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    2019年第3回定例会 沢田あゆみ議員が一般質問を行いました

    9月20日の本会議で、沢田あゆみ議員が以下の項目について一般質問を行いました。

    1.高齢者の生活実態と就労支援について

    2.戸塚第一小学校内学童クラブの設置について

     *正式な会議録ではありませんが、概要をご紹介します。

     

     

    ◆(沢田あゆみ議員) 日本共産党区議団の沢田あゆみです。私は、高齢者の生活実態と就労支援について及び 戸塚第一小学校内学童クラブの設置について一般質問いたします。
     最初に、高齢者の生活実態と就労支援について質問します。先の参議院選挙で年金2000万円問題が大争点となりました。政府は年金財政についての検証結果を選挙後に公表しましたが、長期にわたって年金給付水準が下がり続けることが明らかになりました。厚労省の「モデル世帯」の場合、65歳時点での「所得代替率」は現在の約6割が27~28年後には5割程度にまで低下し、経済成長や雇用が進まないと5割を割り込む場合もある。条件によっては3割台になるという衝撃的な試算です。「モデル世帯」は厚生年金受給者の場合ですから、国民年金のみの人はさらに深刻です。年金が減り続ける仕組み=「マクロ経済スライド」の弊害は明らかです。
     区長は、現在でも国民年金のみで生活していくことは大変だという認識がおありでしょうか。国民年金に関する国の検証結果についてどのように思われますか。国は年金支給開始年齢をさらに繰り延べようとねらっていますが、このような動きにはキッパリ反対して生活できる年金制度へ抜本的な充実を国に対し求めるべきと考えますが、いかがでしょうか。
     今でも年金だけでは生活できない高齢者や無年金の高齢者が多く、国の統計で高齢就業者数は14年連続増加の807万人と過去最多となり、特に70代で増加しています。新宿区でも、本来は「生きがいを得るための就業」を目的としているシルバー人材センターも生活のための就労の場となっています。区の公園清掃の仕事も、シルバー人材センターだけでなくNPOなどに随意契約で発注することで多くの高齢者に就労の場を提供しています。区民の生活実態から見ても、新宿区としてこれまで以上に高齢者の就労を支援していく必要があると思いますがいかがでしょうか。
     私たち日本共産党区議団はこれまでも、高齢者の就労支援に取り組んでいるNPO等の団体をシルバー人材センターに準ずる団体として認定し、支援することを求めてきました。「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」では、高齢者の就業の機会を提供する団体を育成し、その他その就業の機会の確保のために必要な措置を講ずるように努めることと規定し、これに関連し改正された地方自治法施行令第167条の2第1項第3号で、随意契約の方法により契約を締結することができるものの範囲の拡大が行われ、シルバー人材センターに「準ずる」団体にも随意契約で仕事を発注することが可能となっています。今でも高齢者就労福祉事業団などNPOに随意契約で仕事を発注する形で一定の支援をしていることは評価していますが、シルバー人材センターに「準ずる」団体の基準を早急に作って認定することで、より一層明確な根拠のもと支援が充実できるのではないでしょうか。この間、委員会でも質疑をしてきましたが、担当課は「基準を検討する。もう少しお時間を。」という答弁を繰り返してきました。今後、年金の実態から言っても就労を希望する高齢者はますます増えることが予想されます。今こそ高齢者就労支援団体の法に基づく認定を行い、援助・育成していくべきです。
     この事にいち早く取り組んできた高知市では、市内に居住する者がその団体に属する者の5分の4以上で、市内居住者である構成員のうち60歳以上の者の割合がおおむね3分の2以上、または55歳以上の者の割合がおおむね4分の3以上等の基準を設け、毎年団体を募集し現在は4団体が認定されています。仕事の発注はホームページ上で、契約課の「地方自治法施行令第167条の2第1項第3号を適用する随意契約の発注情報」いわゆる3号随契と言われるページにて公開され、認定された団体が応募するという仕組みです。高知市を参考に、早急に団体の認定を行うべきです。当面、現在も実施されている随意契約による高齢者の仕事確保を拡大すべきと考えますが、いかがでしょうか。
     そして、仕事の賃金単価を引き上げることも重要です。公園清掃の委託単価は、㎡あたり世田谷区のある公園では8.39円、江東区は7.9円なのに対し、新宿区は3.1円と低い水準に留まっています。東京都の最低賃金がこの10月より時給985円から1013円に上がりますから、当然、新宿区公契約条例で示された基準1020円も引き上げられることになります。これを機に公園清掃の単価も引き上げてはいかがでしょうか。
     次に、戸塚第一小学校内学童クラブの設置について質問します。
     先日の文教子ども家庭委員会で、東戸山小学校内にある東戸山在宅サービスセンターを廃止し、学校内学童クラブの定員を40名から80名に拡大するとの報告を受けました。東戸山小の学校内学童クラブは定員40名に対し52名の登録と定員オーバーでしたから、これが解消されることは大いに評価します。私はこれまでも、可能な限り学校内学童クラブを設置すべきと主張し、高田馬場第二児童館学童クラブの定員オーバー解消のためにも戸塚第一小学校内に学童クラブを設置するよう求めてきましたが、その際、休園中の戸塚第一幼稚園の園舎に設置されている保育ルーム早稲田の移転・認可保育園化が実現した暁には園舎を活用して設置すべきと提案してきました。来年4月1日、西早稲田1丁目に新たな認可保育園が開設されることになり、保育ルーム早稲田はここに移行するため廃止となる予定で、いよいよ園舎が空きます。戸二小には学童クラブがあり、定員60名に対し76名が登録し、これに加えて学童クラブ機能付き「ひろばプラス」も昨年度から設置され44名が登録しています。戸一小の「ひろばプラス」は52名の登録で高田馬場第2学童が定員50名に対し61名と、1.2倍の定員オーバーです。戸一小にも戸二小同様、「ひろばプラス」とあわせて学童クラブも設置すべきです。幸い保育ルームの跡は、ほとんど改修の必要なく学童クラブへの転用が可能です。今も2階部分は学校が使用していますが、引き続き学校の要望も聞きながら、保育ルーム廃止後の施設活用について直ちに検討を開始し、学童クラブも取り込んだ計画とすべきと考えますがいかがでしょうか。
     以上、答弁願います。

     

     

    ◎(健康部長) 沢田議員のご質問にお答えします。
     高齢者の生活実態と就労支援について及び戸塚第一小学校内学童クラブの設置についてのお尋ねです。
     はじめに、国民年金のみで生活していくことについてです。現在の老齢基礎年金額は、満額で月額約65,000円であり、仮に、他に収入が無く、財産も預金も無い場合などは、新宿区で安定した生活をしていくことは容易ではないと認識しています。
     次に、国民年金に関する国の財政検証結果についてです。
     財政検証では、経済成長と労働参加が進むケースであれば、標準的な厚生年金の所得代替率は50%以上確保できるとしています。一方で、このケースでも基礎年金部分の水準は大幅に低下するとされていることについては、課題であると認識しています。
     年金支給開始年齢の繰り延べについては、制度の持続可能性を高め、現役世代が高齢期に入ったときの給付水準を確保していくために検討されていると認識しており、国の動向を注視してまいります。

     

    ◎(総務部長) 次に、高齢者の仕事確保の拡大などについてのお尋ねです。
     はじめに、高齢者の就労支援についてです。
     区では、これまでも、新宿区勤労者・仕事支援センターや新宿区シルバー人材センターへの運営助成を通じて、高齢者の就労支援を行ってきました。今後も、一人でも多くの高齢者が希望する仕事に就けるよう、関係機関と連携しながら、高齢者の就労を支援してまいります。
     次に、シルバー人材センターに「準ずる」団体の基準を作成し認定することで支援を充実させることについてです。
     地方自治法施行令等では、随意契約できる場合として、シルバー人材センター若しくはシルバー人材センター等に準ずる者として、2人以上の学識経験者の意見を聴いたうえで、地方公共団体の長が認定した者と契約ができることを規定しています。基準を作成し具体的に認定する場合は、シルバー人材センター等との類似点の検証や対象団体の業務履行能力、選定理由など随意契約の透明性、公平性、経済性の担保など多くの課題があります。
    基準の設定や認定については、今後も他自治体の状況を研究しながら、引き続き、検討してまいります。
     次に、随意契約による高齢者の仕事確保を拡大することについてです。
     新宿区では、地方自治法施行令、新宿区契約事務規則の規定に基づき、契約件名、契約内容などを事前にホームページにおいて公表し、契約締結した後においても、締結状況の結果を公表しています。今年度についても、新宿区シルバー人材センターと16件の委託契約を締結しています。区が発注する限られた契約件数の中で、契約の公平性、透明性を担保しながら、高齢者の仕事を確保できるよう、引き続き、検討してまいります。

     

    ◎(みどり土木部長) 次に、公園清掃の委託単価についてのお尋ねです。
     新宿区では、公園清掃の委託単価について、東京都が定めた最新の労務単価等に基づき適切に積算しており、引き上げは考えておりません。なお、各区の単価の違いは、委託内容や条件等により異なるものと認識しています。

     

    ◎(教育委員会事務局次長) 戸塚第一小学校内学童クラブの設置についてのお尋ねです。
     現在、教育委員会では今後の児童数見込による普通教室整備等の検討を行っています。
    戸塚第一幼稚園園舎の教育活動への使用については、令和2年度新入学予定児童数が、概ね確定する本年度末に決定する予定ですが、引き続き教育活動に使用しない場合には、区長部局と連携し、施設活用について検討します。

     

    ◎(子ども家庭部長) 次に、戸塚第一小学校内学童クラブの設置についてです。
     戸塚第一幼稚園の園舎を活用して設置した保育ルーム早稲田の廃止後の施設活用ついては、教育財産として使用しない場合には、施設活用検討会で検討いたします。

    区議会活動 | 沢田あゆみ

    2019.10.03 更新

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