困対策を率先して行うべき国は、来年度予算にまたしても給付型の奨学金制度創設を盛り込みませんでした。区長は、こうした貧しい奨学金の実態と政府の姿勢をどう思われますか。貸付型奨学金は無利子にし、返済の減免制度をつくること、給付型奨学金制度を早急に創設することを国に要望すべきと考えますが、いかがでしょうか。
     足立区は、来年度予算案で「足立区育英資金」について、一定の要件を満たした利用者を対象に、貸付金額の半額を返済免除することを盛り込みました。また、世田谷区は児童養護施設を巣立つ若者を支援する事業を開始し、住宅支援や居場所支援とともに給付型奨学金の交付を行います。どのような環境であっても教育を受ける権利を保障することを国が踏み出さないのであれば区民に一番身近な区政が踏み出すべきです。「新宿区奨学資金」の対象人数は現在12名ですが、足立区は50名、大田区は95名です。12名はあまりにも少なすぎます。「新宿区奨学資金」は要件を緩和し対象人数を増やすべきです。支給額も学費の実態に合わせ増額し、給付型とすべきと考えますが、いかがでしょうか。
     経済的支援の2つめは、生活保護世帯の子どもへの塾代・受験料補助等についてです。東京都の「受験生チャレンジ支援貸付事業」は一定所得以下の世帯の中学3年生と高校3年生に対し、塾代として20万円、受験料として中3は上限27,400円、高3は上限105,000円を貸し付け、合格すれば返済免除になる制度ですが、生活保護世帯は対象外です。生活保護世帯向けには塾代として、小学4年から中学2年まで上限10万円、中学3年は上限15万円と受験料1校上限2,200円の補助がありますが、チャレンジ事業より上限額は少なく、そもそも大学受験は対象にもなっていません。ある生活保護世帯のお子さんが今年大学受験しましたが、受験勉強は自力で行い、私立大の受験料は3万円以上のため1校しか受験しなかったそうです。親御さんは、「生活保護の子どもは大学に行くなということでしょうか」と嘆いておられました。昨年、中学3年の塾代上限額についてはチャレンジ事業と同等にすることを東京都に要望すると答弁されましたが、都はどのような回答でしたか。生活保護世帯の子どもとそれ以外の子どもの格差があることは、平等に教育を受ける権利を保障する上から絶対に許されません。生活保護世帯に対してもチャレンジ事業と同等の補助を行うべきと考えますがいかがでしょうか。東京都が行わないのであれば、区独自に補助すべきと考えますがいかがでしょうか。
     第3に、支援体制の強化についてです。 
     経済的困難を抱える区民が総合的に相談できるのは、生活困窮者自立支援制度に基づく「生活支援相談窓口」です。しかし、区民の中での認知度は低く、区役所の中でさえ充分に活用されているとは言い難い状況です。さらなる周知・活用が必要と考えますがいかがでしょうか。また、時間的余裕がない方は役所の開庁時間内の来庁や電話は難しく、メールでの相談や、アウトリーチも含めた時間外の対応を行うべきと思いますがいかがでしょうか。
     生活困窮者自立支援制度のメニューにある学習支援は、高校進学と定着支援として高校1年の夏休みまでフォローする内容です。ここでも高校生の進路を支援する視点がありません。学習支援を高校卒業まで拡充することを求めますがいかがでしょうか。
     学校をプラットフォームとした総合的な子どもの貧困対策の推進に国も予算配分を強化していますが、区教育委員会はスクールソーシャルワーカーを2名配置しています。しかし、活動実態からスクールソーシャルワーカーの認知度は低く、学校に生活上の相談ができることを知らない保護者がほとんどです。スクールソーシャルワーカーの存在と役割を充分に周知すべきではないでしょうか。また、よりきめ細かな対応を行うためにはスクールソーシャルワーカーを増員すべきと考えますがいかがでしょうか。以上、答弁願います。

     

    (吉住健一区長) 子どもの貧困対策についてのお尋ねです
     初めに、「新宿区子ども未来基金」についてです。
     今定例会に基金の設置条例案及び関係予算を上程させていただきました。基金の助成事業として想定している学習支援や子ども食堂などの活動は、区内で実績のあるNPOや他区の事例では、利用者からの実費徴収と寄付やボランティアによる運営の工夫がなされています。こうした事例やこれから活動を始めたいという区民のご意見を参考にさせていただき、予算は助成額の上限を1団体30万円として積算しました。
     次に、活動に取り組む方々への支援についてです。
     区には、子ども食堂などの活動をこれから始めたいという相談が、複数の個人・団体から寄せられています。これから活動を始めようとされている皆さんのお話を伺うと、ご指摘のとおり活動場所の課題が挙げられます。活動場所としての区有施設の活用については、地域センター等で行われている高齢者への食事サービスや子どもの料理教室等も参考に検討していきます。また、食材等を提供してくださる方とのコーディネート、必要とする人に支援が届けられる仕組み等についても庁内の関係部署による推進体制である「子どもの貧困対策検討連絡会議」で情報交換を行いながら、きめ細かく対応していきます。
     次に、貧困対策の中心とすべき経済的支援についてです。
     まず、奨学金についてです。
     国は、「子供の貧困対策に関する大綱」において、「大学等進学に対する教育機会の提供」のため、「奨学金制度等の経済的支援の充実」を掲げています。私も、意欲と能力のある子どもたちが、経済状況にかかわらず大学進学の機会を得られることが、貧困の連鎖を防ぐうえで大切なことであると認識しています。そのため、教育委員会から全国都市教育長協議会を通じて、無利子奨学金の事業費の増額や、給付型奨学金制度の拡充等を、国に対して要望しています。
     次に、生活保護世帯の子どもへの塾代・受験料補助等についてのお尋ねです。
     中学3年生への塾代補助上限額の増額については、受験生チャレンジ支援貸付事業との均衡を図るべきと考えています。そのため、東京都に対し増額を要望しましたが実現には至っておらず、引き続き要望をしていきます。また、高校への受験料については、生活保護制度の中で都立高校の受験料の額の範囲で給付されるため、補助の必要は無いと考えています。高校生への支援については、平成26年度から国の高校生等奨学給付金制度が始まりました。また、昨年10月からは、高校生のアルバイト収入等から塾代が収入認定除外となるなど、国の取り組みが進んできています。区では、生活保護受給世帯の子どもへの学習に関する支援については、まずは高校への進学を支援することが重要と考えています。そのためには早期からの支援が有効と考え、受験生チャレンジ貸付事業の対象とならない小学4年生から塾代の補助を行っています。したがって、区として独自に補助することは考えていません。
     次に、支援体制の強化についてのお尋ねです。
     生活支援相談窓口は、平成27年4月の生活困窮者自立支援法の施行に先がけ、平成26年10月に開設し、地域及び関係機関等に対し、事業の周知及び連携、協力を依頼し、生活困窮者に対する包括的な支援体制を構築しました。生活支援相談窓口の周知・活用としては、経済的にお困りの方が係わる庁内相談窓口及び関係機関等へリーフレットを配布し、生活支援相談窓口との連携を図るとともに、区ホームページ、ツイッターを活用した積極的な情報発信を行っています。今後も様々な機会を利用し、生活支援相談窓口の周知・活用を図っていきます。 時間的余裕がない方への対応については、メールでのお問い合わせをお受けしており、時間外の対応を行うことは考えていません。
     次に、学習支援を高校卒業まで拡充することについてのお尋ねです。
     経済的にお困りの世帯の高校生の進路の相談については、生活支援相談窓口で進学のための貸付を含めた家計に関する相談支援の体制を整えています。また、子ども総合センターなどで、保護者だけでなく子ども本人からの相談も受け、支援しています。そのため、学習支援を高校卒業まで拡充することは、今のところ考えておりません。

     

    (酒井敏男教育長) 教育委員会へのご質問にお答えします。
     新宿区奨学資金についてのお尋ねです。
     新宿区奨学資金は、成績優秀でかつ経済的な理由により修学困難な生徒に就学に必要な資金の貸し付けを行うもので、募集人数は、過去の応募状況から12人としています。27年度生については5人の応募があり、成績や経済状況を勘案して全員に資金の貸し付けを実施しています。奨学資金の要件や貸付額につきましては、これまでも希望者が応募しやすい要件になるよう改正するとともに、国公立学校・私立学校の授業料等の状況を踏まえて、必要に応じて見直しを図ってまいりました。
     また、現在、国及び東京都において、高校の授業料の負担軽減制度や授業料以外の負担軽減を図るための奨学給付金制度が実施されており、国の28年度予算案では、奨学給付金額の増額により、低所得者や多子世帯の教育費負担の軽減が図られています。
     そのため、現時点では区の奨学資金を給付型にする考えはありませんが、要件や貸付額など様々な状況も検討しながら、引き続き奨学資金貸付制度を実施することにより、修学の支援を図ってまいります。
     次に、スクールソーシャルワーカーの存在と役割の周知についてのお尋ねです。
     スクールソーシャルワーカーは、教育分野だけでなく、福祉分野の専門的知識や技術を活用し、家庭・学校・子ども家庭支援センターなど地域の関係機関をつなぎ、ネットワークを構築し、子どもの悩みや抱えている問題の解決に向けて支援する専門家として配置しています。ここ数年、特に中学校の不登校率が減少傾向にあり、スクールソーシャルワーカーなどのきめ細かな支援により成果を上げていると捉えています。このような成果を、教育相談担当者会等で、広く教職員に周知し、また、学校だより等で家庭や地域に発信できるよう検討してまいります。
     次に、スクールソーシャルワーカーの増員についてのお尋ねです。
     子供の貧困対策に関する大綱が平成26年8月に閣議決定され、その中でスクールソーシャルワーカーの配置の拡充が示されています。その大綱を踏まえ、全国で1,500人いるスクールソーシャルワーカーを、4年後までに1万人へ拡充する目標が文部科学省から示されています。このことは新聞などでも報道されておりますが、現段階では区市町村に具体的には示されておりません。
    新宿区では、今後の国や都の動向、学校の状況を踏まえ、スクールソーシャルワーカーの効果的な活用と配置について検討してまいります。

     

    4.待機児童対策について
    (沢田あゆみ議員) 次に、待機児童対策について質問いたします。
     今年度の待機児童解消策の取り組みは、賃貸物件を活用した私立認可保育園や富久ソラの子ども園、早稲田南町保育園分園の開設等、624名という過去最大の定員拡大となっており、今年4月の待機児童は大幅に改善することが期待されていました。しかし、4月入園の第1次申し込みに対し、2月17日付で424名に不承諾通知が送られました。昨年より33名少ないものの、一昨年の426名とほぼ変わらない状況ですから、またもや多くの子どもが待機になってしまうのではないかと心配です。4月の待機児童の新定義、旧定義それぞれ想定される人数とその評価についてお答え下さい。
     来年度は中央図書館跡地を活用した私立認可保育所の開設等、422名の定員拡大を図るとしていますが、これによって来年4月の待機児童をどれくらい見込んでいるのでしょうか。第三次実行計画では2018年4月に待機児童ゼロを目標にしていますが、過去最大の定員拡大を行っても不承諾通知数が例年と変わらないのですから、422名を大きく上回る定員拡大を行う必要があると考えます。今後の申し込み状況もふまえて、さらなる待機児童解消策を打ち出すべきと考えますがいかがでしょうか。
     その際、来年度予算案で示された賃貸物件を活用した2所と地域型保育所2所も含めて、園庭を設置できる広さの土地を確保する努力を区として行うべきです。公有地の活用を繰り返し求めてきたところですが、国は「待機児童解消のための国有地の活用制度」として定期借地料を半額程度にしているものの新宿区の9割減額には及びませんし、売却は自治体に優先的に照会するだけで割引はありません。保育所整備のための国有地を無償または低廉に売却、貸付を行うことを改めて国に対し求めるべきと考えますがいかがでしょうか。
     国は国家戦略特区のメニューの1つとして、都市公園内における保育所等の設置を解禁しましたが、本来国がやるべき事は、国有地を積極的に提供したり財政的支援をすることです。しかしながら、土地確保が困難な都心区では公園の活用も検討せざるをえません。荒川区ではこのメニューを活用して来年4月、都立汐入公園に私立認可保育所を開設し、区立公園内にも設置を予定しています。新宿区は今年度早々に公園活用を検討し、待機児童の多い牛込箪笥地域の区立公園6カ所を調査した結果、物理的に不可能だったとしていますが、今度は新宿区全域を視野に入れ区立公園以外も含め、改めて公園内の保育所設置を検討してはいかがでしょうか。
     この項の最後に、保育士確保策について伺います。保育従事職員宿舎借り上げ支援事業は職員用の宿舎の借り上げを行う事業者に対して、区市町村が経費を支出した場合に、その一部上限8万2千円を補助することにより、保育人材の確保・定着を図る事業です。しかし、今年度は13園38名と十分活用されているとは言い難い状況です。事業者の方に伺ったところ、「就業から5年以内、通勤時間1時間以内という補助要件は厳しい、5年以上であっても処遇改善は必要。経験を積んだ保育士こそ定着させたい。通勤時間も、安い家賃の物件を探すと遠くなり、1時間以上かかる人もけっこういる。」とのことでした。保育従事者の定着をより強化するために、補助要件を緩和すべきと考えます。「就業から5年以内」は国・東京都の要件ですから、それぞれ改善を要望し、実現までの間区が上乗せすること、また「通勤時間1時間以内」は新宿区独自の要件ですから直ちに見直すべきと考えますがいかがでしょうか。以上、答弁願います。

     

    (吉住健一区長) 待機児童対策についてのお尋ねです。
     初めに、4月の待機児童の想定人数とその評価についてです。
     今回発送した不承諾通知数は、平成26年とほぼ同じですが、内容的には不承諾に含まれる転園を希望する方が26名、育児休業申請のため不承諾通知を希望する方が8名増えています。また、昨年度と比較して0歳から2歳までの空きが44名多く発生していること、今後育児休業の延長や転出による申請の取り下げが一定数発生することなどから、28年4月の待機児童数は一定の改善が見込めると予測しています。
     次に、28年度の定員拡大による29年4月の待機児童の見込みと今後の申込状況を踏まえた解決策についてです。
     区では、この4月の待機児童数や、27年度の実績を踏まえて見直しを図った「子ども・子育て支援事業計画」による今後の保育需要量の見込みを勘案しながら、必要があれば、さらなる保育定員の確保策を検討してまいります。
     次に、園庭を設置できる土地の確保と国有地の活用についてのお尋ねです。
     保育所開設に伴う園庭の確保は、都心部の課題であると認識しており、区は公有地・民有地を問わず園庭が確保できる適地の情報収集に努めています。
     国有地については、全国市長会を通じて、貸付けや売却価格などの積極的な減免措置の実施を国へ要望しており、今後も更なる軽減を図るよう、引き続き要望していきます。
     次に、公園内への保育所設置についてです。
     区は平成27年度当初に、牛込箪笥地域での区立公園6か所について検討しましたが、その背景には、当該地域が緊急整備地域であったにもかかわらず、保育所整備用の公募物件がなかなか出てこなかったという事情があります。その後、区が賃料補助の独自加算を開始してからは、不動産会社からの紹介案件が増え、現在のところ整備物件の確保については一定のめどがついているところです。
     公園には地域での役割と存在意義があり、保育所等への活用は特段の事情がある場合にのみ限られるべきと考えていますが、今後、待機児童問題をめぐる状況にさらなる変化があった場合には、区内の公園活用も含め、柔軟な検討を行っていきます。
     次に、保育士確保策についてのお尋ねです。
     区では、保育従事職員宿舎借り上げ支援事業について、都の基準では原則区内とされている宿舎の所在地を、通勤時間で概ね1時間以内の場所とするほか、施設運営に必要な事務員も対象に加えるなど、要件を拡大して実施しているところです。
     しかし、自治体により上乗せの内容が異なるほか、国・都の基準どおりの場合もあり、複数の自治体に施設を設置している法人では、職員間で処遇が異なってしまうことから、申請に至っていない現状もあると認識しています。
     なお、平成28年度は、新たに申請する意向を示している法人も複数あり、利用実績は上がるものと考えています。したがって、区としては、現行の要件の上乗せや見直しを行う考えはありません。

     

    5.国民健康保険について
    (沢田あゆみ議員) 次に、国民健康保険について質問いたします。
     来年度の国保料については、低所得者対策で実施される法定減額の対象拡大分を差し引いても、一人当たり4,850円の大幅値上げの提案がなされています。値上げの第1の要因は、医療給付費の増大としています。来年度の診療報酬はマイナス改定となりましたが、医療費が嵩む高齢層が増加しているため療養給付費が増えるとしています。そもそも国保は、定年退職や疾病により健保組合や協会健保を脱退した医療依存度の高い人たちが加入するので、高齢者人口の増加に伴って給付費が増えるのは自然です。しかし、国が1984年度当時50%だった国庫負担割合を今日では23%まで引き下げたため、保険料が大幅に上がって、自治体の一般財源からの支出が増大してきました。国民皆保険制度を実質的に保障している国保制度を維持するために、国庫を投入することは当然であり、国庫負担を増額するよう求めるべきと考えますが、いかがでしょうか。また、国庫負担が減らされ、やむをえず地方自治体が一般財源を投入し国保制度を維持していることは当然の措置だと思いますが、区長の見解をお示しください。
     国は、2014年度からの低所得者向け保険料軽減措置拡充分約500億円に加え、2015年度から低所得者対策強化のための支援制度として1700億円、被保険者1人あたり5,000円分の予算をつけました。保険料軽減措置により法定減額の対象拡大が行われ、自治体への財政支援分についても、国保運営協議会の資料によれば、20ある政令指定都市中10市で応益割が引き下げられ、6市は応益割・所得割とも据え置きで、多くの自治体が支援制度の趣旨に則って、保険料負担軽減のために活用したと考えられます。
     しかし23区は均等割を1500円引き上げ、1人当たり平均3,442円引き上げました。その一方、区の一般財政からの繰入金は前年の56億円から51億円に減額です。これは、国の支援制度を保険料負担軽減に使わないで、もっぱら区の負担軽減に活用したということでしょうか。国の支援制度の新宿区への影響額と、1人あたり保険料への影響額と併せてご説明ください。また、支援制度は2016年度も続行されますが、来年度はどのような扱いとするのか、支援制度の保険料への影響額もあわせてお答えください。
     値上げのもう一つの要因は、これまで一般財源で負担してきた高額療養費を2014度から順次保険料に転嫁しているためです。広域化が1年先送りされ、移行期間の残り2年を3年に延伸しても一人当たり保険料がこの分だけで2394円押し上げられます。2013年度まではゼロだった保険料による負担が来年度予算では1人平均約7,000円もの負担増となり、来年も再来年もさらに増えることになります。広域化イコール一般財源投入ゼロという前提となっているからといって広域化される前から一般財源の投入額を減らして先取り的に保険料を上げるやり方はやめるべきだと思いますが、いかがでしょうか。また、区は、一般財源から国保会計に支出することは区民の理解が得られないかのように度々答弁されますが、具体的にそのような意見が区民の何割位から出ているのかご説明ください。
     2014年度の全国の国保の状況が先頃明らかになり、実質的な赤字が3585億円に達しています。高すぎる国保料を払えない滞納世帯は336万世帯で、16.7%に達し、国保運営を支えるための一般財源からの繰入金は3783億円にのぼります。2018年からの広域化に伴い、一般財源からの繰入をやめさせるために国が3400億円を投入することになっていますが、足りないことは明らかです。3400億円にとどまらず、実態に合わせて引き上げるよう国に要望すべきではないでしょうか。以上、答弁願います。

     

    (吉住健一区長) 国民健康保険についてのお尋ねです。
     まず、国庫負担の増額要求と一般財源投入についてです。
     国民皆保険制度を安定的・継続的に維持していくために、国の責任は大きいと考えます。
     区は、これまでも全国市長会を通じ、国に対して財政支援を拡充するよう強く要望しています。
     また、いわゆる一般会計からの法定外繰入れについては、国民健康保険に加入されていない方にまで国民健康保険の財政上の負担をお願いすることになり、できる限り圧縮していく必要があると考えます。
     次に、低所得者対策強化のための支援制度についてです。
     国は、国民健康保険の安定化に向けた改革の一つとして、低所得者対策の強化のため、保険料の軽減対象となる低所得者数に応じて区市町村への財政支援策を拡充しています。
    平成27年度の区への影響としては、国からの保険基盤安定費が約2億円増えることとなり、平成28年度も、ほぼ同額となると見込んでいます。
     また、この財政支援策は、低所得者数に応じた保険者への財政支援であり、直接、保険料引き下げに使うものではないので、一人当たり保険料への影響額をお示しすることは難しいと考えます。
     次に、この間、高額療養費等を賦課総額に算入して保険料算定をしている点についてです。
     特別区では、高額療養費等を賦課総額に段階的に算入するロードマップを平成25年度に策定し、平成26年度から実施しています。
     これは、一般会計繰入金の圧縮及び国民健康保険の都道府県単位化に向けて、保険料賦課総額の算定方法を基準政令に近づけることを目的としたものです。
     したがって、今後も被保険者の方々、特に低所得の方々への影響を十分考慮した上で、高額療養費等の賦課総額への算入を実施していきたいと考えます。
     また、一般会計繰入金については、平成27年11月に国に対して、区内の多くの会社員等が加入する健康保険組合連合会及び全国健康保険協会から「国保の法定外繰入は原則認めないように」、さらに「保険料軽減を目的に法定外繰入を実施している地方自治体に対しては、原則として財政支援の対象からの除外を検討する必要がある」との強い要望が出されています。
     次に、国の財政支援について、3,400億円にとどまらず、実態に合わせて引き上げるよう国に要望すべきとのお尋ねです。
     区は、全国市長会を通じ、平成28年度国の施策及び予算に関する重点提言として、今後も医療費の増加が見込まれることから、国による財政支援を拡充し、更なる国保財政基盤の強化を図るよう要望しています。
     区は、これからも国民皆保険制度を支える国民健康保険が安定的、継続的に運営できるよう、給付と負担のバランスをとり、的確な制度運営に取組んでまいります。

     

    6.商店街及び個店への支援について
    (沢田あゆみ議員) 次に、商店街及び個店への支援について質問いたします。
     新宿区は、区内商店街の現況と空き店舗の状況の把握と、消費者動向を踏まえた今後の商店街にぎわい創出策を検討する基礎資料とするため、「商店街のにぎわい創出に向けた調査」を行い、昨年末に報告書をまとめました。調査は、商店街、空き店舗オーナー、消費者を対象に実施され、商店街の回収率は対象の9割近く、他は25%程度でした。
     報告書では、区内商店街の主力構成要素である小売業と飲食業の事業所数が減少している実態が「まとめ」の冒頭で述べられています。小売業は2004年に4389軒あったのが2012年には2689軒と、8年間で約4割減少。飲食業は2006年の7080店から2012年には5795店とこちらも6年間で2割近く減少しています。事業所が減少する中でも区商連加盟の商店会は会員が横ばいから微増で推移しており、厳しい経営環境下にありながら区内の商店会はよく踏ん張っていることがうかがえます。
     商店会への調査で明らかになった課題として、経営者の高齢化と後継者不足があげられ、商店会活動も同様の問題があります。空き店舗オーナー調査は回答が20件ですが、そのうち空き店舗であると回答したオーナーは2件だけで、店舗として貸し出す意思のないオーナーが多いことが判明しました。また、消費者動向調査では、商店街の利用頻度では週2~3回程度利用し、1回当たり1000円から3000円を使う人が多く、利用しない理由では、通行経路にない、商品が充実していない、一カ所で用事が済まないことが上げられています。調査をふまえた今後の方向性としては、外国人観光客誘致策、PRと情報発信、空き店舗対策と消費者ニーズにあった店舗誘致、商店会活動への参加促進と担い手育成の4点をあげています。以下、質問です。
     第1に、商店街と個店を支援する専門職の増員についてです。
     商店会の後継者対策は、個店の後継者対策抜きには考えられません。区には、商店会の活性化や組織強化を支援するため、専門知識を持った商店会サポーター制度があり、4名のサポーターが1人で10~20の商店会を担当していると聞きました。サポーターの人員を増やして、商店会に加えて個店への援助も行うことが必要ではないでしょうか。区には中小企業対策で産業創造プランナーが非常勤で2名いますが、小売りや飲食業の分野でも類似の役割を果たすアドバイザーを配置し、若手の起業・創業や後継者育成支援を行ってはいかがでしょうか。また、今回の報告書では、商店会の要望に応えて「他都市における商店街の取り組み事例」として20もの事例が掲載されています。しかし、これを参考に事を起こそうにも人もお金も出せないのが実態で、実行するためのお手伝いを徹底して行う商店会サポーターの増員が必要と考えます。あわせてお答えください。
     墨田区は、2015年度から経済産業省中小企業庁の創業・第二創業促進補助金の制度を個店が活用し魅力ある店づくりに取り組むことを支援しています。具体的には、店舗の看板・壁面等の改装、什器等を補充・改装して来客数を増やすために行う工事費の6分1まで、最高額50万円を支援する制度です。私たちはこの間、商店リニューアル助成制度を要望してきましたが、国の各種補助金をよく調査し、活用して個店を支援する姿勢を見習い施策を具体化すべきと思いますが、区長の見解をお聞かせください。
     第2は、空き店舗対策についてです。
     私の知っている空き店舗のオーナーさんは、「以前貸した業者が夜逃げのようにして居なくなり、後が大変だったので、知らない人には貸したくない。自分も年だし、貸して大変な想いをするより貸さない方がまし。」とおっしゃっていました。また、家賃に見合うだけの売り上げがなかなか見込めず、チェーン店以外は困難というのが実態調査からも読み取れます。それならば、新宿区が空き店舗の家賃を負担し、そこを商店会や地域が活用することが効果的ではないでしょうか。例えば、昼間は高齢者のサロン等に活用し、午後は子どもたちの居場所と食事を提供する子ども食堂として活用するなどはいかがでしょうか。そこで使う食材は区を通じて伊那市などと連携し、取り寄せるのも良いと思います。また、港区が7年前から行っている「商店街と地方都市との交流物産展」は、ふれあいフェスタでも人気の各地の物産展の商店街版のようなものですが、イベントとあわせて空き店舗でアンテナショップのようなものを区のコーディネートで行うことも考えられると思います。以上のような他自治体と連携した新たな事業であれば、国の「「地方創生推進交付金」の対象にならないでしょうか。この提案に対する区長の見解をお示しください。
     3つ目に、このような調査結果を、来年度予算や第3次実行計画、更には新総合計画に活かされなければなりません。区長は、調査結果をどのように受け止め、どのように活かそうとお考えなのかお聞かせください。以上、答弁願います。

     

    (吉住健一区長) 商店街及び個店への支援についてのお尋ねです。
     はじめに、商店街と個店を支援する専門職の増員についてです。
     現在、商店会等への支援としては4名の商店会サポーターが各商店会等に出向き、情報収集を行いながら組織強化や活性化に向けた相談や助言を行っています。また、個々の店舗を経営する事業者の方への支援として、商工相談事業で中小企業診断士の資格を持つ4名の商工相談員を配置し、創業や経営、資金調達などの相談に応じているところです。さらに、ビジネスアシスト新宿事業で、区に登録していただいている中小企業診断士等の資格を持つ専門家を無料で派遣し、経営支援を行っているところです。その他、東京都中小企業振興公社においても、商店街の活性化や個店の経営改善に専門家チームを派遣する制度もあり、現時点で商店会サポーターを増員する考えはありません。また、商店街での開業等に必要な店舗の新装・改装工事につきましては、東京都中小企業振興公社の小売商業後継者育成・開業支援事業において、対象経費の1/2、100万円まで補助する制度があります。こうした補助金や助成制度など事業者の皆さんにとって役立つ情報を、平成28年度新規事業の「商店街の魅力づくりの推進事業」において、商店会や個店の方々向けに発行する情報誌を通じて提供してまいります。
     なお、中小企業庁の「創業・第二創業促進補助金」につきましては、平成28年度から産業競争力強化法に基づく特定創業支援事業を受ける方のみを対象とすることが公表されております。 
     区では昨年10月に創業支援事業計画の国の認定を受け、11月より特定創業支援事業を実施しているところです。特定創業支援事業を受けることによる優遇制度についてはホームページ等で周知してまいります。

     

    7.多文化共生について
    (沢田あゆみ議員) 次に、多文化共生について質問いたします。
     2016年2月1日現在、新宿区には区民全体の11、6%にあたる113カ国38,942人の外国人が住民登録をしています。区ではこれまで区内に生活する外国人も、新宿区を訪れる外国人も安心して生活できるまちづくりをすすめてきました。私たちはそれをさらに発展させるために、外国人会議を設置し市政への参加を討議し、住民投票条例に外国人の投票権を認め、多文化共生推進指針を策定するなど多文化共生が積極的にすすめられている川崎市等、先進自治体を参考にすることを求めてきました。そして前中山区長は外国人区民会議設置を表明し、2012年に設置されたのが多文化共生まちづくり会議です。昨年実施された多文化共生実態調査の結果を受けて、同会議が提言を出しました。以下、質問です。
     第1に、多文化共生まちづくり会議についてです。
     多文化共生まちづくり会議の委員は、日本出身16名に対し外国出身15名と、外国出身委員が少なく、もっと外国出身委員の比率を増やすべきと思いますがいかがでしょうか。そして、先進自治体のように外国人の区政参加を更に広げていくためには、区長からまちづくり会議へどのような諮問を行うかにかかっていると言っても過言ではありません。設置されて最初の諮問事項は、「外国にルーツを持つ子どもの教育環境の向上について」と「災害時における外国人支援の仕組みづくりについて」で、2年後に答申が出され事業化されました。区長は今後、どのようなテーマを諮問されるのでしょうか。外国人の政治参加を保障する住民投票条例や、現在国政レベルでも大きな問題となっているヘイトスピーチなどをテーマに諮問してはいかがでしょうか。
     第2に、外国人の住民投票権についてです。
     現在、外国籍であっても納税をはじめとする一定の義務を負い、地方自治体のサービスも日常的に受け、自治体と密接な関係を持っています。こうした外国人は、地方自治体に対して多くの意見や要求をもっており、外国人に住民投票権を付与することは、全住民参加で地方自治体は運営するとした憲法の地方自治の原則とも合致するものです。住民投票条例を制定し、投票権者として外国人を加えるべきと考えますがいかがでしょうか。
     第3は、ヘイトスピーチについてです。
     新宿区議会は昨年、ヘイトスピーチ対策について法整備を含む強化策を求める意見書を採択しました。また昨年、私たち日本共産党区議団が行った区政アンケートでは、ヘイトスピーチに対して法的規制が必要かとの問いに必要が50,5%、必要ないが14,6%でした。現在国会では、ヘイトスピーチを規制する法案は継続審議となっており、事実上審議がストップし成立のメドは立っていません。ヘイトスピーチの規制は本来国が行うべきですが、多文化共生のまちづくりを推進している新宿区長としても国会に働きかけを行い法律の成立を求めてはいかがでしょうか。国の法律ができるのをただじっと待っているのではなく、今年1月に全国初のヘイトスピーチ規制条例を制定した大阪市のように、本区も条例を制定すべきです。お答えください。
     第4は、多文化共生実態調査の結果をふまえた事業の推進についてです。
     調査の結果、トラブルの発生や、偏見・差別意識の存在、情報の多言語化の要望など、多くの課題が浮き彫りになりました。
     質問の1つ目は、多文化共生教育の推進についてです。生活の中で起きる様々なトラブルの原因として、文化や習慣の違い、日本語が理解できないことから来る誤解、偏見や差別意識の存在などが考えられます。子どもの頃からお互いの文化や習慣を理解し合い、互いを認め合う教育が重要です。外国人集住都市会議のメンバーである三重県鈴鹿市が5年前から行っている、「多文化共生教育EXPO」の取り組みは参考になります。毎年講師を招いて、設定したテーマごとに各学校の取り組みを発表し、各校から集まった教員など70名の参加者が経験交流を行い、多文化共生教育の実践に活かすというものです。区立小中学校でもあらゆる機会を通じて多文化共生教育が行われていることは承知していますが、鈴鹿市の実践も参考に一層の促進を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
     2つ目は、情報・案内の多言語化です。区の窓口では、英語、中国語、韓国語に対応した通訳が常駐していますが、1言語1人の3人体制のため混雑時や同言語で2人以上の方が来ると充分対応できない問題が起きています。文京区や大田区が導入している通訳機能を備えたIパッドの活用を検討してはいかがでしょうか。
     また、外国人が住民登録に来た際に渡す「新宿生活スタートブック」や、ホームページ、SNS、歩道上の案内板や避難所等の看板・案内板など、ほとんどが4言語の対応です。人口が増えているネパール、ベトナム、ミャンマーの人たちにも対応し、基本的に7言語以上の対応とすべきです。多言語化の必要性は行政監査結果報告書が外国人への情報提供について取り上げたことを契機に、2010年3月「外国人への情報提供ガイドライン」が策定され、生活に必要な情報は多言語化が望ましいとしていながら、いまだにほとんどの情報が4言語にとどまっています。この際、総点検をするとともに多言語化を図るべきではないでしょうか。
     3つ目は、情報発信のあり方についてです。現在、外国語版ホームページは更新が毎月10日と25日の2回だけです。これでは日々更新される情報に取り残されてしまいます。来年度から開始予定のSNSは、月10回以上の更新と聞いています。ホームページも同様に、更新頻度を上げるべきと考えますがいかがでしょうか。以上、答弁願います。

     

    (吉住健一区長) 多文化共生についてのお尋ねです。
     はじめに、新宿区多文化共生まちづくり会議の委員比率についてです。
     同会議は多様な文化や習慣を身に付けた人々が、交流し、相互理解を深め、共に生きるための地域社会の形成に資する活動である「多文化共生のまちづくり」を、総合的かつ効果的に推進することを目的としています。
     地域の日本人と外国人が共に参画して、多文化共生のまちづくりを進めていくために、委員の約半数が外国出身者という現在の委員比率は、この目的に適ったものであると考えます。
    今後、在住外国人の国籍数の多様性を踏まえ、より多様な国籍の委員構成となるよう検討してまいります。
     次に、新宿区多文化共生まちづくり会議への諮問内容についてです。
    同会議への諮問事項については、現在決定しているものはありません。今年度実施した多文化共生実態調査の結果を綿密に分析し、特に優先度の高い課題を会議に諮問すべく検討してまいります。
     次に、住民投票条例を制定し、投票権者として外国人を加えるべきとのお尋ねです。
    住民投票については、投票の対象とすべき事項、選挙で選ばれた長や議会の権限との関係、投票結果の拘束力のあり方など、地方自治制度との関係において検討すべき多くの論点があると認識しています。また、外国人の住民投票への参加については、様々な議論があると認識しています。
    このため、引き続き、これらの課題の整理を行うとともに、区民や議会の意見を十分に聞きながら、慎重に検討していくことが必要であると考えています。
     ヘイトスピーチ規制法案に対するお尋ねです。
     新宿区では、多様な国籍や文化を持つ人が集住したり、訪れたりしていることを区の特性と捉え、お互いの文化の違いを理解し、協力し合うことが、新宿のまちの発展につながるものと考えています。
     ご指摘のとおり、ヘイトスピーチの規制については、国において法律を制定すべきものと考えています。国会では規制の対象とすべきものの定義の幅や、人権擁護と表現の自由の兼ね合いなど様々な論点にわたって議論がされているところであり、国会での審議を注視してまいります。
     次に区として条例を制定すべきというご質問です。
     ご指摘のとおり大阪市ではヘイトスピーチ規制条例を制定し、市としてヘイトスピーチを定義づけ、被害者の申し出により審査会が調査し、ヘイトスピーチと認定した場合、団体名の公表や罰則の規定を盛り込んでいることは承知しています。
     区として条例を制定していくことは考えていませんが、他自治体の取組み等も引き続き収集するとともに、差別という行為は許されることではないということを啓発してまいります。新宿に暮らす人も、新宿を訪れる人も、国籍や文化の違いを理解しあい、お互いを思いやるなかで、社会は成熟していくものと思います。今後も、安心して快適に過ごすことができるまちづくりを目指してまいります。
     次に情報・案内の多言語化についてです。
     区では、戸籍住民課の窓口で英語、中国語、韓国語の通訳が対応しています。本庁舎内に設けた外国人相談窓口では同じく3カ国語の相談員が常駐し、行政手続きをはじめ、外国人の様々な相談を受け付けています。
     また、総合案内を含め、各窓口では英語、中国語、韓国語の他、必要に応じた言語で案内を作成して配布しております。
    今回の実態調査で、外国人住民の日本語に困っていることや不満なことの内容で、「役所や病院の説明を理解すること」の割合が高かったことや、外国人住民の増加も踏まえ、文京区や大田区が導入しているタブレットの活用などについても、今後検討してまいります。
    次に言語対応の拡大についてです。
     「外国人への情報提供ガイドライン」では、外国人への情報提供は日本語ルビ付き、英語、中国語、韓国語の4言語を基本とし、対象とする外国人や伝えたい情報と行政課題を考慮したうえで使用言語を拡大するよう定めています。
     近年増加している、来日して間もないベトナム、ネパール、ミャンマーの方に対しては、日本のルールやマナーについての情報を確実に届ける必要があります。そのため、初めて住民登録する際に窓口で渡している、新宿生活スタートブックのベトナム・ネパール・ミャンマー語版を作成する予定です。
     案内板や避難所等の看板などについては、限られたスペースでわかりやすい表示となるよう、ユニバーサルデザインや視認性の確保等に配慮するほか、ピクトグラムの活用なども検討してまいります。
     次に外国人向け生活情報ホームページの更新回数についてです。
     同ホームページは、多くの区政情報のうち、特に外国人にとって重要な情報を選定して掲載しています。税金や医療制度などの専門用語を多く含む情報を正確に翻訳するためには、一定の日数が必要となるため、月2回の更新頻度としています。
     また、平成28年度から運用する外国語版SNSでは、翻訳が簡易なイベント情報などを中心に、即時性を重視して月10回程度の情報発信を行います。さらに、災害時に必要になると想定される情報を事前に翻訳しておくことで、発災時における迅速な情報発信に対応してまいります。
     今後、外国語版SNSとホームページの特性を活かした情報発信を行うなかで、より効果的な運用方法について検討してまいります。

     

    (酒井敏男教育長) 教育委員会へのご質問にお答えします。
     鈴鹿市の実践を参考にした多文化共生教育の推進についてのお尋ねです。
     文部科学省が主催する多文化共生教育に係る連絡協議会において、日本語指導の在り方や支援体制づくりなどに関する協議や情報交換を行っているところです。昨年度は、鈴鹿市の担当者と情報交換を行い、鈴鹿市の取組みを聞く機会がありました。
     鈴鹿市は、小・中学校の学校数と外国人児童・生徒数が新宿区に近く、参考となる部分があります。ただ、違いもあり、中国や韓国をはじめ多国籍の児童・生徒が多く在籍する新宿区に対して、鈴鹿市は、ブラジルやペルーなどを国籍とする児童・生徒が多数を占めています。
     鈴鹿市では、担当の教員によるネットワーク会議が開催され、指導に関する研修や実践事例の交流などが行われていると聞いています。このような、情報交換や専門性向上を目的とした研修の機会は大変重要であることから、新宿区においても、日本語指導推進委員会を開催し、指導方法や教材などに関する情報交換、講師を招いた言語能力の把握に関する研修を行っています。
     今後は、得られた情報の内容を広く小・中学校に発信するとともに、鈴鹿市の例も参考に、各校の実践事例を全校で共有するなど、多文化共生教育を推進していきます。
    以上で答弁を終わります。

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    2016.03.09 更新

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