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    2013年第4回定例会一般質問

    日本共産党区議団のあざみ民栄です。

     

    私は、学童クラブ、児童館、放課後子どもひろばについて一般質問いたします。

     

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    昨年8月の子ども・子育て関連3法の成立により、2015年度から「子ども・子育て新制度」が施行される予定ですが、新宿区の学童クラブにあたる 「放課後児童クラブ」いわゆる「学童保育」も対象事業の一つとされています。これにより、学童保育はどのように変わるのでしょうか。

     

     

    1つは、対象児童が現行の小学3年生から6年生までに引き上げられます。

     

    2つ目に、学童保育は市町村が行う「地域子ども・子育て支援事業」として位置づけられ、市町村は「地域子ども・子育て支援事業計画」を策定します。

     

    3つ目に、学童保育の設備及び運営について、厚生労働省令で定める基準を踏まえて市町村が条例で基準を定めます。「指導員の資格」と 「配置基準」は国が決めた最低基準に従い、それ以外の「施設の基準」や「開設日・開設時間」等は国の基準を参考にして区市町村が基準をつくります。今年5 月、厚労省は社会保障審議会児童部会に基準の内容等について検討する「放課後児童クラブの基準に関する専門委員会」(以下、専門委員会という)を設置しま した。年内に委員会の「取りまとめ」を行い、その後児童部会、子ども・子育て会議へ報告、今年度内を目途に、省令の作成・公布を行うとしています。新制度 移行後は、現在の学童クラブの質・量を維持し、さらに拡充するために、より良い基準づくり、条例制定が求められます。そこで区長に伺います。初めに、学童 クラブの新制度移行にあたり新宿区の考え方と移行に向けた準備状況をお聞かせください。

     

    第2に、職員の配置基準についてです。専門委員会では児童40人に対し職員2人以上という案が有力のようですが、これでは現行の新宿区の配置基準以下であり、国の最低基準以上の手厚い配置基準を条例で定める必要があると思われますがいかがでしょうか。

     

    第3に、専用室の面積基準についてです。専門委員会では、現行の「ガイドライン」と同じ「児童一人当たりおおむね1.65㎡以上」との 方向性が出ています。しかし新制度では「児童」を登録児童にするか、実際の利用児童にするか議論があり、現在、毎日利用の児童数プラス週数日のスポット利 用の児童の平均人数を「児童」とする方向になりつつあり、これでは専用室は今より狭くてよいことになり質の低下につながります。専門委員会では、「6年生 まで対象となればこれでは狭い」との意見も出ています。施設基準は区が独自に設定できるのですから、登録児童を前提にガイドライン以上の面積基準にする必 要があると考えますがいかがでしょうか。

     

    第4に、新制度への移行にあたり、学童クラブ、児童館、放課後子どもひろばの今後の展開についてです。世田谷区をはじめ、渋谷区、品川 区、江戸川区では、学童保育と「全児童対策事業」との一体化が行われ、そのことによる弊害が問題となっています。江戸川区は2003年度から全児童対象の 「一般登録」と「学童クラブ登録」の児童が同じ場所で過ごす制度「すくすくスクール」が始まりました。学童クラブといっても専用の部屋も専任の指導員もな く定員もないため集団が大規模化し、100人近い児童が同じ場所で過ごし、指導員は目配りができない状況となっているそうです。また、「すべての児童が分 け隔てなく過ごす」ことを理由におやつも廃止しました。板橋区は再来年度、学童クラブを廃止し、放課後対策事業「新あいキッズ」に移行、同時に児童館の対 象を幼児のみとすることを検討しており、小学生の居場所事業は大きく後退する可能性があります。

     

    新宿区はこれまで、学童クラブ、児童館、放課後子どもひろばの3事業を行い、児童と保護者が選択できる環境を整えてきました。今述べたような弊害をもたら す学童クラブの廃止や放課後子どもひろばとの統合などは絶対に行わず、新制度移行後もこの3つの事業をそれぞれの役割に応じて充実させることが重要と考え ますがいかがでしょうか。

     

    学童クラブの対象は法改正により6年生までとなりましたが、それを義務とするかどうか専門委員会で検討中です。ニーズ調査の結果を反映 させるのは当然ですが、近年増加している発達障害児対応や安全安心への要求は高学年でも高まっています。国が6年生まで対象とすることの実施判断を市町村 にゆだねた場合も、新宿区として学童クラブは6年生まで対象とすべきと考えますがいかがですか。

     

    第5に、学童クラブの定員拡大、増設についてです。保育園の入所申請が急増していることからも明らかですが、今後予想される学童クラブ のニーズの高まりをどのように見込んでいるのでしょうか。そして、現在でも定員に対して在籍数がオーバーしている学童クラブが4月1日現在で区立私立合わ せて13クラブあり、そのうち新宿せいがでは待機児童が発生しています。特に、中町と榎町はそれぞれ定員30名のところに51名在籍で170%の定員オー バーです。今のところ大きな事故等はないようですが、保護者からは「多すぎて危険な状況」、「何とかならないか」等のご意見を伺っています。これまで区は 大幅な定員オーバーが発生する学童クラブについては、近隣小学校内に学童クラブを新設したり、民間学童クラブを誘致するなど対応を行ってきました。 2006年、高田馬場第二が定員70名に在籍100名近く(142%)になっていたため戸塚第二小学校内に分室を設置、百人町は定員60名に在籍86名 (143%)となり、戸山小学校内学童クラブを設置しました。いずれも中町、榎町よりオーバー率は低いにもかかわらず、対策が打たれました。2015年度 の新制度移行を理由に対応を遅らせることなく、中町と榎町、そして待機児童がいる新宿せいがについては新たな学童クラブの増設等、緊急対策を早急に実施す べきと考えますが区のお考えをお示しください。また、対策が求められる学童クラブにおいて保護者・受託事業者・新宿区で話し合いの場を持つことも必要では ないでしょうか。

     

    第6に、放課後子どもひろばの質の向上についてです。放課後子どもひろばは2007年度に導入され、全小学校で実施、9月末現在、自校 登録児童数は5073人、63,8%です。校庭で思い切り遊ぶことができ、大人の見守りがあり安心して過ごせる場所として定着しています。しかし、学校内 学童クラブの受託事業者が管理しているひろば以外のひろばでは、職員が隅で立って見守るだけで子どもたちとかかわらない、という状況が以前から指摘されて います。本来、ひろばの目的は子どもたちの遊びと学びの支援です。職員は子どもたちに声をかけ遊びへ誘ったり、子ども同士のトラブルがあれば指導を行った りするのが当然ではないでしょうか。ひろば事業の目的に照らして適切な運営を行うよう委託している区の責任で徹底していただきたいと思いますがいかがで しょうか。それでも是正されない場合は、委託先を質の高い事業者に変更することや、委託費を増額し有資格者の指導員を増員することも検討すべきと考えます がいかがでしょうか。

     

    以上、答弁願います。

     

     

    【答弁】

    あざみ議員のご質問にお答えします。

     

    学童クラブ、児童館、放課後子どもひろばについてのお尋ねです。

     

    はじめに、学童クラブの新制度移行にあたっての区の考え方と、移行に向けた準備状況についてです。ご指摘のとおり、子ども・子育て支援 法による児童福祉法の改正により、学童クラブは、設備及び運営について、条例で基準を定めることとなっています。現時点では、国の方針は明らかになってお りませんが、区では、施設の利用状況や地域の需要の把握などに努めております。今後も、国の検討状況を注視しながら、放課後の家庭に代わる遊びと生活の場 として安心して過ごせる環境を整えられるよう、十分な対応をしてまいります。

     

    次に、職員の配置基準についてのお尋ねです。区の委託学童クラブの現在の配置基準は、児童35人までが職員2人以上、36人以上60人 までは3人以上となっています。新たな基準作りについては、国の動向を見ながらも、適正なサービス水準を維持できるよう検討を行ってまいります。

     

    次に、専用室の面積基準についてのお尋ねです。区立の学童クラブは、児童館や放課後子どもひろばと併設となっており、専用室の他にもさ まざまな活動ができるスペースがあります。そのため、利用希望児童を全員受け入れている現在の状況でも、プログラムや施設環境を工夫することにより、落ち 着いた生活空間を提供できていると考えています。そうした施設の特性も踏まえながら、適切な面積基準を定めて次に、新制度移行にあたっての学童クラブ、児 童館、放課後子どもひろばの今後の展開についてです。これまで区は、子どもの生きる力を育くむ場として、それぞれの居場所の機能を充実させてまいりまし た。今後も、施設の特性や支援内容を検証しながら、多様化するニーズに応えるため、引き続き、学童クラブ、児童館、放課後子どもひろばを、子どもたちの状 況に応じた居場所として、より多くの子どもにご利用いただけるよう努めてまいります。

     

    次に、学童クラブの対象年齢を6年生までとすることについてです。区ではすでに、特別な配慮を要する児童については6年生まで対象とし ています。また、平成23年度には、すべての小学校に、放課後保護者が家庭にいない高学年の児童が安心して過ごせる放課後子どもひろばを整備しておりま す。こうしたことから、4年生以上の学童クラブの新たなニーズはそれほど多くないと考えていますが、今後の具体的な方針については、今年度実施した次世代 育成支援に関する調査結果の分析や国の動向を見ながら、検討してまいります。

     

    次に、学童クラブの定員拡大と増設についてです。定員をオーバーしている学童クラブについては、他の居室を含めた運営上の工夫や、可能 な場合は施設改修による専用室の拡張などにより、対応しています。ご指摘の中町学童クラブは、平成23年度末に図書室を学童クラブ室に転用し、専用スペー スを拡げています。榎町学童クラブは、専用室の拡張が難しいため、他の児童コーナーのスペースも活用した活動を多く取り入れ、安心して過ごせるようにして います。

     

    社会福祉法人が運営している新宿せいが学童クラブについては、定員36名のところ、区の事前調査では、来年度の入所希望予測数は50名 となっており、待機児童を出さないような対応をしっかり行っていくことが必要であると考えています。そこで、今年度時間延長を行った落合第四小学校内の放 課後子どもひろばを、より一層安心できる学童クラブ機能を持った放課後子どもひろばとするために、学童クラブの利用要件に該当する子どもについて、連絡帳 や個人面談で子どもの様子をお伝えするなど、一人ひとりの子どもに寄り添った対応がしっかりできるよう、新たな取り組みを進めてまいります。さらに、せい が学童クラブにおいて待機児童の受け入れをしていただけるよう協議を進めています。こうした対応を、子どもや保護者にとってより良いものとしていくため に、保護者や受託事業者との話し合いも引き続き行ってまいります。なお、27年度以降につきましては、今回の取り組みや次世代育成支援に関する調査結果な ども踏まえ、必要に応じた適切な対応を検討してまいります。

     

     

    次に、放課後子どもひろばの質の向上についてです。放課後子どもひろばは、平成24年度に実施した全校アンケートで保護者の94%が 「放課後子どもひろばにいることで安心していられるようになった」と回答されるなど、子どもたちの安全で安心な居場所として定着してきています。ただ、ご 指摘のように、いくつかの現場で、事故の防止や安全管理に配慮するあまり、子どもへの声かけや支援が疎かになってしまうことがありました。放課後子どもひ ろばは、「遊びと学びの支援を行い、児童の健全育成に資すること」を目的としています。区としては、事業者に対し、改めて、子どもに寄り添った適切な働き かけを行っていくよう、指示をいたしました。今後も、区が責任を持って研修の充実に努めるとともに、現場を巡回し助言を行うことなどにより、適切な事業運 営に努めてまいります。


    区議会活動 | あざみ民栄

    2013.12.11 更新

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