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    2013年第1回定例会 代表質問

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    1、区長の基本方針説明と財政運営について

    (質問)

    日本共産党区議団のあざみ民栄です。

    2013年新宿区議会第1回定例会にあたり、会派を代表して区長並びに教育委員会に質問いたします。

    今月12日、北朝鮮は2006年、2009年に続き3度目の地下核実験を強行しました。日本共産党は北朝鮮が核実験を強行したことに強い抗議を表明するものです.核実験強行は、自制を強く求めてきた国連安保理事会と国際社会に挑戦し、北東アジアと世界の平和を脅かす重大な行為です。北朝鮮の核問題は平和的、外交的に解決するとの原則にもとづいて、国際社会が一致した対応をとることが何より重要であり、日本共産党はそのために今後も力を尽くします。

    さて、昨年12月に行われだ総選挙で、自民党が勝利しましたが、国民の下した審判は、「民主党政権ノー」であり、自民党の掲げた政策が信任されたわけではありません。本当に国民の信頼を「取り戻す」のであれば、国民の声にしっかりと耳を傾ける必要があります。しかし、東京電力福島第一原

    発の事故がいまだに解決しないなか、安倍政権は原子力規制委員会が7月にも制定する「新安全基準」を元に、原発再稼働を強行しようとしています。また、どの世論調査でも過半数の国民が「憲法9条改定に反対」と答えているにもかかわらず、安倍政権が9条改定を現実の政治日程にのせることを公言していることは、きわめて重大です。

    私たち日本共産党は、即時原発ゼロ、憲法の平和原則を守り、平和なアジアと世界を築くために引 き続き奮闘する決意を申し上げ、以下質問に入ります。

     

     

    第1に、区長の基本方針説明と財政運営について質問します。

    「娘 が雇用契約期間が終り、別の仕事を探しているが決まらない。」と嘆く親たち。「100円コンビニやスーパーが出来て客が減った。」という小売店。「仕事が なくて毎日暇。生活出来ない。」という建設業のひとり親方。いま、現役世代も生活苦にさらされ、先の見えない日々を送っています。

    小泉構造改革以降、格差が広がり貧困が社会問題になっています。企業の内部留保は増えましたが労働者の収入はこの15年ほどの間に12%も減少し、それが購 買力を低下させデフレを深刻化させています。新宿区の最新の「中小企業の景況」によれば、昨年1月~3月期は震災の影響から立ち直った感がありましたが、 その後は2期続けて悪化しています。その理由としては「国内需要の動向」が75%以上となっており、内需拡大が景気回復の中心課題だということがうかがえ ます。まず、区長が、区内の勤労世帯の現状、中小企業や小売店の現状をどのように捉えているのか、先の見えない不況の原因は何だとお考えかお聞かせ下さ い。

    安 倍内閣は、アベノミクス・3本の矢のデフレ対策を打ち出しましたが、「賃金が上がらないで物価だけ上るのは困る」「公共事業の大盤振る舞いで国の借金が増 える」との批判が上がっています。日本共産党は、デフレからの脱却は労働者の所得を増やしてこそ実現すると主張し、2月8日の衆議院予算委員会で笠井亮議 員が政府の姿勢を質したのに対し、安倍首相は、企業経営者を集め内部留保を使って賃上げするよう要請すると答弁し、12日に経済3団体のトップに直接賃上 げを要請しました。この間、ローソンが正社員の年収を3%引き上げると発表するなど、景気回復には賃上げが必要という認識が広がってきました。

    労 働者の収入アップは区財政にとっても重要です。区民一人あたりの区税は、1999年以降、ほぼ12万円で推移しています。課税人口の増加で区税収入は増加 しているものの、一人当たりの税収が増えなければ区財政は根本的には改善しないのではないでしょうか。この点に関する区長の認識をお聞かせ下さい。そし て、基本方針説明で区長は、国や都に要望すべきはすると述べていますが、労働者の収入を増やす実効ある対策を政府が明確に打ち出すように要望すべきと考え ますが、いかがですか。

     

     

    第2に、生活保護の引き下げについてです。

    政 府は、生活保護費を本年8月から3年間かけて下げることを決めました。来年度は生活扶助151億円、期末一時扶助70億で合計221億円削減と報じられて います。生活保護費の引き下げは、受給者にとどまらず、基準が下がることで対象から外れる方や最低賃金・住民税課税基準の引き下げにより低所得層全体に影 響が及びます。これにより国保・後期高齢者医療保険料、介護保険料、保育料、医療費や障害福祉サービスなどの負担が増えることになります。政府は他の支援 制度にできる限り影響が及ばないように対応すると言っていますが、その方法等は示されていません。特に子育て世帯の下げ幅が大きく、就学援助への影響が懸 念されており、政府は「影響を回避するよう自治体に要請する」と報じられています。影響を避けるには、基準を生活保護の1.2倍から引き上げる等の対応が 求められます。生活保護費は国が4分の3,自治体が4分の1負担していますが、生活保護費の引き下げが強行された場合、区財政にどのような影響が想定され るかお答えください。

    生活保護の引き下げは低所得層全体の生活破壊につながるとともに、デフレからの脱却に矛盾する政策としか思えません。生活保護引き下げに関する区長の見解をお聞きし、引き下げ中止を国に要望すべきと思いますが、そのことも合わせて伺います。

     

     

    第3に、国民健康保険料についてです。

    例 年国保料は、年末ギリギリに算定の基礎数値が国から示され、1月の区長会で決定し、国保運営協議会で審議された後、議会に条例提案されてきました。それが 今年は1ヶ月スケジュールが遅れ、2月15日の区長会で承認され、21日の運営協議会に諮り、条例は追加議案として出されることになります。

    運 営協議会資料によれば、均等割が2100円、平均2181円の値上げが提案されており、過去2年と比べても上げ幅が大きく、この調子でいつまでも値上げさ れたらたまらないというのが区民の思いではないでしょうか。保険料の値上げを抑えるために、国へは国庫負担割合引き上げを、東京都には財政支援の強化を、 それぞれ強く要望すべきです。区長の見解をお聞かせ下さい。

     

     

    今 回、賦課方式変更の急激な値上げを抑える激変緩和措置が廃止されたことは特に問題です。非課税世帯に新たな減額措置を講じるものの、そもそも賦課方式変更 の影響が最も大きかった世帯です。新しい措置があってもかなりの値上げとなり、しかも2年間で措置は段階的になくなります。低所得課税世帯にはそれすらな く、年3万円以上の負担増になる世帯もあります。保険料負担が貧困をさらに深める結果を招くことを区長はどう思われているのでしょうか。私たちは、この間 何度も激変緩和措置の継続を求めてきましたが、区長が区長会でどのような立場で発言してこられたのかお聞かせ下さい。また、激変緩和措置廃止の影響がどの 程度広範囲なのか、2011年度からの激変緩和措置と新たな減額措置のそれぞれの対象世帯数をお示しください。

    来年度もまた23区全体で新たな減額措置のための財源21億円を保険料に転嫁していますが、この分で保険料をいくら押し上げていますか。私は、23区が一致して東京都にこの分の支援を求めるべきだったと思いますが、いかがですか。最 後に決定過程についてです。少なくとも激変緩和措置をなくすことは、担当課長会・部長会でもっと前に合意されていたのではありませんか。1月の議会にこの ことが報告された区もありますが、新宿区はありませんでした。激変緩和措置廃止の影響の大きさに鑑みれば、国保運営協議会や議会に経過報告すべきだったと 思いますが、いかがですか。今後は、区長会での議論の経過も含めて議会と区民に情報を開示し、区民の声を聞きながら進めることを要求し、区長の答弁を求めます。

     

     

     

     

    (答弁)あざみ議員のご質問にお答えいたします。

    初めに、区民生活の現状と区財政についてのお尋ねです。

    まず、区内の勤労世帯の現状についてですが、平成22年の国勢調査では、派遣・パート等、非正規雇用が約4分の1を占めています。また、完全失業率も6%と23区で9番目に位置しており、勤労世帯は厳しい状況に置かれているものと認識しています。そして、区内中小企業や小売店の現状ですが、区内中小企業の景況調査では、平成23年の調査開始以来、全ての業種の業況がマイナスで推移しています。更に、平成24年12月に実施した景況調査における「特別調査」においても、平成25年の自社の業況見通しについて、「悪い」「やや悪い」「非常に悪い」が60.5%を占めています。こうした不況の原因として様々なことが挙げられますが、特に、長引く円高やデフレなどが大きく影響していると考えています。これらの状況から、区民生活を取り巻く環境は依然厳しい状況であると認識しています。

     

     

    次に、納税者一人当たりの税収の増と区財政の改善についてのお尋ねです。特別区民税の納税者一人当たり負担額は、平成11年度の20万5千円から18年度の21万9千円をピークに23年度では19万7千円に減少しています。区 財政は、企業収益や区民所得の低迷などにより、区税などの一般財源収入が減少するとともに、生活保護費などの扶助費の伸び等から、財政構造の硬直化が進ん でいます。景気回復による企業収益の持ち直しが個人の所得に還元されるなど、納税者一人当たりの税収が上昇し、区税などの一般財源収入が増加することとあ わせて、生活保護受給者等に対する就労支援などの成果をあげることで、財政構造が好転していくことが考えられます。区 は、これまでも厳しい経済状況の中で、年度間の財源を調整する財政調整基金からの繰り入れを行うなど、今まで培ってきた財政対応力を活用し、積極的に区民 サービスの向上に努めてまいりました。現在、納税者一人当たりの税収が低迷している状況ですが、これからも健全な財政を確保することにより、区民生活を支 えていきたいと考えています。

     

     

    次に、労働者の収入を増やす対策を政府が打ち出すよう要望すべきとのお尋ねです。労働者の収入が増加するためには、景気回復はもちろん、これを下支えする中小企業や商店街が活性化することが重要であると考えています。政府においても経済財政諮問会議を開催し、業績が改善している企業には、賃金の引き上げを通じて所得の増大につながるよう協力を要請しています。区としても、今後あらゆる機会を捉えて、中小企業や商店街の振興策の充実をはじめとして、労働者の収入を増やす、実行ある対策の具体化に向け国に要望してまいります。

     

     

    次に、生活保護制度の見直しによる区財政への影響についてのお尋ねです。国は、生活扶助基準等の見直しに伴う財政効果として3年間で670億円の減額を見込んでおり、25年度予算の生活保護費への影響については、221億円を効果として試算しています。現 在、その詳細な内容が明らかになっていないため、区財政への影響は試算できませんが、生活扶助基準等の見直しに伴い、区の生活保護費も減額になるものと考 えます。また、ご指摘のとおり、生活扶助基準等の見直し内容によっては、小中学校における就学援助や個人住民税の非課税限度額などにも影響を及ぼすことか ら、その動向を十分注視してまいります。

     

     

    次に、生活保護の引き下げに関する見解と引き下げ中止の国要望についてのお尋ねです。今回の生活扶助基準については、社会保障審議会生活保護基準部会の検証結果を踏まえ、年齢・世帯人員・地域差の3要素による影響を調整するとともに、平成20年以降の物価下落を勘案して見直すこととされています。現行の生活扶助基準と平成21年全国消費実態調査との比較では、年齢・世帯人員・地域差すべてに乖離があり、特に世帯人員数に応じた水準において、乖離が顕著に表れています。生活保護制度は、健康で文化的な最低限度の生活を保障する制度であるため、今回の生活扶助基準引き下げについては、一般の低所得者世帯と均衡を図る適正な判断がなされるものと考えています。したがいまして、生活扶助基準の引き下げ中止を国に対して要望することは考えていません。

     

     

    次に、国民健康保険料についてのお尋ねです。

    先ず、保険料の上昇を抑えるため国に国庫負担割合の引上げを強く要望すべきとのご指摘です。区は、これまでも全国市長会を通じて国に国庫負担の引き上げなど国保財政基盤の拡充・強化を求めています。今後も機会あるごとに要望してまいります。

     

     

    次 に、保険料負担が貧困をさらに深めるとのご指摘で、特別区長会ではどのような発言をしてきたかとのお尋ねです。国民健康保険は国民皆保険を守る最後の砦と して今後も持続可能な制度であり続けなければなりません。そのためにも、所得に応じて被保険者に費用負担をしていただく必要があります。その際、低所得者 には保険料負担が急激に上昇しないように配慮することが重要と考え、今回新たな減額措置を設けることとしました。

     

     

    次に、現在行っている経過措置に該当する被保険者は、平成24年6月時点で16,331人です。一方、25年度の新たな減額措置に該当する被保険者は約4,300人と推計しています。また、住民税非課税者に新たな減額措置を実施することで、全体の被保険者の医療分と後期高齢者支援分の保険料は、一人当たり年額930円程度上昇すると試算しています。新たな減額措置に必要な財源は、法令等では保険料算定において賦課総額に全額算入するとされている高額療養費について、減額措置相当分のみ算入することによって確保しています。したがって、その財源を都に要求することは考えていません。

     

     

    次に、決定過程についてのお尋ねです。特別区では、国民健康保険料に関して共通基準を設け、同一所得、同一世帯構成であれば同一保険料となるよう、統一保険料方式を採用しています。平成24年度までの経過措置の廃止についても同様に、担当課長会や部長会・副区長会での検討を経た後、最終的に区長会で考え方をまとめました。そして昨日、国民健康保険運営協議会に諮問し、答申をいただきましたので、今後条例改正案や予算案として区議会に提出し、審議していただきたいと考えています。したがって、料率等の決定過程については、適切なものと認識しています。

     

     

     

     

     

    2、雇用問題と公契約について

     

    (質問)次は、雇用問題と公契約について質問します。

    労働者の賃上げと雇用形態のあり方も、内需や景気を左右する大きな問題です。労働者派遣法の2度による改悪で非正規雇用が製造業を含む全産業に広がり、い まや非正規労働者が雇用者全体の35.1%、若年層では約半数にも及んでいます。最近では、労働法に違反する悪質な企業が増えて「ブラック企業」といわれ ており、パワーハラスメントや異常な長時間勤務でうつ病を発症した事例等が新聞・雑誌などでも取り上げられています。ハローワークに問い合わせたところ、 求人票に記載した内容が労基法に違反していない限り情報として採用するとの返答でした。「就職したら労働条件がハローワークの求人情報全然違った」「実際 は雇用契約でなく請負契約だった」「住み込みの条件なのに、事務所の端で寝ろと言われた」など、私たちのところにも労働相談が寄せられています。公的な職 業紹介所であるハローワークがこのような姿勢ですから、是正させるには労働者がクビを覚悟で労基署に告発したり、訴訟でも起こさないと違法状態はなくなら ず、告発の方法さえ知らないで泣き寝入りしているのが実態です。

    雇用形態や法令違反の雇用実態は、社会保障をはじめとする日本社会の持続可能性に関わる課題であり、区財政や区の将来にとっても看過できない問題だと考え ますが、区長はどのような認識をお持ちでしょうか。区長として、法令に違反する企業に対する罰則を強化し、労基署職員を増加する等、摘発・是正の体制を抜 本的に充実するよう求めるべきではないでしょうか。

    新宿区は2009年2月から、就労支援総合相談窓口を開設し、就労相談やサポート事業等を行い成果をあげてきました。しかし窓口の担当者が熱心に相談に乗 り就職先を紹介しても、そこがブラック企業でない保証はありません。区としてハローワークや労基署など関連機関とブラック企業の情報を共有し、法令を遵守 しない企業は紹介しないようにすることが必要だと考えますが、いかがですか。

    インターネット等で調べて区内の労働組合が行っている電話相談に相談してくる件数が激増していると聞いています。「おかしい」と思っても、労基署や東京都 労働相談情報センターに行くことを知らない方の方が多いでしょう。区民に身近な区役所内で、専門家の協力を得て定期的な労働相談を実施する必要があると考 えますが、いかがですか。

     

     

    第2は、公契約の更なる適正化についてです。

    この間、公共工事の発注や業務委託等に際して、現場の労働者に適正な賃金・労働条件を確保するため、「公契約条例」の制定が自治体に広がり、2009年の野田市に始まり、川崎市、多摩市、国分寺市、渋谷区、そして足立区も来年度制定の予定と聞いています。

    新宿区では2010年7月に「新宿区調達のあり方について」の指針を策定し、全国からも注目されていますが、更なる改善を求め、以下質問します。

     

     

    1点目は、建設業退職金共済についてです。

    建設業界は就労形態の特殊性から退職金がない労働者が多く、国が運営する建設業退職金共済に加入して退職一時金を支給する制度があります。雇用している労 働者が働いた日数分の掛け金を1日310円分証紙で貼付する仕組みで、掛け金は事業主が負担します。最低24ヶ月分以上の証紙があれば退職金がもらえ、 40年分なら560万円以上の退職金が出ます。公共工事では元請に証紙購入の義務があり、下請に無償で支給することになっていますし、公共工事受注にあ たっては証紙購入実績が必要です。新宿区の昨年度の契約では約4000枚の証紙代金が元請に支払われ、うち賃金台帳で確認できたのは約2000枚程度とう かがいました。証紙分として積算された金額が目的どおり使われていないとすれば、公金の詐取ではないでしょうか。倫理上も問題ですし、現場労働者の保護は 工事の質にも影響します。下請、孫請で働く建設労働者に証紙が渡っているのか、元請に報告義務を課し、指導を強めるべきではないでしょうか。お答えくださ い。

     

     

    2点目は、公契約における賃金基準の引き上げと対象の拡大です。

    農林水産省と国土交通省は、公共工事費積算に用いる都道府県別の公共工事設計労務単価を毎年決定しています。労務単価は職種により異なりますが、今年度の 東京の単価は14,100円から24,600円となっています。新宿区の調達指針は、東京都単価の8割で積算すればいいとしていますが、実際の入札では9 割以上の業者が多いと聞いています。こうした実態や金額を考えても10割に改訂すべきではないでしょうか。また、区の調達指針では、この積算の仕方は雇用 者にしか適用されずいわゆる一人親方は対象外です。野田市、川崎市などでは、実態に合わせて個人事業主も対象にしており、新宿区も指針の見直しが必要と思 われますが、いかがですか。

    また、業務委託では、職員は時給900円のみを提示していますが、野田市などでは業種ごとに細かく設定することで単価を引き上げる改善をしています。新宿区においても更にきめ細かな対応が可能と思いますが、いかがでしょうか。

     

     

    3点目は、総合評価方式の充実についてです。

    2008年から総合評価方式を導入している日野市では4度の改定を行い、労働者への賃金支払いの確認や地元企業への下請け発注、退職金制度、障害者雇用、 男女共同参画推進などを価格以外の評価基準に加えています。新宿区も昨年10月から総合評価方式の試行を行っていますが、これらの評価項目がなく、充実が 必要ですが、いかがですか。

    最後に、区の調達指針については私たちも評価し、その推移を見守ってきました。しかし、昨年来公契約条例を制定する自治体が増えてきており、指針にとどま らず公契約条例にすることで、区民や事業者に区長の意思をより明確化できることは間違いありません。指針の内容を条例で定めることに支障や課題があるのな らお示しいただき、そうでないなら条例制定を決断すべきと思います。区長の見解をお聞かせ下さい。

     

     

     

    (答弁)雇用問題と公契約についてのお尋ねです。

    はじめに、現在の雇用形態や法令違反の雇用実態についてです。

    政府の2011年の「労働力調査」によれば、ご指摘のとおり失業率は高止まりし、非正規雇用で働く労働者の割合が3割を超えている状況にあります。また、労働法に違反する悪質な企業に対して、各地の労働局が指導に乗り出すなど、法令違反企業の問題が顕在化しています。持続的な経済成長や社会保障制度を維持していくためには、雇用の下支えは欠かせず、いわゆる「ディーセントワーク」と呼ばれる「働きがいのある人間らしい仕事」を実現していくことが求められています。この実現のため、「雇用の安定の確保」「公正な働き方の確保」が重要であると認識しています。

     

     

    次 に、法令違反企業への罰則強化や労働基準監督署職員体制の充実に向けた働きかけについてです。区ではこれまでも労働情勢懇談会や雇用問題連絡会で国や東京 都と求人状況や労働条件など雇用を取り巻く様々な問題について意見交換を行ってきました。ご質問の罰則強化や職員体制の充実については、これらの場を通じ て区として働きかけてまいります。次に、ハローワーク等との法令違反企業の情報共有についてです。仕事を探す上で求職者が正確な企業情報を得ることが大切 です。また、そのことと合わせて、求職者側も働くルールへの理解を深めていくことが必要です。そのため、現在行っている就労支援の取り組みの中で、労働法 など必要な知識を習得してもらうようプログラムの充実を図ります。また、ハローワークに対しては、より実態に則した正確な求人情報を求職者に提供するよう 要請していきます。最後に、区役所内での労働相談の実施についてのお尋ねです。区内には、労働基準監督署が開設する新宿南総合労働相談コーナーがあり、東 京都労働相談情報センターも飯田橋に窓口を開設しています。区では、これらの機関の周知を図るほか、東京都と共催で年2回街頭労働相談会を開催していま す。今後、関係機関と協議し、区役所本庁舎等で労働相談を実施できるか検討してまいります。

     

     

    次に、公契約における賃金基準の引き上げについてのお尋ねです。区の発注する2千万円以上の公共工事においては、当該工事に従事する労働者に最低限支払う べき賃金基準として、公共工事設計労務単価の8割以上としています。これまで、公共工事に関する労働環境チェックシートにおいては、この基準を下回るよう な内容により改善指導したことはありません。工事実施時期や工期の短さによっては、設計労務単価を超える賃金が示されたことあります。区では、昨年9月か ら業務委託に関する賃金水準を見直した経緯もあることから、公共工事における賃金水準についても、これまでの実績を検証しつつ、今後検討を進めてまいりま す。

     

     

    次に、業種ごとの最低賃金額を設定することについてのお尋ねです。野田 市では、工事請負契約については「公共工事設計労務単価」を、施設の保守管理や警備及び駐車場の整理に関する契約については、「建築保全業務労務単価」 を、それ以外の業務委託については、職員給与や既存契約における労働者の賃金等を勘案した額などに基づき、公契約に関する賃金等の最低額を示しています。 このうち、公的な資料を基にしているものは、公共工事設計労務単価、建築保全業務労務単価、職員給与の3種類です。新宿区でも、公共工事設計労務単価と職員給与という2種類の公的資料を基にしています。なお、野田市では「施設の設備又は機器の運転又は管理に関する契約」や「施設の警備及び駐車場に関する契約」など、契約の種類ごとに賃金の最低額を、不燃物の処理施設の管理に関する契約に関しては職種別に賃金の最低額を示しています。しかし、こうした賃金水準の設定の仕方では、清掃、設備の保守管理、警備、受付といった複数の業務内容が含まれる施設の総合管理のような一体の契約を行う時は、仕様において業務内容を分析し、水準をどの体系の基準に求めるのかを明らかにしていく必要が生じます。業務委託には様々な種類、内容があり、また、事業ごとに求める水準も異なっていますので、実際の委託契約においてこのような対応をとることは煩雑であり、また、すべての委託において正確に分類することは現実的には非常に困難となります。現在、区の業務委託においては、従事する業務内容にかかわらず、業務に共通して支払うべき賃金の最低水準について、公務員の初任給相当額を基礎として定めています。契約制度は、発注者である区だけではなく、受託者である事業者にとっても効率的に運営できるとともに、わかりやすさも大切だと考えています。こうしたことから、業種別の賃金水準を設定する考えはありません。

     

     

    次に、総合評価方式の充実についてのお尋ねです。区では、昨年10月から、工事のさらなる品質の確保のため、3千万円以上の発注工事において、価格と価格以外で重要な技術力や工事成績などを総合的に評価する「総合評価方式」を試行しています。その中では、区内に本店あるいは支店、営業所があるか、法定雇用障害者数以上の障害者の雇用を行っているか、新宿区ワーク・ライフ・バランス推進企業認定を受けているか、区と災害協定を締結しているか等を評価項目としています。総合評価は試行期間を5年と予定しています。今後、試行実績を検証しつつ、評価項目も検討することにしていますので、ご指摘の退職金制度や地域ボランティアへの参加などについても検討してまいります。

     

     

    次に、指針の条例化についてのお尋ねです。他自治体の制定している「公契約条例」では、適用対象を一定規模以上の工事に絞ったり、特に賃金に重点を置いたものが多い状況にあると認識しています。近年、業務委託を対象に加えたり、工事金額の引下げを行って対象件数を拡大する動きがあることも承知しています。一方、新宿区では、公共サービス基本法の趣旨を踏まえて、公共サービスの質を確保することを目的として、発注者の立場から平成22年7月に指針を定め、労働環境チェックシートを導入しましたが、ここでは最低賃金だけではなく、就業規則等の整備状況、健康診断の実施、保険の加入など、労働関係法令の遵守状況を幅広くチェックしています。このように、新宿区では、公契約条例を制定している自治体以上の取り組みを実践しているところです。具体的な発注の機会を通じて、賃金だけではなく、労働関係法令の遵守の大切さについて、事業者の理解を深めていくことにより、さらに制度の実効性を高めることが重要です。したがって、現時点では条例制定については考えておりません。

     

     

     

     

     3、商店街及び中小商工業者への支援について

    (質問)次に、商店街及び中小商工業者への支援について質問します。

    景気の低迷は長期にわたり、区内の商店街、中小商工業者のみなさんは厳しい経営を続けています。新宿区の経済を活性化するためには、その牽引力である商店 街、中小商工業者への支援を積極的に取り組むことがこれまで以上に求められます。以下、具体的な支援策について伺います。

     

     

    第1は、金融円滑化法の延長についてです。

    政府は中小企業や住宅ローンの借り主が返済条件の緩和を要望した際に、金融機関に応じるよう努力義務を課した金融円滑化法を今年3月末で打ち切ろうとしています。

    全国信用金庫協会は今月、「期限到来後も貸し付け条件の変更等や円滑な資金供給に努める」申し合わせたを行いましたが、一方で、期限切れを見込んで「返済 額を元に戻せますか?」と迫る金融機関があるとの報道もあります。円滑化法打ち切りによって、景気が一向に回復しないもとで必死に持ちこたえている多くの 中小企業・中小商工業者が倒産・廃業に追い込まれかねない状況です。昨年11月、金融担当大臣は「円滑化法が期限切れになっても返済条件の変更に柔軟に対 応するといったスタンスは恒久的措置である」との方針を打ち出しましたが、そうであるならば、円滑化法は継続すべきです。

    そこで、区内中小企業・中小商工業者を守る立場の区長として、円滑化法の継続を政府に申し入れるべきと考えますがいかがでしょうか。また、円滑化法が打ち 切られた場合には、区内の金融機関に対し、円滑な資金供給や条件変更に応じるよう要請すること、また円滑化法に関連した相談を区として受け付けることを広 く周知すべきと考えますがいかがでしょうか。

     

     

    第2は、商店街路灯のLED化促進についてです。

    来年度予算案では、商店街路灯のLED化やソーラーハイブリット型街路灯の設置・切り替え等への支援が今年度に引き続き事業化されています。東京都と新宿区の補助金を活用すれば商店会の負担はランプ交換のみであれば総事業費の10分の1、街路灯の新設は5分の1です。

    現在、LED化またはハイブリット化は区内103商店会のうち、23商店会が実施済みまたは一部導入済みですが、80商店会は未実施です。今年度実施した 10商店会では、ランプの交換で6万から150万円の負担、街路灯を新設した商店会は40万から300万円を負担しています。神楽坂通り商店会は昨年街路 灯をLEDランプに交換したところ、1ヶ月の電気代が14万円から1万円になったそうです。総事業費470万円で商店会負担が約47万円、4ヶ月で元が取 れます。商店会によって変更前と変更後の電気代の差額は様々ですが、平均では3分の1前後になっているそうです。

    商店街路灯のLED化等を促進するために、すでに実施した商店会の事例も調査し、未実施の商店会に周知してはいかがでしょうか。LED化した商店会に話を 聞くと、ランプ交換だけにするか街路灯の建てかえが必要か、照度を何ワットにするか、それによってどれくらいの工事費がかかり、電気代はどれくらい安くな るか、複数の業者から見積もりをとり検討する等、多くの時間と労力をかけたそうです。こうした点では、区は補助制度の紹介にとどまらず、商店会に応じた LED化へのプロセス、コスト等をシミュレートする支援をしてはいかがでしょうか。

    同時に、1割から2割の負担とはいえ財政的に苦しい商店会はなかなか踏み切れないとの話も聞きます。現在、みどり土木部は商店街路灯の電気代の約8割を助 成しており、昨年度は85商店会で約3千万円助成しています。LED化し電気代が減ればこの助成額も減り区にとってもメリットがあり、先行投資する意味は 大きいと考えます。そこで、財源に電気代助成の一部を回すことも含め、LED化促進事業の補助率の引き上げを検討してはいかがでしょうか。商店街路灯の LED化は、商店街の活性化と同時に、区長が基本方針説明でいわれた「環境に優しい行動を実践」することでもあり、より積極的な取り組みを求めるもので す。

     

     

    第3は、インターネット販売への支援についてです。

    現在、インターネットで買い物することは多くの消費者にとって当たり前のことになっており、商店、事業者にとっても販路拡大の大きなツールとなっています。

    松山市はインターネットショップ起業支援事業として、市内に本店があり、実在する店舗で1年以上営業している事業者に対し、初期費用の2分の1、10万円 限度の補助金を交付しています。また、福岡県は「よかもん市場」というネットショッピングモールを開設しています。運営は財団法人福岡県中小企業振興セン ターに委託し、出店支援から出店後の相談等も行い、公的機関が運営する通販サイトとして事業者も消費者も安心して利用できると好評です。現在、都制度で商 店会に対する支援事業がありますが新宿区内で実績はありません。紹介した他自治体の例も参考に、個店に対する支援、または区がネットショップモールを開設 することや、協働提案事業を活用し、意欲と能力のある事業者を選定し委託することを含め、検討してはいかがでしょうか。

     

     

    第4は、新宿応援セールと地域通貨についてです。

    新宿区商店会連合会が実施している新宿応援セールは好評で、今後も区として支援を強めるべき事業と思いますが区長の認識はいかがでしょうか。

    応援セールは期間限定ですが、通年で地域内の購買力を高め、活性化させるツールとして地域通貨は効果があるといわれています。新 宿区にはアトム通貨がありますが、普及状況は早稲田・高田馬場周辺にとどまっています。新宿区商店会連合会は全区的な普及活動を行っていますが、新宿区と しても支援を行ってはいかがでしょうか。例えば、誕生祝い品や敬老祝い金、またふれあいフェスタ等各種イベントの景品等でアトム通貨を使用すれば、より多 くの区民の手に渡り、取り扱い店舗も増え、新宿区の活性化につながると考えますがいかがでしょうか。

     

     

    以上、答弁願います。

     

     

     

    (答弁)商店街及び中小商工業者への支援についてのお尋ねです。

     

     

    まず、金融円滑化法の延長についてのご質問です。

     

     

    金 融円滑化法は、返済条件を緩和している間に借り主である中小企業が経営改善を行い、資金繰りの円滑化を図ることが主な目的です。これまで2年 連続で期限 を延長した結果、条件変更等の実行率が9割を超え、その取り組みがかなり定着してきているとも考えられています。一方で、貸付条件等の変更を受けているに もかかわらず経営改善が行われない中小企業も多数存在しているなどの問題を指摘する声も多く、制度の延長は、中小企業の経営課題の解決の先延ばしとなり、 更なる経営悪化を招く事態もあるとのことから3度目の延長はしない方針になったと聞いています。この状況を踏まえ、区では国に対し、金融円滑化法の制度終 了後も、経済状況に応じた中小企業のための対策を講じるよう、あらゆる機会を通じて中小企業への積極的支援について要望してまいります。さらに、区内の金融機関に対しては、年に2回行う金融機関代表幹事店との打合せや、毎年開催している金融機関全体への説明会で、円滑な資金供給のために、貸し渋りを行わないことや、可能な限り条件変更に応じることについて重ねて要請しています。ま た、経営改善等に関する相談窓口として、専門相談員による商工相談を活用していただくことが効果的であるため、広報しんじゅくや区のホームページ等で広く 周知を行っています。そして、3月末に発行する新宿ビズタウンニュースにおいて、金融円滑化法に関連する相談に応じている旨を掲載する予定です。今後も、中小企業の経営悪化を最小限に止めるため、金融円滑化法関連への対応を含めた商工相談の活用等について、幅広い周知に努めてまいります。

     

     

    次に商店街路灯のLED化促進についてのお尋ねです。まず、LED化実施事例の調査と未実施商店会への周知についてです。ご 指摘のとおり、新宿区内の商店会でも、街路灯のLED化・ハイブリッド化に積極的に取り組んでいる商店会が多数あります。また、平成23年度に街路灯を LED化した8つの商店会の平成23年度と24年度の電気料の助成金を比較すると、約150万円が削減できたという効果が表れています。区としては、LED化を促進するために、街路灯をLED化した商店会を「広報しんじゅく」で紹介し、商店会の行う環境対策の取組みを周知しているところです。今後も、街路灯をLED化・ハイブリッド化した商店会について、広報しんじゅくに加え、新宿ビズタウンニュース等で具体的事例を紹介することで、街路灯の更なるLED化を推進していきます。LED化へのプロセス、コスト等のシミュレートの支援につきましては、LED化を検討している商店会に対し、きめ細やかに相談に応じていくほか、必要に応じて事業者につなげるなど支援していきたいと考えています。補助率の引き上げにつきましては、平成24年度からは第二次実行計画において、街路灯のLED化等の環境対策事業に対し区の補助金の割合を引き上げています。今後も、継続して手厚い支援を行ことにより、環境に配慮した商店街づくりを推進していきます。

     

     

    次に、インターネット販売の支援についてのお尋ねです。ご指摘のとおり、近年のインターネット利用者が急速に増加している中で、事業者が実際には店舗を構えないネットショップとして起業することや、近隣地域以外からの消費者を対象に、商品やサービスを提供するなど、新たな販路拡大の活動が珍しいことではなくなりました。また、最近では自治体がネットショップへの出店に係る経費を補助することや、ネットショップの運営を支援するケースも出てきているところです。区としましては、区内の商店街活性化支援並びに中小企業活性化支援を進める中で、新たな市場開拓、商店街の個店の売上拡大などを図っていく必要があると認識しています。その支援策の具体的な検討にあたっては、ネットショップの開設や出店補助、協働事業提案制度による提案の可能性など、他自治体の進捗状況や課題なども踏まえ、十分に検討していきたいと考えています。

     

     

    次に、新宿応援セールの継続についてのお尋ねです。「新宿応援セール」は、地域の消費拡大と商店街の活性化を図ることを目的とし、区内全域の商店街において一斉にキャンペーンを実施しています。24年度のキャンペーン終了後、参加商店会に対して実施したアンケートでは、「新宿応援セール」に参加したことにより、「売上げアップの効果が見られた」との回答は86.5%、「お客様の評判は良かった」との回答は83.6%と、それぞれ前年度を上回る結果となっています。このことからも「新宿応援セール」は、商店会及び利用客相互に定着してきた地域の消費拡大と商店街の活性化に向けた効果的な支援策として評価できるものであり、当分の間、事業を継続していきたいと考えています。アトム通貨の普及活動に関する区の支援についてですが、これまでも区では、地球環境保全やまちづくりを推進するアトム通貨の掲げる理念に賛同し、「十万馬力新宿サイダー」とともに、区ホームページやニュースリリースを通じ、周知に努めてきたところです。しかし、アトム通貨の理念や流通の仕組みについて、商店主に十分に浸透していないため、早稲田・高田馬場地域では、170の取扱店舗がある一方で、その他の地域では39店舗であると聞いています。区としては、各商店会役員が集まる会議等の場に、アトム通貨実行委員会や区商店会連合会事務局から再度、理念や流通の仕組みについての説明する機会を設け、取扱店舗の増加に向け支援してまいります。さらに、ふれあいフェスタなど多くの区民が集う機会を捉えて、アトム通貨の使用が促進されるよう検討していきたいと考えています。いずれにしましても、早稲田・高田馬場地域に留まらず、全区的な展開につながるよう普及活動等の支援を継続していきます。

     

     

     

     

    4、待機児童解消と第二次実行計画ローリングについて

     

    (質問)次に、待機児童解消と第二次実行計画ローリングについて質問します。

     

     

    第1に、第二次実行計画ローリングの待機児童解消に関連する事業について伺います。

    来 年度予算案と同時に発表された第二次実行計画ローリングには、「保護者が選択できる多様な保育環境の整備」事業に大きな変更がありました。「2015年度 の子ども・子育て関連3法の施行に先立ち、区は来年度、子育て支援サービスのニーズ調査を行い、2014年度に『子ども・子育て支援事業計画』を策定す る。認定子ども園、保育所、幼稚園等の環境整備は、この事業計画に基づいて計画的に推進する。」としています。区が待機児童解消のために整備を進めている 認証保育所開設は当初の目標を後退させ、区立保育園・幼稚園の子ども園化も「子ども・子育て支援事業計画」に基づいて計画的に推進することになり、当初の 開設予定を先送りしました。来年度予算案を見ても待機児童ゼロを実現するための大胆な取り組みは見あたらず、待機児童解消を子ども子育て関連3法を理由に 先送りしているように思えてなりません。

    1月1日現在の待機児童は、新定義225名、旧定義346名で、昨年同時期の新定義211名、 旧定義279名と比べて大幅に増えています。区長はマニフェストで「待機児童の解消めざす」「平成23年度から26年度までに受け入れ枠を1000名増や す」としています。しかしこの間の待機児童数を見れば受け入れ枠を1000名の増やしたとしても待機児童解消は到底できるものではありません。区長はこう した現状をどのようにお考えですか。待機児童解消は待ったなしです。ニーズ調査と子ども・子育て支援事業計画策定を待つことなく、直ちに待機児童ゼロをめ ざすためのあらゆる方策をすすめるべきと考えますがいかがでしょうか。

    先 日、私たち区議団は横浜市に視察に伺いました。横浜市は、2010年4月に待機児童が1552名に達し、全国ワースト1位となりましたが、林市長のイニシ アチブのもと2009年度から2012年度にかけて待機児童対策予算を倍に増やし、2011年に待機児童解消緊急対策室を設置し対策を強め、2012年4 月には179人まで大幅に減少しました。解消策の内容については評価の分かれる点もありますが、市長の姿勢とスピード感をもって取り組むことが決定的に大 事だと感じました。「新宿区は子育てしやすい、と感じる区民を増やしたい」という中山区長の思いを、全力で待機児童ゼロに傾けていただきたいと切に願いま す。区長のご決意をお聞かせください。

    あわせて、子ども・子育て関連3法について1点伺います。改定された児童福祉法24条1項 では、自治体は「保育の必要性」が認定された子どもについては保育所で保育する義務があると明記されています。しかし、一方同法24条2項では自治体の保 育に対する公的責任を限定し、縮小しかねない内容にもなっています。私は保育において自治体が公的責任をこれまで通り果たすべきと考えますが、成立した3 法への評価と、今後の課題をどう捉えているか、お聞かせください。

     

     

    第2に、区立幼稚園のあり方の見直し方針(案)についてです。

    今 回のローリングで、「区立幼稚園のあり方については・・・子ども・子育て支援事業計画を踏まえ、保護者への丁寧な説明を行いながら平成27年に方針決定を 行う」とあります。先日の文教委員会では、方針(案)は取り下げず、廃止対象の4園はそのままで引き続き検討を進める、との答弁でした。しかし、方針 (案)では「区立戸山幼稚園での3歳児保育の実施」とあるにもかかわらず戸山幼稚園は来年度休園になることが決まり、また方針(案)の年次計画では 2012年度方針決定の予定が2015年度決定に先送りされることになり、方針(案)そのものが成り立たなくなっています。教育委員会の対応は理解に苦し みます。幼稚園のあり方方針(案)は一旦白紙に戻すべきです。お答えください。

     

     

    第3に、待機児童解消策についてです。

    一つ目は、中長期を見据えた認可保育園の増設です。

    私 たちはこれまでも区内にある国公有地の活用を提案してきました。関東財務局東京事務所によると、新宿区内の公務員宿舎等国有地、7ヶ所が廃止済みまたは今 後3年以内に廃止予定です。とりわけ市谷本村町の旧外務省職員子弟育英寮と戸山1丁目の旧若松住宅は、年内に新宿区に活用の意向の問い合わせをする予定と 伺いました。その時のために今から認可保育園設置の計画を立て、関東財務局の問い合わせの際には活用の意志を一日も早く示し、認可保育園の設置をすすめる べきと考えますがいかがですか。

     

     

    二つ目は、直近の待機児童対策です。

    2 月1日現在、待機児童は旧定義で0歳201名、1歳81名、2歳61名と低年齢に集中しています。この1年間の年齢別人口を1月1日現在で昨年と比較する と1歳~5歳で338名増え、うち3歳までは291名とその大部分を占めています。現にいる待機児童と今後見込まれる低年齢層の人口増からも、低年齢時の 対策は喫緊の課題です。今年10月、休園中の落合第二幼稚園舎を活用した保育ルーム「仮称落合第二園」が開設されます。今回休園となった区立戸山幼稚園も 早急に整備し保育ルームとして活用すべきと考えますがいかがですか。東京都の小規模保育整備促進支援事業いわゆるスマート保育は、0~2歳を対象に定員6 人以上19人以下の規模で初期開設準備費用1500万円までを補助し、賃借料、運営費を半額助成するものです。仮称落合第二園も含めてこの事業を活用し、 保育ルームを増設すべきと考えますいかがでしょうか。

     

     

    三つ目は、幼稚園の預かり保育についてです。

    文 京区は待機児童対策として幼稚園の預かり保育を進めています。私立幼稚園では、来年度より8時~18時までの預かり保育を3園で、3歳児の受け入れ拡大を 2園で実施、区が人件費や施設整備費を補助します。また、区立幼稚園は2009年度から全園で預かり保育を実施、来年度より現行の17時を18時まで延長 し、保護者のニーズに応えることを決定しました。区立幼稚園での預かり保育の実施や時間延長については私立幼稚園から反対が強いため、年1~2回行われる 区立・私立の合同園長会で説明し理解を求めて実施しているそうです。

    新宿区でも区立幼稚園で待機児童解消に確実につながる預かり保育を人員配置や施設の整備を行った上で実施すべきと考えますがいかがですか。その際、私立幼稚園に理解を求めるよう説明すべきと考えますがいかがですか。お答えください

     

     

     

     

    (答弁)待機児童解消と第二次実行計画ローリングについてのお尋ねです。

    はじめに、待機児童数の現状に対する認識と待機児童ゼロに向けた決意についてです。平成24年度の待機児童数の推移や本年4月入園の申込者数の増加数などから、待機児童対策は一段と切迫した課題になっていると認識しています。待機児童の解消は、一貫して本区における重要課題の一つに位置付けており、保育の受入れ枠については、区長就任以来これまでに1,500名余りの拡大を行ってきました。第二次実行計画期間中においてもさらなる受入れ枠拡大を進めています。このたびのローリングでは個別事業の実施年度の見直しなどを行いましたが、これは子ども・子育て関連3法の公布を受け、ニーズ調査の結果を踏まえた子ども・子育て支援事業計画の中で、保育園や子ども園の整備にしっかりと取り組むことにしたことによるものです。一方、保育園・子ども園への入園申し込みは年々増加しており、特に本年4月入園の一次申込者数は昨年より約2割も増えています。こうした状況の中で、待機児童ゼロを目指すためには、平成23年度から26年度までに1,000名の受入れ枠を拡大するという取り組みに加え、地域ごとあるいは保護者の就労形態によって異なる保育ニーズを適確に分析し、これまで以上に多様な保育サービスメニューを用意し、必要なサービス量を確保していく工夫が必要であると考えています。区は、平成27年度の子ども・子育て支援新制度施行に向け、25年度にニーズ調査を実施し、26年度に子ども・子育て支援事業計画を策定する予定ですが、この間も保育緊急確保事業や東京都の25年度予算案で発表された小規模保育整備促進事業等に積極的に取り組んでいきます。

     

     

    次に、子ども・子育て関連3法についてです。改正後の児童福祉法は、子ども・子育て支援法と併せて施行されることにより、従来の児童福祉法第24条による保育の実施のみならず、子ども・子育てに関する区市町村の役割と責務を明確にしつつ、すべての子どもの健やかな育ちを重層的に保障する仕組みとなっています。改正後の第24条は、区市町村の責務として、第1項で保育を必要とする子どもを保育所において保育しなければならないとし、さらに第2項で、認定子ども園や家庭的保育事業等により必要な保育を確保するための措置を講じなければならない、と規定しています。地域のニーズに応じた手段で、全ての子どもに保育を保証する趣旨であると理解しており、区市町村の責務はむしろ強まったものと認識しています。

    子 ども・子育て支援新制度は、「認定」や「給付」といった言葉に代表される通り、ほぼ介護保険制度の仕組みに習ったものとなっています。保育所と子ども園に 加え、幼稚園が「施設給付」に位置付けられ、入園申し込みとは別の手続きとして認定申請が必要になることなど、区民にとっては分かりづらいことも多いと感 じています。区民が新制度の趣旨を理解し、子育て世帯が混乱なく適切なサービス利用ができるよう、区としてもきめ細かくわかりやすい情報を発信し、区民の 理解を得てスムーズな制度移行を進めていくことが課題であり責務であると考えます。

    子ども・子育て支援新制度は、「質の高い幼児期の教育と保育の総合的な提供」「保育の量的拡大・確保」「地域の子ども・子育て支援の充実」を3本柱とするものであり、その目的は高く評価するものです。本格実施にあたって、その目的が新宿区においても十分に果たされるよう、国に対しては時期を逸することなく、財源の担保や細かな制度設計について要請を重ねていきます。

     

     

    教育委員会へのご質問にお答えします。

    始めに、幼稚園のあり方方針(案)についてですが、区立幼稚園の見直し方針(案)に対しては、説明会などで保護者の方などから様々なご意見をいただいております。今後は、これらのご意見を参考にしながら、子ども子育て関連3法の趣旨を踏まえ、効果的な集団保育の実現に向けて、引き続き検討を進めてまいります。

     

     

    次に幼稚園での預かり保育についてのお尋ねです。子 ども子育て関連3法の施行により、幼稚園、保育所及び認定こども園に対する国の子ども・子育て支援関連の制度・財源が一本化されることとなったため、区に おいても、就学前の保育・教育環境の整備について一体的に検討を進める必要があると考えております。区立幼稚園での預かり保育の実施等については、私立幼 稚園協議会と意見交換を行いながら、就学前の保育・教育環境の整備における区立幼稚園の役割を踏まえて検討を進めてまいります。

     

     

    次に、待機児童解消のための保育施設の整備についてです。ま ず、国有地を活用した認可保育園の増設についてです。中長期を見据えた認可保育園の増設にあたっては、本年実施するニーズ調査の結果や、地域の人口推計、 住宅開発の動向なども分析したうえで、必要な地域に必要な整備目標を定めていきます。その際の整備手法としては、区有施設や民間の建物等の社会ストックの 活用を優先させるべきものと考えています。したがって保育所用地としての国有地の取得は考えていません。

     

     

    次に、低年齢児を対象とした保育ルームなどの整備についてです。休園中の幼稚園舎を活用した保育ルームについては、これまでに3か 所で実施し、いずれも小学校関係者や地域に大事にしていただき、保護者にも喜ばれてきました。今年度は、新たに落合第二幼稚園舎に開設予定ですが、東京都 の小規模保育整備促進事業は、この保育ルームなどの小規模保育への財政支援が大幅に拡充される内容となっています。都の25年度予算が成立し、具体的な補助要綱が示され次第、休園中の幼幼稚園も含めた広い範囲で、この事業の積極的な活用を図っていきます。

     

     

     

     

     

    5、高齢者の住まいについて

     

    (質問)次に、高齢者の住まいについて質問します。

    第1に、グループホーム等の火災による被害の防止についてです。

    2月8日長崎市内で発生したグループホーム火災で認知症のお年寄り4人が亡くなりました。また、2009年に群馬県渋川市の老人施設「たまゆら」で起きた火災をめぐり、運営していたNPO法人の元理事長に対し、1月19日、有罪判決が出されました。

    今回の火災を受け、総務省は小規模施設にもスプリンクラー設置の義務づけを検討しており、また厚生労働省は小規模施設に対して既にある補助制度の活用で設 置を促す通知を出しました。しかし、お泊りデイサービスはこの対象外です。昨年第2回定例会で、たまゆらの二の舞にならないように区が掌握・指導・援助す るよう求めたのに対し、区長は、法的強制力がなく実態把握が困難だが、都基準遵守を働きかけると答弁されました。この間の区の取り組みと到達状況をお聞か せ下さい。この際利用者の安全確保を最優先し、お泊まりデイにもスプリンクラーや火災警報器設置費用を支援することを決断し、事業者と協議するよう改めて 求めます。いかがでしょうか。

     

     

    第2に、高齢者の居住実態とニーズの把握についてです。

    来年度は、高齢者保健福祉計画及び第6期介護保険事業計画策定に向けた高齢者の保健と福祉に関する調査が予定されています。この機会を捉えて、高齢者の居住実態の詳細を把握して、収入や介護度に応じた広い意味の基盤整備を進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

     

     

    第3に、低所得高齢者の住まいの確保についてです。

    NHKが 先頃放映した「老人漂流社会」では、在宅の独居生活が困難となりショートスティを転々とする方や、子どもの治療費捻出のために自宅を手放し簡易宿泊所で亡 くなった方等、高齢者の住まいの現実が浮き彫りになり話題となっています。昨年度区が実施した「新宿区高齢者の保健と福祉に関する調査」でも、「介護が必 要になっても在宅で暮らし続けるためには何が必要か」との質問に対し、一般高齢者・居宅サービス利用者ともに「安心して住み続けられる住まいがあること」 が約75% と最も多く、高齢者の住宅確保は切実な願いです。高齢者が地域で安心して住み続けるための区の取り組みの到達点と、今後の課題についてどう捉えているか、まずお聞かせ下さい。

    朝日新聞の報道では、東京23区で生活保護を受けながら、都外の高齢者施設に入居している人は昨年10月で約1800人にのぼり、たまゆらの火災が起きた 2009年の2・6倍です。高齢者住宅財団の推計によると、民間の借家に住み、生活支援や介護が必要な一人暮らしの高齢者は1998年には全国に約17万 8千人だったのが、2013年には33万7千人になり、この中には低年金で貯金を使い果たせば生活保護に頼らざるをえない人たちが多く含まれるとしていま す。団塊世代の高齢化を考慮すれば低所得高齢者の住まい確保は今後ますます大きな課題となることは間違いありません。そこで以下質問します。

     

     

    質問の第1は、特別養護老人ホームの増設と多床室の確保です。

    介護が必要な低所得高齢者にとって終の棲家となる特養ホームの増設が今後更に求められます。下落合駅前に130人規模の特養ホームが整備される予定で、実 行計画策定時より前倒しで整備されることは評価をするものですが、1200名を超える待機者がおり、区民はさらなる増設を期待しています。待機児童の質問 でも触れた国有地売却情報を区が機敏に収集し、事業者誘致の努力を尽くすべきと考えますが、いかがでしょうか。

    また、費用負担の安い多床室を設けることが、生活保護受給者など低所得者が地域に住み続ける上で求められています。北区では、今年4月に学校跡地にオープ ンする特養ホーム90床のうち24床が多床室です。個室より安く利用できる多床室の要望が区民から大変強く、北区は事業者を公募する時に、東京都が補助協 議の際の条件としている全体の3割以内の多床室を公募要件としたところ、全国から13事業者が応募してきたそうです。区有地で借地料を安く抑えるなどの好 条件はすぐにできる訳ではありませんが、新宿区も今後は多床室を増やすべきです。いかがでしょうか。

     

     

    質問の第2は、軽費老人ホーム等の確保についてです。

    特養はまだ申し込めないが在宅生活に不安がある高齢者にとって、軽費老人ホームような見守りや食事サービスのある住宅ニーズが高まっています。東京都は 「高齢者の居住安定確保プラン」を改定し、さらに最新のアクションプランでも都市型軽費老人ホームの積極的増設目標を出しています。こうした都のプランや 制度を最大限活用し、区の増設目標・計画を策定するとともに、都の都市型軽費老人ホーム建設費助成を拡大するよう23区足なみ揃えて要望すべきと考えます がいかがでしょうか。

     

     

    質問の第3は、民間の力を活用することです。

    新宿区内で事業を展開しているNPO法 人「ふるさとの会」は、アパートを借り上げ、介護サービス付きの高齢者向け住宅を運営しており、その活動が東京新聞やシルバー新聞で紹介されました。この ような民間事業者の取り組みをさらに広げるため、NPO法人等を育成し宅建協会や介護事業者と連携するなどして、新宿区内の集合住宅の空室や空き家を高齢 者向けに活用することを、協働事業として行ってはいかがでしょうか。

     

     

    第4に、サービス付き高齢者向け住宅についてです。

    区は、サービス付き高齢者向け住宅について、2013年度に有識者会議を設置して検討するとしています。厚生労働省は、厚生年金受給者を中間所得層とし て、その層を対象に基盤整備を進めるとしていますが、都内では家賃・管理費で月10万円程度といわれており、食費や介護サービスの自己負担などをあわせれ ば月25万円程度の年金がなければ入れないと考えられます。需要の高まりの一方で供給量の確保とともに質の確保も両立しなければなりません。そこで伺いま す。新宿区として、比較的低所得な高齢者にも多様な選択肢を提供できるように、サービス付き住宅にも区が助成し、区の指導を可能にすることで質を担保すべ きと考えますがいかがでしょうか。お答えください。

     

     

     

     

    (答弁)

    高齢者の住まいについてのお尋ねです。

    最初に、グループホーム等の火災による被害防止についてです。お泊りデイサービス事業所については、現在、区内に8か所あると把握しています。東京都が定める基準の遵守状況については、新設の届出に基づいて都が実施する「宿泊サービスを提供する指定通所介護事業所運営確認」への同行訪問や昨年12月に都が行った事業所実態調査により、運営状況等の実態把握を行っているところです。こうした調査の結果、区内の事業所においては、著しく不適切な運営は行われていないと認識しています。また、スプリンクラー等の設置についてですが、区内の8か所の事業所においては、自動火災報知機や消防機関へ通報する火災報知設備等の消防設備は整っていますが、法的義務のないスプリンクラーについては、整備が進んでいないのが現状です。

     

     

    現 在、消防法施行令の改正が予定され、お泊りデイサービス事業所も消防設備の義務付けの対象施設となる予定です。しかし、スプリンクラーの設置については 275平方メートル未満の事業所には設置義務がありませんので、設置義務を設けるよう国に働きかけていきます。また、設置補助については、既存の認知症高 齢者グループホームへの設置補助と同様の補助制度を国に対して要望していきます。区では今後も、同行訪問等の機会を捉え、事業者の自助努力によるスプリンクラーの設置への働きかけや防火安全体制の点検を引き続き行い、被害の防止に努めてまいります。

     

     

    次に、高齢者の居住実態とニーズの把握についてのお尋ねです。区では、これまでの「高齢者の保健と福祉に関する調査」で、一般高齢者、居宅サービス利用者 及び第2号被保険者へ、居住年数・住居形態を共通に調査しています。また、住み替えの意向や住まいで不便や不安を感じることなどについて、対象者に応じて 調査をしてきたところです。本年度、第2回高齢者保健福祉推進協議会では、「新宿区高齢者保健福祉推進協議会作業部会」を立ち上げ、平成25年度に予定し ている調査内容の検討準備をはじめています。
    今後、調査項目については、高齢者のすまいのニーズや高齢者人口の増加、長寿化を見据えた項目について、学識経験者を中心とした作業部会において、議論し、検討をすすめていく予定です。調査の結果をふまえて、高齢者のすまいの課題について検討していきます。

     

     

    次に、高齢者が地域で安心して住み続けられるための区の取り組みの到達点と、今後の課題についてのお尋ねです。区では、高齢者が住みなれた地域で、家族や地域と交流を図りながら、介護などの在宅支援を利用して、その人らしく安心して心豊かに暮らし続けることが大切であると考えています。高齢者が地域で安心して住み続けるための取り組みは、高齢者保健福祉計画を着実に推進するとともに、平成25年度に次期高齢者保健福祉計画作業部会で議論を深めていきます。また、高齢者のすまいについては、国や都の制度を活用し、公有地等での民設民営による整備及び、既存の住宅ストックの活用について、平成25年度中にさまざまな課題を整理し、報告書にまとめる予定です。

     

     

    次に、特別養護老人ホームの増設と多床室の確保についてのお尋ねです。

    特別養護老人ホームの待機者数は、平成25年1月 末現在、1,149人です。昨年度行った待機者の実態等に関する調査研究でも明らかなように、待機者数は平成16年に優先入所システムを導入して以後、ほ ぼ1,200人前後で推移し、待機者の中には、現在入所を必要としないが、将来への不安による申込みをされる方も少なからずいらっしゃることが分かりまし た。このため、区では、特別養護老人ホームの整備については、在宅生活が困難になった時のセーフティネットという方針に基づき、現在下落合駅前国有地に、130名規模の施設を平成27年6月の開設を目指し、整備を行っているところです。今後は、国有地等の情報収集をしながら高齢者数や要介護認定者数の増加等の動向を踏まえ、適切な特別養護老人ホームの整備数について検討していきます。

     

     

    次に、多床室を増やすことについてです。区では、人間としての尊厳を重視する観点から、これまでの生活の継続や生活の質を確保するため、個室ユニット型による特別養護老人ホームの整備を行ってきました。さらに、低所得者や生活保護受給者の費用負担に関しては、介護保険制度の所得段階別の居住費や食費の負担軽減、特別対策としての利用者負担軽減を行っています。また、事業者の参入に関しては、建設コスト・ランニングコストとも、多床室より個室の方が有利とされ、この間の公募においても問題は生じていません。今後も区では、利用者の尊厳を守り、これまでの居住環境に近い生活の継続を目指し、個室ユニット型による特別養護老人ホームの整備を行っていきます。

    軽費老人ホーム等の確保についてのお尋ねです。都は、従来の軽費老人ホームの基準を大きく緩和した都市型軽費老人ホームを、平成28年度までに、2400人分整備することを目標としています。都市型軽費老人ホームの整備にあたっては、国及び都が区を経由して整備費補助を行います。開設後の運営補助は、都が事業者に直接行う制度となっています。区は、運営事業者の選定を行い、その後入所者の判定に参加するなど開設後の運営指導も行っています。事業者の誘致については、引き続き広報や区ホームページを活用して推進していきます。区独自の増設目標・計画については、今後の課題とします。建設費助成を拡大する要望は、必要に応じて提案していきます。

    NPO法人等を育成し、宅建協会や介護事業者と連携して空室や空き家を高齢者向けに活用することを、協働事業として行ってはどうか、とのお尋ねです。区 では、民間の良質な住宅ストックを活用して、高齢者や障害者等の居住を支援するため、公益社団法人東京都宅地建物取引業協会新宿区支部と連携して住宅住み 替え相談を実施しています。毎年、約300件の相談を受け、そのうち約40件が住み替えに結びつき、そのほとんどが高齢者世帯となっていいます。このほ か、高齢者等の居住の安定を図るため、家賃の債務保証会社や公益財団法人東京都防災・建築まちづくりセンターとも事業の連携をして高齢者等の入居支援のた めの施策を行っています。こうした民間を活用した施策を今後も一層充実させるため、介護事業者なども含めた協働による空室や空き家を活用した高齢者のすまいの確保についても、住宅まちづくり審議会の意見を聞きながら、検討していきます。

     

     

    次に、サービス付き高齢者向け住宅についてのお尋ねです。区は、第二次実行計画で支援付き高齢者住宅の整備について、国や都の補助制度を活用し、民間事業者の参入促進を計画しています。すでに、国の補助制度を活用し、医療機関が建設した、区内第1号の支援付き高齢者住宅が昨年11月に開設しています。今後も民間事業者の参入促進へ取組み、民設民営による整備を推進していく予定です。したがって、区独自の助成制度の創設は考えていません。また、開設後の指導については、補助金の有無に係わらず、必要な運営指導は可能です。都市型軽費老人ホームでの開設後の区の指導では、都の補助を活用した福祉サービス第三者評価を導入するなどして、質を担保していきます。

     


    区議会活動 | あざみ民栄

    2013.02.22 更新

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