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    2012年第3回定例会 代表質問

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    1、区長の政治姿勢について

    私は日本共産党区議団の佐藤佳一です。2012年第3回定例会に当たり、会派を代表して区長並びに教育委員会に質問します。

    消 費税の税率を10%にまで引き上げる消費税増税法案をはじめ8法案が8月10日の参議院本会議で民主、自民、公明3党が数の力で押し切り可決しました。も ともと先の総選挙で「4年間は消費税を上げない」と約束した民主党の公約違反です。「社会保障と税の一体改革」では年金給付の減額、子ども手当の減額、医 療費の窓口負担増、介護の負担増など改悪ばかりが目白押しです。そして、増税でつくる財源を高速道路、巨大港湾など大型公共事業にまわす条項をわざわざ法 案の付則に盛り込みました。

    成立後の共同通信の世論調査ではこの消費税増税の成立について「反対」56.1%、「賛成」42.2%など各世論調査でも反対の方が多いのが特徴です。消費税は、所得の低い人ほど負担が重く逆進性の強い税制で、今後国民に13.5兆円の負担増が押しつけられます。

    消費税に頼らず国民の所得を増やす経済改革とともに無駄の一掃と大企業・富裕層への適正な課税・累進課税の強化をすすめ、財政危機を抑えながら社会保障の再生・充実を図る道への根本的転換こそ求められます。

    今年の第1回定例会で「社会保障制度の改悪を許さず消費税増税にもきっぱりと反対すべき」とのわが党の質問に対し、区長は社会保障と税の一体改革の政府大綱は「今後の検討にゆだねられていることが多くとりわけ地方が担う役割について不明確」と答弁しています。

    法 案成立後出された2013年度予算見積もりについての依命通達では「社会保障制度と税の一体改革については、今後、区民の生活はもとより、地方財政制度に 大きな影響を与える」と言及していますが、一体どのような影響があるとお考えですか。消費税が上がるのは2014年4月で、1年半後です。区民に負担増を 強いる消費税については反対を表明すべきと考えますが区長のご所見をおうかがいいたします。

     

     

     

    (区長)佐藤議員のご質問にお答えします。

    まず、社会保障制度と税の一体改革における影響についてのお尋ねです。

    消 費税引上げによる区財政への影響については消費税10%の場合、歳出面で行政サービスを実施するための各種物資等調達コストの影響として19億円程度の増 が想定され、歳入面では、地方消費税の税率引上げ分2.2%の影響を仮に試算しますと、52億円程度の増収になるものと推計しています。

    また、地方消費税の増収分は、社会保障財源化されることから、社会保障制度にかかる地方財政制度の財源が大きく変動することが想定されます。

    次に、消費税増税に反対を表明すべきとのお尋ねです。

    少子高齢化の急速な進展や国・地方ともに厳しい財政状況の下で、国民が安心し希望が持てる社会保障の実現が求められていることを踏まえると安定財源の確保は避けられない課題であり今回の社会保障と税の一体改革関連法の成立を評価しています。

    ただし、消費税率の引上げにあたっては、東日本大震災の影響や厳しい地域経済の状況に配慮するとともに、消費税の逆進性を踏まえた低所得者対策の必要性について、全国市長会を通じて要望をしているところです。

    区としては、低所得者対策などの検討状況を注視するとともに、今後とも現場を知る基礎自治体として、国に必要な措置を要望してまいります。

     

     

     

     

    2、区立幼稚園の4園廃止について

    教 育委員会は、8月3日、「区立幼稚園のあり方の見直し方針(案)」を発表し、その中で戸塚第一、大久保、余丁町、早稲田の4つの区立幼稚園を廃止対象園と しました。

    この間4園 の保護者会と4回の地域説明会が行われ、のべ342名の方が参加されましたが、いずれの会場でも「歴史のある区立幼稚園をなくすのはおかしい」「充足率が 高いのになぜ廃園にするのか」など区立幼稚園廃園に怒りの声が広がっています。4つの園とも、保護者や卒園生を中心に区長や議会あてに幼稚園の存続を求め る署名などが始まり、区長にも手紙やメールが届いていると聞いています。

    第1に、区立幼稚園の位置付けについてです。

    これまで新宿区は区立幼稚園を小学校に併設して幼小の連携を行い、豊かな幼児教育を進めてきました。「幼稚園の年長さんと小学校の1年生が一緒に校庭で遊 んだり、小学校の運動会に園児が参加することで異年齢の交流がはかられ成長を育む」と地域の方からも歓迎されています。方針(案)にはこうした幼児教育を さらに継承・発展させるという観点はなく、園児数がピーク時の6分の1と減少傾向が進み定員充足率が低くなっている、一方子ども園化が進んで選択肢が広 がっているから4園廃止だと言っています。子ども園があれば幼稚園はなくてもいいというのは教育委員会の勝手な思い込みで、保護者や地域のニーズでないこ とが説明会ではっきりしたのではありませんか。この間の説明会で出された意見を教育委員会がどう受け止めたのかお答え下さい。

    第2に、その決め方と周知についてです。

    今回の方針(案)は、 4月5日に「区立幼稚園のあり方検討会設置要綱」を決定し、あり方検討会を3回、あり方部会を5回開催していますが、一切公表されませんでした。4月11 日の文教委員会で私が、廃止園の基準と経過の報告を求めましたが、「9月の段階で最終的な園名とともにお示しする」と回答し、以後9月12日まで議会には 正式な報告がありませんでした。これは議会軽視も甚だしいと言わざるをえません。

    保護者には8月下旬に説明会の案内が送られ、9月3日以降保護者説明会で廃園の説明をし、10月4日 の教育委員会で決めるという猛スピードのスケジュールでした。説明から決定まで1カ月では、あまりにも拙速で乱暴ではないでしょうか。説明会では「時間が 少くなすぎる。園をなくすという話ならもっと丁寧にやってほしい」という意見が多数出されました。また、子ども園について質問が出されても答えられず、 「子ども園担当の方も呼んでほしい。担当課に伝えますでは納得いく説明になってない」との意見がありました。幼稚園は地域にとっても重要な施設です。町会 の方からは「小学校の適正配置の時は、町会には説明があったが今回は説明会の案内だけ。これでは不十分」との意見もでています。

    怒 りの声が広がる中、9月12日の文教委員会において、10月4日の教育委員会では決定せず、10月中下旬に再度説明会を行うとの答弁がありました。決定し てもいないのに10月に発行する来年度の募集案内には「26年度は3園について3歳児又は4歳児を募集しない」旨の記載はできないはずです。少なくとも1 年以上の延期は避けられないと考えますが、教育委員会が再来年度の募集についてどうするのか明確におこたえください。

    今後開催する保護者説明会には子ども園推進課の課長も呼び、また地区町連、小学校PTA、青少年育成会をはじめ、地域の方々にも説明すべきではないでしょうか。説明会の日程を含めた今後のスケジュールが決まっていたらあわせてお答えください。

    第3に、廃止対象園を選ぶ際の3つの検討項目についてです。

    1つ目は、適正な園児数の確保です。原則として定員充足率40%を目安としていますが、余丁町・早稲田幼稚園は67%、大久保53%、戸塚第一47%といずれも基準の40%を超えています。にもかかわらずなぜ4園を廃園対象とするのかお答えください。

    2つ目は、3歳児学級の設置です。保育室が3部屋あることを基準にするとありますが、大久保は現在も3歳児保育を実施し、早稲田は3部 屋以上あり、戸塚第一はかつて3学級あったので3歳児保育のためのスペースは充分あります。それなのになぜ廃止対象園なのかお答えください。これまで3歳 児保育や預かり保育の要望に背を向けてきたのに、今回の見直しでは3歳児保育の実施を口実に4園を廃止するのはあまりに都合がよすぎるとは思いませんか。 お答え下さい。

    3 つ目は地域バランスについてです。通園範囲を半径750メートルの円を基準としていますが、空白地域をできるだけ作らないといいながら、4園廃止で広大な 空白地域が生まれます。空白地域を意図的に狭く見せるため他の私立幼稚園は対象にしていないのに2014年度開設予定の私立東戸山子ども園だけを区立幼稚 園と同等に扱うのは姑息です。

    説 明会では「そもそも750メートルを15分では歩けない。雨や雪の日も2人、3人の子どもを連れて遠い園に通うことになる」「廃園になれば兄妹で別々の園 に行くことになる」など、通園時間が長くなることや通園路の安全についても不安が出されました。3・11の震災後保護者の間からも通園時間が長くなること に不安がひろがっています。こうした通園時間や安全のことは考慮されているのでしょうか。お答え下さい。

    以上述べたように道理のない今回の方針(案)は白紙撤回すべきです。お答え下さい。

    最後に、区長にお聞きします。

    区 長は、今回のような教育委員会のやり方をどのように思われますか。そもそも第2次実行計画で「区立保育園、幼稚園の全園子ども園化方針」を進めることに反 対意見が多数でたにもかかわらず意見を聞かないで計画決定し、その計画に基づいて今回の区立幼稚園4園廃止案が出されました。圧倒的に反対が多い区立幼稚 園の廃園や全園子ども園化は撤回すべきと考えますがいかがでしょうか。以上答弁願います。

     

     

     

    (教育長)

    教育委員会へのご質問にお答えします。

    区立幼稚園の4園廃止についてのお尋ねです。

    まず、区立幼稚園の位置づけについてです。

    子どもの保育・教育に対する地域のニーズは多様化しており、区立幼稚園をはじめ、子ども園や公私立の保育園、私立幼稚園がともに対応しています。

    子ども園は、幼稚園の機能と保育園の機能とを併せ持っており、幼児教育のニーズについては、十分対応できるものと考えています。

    次に、説明会で出された意見をどう受け止めているかとのお尋ねです。

    保護者及び地域に対する説明会は、9月 上旬に行い、説明会から決定までの期間が短い、定員充足率を満たしているのに廃止対象になるのは納得がいかない、それぞれの幼稚園の特性を評価してほしい など、様々なご意見をいただきました。これらのご意見については真摯に受け止め、今後行っていく説明会においてお答えをしていく予定です。

    次に、あり方の見直し方針案の決め方と周知についてのお尋ねです。

    まず、保護者への説明から決定までの期間が短いことについては、保護者説明会や地域説明会でも多くのご意見をいただきました。

    当初のスケジュールでは、例年10月中旬から園児募集を開始するため、10月4日の教育委員会において見直し方針案の正式決定を行う予定でしたが、これらの意見を踏まえ、10月4日には方針案の正式決定は行わず、今後も説明会を開催してまいります。

    また、再来年度の園児募集案内については、今後説明会を実施していく中で判断してまいります。

    次に、今後の説明会の持ち方についてのお尋ねです。

    今後の説明会は、子ども園推進課と連携して行う予定です。説明会の開催については、関係者の方に幅広くお知らせしてまいります。

    また、日程については、各地区において、10月中旬以降に説明会を開催していく予定です。

    次に、廃止対象園を選ぶ際の検討項目についてのお尋ねです。

    方針案では、「適正な園児数の確保」「3歳児学級の設置」及び「地域バランス」の三つの項目について検討しました。

    「適正な園児数の確保」については、各園の定員30名の4割、すなわち、学級編成基準の12名の割合を、目安として検討しました。4園はすべてこの目安を上回っていますが、対象園の選定については、他の検討項目も含めて総合的に検討し、決定したものです。

    次に、廃止対象園では、3歳児保育のスペースがあるのになぜ対象になるのかとのお尋ねです。

    大久保幼稚園については、平成27年度に近隣に仮称大久保第二子ども園が設置されること、近くの戸山幼稚園に3歳児学級を移設することにより定員充足率の向上が期待できることから対象としました。

    早稲田幼稚園については、同じ地区の他の3園に比べ、通園範囲に含まれない空白地域が比較的小さいこと、近隣にある区立早稲田南町保育園が子ども園化される方針であることから廃止対象としました。

    戸塚第一幼稚園については、過去に3学級を設置していた事実はありますが、当時は幼稚園に対する保育需要が全区的に高く、幼児の受け入れを最優先としていたための対応です。

    あり方の見直し実施後に存続する園については、園児数の増加も予想され、良好な保育環境を維持するため、保育室や遊戯室を仕切って部屋数を増やすことは検討しておりません。

    次に、3歳児保育の実施を理由とした4園の廃止についてのお尋ねです。

    区立幼稚園における3歳児保育については、私立幼稚園と協議した上で、平成6年度から13園で実施したものです。この園数については、今後も基本としていきます。

    また、預かり保育については、子ども園で実施してまいります。

    次に、通園時間や安全のことは考慮しているのかとのお尋ねです。

    通 園時間が長くなることや、通園中の安全確保に対するご心配については、説明会でも、ご意見があったことは承知していますが、幼稚園は通学区域が定められて おらず、また、区立保育園の全園子ども園化により保護者の選択の幅が広がることから、それぞれの保護者の判断で園を選択していただきたいと考えておりま す。

    次に、方針案を白紙撤回すべきとのお尋ねです。

    こ の見直し方針案は、保護者の多様な子育てのニーズに対応するため、将来に向けての地域バランスを考慮した上で、区立幼稚園を適正配置する案として作成しま した。今後の説明会では、新宿区の未就学児の保育・教育の全体像をお示しした上で、グラフや地図を活用して、わかりやすく見直しの趣旨をご説明し、保護者 や地域の方にご理解いただくよう努めてまいります。

     

     

     

    (区長)

    教育委員会の区立幼稚園のあり方の見直しについて、どのように思われるかとのお尋ねです。

    私は、保護者の就労の状況にかかわらず、就学前の子どもの成長と発達段階に応じた一体的な保育・教育が重要であるとの考えから、区長に就任以来、機会あるごとに区立保育園・幼稚園の子ども園への一元化の考え方を示してきました。

    平成23年2月の「新宿区子ども園化推進の基本方針」、平成24年1月の第二次実行計画でも区立保育園・幼稚園の子ども園への一元化の考え方を重ねて示しています。

    今回の「区立幼稚園のあり方の見直し方針(案)」は、区立幼稚園の現状を踏まえ、地域バランスに配慮した適正配置により保護者の選択の幅を広げるとともに、効果的な集団保育及び運営が可能な園児数を確保するための検討を行い、導き出されたものであり、課題のとらえ方や解決の方向性は、私の考えと一致しています。

    これからも、区民の方々の理解をいただけるよう、教育委員会と連携して、未就学児にとってより良い保育・教育環境づくりを着実に進めるよう努めてまいります。

     

     

     

     

     

    3、区財政について

    9月3日に出された2013年度予算の見積りについての依命通達では、現下の経済情勢について、復興需要を背景に緩やかな景気回復の期待感があるものの… 景気の先行きは不透明と言い、2011年度決算については「実質単年度収支が3年連続の赤字となり、経常収支比率は0.3ポイント上昇して88.1%にな るなど、依然として財政構造の硬直化に歯止めがかかっていない。加えて、財源不足を補うため、3年連続で財政調整基金を取り崩して対応しており、財政収支 が均衡していない状況を打開することが急務となっている。」と言っています。

    昨 年の第3回定例会で区長は、「基金残高が区債現在高よりも208億円上回ることとなり、区財政は将来需要への一定の対応力を確保している」と言われまし た。2011年度末の基金残高も今年度当初に見込んだ額より30億円多い407億円となっており今年度末見込みは310億円といわれています。一方、急遽 必要となった区役所本庁舎の改修費用が投資的経費へ与える影響をどう見込んでいるのでしょうか。依命通達で触れられたような復興需要や、消費税増税を見込 んだ公共事業のばらまきや駆け込み需要で建設業界は活況を呈しているとも言われていますが、そうした動向とこの先の歳入への影響をどのように見通している のか。現時点に立った今後の財政見通しについてお答えください。その上で、区民生活を支え、震災対策など区民の命を守る行政の課題がますます重要になって いますが、それらをどのように実行していくつもりかお答えください。

    決算の評価は、数字だけではなくその内容と、どう改善をはかるのか展望を示すことが必要です。経常収支比率が上昇した背景として、リーマンショック以降の景気低迷で扶助費が前年比18.5% 増大したことや物件費の増が指摘されています。しかし、この経済情勢の下でセーフティネットである生活保護受給者が増え、結果、扶助費が増えることは当然 で、本来国の制度ですからその大半は国庫負担金であり、区の一般財源は27億円程度です。また、待機児童解消や障がい者施策の充実は区民の切実な要求であ り、ここに経費を投入するのも当然です。一方、物件費の増は、区の方針として指定管理者制度の導入を進めた結果委託費が増大するのは当たり前のことで、一 方で職員の人件費などは削減されています。単に数字のみで判断して、生活保護費そのものを抑制しようとする国のように本末転倒の方向に陥るのではなく、経 常収支比率を下げるには一般財源の拡充をどう行うかという視点が重要と考えますが、いかがでしょうか。

    税 収確保という点では、景気の影響を直接受ける特別区税などは当面は減る傾向にならざるを得ないと思いますが、都区財政調整交付金は先ほどの建築業界の動向 も踏まえて見通しはどうでしょうか。税収確保が困難であるなら、都区財政調整交付金の確保にこれまで以上に積極的に取り組むべきと考えますがいかがでしょ うか。

    決算不用額についてはこの間も精査をされてきましたが、2011年度決算では不用額が69億円、執行率は95%です。この評価についてお答えください。2011年度は特に、産業経済費で融資資金の貸付け等の実績による不用額1億8000万 円が発生しましたが、融資制度が充分に活用されるような努力が求められているのではないでしょうか。予算化されたものは執行率を上げる努力をするととも に、不用額の数字のみにとらわれ事業費を事務的に削減するのではなく、必要な事業費はきちんと確保すべきではないでしょうか。答弁を求めます。

     

     

     

    (区長)

    区財政についてのご質問にお答えします。

    まず、区役所本庁舎の耐震補強改修工事にかかる投資的経費への影響についてのお尋ねです。

    区役所本庁舎の耐震補強工事にかかる経費は、現時点では、概ね30億円程度と見込んでいます。

    補強工事にかかるプロポーザルの結果によって費用が変動することが想定されますが、当面この30億円を基に、25年度の予算編成の中で、第二次実行計画の財政収支見通しを修正してまいります。

    次に復興需要等の動向と、この先の歳入への影響についてのお尋ねです。

    現下の経済情勢は欧州債務危機を背景とした世界経済の減速や円高傾向、電力供給の制約など先行きは極めて不透明であり、区税等一般財源収入の増収の期待はできず区財政を取り巻く厳しい環境は、今後も続くものと想定しています。

    また、ご指摘の震災対策など区民の命を守る行政課題については、25年度予算の見積りの依命通達において「区民に最も身近な基礎自治体として、震災対策の充実強化など緊急性が高い区政課題に的確に対応すること」として、重点的に予算を配分して、取り組むこととしています。

    次に、経常収支比率の改善についてのお尋ねです。

    ご指摘のとおり、経常収支比率を改善するためには、比率を算出するうえで分母となる特別区税や特別区交付金等の経常一般財源の確保は当然のことですが、併せて分子にあたる経常経費のスリム化を図ることも重要です。

    内部管理経費の効率化等徹底した事務事業の見直しや特別区税等の一般財源の確保など、歳入歳出両面から不断の取り組みが大切であると考えています。

    次に、都区財政調整交付金の動向についてです。

    24 年度の都区財政調整当初算定における新宿区の普通交付金は前年度に比べて20億円、8.2%の減となりました。また、先行き不透明な景気動向を踏まえると 交付金の財源である市町村民税法人分や固定資産税に大幅な伸びが期待できないことから特別区交付金の動向についても楽観視することはできないものと考えま す。

    次に、都区財政調整交付金の積極的な確保についてですが、都区財政調整協議では、特別区の主体性の強化を目指して協議に臨み、特別区の実態に即した交付金となるよう積極的に働きかけています。

    その中で、本区としては交付金の増収を図るため、新宿区の調整三税の収入実績や昼間人口に配慮した交付金の算定を主張するなど、都心区特有の行政需要を踏まえた算定の充実を求めています。

    次に、23年度決算における不用額と執行率の評価についてです。

    23 年度決算不用額は前年度と比較して26億円減少し、69億円、執行率も1.9ポイント改善し、95.0%となりました。しかし、依然として多額な不用額と なっています。決算不用額の中には、予算執行における工夫や節減努力も含まれていると考えますが、財政環境が厳しい折、多額の不用額は、区の財政運営につ いて、区民の不信感を招くことにもなりかねませんので、更なる不用額の圧縮に努めてまいります。

    次に、融資制度の活用についてのお尋ねです。

    ご指摘のように平成23年度の融資資金の貸付等の不用額は、1億8000万円を超えていますが、執行率は、91.1パーセントとなっています。

    毎年、融資資金の予算編成の際には、過去の実績による精査を行い、翌年度の景気動向を予測して必要な予算措置を行ってきています。

    融資制度については、中小企業に十分に活用していただけるよう区の広報、ホームページ、産業振興課の情報誌等で広く周知を図っています。

    また、必要に応じ、区の商工相談に訪れた中小企業に適切にご活用いただけるようご案内しています。

    さらに、金融機関や信用保証協会などにも、ポスターやチラシの掲出を依頼するなど、関連機関と連携して中小企業への利用を促進しています。

    今後も実績を精査し、景気動向を見据えながら、適正に予算編成を行うとともに、中小企業が必要なときに迅速に融資制度を利用できるよう、積極的に周知を行っていきます。

    次に、予算編成における事業費の確保についてです。

    本区の予算編成では、過去の事業実績等を踏まえ、事業執行に必要な経費を十分確保することを前提としています

    決算実績に基づき不用額を縮減することは、ご指摘のような事務的な削減を主眼としたものではなく、効果的な予算配分の実現を図るもので、区政課題に重点的に取り組むための不可欠な手法と考えています。

    したがって、25年度予算編成においても、決算実績に基づき執行率に応じた削減率を設定することにより、不用額の縮減に取組むこととしました。

    また、予算の執行過程でも、単に執行率をあげることを良しとするのではなく、常に最小の経費で最大の効果を追求することが重要であり、創意工夫や節減努力による不用額の発生は評価すべきものと考えます

     

     

     

     

    4、防災対策について

    第1に、地域防災計画を策定する出発点ともいうべき被害想定についてです。

    8 月29日に「南海トラフ」を震源とする被害想定が発表され、津波危険度が高い地域を中心に激震が走りました。一方、首都直下型地震の東京都の被害想定に対 して、専門家から甘すぎる、死者が1桁少ないなどの声が出されています。江戸川区は独自に検討した結果、都の被害想定をはるかに上回る想定をしています。 いま求められているのは、あらゆるデータを公表し、最新の知見に基づいて検証し、最悪のシナリオを想定し、最小の被害に食い止める地域防災計画を練り上げ ることです。先ずは東京都が使用したデータを開示させ、新宿区独自に専門家の意見も聞いて被害想定を検討することが重要だと思います。区長は今後どのよう にして区内の被害想定をしようと考えているのかお示しください。

    第2は、防災対策基本条例についてです。

    港 区は昨年10月に防災対策基本条例を制定しました。基本理念とともに、区・区民・事業者の役割と具体的な防災の取り組みを明らかにし、予防対策、応急対 策、復興対策の各段階ごとに具体策を明確にしています。担当者に直接お話を聞きましたが、高層マンション・共同住宅居住者が多く、弱者対策が必要で、帰宅 困難者が多数発生することが港区の課題であり、これに対応した条例になっているのが特色と話していました。これは新宿区が抱える課題とも一致しています。 条例の趣旨実現のために、時には国に法令改正を求めたり、都の役割を明確にさせるなど、断固とした姿勢で臨んでいるそうです。マンションの防災対策や要援 護者名簿の登録も進んでいます。区長は、第2回定例会で災害対策条例を上程する意思を表明されましたが、港区の条例を参考に、新宿区がかかえる課題に即し て、各主体がやるべきこと、努力すべき方向を各段階毎に明確に示した条例にすべきだと考えます。どのような条例を検討しているのかもお答え下さい。

    第3は、災害時要援護者名簿への登録とボランティアの組織についてです。

    災 害時要援護者支援プランが今年の3月策定されました。プランでは、重度の要介護者・障害者で対象となる方が8503人、登録済みの方が2038人、差し引 き約6500人が未登録であり、この方々に申請通知を送付するなどして登録勧奨するとなっています。プラン策定から半年が過ぎましたが、未だ申請通知が発 送されていません。なぜこんなに作業が遅れているのか、原因を説明するとともに、いつまでに発送するのか期限を明確にお示し下さい。また、何の通知かわか らない、開封しないという方もいると考えられますから、発送の前後には、ケアマネージャー・ヘルパー・障害者団体など関係者に登録の奨めや手続きの手伝い を協力依頼することも重要と考えますが、いかがですか。

    登 録者を支援する受け皿の組織も必要になります。「高齢で自分が助かるかも心配」「2人以上でないと避難させられない」「何人も回れない」など、民生委員や 防災区民組織の方から不安の声が聞かれます。港区では、区内の企業から56,000人にボランティア登録してもらい、要援護者の支援にもあたってもらうこ とにしています。新宿区も、昼間のボランティアを企業や大学・高校などから登録してもらい、夜間・休日は、震災直後でも安全に要支援者宅に駆けつけること ができる町会の組や班毎にボランティアを募り、昼夜分担して支援する体制の構築に努めるべきと考えますが、いかがですか。

    第4は、高層マンションの防災対策についてです。

    区内の約8割の方が集合住宅に居住し、マンションの高層化も進んでいます。私どもは今年の区政アンケートでマンションの震災対策についてお聞きしましたが、困っていることの1位が備蓄、2位がトイレ、3位がエレベーターの対策でした。

    新宿区が、防災アドバイザーを派遣するセミナー開催、マンション防災対策マニュアル1万部の配布等をする中で、備蓄を増やしたり、防災担当者を決めたり、AEDの講習会を開催するマンション管理組合がありますが、まだまだ十分とはいえません。

    港 区では、6階建・100戸以上を高層住宅と定義し、そこでの防災対策に力を注いでいます。タイプ別に5つのモデル地区をピックアップして、区の担当が入 り、居住者だけでなく、マンション管理会社やエレベーター管理会社にも入ってもらって何回も防災の位置づけや体制づくりなどを話し合い、それぞれの実情に 即した防災計画づくりをすすめているそうです。計画や体制ができるのを待つのではなく、一緒に作り上げていく姿勢、区のイニシアチブに感動しました。これ までに10カ所のマンションで防災組織を立ち上げ、防災アドバイザーも昨年度の べ75回派遣しそのほとんどがマンションとのことです。新宿区でもモデル地区を設定し、区から職員を派遣し、居住者や管理組合と一緒に議論し、防災計画・ 体制づくりをすすめて、その実例を他のマンションに紹介し連鎖的に防災対策がすすむようにすべきと考えますがいかがでしょうか。その際必要となるマンショ ン対策マニュアルは増刷し、防災アドバイザーの派遣回数も増やす必要があると考えますが、併せてお答え下さい。

    マンション居住者が心配している備蓄に関しては、港区は防災対策基本条例で、中 央区は市街地再開発事業者指導要綱で独自の規定を設けて促進しています。内閣府防災情報のページによれば、港区のある高層マンションは、家庭での備蓄を補 完して3日分の水や食料、簡易トイレを各フロアーに分散備蓄を完了し、別のマンションでは食料は好みやアレルギーがあるため備蓄せず、水と情報伝達ツー ル、高齢者等を運ぶための布担架などを準備しているそうです。新宿区でも、エレベーターが止まり高層難民となっても生き残るための備蓄を、条例や要綱で定 めていくべきではないでしょうか。お答え下さい。

     

     

     

    (区長)

    防災対策についてのお尋ねです。

    はじめに新宿区独自の被害想定の検討についてのお尋ねです。

    本年4月に東京都が公表した首都直下地震の新たな被害想定については、現在、東京都から首都直下地震の揺れによる建物の被害など250メートルメッシュや市町村別等のデータを入手し、被害状況について分析しているところです。

    区としての独自の被害想定の検討は行いませんが、今後は、首都直下震

    震が発生した場合の建物倒壊や火災延焼など、地域の危険性を詳細に

    分析し、ハード・ソフト両面から防災・減災対策を検討してまいります

    次に、防災対策基本条例の検討状況についてのお尋ねです。

    現在、検討を行っている区の(仮称)災害対策基本条例については、減

    災の視点にもとづき、自助・共助・公助を基本原則とし、区、区民等、事業

    者の役割分担のもと災害対策を推進していくことを基本理念としていき

    ます。また、災害に強いまちづくりを進めるとともに被災後の早期生活再

    建や都市復興を図ることを明確にし、区民等の生命、身体及び財産を守る

    ことを目的としています。

    こうした理念や目的のもとに、予防対策、応急対策、復興対策の段階ごとに施策の方向性を明示していきます。これらの施策の中で、新宿区の課題である、中高層マンション対策や帰宅困難者対策、災害時要援護者対策についても明確にしていきます。今後は、平成25年第一回定例区議会への条例案の上程に向けて取組んでまいります。

    次に、災害時要援護者名簿への登録勧奨についてのお尋ねです。

    災害時要援護者名簿の登録者数の拡大にあたり、「災害時要援護者支援プラン」では、高齢者・障害者の各種サービスの決定通知等に登録申請書を同封し、登録勧奨することを計画していたところです。

    これまで、名簿対象者の登録要件の見直し、勧奨対象者の絞込み、効果的な勧奨方法等について、協議を重ねてきました。

    ま た、この協議と並行して、災害時要援護者の所在の的確な把握や民生委員・児童委員等へ配布する名簿の改善を目的とした「新災害時要援護者システムの整備」 に着手しております。この中では、申請の際に登録される方から申し出ていただく、名簿掲載情報の精査、見直しを関係者へのアンケートの実施を交えながら、 進めてきました。

    これらの検討を踏まえ、現在、勧奨実施の準備を進めております。

    今後、遅くとも年内には勧奨を終え、この勧奨により申請をいただいた方々の情報の新たなシステムへの登録を平成25年3月までに完了させ、平成25年度より新たなシステムを稼働させる予定です。

    しかしながら、ご指摘のとおり、何の通知かわからない、開封しないという方が相当数いらっしゃることが想定されます。そこで、勧奨にあたっては、関係者等の協力を依頼するなどして、勧奨対象者に趣旨が適切に伝わるよう十分に配慮してまいります。

    今後も真に支援を必要としている方が確実にご登録いただけるよう、さまざまな機会を捉え、きめ細かな登録勧奨を行ってまいります。

    次に、災害時要援護者名簿登録者を支援するボランティアについてのお尋ねです。

    現在、災害時要援護者名簿については、震災時に安否確認等を行うため、防災区民組織、民生委員・児童委員のほか、消防、警察、区関係部署に配付しています。

    本 年3月に策定した「災害時要援護者支援プラン」では、時系列的に災害時要援護者の安否確認等について定めています。第一に、発災直後の隣近所による声掛 け、次に一時集合場所での防災区民組織による安否確認、そして、地域の活動拠点である避難所のマンパワーを活用した安否確認や避難誘導を行うこととしてい ます。また、災害時要援護者の利用福祉施設や事業者にも協力を得ることとしています。

    一方、企業等との連携づくりについても災害時の協力協定を締結している地域の先進的な事例などを紹介しながら協力体制づくりに取組んでおり、こうした取組みの中で、災害時要援護者の安否確認や避難誘導体制づくりを行ってまいります。

    次に、中高層マンションの防災対策についてのお尋ねです。

    区では、防災対策に先進的に取組んでいる中高層マンションをモデルケースとして中高層マンシン防災対策マニュアルを作成し、マンション防災アドバイザーを派遣して、防災講習会や訓練指導をうなどマンション防災対策に取組んでいます。現在、マンション管理組合等からの依頼を受けてア ドバイザーを派遣し、危機管理課職員も参加して、居住者や管理組合と協議しながらマンション防災区民組織の結成に向けて取組んでいます。区民の防災意識の 向上からアドバイザーの派遣回数も増加しており、また、マニュアルへの関心も高く、現在、1万部の増刷を行っているところです。

    次に、マンションの備蓄については、まず、自助の視点から、各家庭で

    の3日分の水や食糧等の備蓄を行うことが必要であると考えます。また、共助の視点からマンション管理組合などを中心にライフラインやエレベーターが停止した場合を想定し、簡易トイレや担架などの搬送器具の備蓄を行うことが必要であると考えます。区ではこうした取組みを支援するため、防災区民組織を結成した中高層マンションについては、活動支援助成をっています。今後も中高層マンション防災対策に積極的に取り組んでまいります。

     

     

     

    5、高齢者福祉について

    新宿区は、高齢者総合相談センターの人員を倍増し、要支援者のケアプラン作成に加え、認知症・医療連携担当を配置して機能強化をはかってきました。相談通 報すると翌日には行き、介護認定手続きをしてくれたり、認知症の方は病院の診断に一緒に付き添ってくれたり、困難ケースの介護者の相談に乗ったりと、機動 的且つ親切に対応していただいています。東日本大震災後は、仕様書を充実して災害時の安否確認にも従事することが明記され、さらなる安心感につながりま す。私どもは、この間の取り組みの充実を評価するものですが、さらなる改善を願い、以下質問します。

    第1に、高齢者総合相談センターの評価と改善についてです。

    利用者・関係者からはセンターによって対応が違うという声がありますし、相談や申請の実績にもかなりの差があります。本来区が直営で運営すべきものと思い ますが、民間事業者に委託しても、どの地域でも同等のサービスが享受できるようにしなければならないのは言うまでもありません。

    現在区では、ネットワーク会議、職種別・職層別の研修や事例検討会を行い全体の水準アップを図っていると聞いています。ほとんどの福祉施設では第三者評価 等が行われていますが、委託事業である高齢者総合相談センターについても評価制度を導入し、良質なサービスの確保に努めるべきと考えますが、いかがでしょ うか。

    ま た、相談・申請件数に差があるのは、パソコンに入力する時間がとれないためとも聞きました。そうであれば人員を増やしたり、より簡易に使える共通のパソコ ンソフトを配るなどの工夫が必要です。事務処理に手を取られて本来業務に支障があってはならないと思いますが、いかがでしょうか。

    第2に、アウトリーチの新たな提案です。

    高齢者総合相談センターのアウトリーチが充実して区民は非常に助かっていますが、あくまで連絡・通報があってからの対応です。港区は昨年から「ふれあい相 談員事業」を創設し、社会福祉士・保健師等を5カ所の支所に2名づつ配置しました。公的サービスを受けず区との接点がない高齢者を全て訪問・調査し、必要 な方はサービスにつなげ、見守りが必要な方はサービス利用まで継続するというものです。新宿区は、9月から協力事業者を増やして「見守りネットワーク」を 強化し、「いのちのネットワーク」を構築し情報の共有化を図ろうとしていますが、さらに一歩踏み込んで、こちらから出向いて訪問し、見守りやサービスにつ なぐ事業も必要ではないでしょうか。孤独死・孤立死を防止するうえで大事なことだと思います。

    港 区は、東京都のシルバー交番設置事業を活用して、区が上乗せして専門家を加配して事業を行っています。都は現在30地区で実施しているこの事業を2014 年度末までに70地区まで増やすようですから、新宿区もこの制度を活用して個別訪問・調査を行い、サービス利用の掘り起こしをし、孤立死を根絶すべきと考 えますが、ご所見を伺います。

    第3に、4月から訪問介護生活援助サービス報酬が改定され、サービス時間が短縮された問題です。

    朝日新聞6月14日 付によれば、北海道民主医療機関連合会が改定の影響調査をしたところ、サービスが減ったが74%で、減った理由の64%が「利用料が増えるのを抑えるた め」、一方利用料が増えたは45%で、増えた理由の80%は「3月のサービスを継続するため、サービス内容の調整をした」という結果で、今回の報酬改定が 利用者に影響を及ぼしていることが報道されています。国から一律に上限を設けることは不適切との通知があり、私も多くのケアマネージャーが利用者の不利益 にならないように、サービス低下を招かないようにと頑張っていることは十分承知していますが、区内で報酬改定の影響がどのように出ているのか、ケアプラン の検証や利用者実態調査をし、その結果必要があればきちんと国に改善を求めるべきと考えますが、いかがでしょうか。

    第4に、高齢者の住まいについてです。

    第五期介護保険事業計画で支援付き高齢者住宅の整備に触れ、第二次実行計画でも計画事業になりました。昨年の第3回定例会の我が党の質問に区長は、国や都 の補助事業を活用し、公有地の活用も含めて検討する、都営・区営住宅を地域包括ケアの視点から支援サービスの整備・充実をはかって高齢者の住まいにしてい くと回答されています。今年度予算で支援付き住宅検討組織の運営費が計上されていますが、これまでの検討状況と今後のスケジュールをうかがいます。

    東京都は8月31日に「高齢者の居住安定確保プラン」を改定しました。サービス付き住宅の面積基準の緩和など問題点もありますが、都有地等を活用した適切 な負担で入居できるケア付き賃貸住宅、空き家をグループリビングに改修する費用助成、特養ホーム整備が遅れた地域での整備費補助増額、あんしん居住制度契 約金の月払い方式導入など、区内の高齢者の安定した住まい確保に活用できる改正もあると思われます。新しい都のプランを吟味し、利用できる制度や改善点は 来年度の予算に活かすべきと考えますがいかがでしょうか。

     

     

     

    (区長)

    高齢者福祉についてのお尋ねです。

    初めに、高齢者総合相談センターへの評価制度の導入と事務の改善に

    ついてです。

    区では高齢者総合相談センターの機能強化を図った平成22年度から、「高齢者総合相談センターチェックリスト」を作成し、それに基づき実地調査を行い、次年度の事業計画作成に生かしてきました。

    また、高齢者の方がどの地域でも同等のサービスが受けられるよう、業務に関する研修や職員のスキルアップに必要な事例検討会を行い業務水準の向上を図っています。

    さらに、平成24年度からは新たに、「新宿区高齢者総合相談センター事業実施方針」を定め、認知症高齢者の支援、医療との連携、孤独死防止等について区の方針を明確にし、業務の標準化に努めています。特に、認知症高齢者の支援については、認知症サポーターの活動の支援、認知症介護者の家族会、専門医による認知症・もの忘れ相談等を展開する重要な拠点としての役割を担っていきます。さらに、職員への業務内容とその方向性については、組織目標を立て共有化を図っています。

    ご指摘の第三者評価については、良質なサービスを確保するための手段として、福祉の第三者評価や指定管理者の事業評価等を参考に次年度からの導入を検討しています。

    次に高齢者総合相談センターの業務環境の改善についてのお尋ねです。

    各センターは、社会福祉法人や株式会社が受託しています。そのため、9センターの運営状況を把握し、相談記録の管理、個人情報の管理やパソコン利用方法などについて確認しました。今後、業務環境の改善については、センター間で情報を共有し、取り組んでいきます。

    また、各センターの相談・申請件数の差については、入力基準の統一等の課題について、速やかに改善を図り、高齢者の総合相談、見守りの拠点として、その機能を十分発揮し、良質なサービスの提供に努めていきます。

    次に、見守りネットワークの強化等に加え、出向いて訪問し、見守りやサービスにつなぐ事業も必要ではないかとのお尋ねです。区は、孤独死・孤立死を防止するためにも、高齢者の見守り体制の充実を図ることが何より重要であると考えています。

    そのため、情報紙「ぬくもりだより」の訪問配布等による地域での区民相互の見守りに加え、平成24年9月から高齢者の生活に身近な民間事業者等の協力を得て、「新宿区高齢者見守り登録事業」を開始し、高齢者を見守るネットワークを強化します。

    同時に、昨 今の孤立死報道等を受けて、経済的困窮や社会的孤立などのため支援を必要とする区民を、地域や行政のセーフティネットへつなげる「新宿区いのちのネット ワーク」を構築します。このネットワークは、区民、地域団体、区内関係団体等と官公署及び区関係課が、「気づきを支援につなげる」をキャッチフレーズに、 区民等からの連絡・通報を受け、支援につなげるものです。

    そして、高齢者の全数調査については、平成22年度から民生委員の協力により、3年毎に75歳以上高齢者への見守り訪問を実施しています。 また、高齢者総合相談センターは、平成22年度の機能強化により人員体制を充実し、サービスにつながりにくい高齢者等の訪問相談や実態把握に積極的に取り組んでいます。実態を把握する中で、基幹型高齢者総合相談センター、保健センター、医療機関等の関係機関と連携し、困難な事例にも粘り強く対応しています。区では、高齢者等の見守りネットワークの強化を図り、高齢者総合相談センターの機能強化による訪問相談の充実も図っていることから、引き続き高齢者の見守り支援を行っていきます。

    次に、東京都のシルバー交番設置事業を利用し、戸別訪問等を実施して孤立死を根絶すべきではないかとのお尋ねです。

    他区市が実施している東京都のシルバー交番設置事業は、高齢者の在宅生活の安心・安全を提供するために相談員を配置し、高齢者の相談や生活実態の把握、関係機関と連携した見守り等を行うものです。一方、区では平成22年度に、高齢者総合相談センターの人員体制をほぼ倍増し、機能強化を図りました。各センターは積極的に訪問相談等に取り組み、基幹型も含めた平成23年度の訪問相談件数は、機能強化前の約2.2倍にあたる約10,000件以上となっています。さらに、介護サービス事業所、医療機関、民生委員等、地域の関係機関とのネットワークを構築しており、地域における訪問相談支援体制の中心的な機能を充分に果たしていると考えています。

    訪問介護サービス報酬の改定についてのお尋ねです。

    報酬改定による生活援助サービスの時間区分の見直しについては、区内事業者向け説明会で、サービスの効率化により利用者負担の軽減を図れることや、複数回 の訪問などにより現行のサービスを継続することが可能であることなどを説明しました。ケアマネジャーの連絡会においても、改定による不利益が生じないよう ケアプランの作成を工夫し、利用者への説明に努めるようお願いしました。

    こうしたことから、当初は数件の問合せがありましたが、現在は特になく、適切なサービス利用がなされているものと認識しています。

    また、この改定が、利用者のケアプランの内容の見直しや、自立支援により相応しいサービス提供につながる契機にもなっていると考えています。

    現在のところ、実態調査等については予定していませんが、今後も、介護支援事業者に対して実施するケアプラン点検やケアマネジャーからの問合せ等の機会を捉え、利用状況の実態把握に努めるとともに、適切なサービス利用がなされるよう指導、支援していきます。

    次に、支援付き高齢者住宅の検討状況と今後のスケジュールについてのお尋ねです。

    第二次実行計画では、在宅生活に軽度の支援が必要な高齢者の暮らしを支えるため、バリアフリーで安否確認や生活相談機能を持つ、支援付き高齢者住宅を整備するとしています。

    平成24年 度は、公有地の活用による「サービス付き高齢者向け住宅」制度等を活用した民間事業者の参入を促進するほか、シルバーピア等の住宅ストックを活用しなが ら、地域の医療・介護保険事業者等との連携などにより高齢者が安心して暮らせる支援付き高齢者住宅の整備を検討します。検討にあたっては、福祉、医療や住 宅施策等地域包括ケアの視点から、民間専門家のご意見もいただきながら、整備方針をまとめていく予定です。

    次に、新しい都のプランを吟味し、来年度の予算に反映すべきとのお尋ねです。

    平成24年8月改定の東京都「高齢者の居住安定確保プラン」では、高齢化が急速に進行する中、高齢者がいきいきと暮らすことのできる社会の実現のための施策がもりこまれています。

    プ ランで示されている、「地域で高齢者を支える仕組みの構築」や「地域における生活支援サービスの充実」等の項目については、区として既に、高齢者総合相談 センターの機能強化による医療と介護の連携推進や高齢者緊急通報システムの実施、高齢者の見守り体制の充実などにより、先取りして取り組んでいるところで す。

     

     

     

     

    6、国民健康保険について

    第1は、国民健康保険料についてです。

    2011年度から国民健康保険料の賦課方式が旧ただし書き方式に変更され、1万7、477人、16,6%の方が影響を受けました。大幅な値上げになることから2年間の激変緩和の経過措置がとられましたが、今年度で終了となり、去年値上げになっ た方のほとんどが来年も値上げになります。ひとり親世帯や障害者が税控除も勘案されず大幅値上げにさらされることを区長はどのように受け止めておられます か。消費税も上がるかもしれないのに、国保でも複数世帯・低所得世帯を値上げが襲い、税と社会保障がくらしを破壊し貧困を拡大することをどのようにお考え ですか。ご所見をお聞かせ下さい。

    私ども区議団の区政アンケートには1,000人を超える回答がよせられ、健康保険料等の負担が昨年に比べて「重くなった」65,8%、「これ以上の負担は 耐えられない」56,5%と答えています。賦課方式変更に対応した経過措置は来年度以降も継続すべきです。23区の国保料の経過措置を検討した担当課長会 のまとめが既に行われていると伺いましたが、その内容をお聞かせ下さい。私は、区長が区民の現状に配慮し特別区長会において経過措置を続けるよう積極的に 働きかけるべきと思いますがいかがでしょうか。

    第2は、国民健康保険料の滞納世帯に対する資格証明書の交付についてです。

    これまで新宿区では、国民健康保険料を40万円以上滞納している世帯に対して、資格証明書を交付してきましたが、10月1日の更新分から、1年以上滞納 し、6ヶ月以上支払い実績がない世帯には短期保険証ではなく資格証明書を発行することにしました。6月26日には被保険者証返還請求予告書で約3800世 帯に予め知らせ、8月1日に弁明の機会の付与通知書・弁明書を同封して約3300世帯に発送しました。弁明書を出した方と話し合いし、返答のない約2600世帯には9月14日に資格証明書を発送しています。

    こ の間の区民の反応や意見、弁明書や話し合いでどんな生活実態が浮き彫りになったか、感想を含めてお聞かせ下さい。また、今回の変更は収納率向上が目的と 言っていますが、資格証明書を発行すれば間違いなく収納率は上がるのですか。上がるという根拠、どの程度のアップを見込んでいるのか、他自治体で上がった 事例も含めて明確に回答願います。

    私どもは、資格証明書は、区民の命と健康を守る立場から基本的に交付すべきではないと考えます。なぜなら、資格証明書になれば、医療機関の支払いが10割 になり、医療から確実に足が遠のくからです。資格証明書被交付者の受診率が一般被保険者の73分の1との全国保険医団体連合会の調査結果にも表れていま す。区長は今年度の区政の基本方針の中で「区政運営にあたり、『今』、『未来』、『絆』をキーワードとして取り組む」とのべました。払いたくても払えない 貧困世帯が、病院に行けない社会に未来はあるのでしょうか。命に関わる保険証を取り上げられたら、区との絆が断ち切られたと思うのではないでしょうか。

    練馬区もかなりの数の資格証明書を発行していますが、2009年度、2011年度の2回、資格証明書世帯に個別訪問をしています。「納付のお知らせが届い ていますか、納付できますか」「分割納付支払いの制度があります」と生活の実態を聞きながらお知らせする「資格証明書世帯実態調査」により収納率が上がっ たそうです。区民を呼びつけるだけでなく、出向いて実態を調べれば、居住実態がない被保険者も把握できるでしょうし、どんな生活ぶりかもある程度わかりま す。私は資格証明書発行には反対ですが、既に発送したものについてのアフターフォローは必要だと思います。区長のご所見をうかがいます。

    最後に、私ども区議団は、区長に対し6月21日、 国民健康保険被保険者資格証明書の対象世帯変更にあたって、資格証明書を基本的に交付しないことや納付相談の機会・場所を増やすこと、親身に相談に応じ社 会資源・関係機関につなげること、強権的な差し押さえをしないことなど4つの観点から申し入れを行いました。それぞれどのように検討と対応がされたのかお 聞かせ下さい。以上、答弁を求めます。

     

     

     

    (区長)

    国民健康保険についてのお尋ねです。

    まず、今回の賦課方式の変更は、被保険者の皆様の負担の公平性を図るとともに、国民健康保険制度の安定的な運営を目指して行ったものです。

    賦課方式の変更にあたって、保険料負担に影響が出る方々がいらっしゃる点については、十分認識しています。そこで、保険料負担が大きく増加する方々へは、経過措置を設けることにより、激変緩和を図ってまいりました。

    特別区国民健康保険担当課長会でのまとめについては、特別区長会で議論するための論点を整理したもので、区としても経過措置については重要な課題と認識しており、今後、区民生活の現状を踏まえ、十分検討してまいります。

    次に、資格証明書についてのお尋ねです。

    国民健康保険は、多額の法定外繰入金を投入していることから区民の皆様全体で支えて頂いております。資格証明書を交付することは収納率の向上のみならず負担の公平性の観点からも極めて重要な課題と認識しています。

    ま ず、資格証明書を交付するまでの区民の反応や意見では、制度の説明の中で、収入の簡易申告をすることで均等割軽減世帯となった方や、家族の中に近く入院す る方がいることが分かり、資格証明書の交付基準から外れた方もいました。また、一部納付後、分割納付の約束をされた方もいました。

    また、資格証明書と収納率の関係ですが、資格証明書の交付だけで収納率が上がるとは考えていません。あくまでも、資格証明書の交付をきっかけに納付相談の機会を持つことで、結果として収納率の向上につながるものと考えています。

    さ らに、資格証明書の交付世帯は病院に行かれないのではないかとのご指摘ですが、特別療養費として請求していただくことで7割の保険給付費分は戻ってきま す。さらに、資格証明書の交付に際しても、病気の方などは対象外になるなど多くの非該当となる条件を設定しています。したがって、資格証明書は払える状況 にもかかわらず滞納を続けている方に対して交付しています。

    最後に、資格証明書の交付世帯へのアフターフォローなどについてです。交付した世帯には、その後の状況の変化により病気等の特別な事情が発生した場合は、事情をお聞きし、一般証に切り替えます。また、今年度は、休日納付相談日をこれまでの3回から11回に増やし、相談の機会をつくっています。

    さらに、多重債務を抱えている方へは債務整理のため東京弁護士会などを紹介するなど関係機関との連携も密に図り、ていねいな対応に努めています。

     

     

     

     

    7、脱原発と新宿区第二次環境基本計画について

    9 月14日におこなわれた政府のエネルギー環境会議は2030年代に原発稼働ゼロを可能とするようあらゆる政策資源を投入し、核燃料サイクル政策は引き続き 従来の方針に従い再処理事業を取り組むことを決定しました。政府が2030年の原発依存度を3案示し議論した結果、国民世論は「0%」支持が圧倒的でパブ リックコメントは8割が「即時停止」です。にもかかわらず2030年代に先延ばし、米側には努力目標と説明したとされています。しかも再処理によって新た な核燃料を作り出すとはとんでもありません。新宿区民の中でも「金曜日に首相官邸前に子ども連れで行っている」など、行動によって意思表示する方が増えて います。

    第 1に、脱原発についてです。今年の夏、東電管内は原発ゼロでも停電はなく、経済活動に支障があったとの報道もありません。唯一大飯原発を再稼働させた関西 電力管内でもピーク時も原発なしで余裕があったことが明らかになっており、全国で原発を即時停止できることが証明されましたが、この事実を区長はどう思わ れますか。区長はこれまでも原発依存からの脱却の必要性には言及していますが、明確に脱原発とは言っていません。まずは原発稼働ゼロの立場を明確にすべき と考えますがいかがでしょうか。また、全国の自治体の首長等で立ち上げた「脱原発をめざす首長会議」に参加してはどうでしょうか。

    第 2に、「第二次環境基本計画」の特に温暖化防止・エネルギー対策についてです。地球温暖化が原因と見られる大洪水や干ばつが世界各地で起き、国内でも竜巻 や大雨の被害が各地で発生しています。一方、石炭・石油などの化石燃料は輸入価格の高騰も懸念され、環境と資源双方の制約からも温暖化対策は後送りできな い課題です。新宿区は昨年3月に温暖化対策指針を策定し、国と同様に原発稼働を前提に温暖化ガスを削減するシナリオを描きました。しかし、福島原発事故で 早々に見直しが求められ、現在策定中の「第二次環境基本計画」で今後のエネルギーのあり方を示すとしてきました。7月の審議会に出された原案は空白部分が多いので10月に示される素案に期待しますが、区がしっかりとしたビジョンを持ってイニシアチブを発揮しなければ、2020年までに25%の削減はできないと思います。区長は、本計画に何を盛り込むつもりなのか、今後のエネルギーに対する基本的な考え方や方向性をお聞かせ願います。

    第 二次環境基本計画は来年度から10カ年の計画であり、この期間内に2020年を迎えます。2020年までに1990年比で温暖化ガスを25%削減する目標 は国も変えていません。当然区も25%削減の目標は維持すると思いますが、いかがですか。この目標の達成は容易なことではありません。千代田区や京都市 は、2020年までのCO2を25%削減する目標を明記した「地球温暖化対策条例」を制定し、環境モデル都市として果敢な挑戦をしています。新宿区も、CO2削減目標と手立て、行政・区民・事業者の役割等を明記した「地球温暖化対策条例」を制定し、確固とした意思に基づいて施策を推進すべきと考えますがいかがでしょうか。

    以上を踏まえて、CO2排出部門毎にいくつかの質問・提案をさせていただきます。

    1つ目は、排出量の62%を占める民生業務部門です。ここでどれだけCO2を削減できるかが区の目標達成の成否を握っているといえます。ビル建設でCO2 が増えている新宿区と類似の条件下にある千代田区は、環境モデル都市に名乗りを上げ、業務部門の削減に力点を置いたシナリオをつくっています。建物単体の 省エネ対策の徹底、地域冷暖房の高効率化等の面的な低炭素化、東京駅東海道新幹線ホーム屋根の太陽光発電が始まりましたが業務商業系建物での再生可能エネ ルギー導入の3本柱で取り組みを強化し、早稲田大学なども参加する産官学の専門人材とNPO等を結集したサポートセンターが温暖化対策のワンストップ ショップとなり地域活性化を進めています。これに対し、昨年策定した新宿区の温暖化対策指針は、56万1100tのCO2 を削減する事業者の取り組み事例や削減試算は列挙されているものの、どのように促進し管理していくかが明確でなく、事業者まかせで実現の裏付けに乏しいと 言わざるをえません。千代田区の取り組みも参考に、新宿区も業務部門の排出量削減の取り組みを強化すべきです。区内の早稲田大学・工学院大学・東京理科大 学などの大学や環境NGOにも智恵を借りて、産官学の環境プラットフォームを構築し“新宿オリジナル”の具体策を示していくべきと考えますがいかがでしょ うか。

    2つ目は、排出量の16%を占める家庭部門です。区内の再生可能エネルギー資源としては太陽光が最適です。新宿区も太陽光発電に助成していますが、もっと スピード感をもって増やす工夫が求められます。環境モデル都市の横浜市は太陽光発電システム等を市が公募した民間事業者が一括購入して、安く大量提供する 横浜グリーンパワーモデル事業を実施し設置件数を増やしていますが、利用のしやすさでは、長野県飯田市の初期費用ゼロシステムが優れています。地域の民間 資本と住民の共同出資で資金調達し、公共施設や一般住宅等に太陽光パネルを無償で設置する方法は他自治体にも広がっており、本年7月からスタートした電力 の固定価格買取制度も追い風になります。エネルギーの地域分散化・地産地消の取り組みであり、出資と屋根貸し両面で区民が参加できる「新宿力」にふさわし いシステムです。新宿区でもこの方法で太陽光発電を飛躍的に増やすべきと考えますが、改めてお答えください。「十分検討」すると言っていた飯田市のシステ ムについて、研究・検討はどこまで進んでいるのかも併せてお答え下さい。

    3つ目に、排出量の16%を占める運輸交通部門では、都市部の自治体では物流車両の低減対策、低公害車の普及、公用電気自動車と充電設備導入、公共交通機 関の利用啓発、自転車レンタルや自転車専用レーンの拡大などの取り組みが始まっています。広域で走行する車両や道路対策が求められていることから、国や都 の対策が重要になりますが、新宿でもすぐにできる取り組みとして使用後の食用油リサイクルがあります。京都市では、廃食油を学校区単位などで回収して市の 精製工場で燃料化し、ゴミ収集車両全てと市バスの一部をこの燃料で走らせています。札幌市は民間事業者が精製する形で廃食油の回収・リサイクルに取り組ん でいます。新宿区はたくさんの飲食店があり、学校や大学も多く、家庭からの分と合わせれば相当量が回収でき、区民・事業者・行政の「新宿力」の発揮が期待 できます。各地の事例を検討して新宿区でも早急に取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか。答弁を求めます。

     

     

     

    (区長)

    脱原発と新宿区第二次環境基本計画についてのお尋ねです。

    はじめに、今年の夏、原発ゼロでも結果として電力に余裕があったことについてですが、気温が一昨年のようには高くなかったことや火力発電の増強、そして、国民一人ひとりの節電努力の成果であると考えています。

    次に、脱原発についてですが、政府は本日、「2030年代に原発稼働ゼロを可能とする」との目標を盛り込んだ「革新的エネルギー・環境戦略」について、「柔軟性を持って不断の検証と見直しを行いながら遂行する」と閣議決定しました。

    なお、「脱原発をめざす首長会議」への参加については、今後、国の動向やこの会の活動や取組み内容を見ながら判断してまいります。

    次に、基本計画での地球温暖化防止及びエネルギー政策についてのお尋ねです。

    現在、策定している基本計画では、地域冷暖房の高度化の促進など都市のスマートシティ化、スマートメーターの導入によるエネルギーの見える化とマネジメントの促進など、スマートコミュニティ実現への方向を示しています。

    また、生活スタイルの省エネ化への意識啓発、省エネ診断などによる事業所の省エネ化の促進、太陽光発電など再生可能エネルギーの導入促進など、新宿の地域特性に応じたエネルギーの確保と効率的利用をより推進していきます。

    次に、CO2削減目標25%についてですが、国では見直しを検討しているとの新聞報道がありますので、今後の国の動向を十分注視してまいります。

    次に、「地球温暖化対策条例」の制定についてです。

    新宿区は、「環境基本条例」を制定し、その中で、区の責務として、「地球の温暖化の防止」を明示し、総合的に環境施策を進めておりますので、新たな条例制定は考えておりませんが、「指針」や「基本計画」に区民・事業者・区の役割を具体的に明記し、対応しています。

    次に、部門毎のCO2排出についてのお尋ねです。

    民生業務部門の排出量削減に関しては、大学やNGOなどにも智恵を借りて、新宿オリジナルの具体策等を示すべきとのお尋ねです。

    民生業務部門については、「指針」でも触れていますが、大規模な事業者は、省エネ法や都の環境確保条例による規制などで、削減されることが想定されます。また、中小事業所については、省エネ診断などの事業を強化することにより、CO2削減に繋げていきます。

    基本計画の策定に向けては、現在、審議会及びその専門部会から素案を頂いたところですが、同会には、大学関係者や環境NPO、事業者なども構成員となっています。

    今後、区としての素案をまとめた後、パブリックコメントを行う予定ですが、これと並行して地域説明会のほか、大学関係者も参加している「エコ事業者連絡 会」での説明なども行い、そこでご提案頂いた意見などについても基本計画に盛り込んで、新宿区の地域特性を生かして計画を策定してまいります。

    次に、太陽光発電に関して、民間資本などで資金調達し太陽光パネルを無償で設置する方法についてです。

    飯田市のシステムついては職員が現地に出向いて調査してきました。このシステムは会社を設立し、出資者を募り資金を集め、設置費用を0円とし、設置者から利用料という形で資金回収を図り、出資者に利益配当するものです。

    こ のシステムを活用して広く一般的に太陽光発電の普及を図るには、確実に採算がとれると考えられる場所が一定程度設定できることが必要です。飯田市は日照時 間も長く、低層建築物が主で敷地面積も広くとれるのに対し、新宿の場合は高層ビルが多いうえに、屋上も高度利用され、また戸建て住宅の敷地も狭い密集地で あり、適地が十分にはとれません。

    このような新宿の地域特性を考えれば、飯田市のシステムの実施は困難なものと思われます。

    最後に、廃食油のリサイクルについてです。

    ご指摘のうち、飲食店、学校や大学から排出される廃食油については、基本的には事業系の廃棄物として、排出者が責任を持ってリサイクルすべきもので、リサイクルルートも確立されています。

    現在、区立の小中学校で排出される廃食油については、民間事業者が回収し、新聞用のインクなどとして再利用されており、区内の3,000㎡以上の大規模事業所から排出される廃食油の96%は再利用されています。なお、従来3,000㎡以上の建築物を対象に行っていた廃棄物立ち入り指導を、平成24年度から1,000㎡以上に拡大し、再利用計画書の提出を義務付け、事業系廃棄物の排出抑制・再利用・資源化を促進しています。

    家庭で発生する廃食油については、各家庭で使い切っていただきたいと考えていますが、リサイクルを行った場合について、コストや環境負荷の観点から検証する必要があるため、来年度から試験的に回収を実施する予定です。

     


    区議会活動 | 佐藤佳一

    2012.09.19 更新

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